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あとちょっと!帯枕を高く持ち上げる方法の巻

星わにこ
2024/02/14 00:00
皆様お元気ですか? 着付けのお悩み解決シリーズです。今回は着付けレッスンの生徒さんに教えていただいた必殺技です! 着付けレッスンで着付けを教えている側のわたしなのですが、生徒さんから教わることもたくさんあります。昔私が通った某大手お教室などでは先生の言うことが絶対で、それ以外は邪道!みたいな雰囲気でしたが、最近はYoutubeなんかもありますし、いろんな着付け方法を皆さんご存知なんですよね。自分で慣れた方法がやりやすいという方にはそれを選んでもらうようにしています。 着るのは自分ですし、その人その人であうあわないもありますから、いろんな方法にトライして自分に合った方法を探すのがいいですよね。そうはいっても、基本はありますから、最初はまず1つのやり方をしっかり覚えて、ある程度できるようになったら応用に入っていくといいのかなあ、なんて思っています。そしていい方法があったらシェアしあって、みんなの着付けが楽になるなら最高ですよね。 さて、前置き長子(56歳)になってしまいましたが、今回の技は「帯枕を高くする方法」です。もともと体が硬かったり、年齢とともに手が後ろに回らなくなってきたり、四十肩五十肩で全然だめ!だったり‥‥。特に帯枕を上に持ち上げるのが、厳しいときありますよね。 帯を結んでいる最中に、すすっと壁に近寄っていかれたので「どうしたんですか?」と聞いてみたら、壁に帯枕を押し付けて、ちょっと体を下げることで、帯枕を高く持ち上げているとのこと。なんというコペルニクス的着付け!! 壁に助手をしてもらうとは……その発想はなかった! 帯枕に帯を被せて、さあ持ち上げるぞというときに壁さんに助けてもらうわけです。使えるものは壁でも使え。でも、帯を押し当てますから、砂壁とかペンキ塗りたての壁では試さないでくださいね!! 私はいまのところ、帯枕を持ち上げるのにさほど苦労はしていないつもりだったんですが、やっぱり若い頃と比べると帯山の位置が低くなっているかも。まあ、年齢相応ということもありますが、なるほどそもそも高く結べなくなってくるからなのか‥‥と。 でも袋帯のときなど、高くしたいなっていうときにちょっとやってみたら、よかったです。壁さんにめっちゃお礼を言いました(もちろん教えてくれた方にも心の中で‥‥) 帯山が下がると、私のように肩幅があって身長もある程度ある(平たく言うとガタイがいい)場合、背中が広く逞しく見えてしまうのが悩み。帯山の位置がちょっと上がると背中が狭く華奢(当社比)に見えますしスタイルアップで若見えも狙えます。 この辺りは好みもあるんですが、もしあとちょっと!帯山を高くしたいというときがありましたら、ぜひお試しくださいませ。

雪の日のアザラシ毛皮草履の巻

星わにこ
2024/02/07 00:00
久しぶりに雪が積もった東京です。積雪は2年ぶり、大雪警報は4年ぶりだったそうです。雪が降る間は家で原稿に向かい合っていたのですが、お天気が回復してからいそいそと外に出てみました。 理由は一つ。アザラシの毛皮草履を履いてみたかったからです。 アザラシの毛皮草履については2015年のコラムで触れていました(ええ~もう9年前(爆)) 関連記事:雪が降ったらどうする!?雪対策の巻 流石に11年とかコラムを書いていると、「あれってどうだっけかな~」と和装ネタで検索すると自分のコラムがひっかかってきて、読み返して「結構いいこと書いてるじゃん(自画じいさん)」なんてことがあるのですが、雪のときもこのコラムが誰かのお役に立っているといいなと思ったり。 話がそれましたが、そのアザラシの草履。9年前には憧れのお品だったのですが、2年ほど前着物の大整理をしたお友達から譲っていただきました。そして、そうそう雪の日もない東京の我が家の靴箱で眠っていたのですが、きました!きましたよ、お外に出る日が。 アザラシなので、アザラシのごま模様(ゼニ模様?)がなんとなく見える、可愛いやつです。 じゃ~ん! そして、裏は雪の日も大丈夫な溝の深いゴムスパイク仕様。鼻緒をすげる穴から水があがらないよう、ガードもしてあります。足跡にもがっつり残ります。 ちなみに履き心地ですが、毛皮とかつるつるで滑るの?と思いきや天の部分の毛皮が足を突っ込む方に毛が流れているので、足を入れやすく脱げにくくなっていて、とても歩きやすいです。 ゑびす足袋さんのふわもこレース足袋とあわせてみました。こちらは残念ながら生産終了となってしまったものですが、内側の毛布みたいな発熱生地が極楽なんです。あったか足袋はいろいろ出ていますが、個人的にはネルよりもフリース系のもののほうが好きです。足袋下ハイソックスもあわせているので足元はほんとあったか! 着物は雪ん子柄で。きっと数日中には消えてしまいますが、束の間の雪の日仕様を楽しんでみました。 こちらは今から20年ほど前、オホーツク海で出会ったアザラシさんです(わにこ撮影)。草履大事に使わせてもらいますねええ。 関係ないですが、義実家が北海道だったため帰省の度にいまはもうない網走オホーツク水族館にいくのが楽しみでした。入り口入ってすぐのところにアザラシのプールがあり、100円でイワシのバケツを買って餌がやり放題。アザラシちゃんたちが、一斉にイワシめがけてやってくる大迫力の餌やりで、大好きでした。そんな中、一頭だけ「そんなものには興味がない」という風情でプールの隅で後ろを向いている子がいて、ジョニーと心の中で名付けていく度に会うのを楽しみにしていました。20年前廃園になってしまった時はとても寂しかったです。 老人の繰り言みたいに話が盛大にあっちこっちにいってすみません。アザラシの草履がはけて、嬉しかったっていうお話でした。

コーリンベルト2本使いで脇をスッキリさせる技!の巻

星わにこ
2024/01/31 00:00
着付けのお悩みで「脇がぶかぶかしちゃう」というのはよく伺います。着物を着たら、手も上に上げずじっとしているだけということはありませんよね。動いているうちに、どうしても上に引っ張られて脇がぶかっとしてしまうことが。 めっちゃきっちり胸紐や伊達締めで止めておけばある程度防げますが、やはり苦しい。ぶかっとなったらその都度おはしょりをひっぱって脇のたるみをとっていました。 先日、着物アドバイザーの凪紗なぎさ先生とお話ししていたら、その脇の悩みを解決する裏技を教えてくだったのでシェアしますね。 それは、普通に衿をコーリンベルトで止めた後(これは止めても止めなくてもいいと思います)両脇にタックをとってその部分を別のコーリンベルトで止めるというもの。そのコーリンベルトは脇から脇、ジャストの長さにしてぶかぶかしないようにしましょう。 タックを取ることで、脇の横方向の余りもすっきりしますし、動き回って脇がぶかっとしてきたら、帯の中のコーリンベルトのクリップを押せばOK。一瞬ですっきりです。 これだと、今までおはしょりの脇線をひっぱって~~(これが結構思った様に引くのが難しい)ひっぱって長くなったおはしょりを帯の中に収めて~~ということをしなくても、ぴっぴっ、と人差し指で押し込めばいいのですね(イラスト参照)。 コーリンベルト2本使いとか、考えたこともなかったんですが、やってみたら前脇のタックが固定されるので、自装でこのタックを作ってかつキープできるとは驚き。身幅が広い着物とかにもすごく有効だと思います。 あと、コーリンベルトだけで伊達締めを省略する場合、右脇はしっかりおさえられるけど、左脇は脇のタックが固定できない問題もこれは解決してくれて、かつ伊達締めや紐を追加するのと違って、体の前面を抑えるものがないので楽ちんです! 鳩尾を抑える紐を減らしたい、でも綺麗に着たい……という時の、まさに救世主!! あったまいい! 凪紗なぎさ先生のインスタで動画が見られますよ。 いつも、着付け教室で教える側な私ですが、他の先生と情報交換したりすると本当に勉強になります。生徒さんに技を教わることもありますし、ほんとに着付けは奥が深いわ~。そして、便利な技は、どんどんシェアしあって楽にしていけたらいいですよね~。ゴールが同じなら、どんなルートを通ってもいいじゃないか! みなさんも「これ便利よ~」なんて裏技があったら、コラムで紹介させていただきますのでぜひ教えてくださいね!!(常にネタを探している女です)

新春!フォントかるた大会に行ってきましたの巻

星わにこ
2024/01/24 00:00
去る1月12日、渋谷で開催された【公式】フォントかるた大会2024に参加してきました! 「フォントかるた」とは、全部の取り札に同じ文言が印刷されていて、書体名を聞いて、札をとるというマニアなかるた。2017年に誕生し、この1月で発売8年目を迎えるのですが、おかげさまで和文版、欧文版などシリーズ累計13000部を売り上げ、皆様に愛されて進化を続けております。実はこのフォントかるた制作チームの一員でもある私、読手をつとめて参りました。 かるたといえば袴、というわけで今まで袴でフォントかるたをしたレポートはこんなかんじ。2017年の印刷博物館大会のときには、うちの子がまだ小学生でした(ただいま大学受験真っ最中)。時の流れは早い!! 関連記事:印刷博物館「フォントかるた」大会へ袴姿で!の巻 今回は、コロナ禍でしばらく開催できなかったフォントかるた大会を、渋谷の素敵コワーキングスペースLULL TECH BEACHさんと、ボードゲームカフェ High Fiveさんのお声かけをいただいて久しぶりに開催。フォント好きさんだけでなく、ボードゲームが好きな人や堅苦しくなくビジネス交流がしたい方など、いろんな方にご参加いただきました。 フォントの基礎知識をお伝えするプチ講座の後、いよいよ大会スタートです。 新春!ということで私も着物で参加! 今回は袴なしでフォントかるたの布を使った簡単作り帯と、ゑびす足袋さんにオーダーしたフォントかるた足袋で。着物は白梅の小紋にしました。たすき掛けでかるた感を出してみました(読手なので必要はないw)。 帯は、こんなやり方で即席フォントかるた帯にしています。 関連記事:布を挟む、貼付けるだけで帯が因み柄に変身!の巻 大会優勝者と、現フォントかるた王者とのエキシビジョンマッチがあり、王者のMIZUASOBIさんには紋付で袴を履いていただきました。男子の袴でかるた、めっちゃかっこいいです!! 今回の大会で優勝したのは、フォントは詳しくないけど記憶力がずば抜けていい方でした。ゲームなので、フォント名がわからなくても最初に札をめくって覚えたり、途中おてつきをして最後は神経衰弱味も出てきたりするため、フォントの知識の有無よりも戦略や反射神経、メモリーを駆使する人が勝つんだ~と感心。 エキシビジョンマッチは源平戦形式で行いました。さすがの王者のおてつきがないため、王者が勝利をおさめましたが、スピーディで手に汗握る展開でした。 非常にマニアックだと思われがちなこの「フォントかるた」ですが、意外とフォントなんて全然知らないよという方にも楽しめるんです。自然にいろんなフォントも覚えられます。あちこちで見かけるフォントに、「あれは○○」なんて思うようになると立派なフォントソムリエの卵です。まだ遊んでみたことがない方にはぜひ遊んでみていただきたい! フォントの世界も着物と同じように、変わらないようでいて実は流行があります。流行のフォント、永久不滅フォント‥‥実はフォントを見れば時代がわかる、なんてこともあったりします。無事7周年を迎えたフォントかるたですが、今後もさらなる進化を遂げてまいります! お楽しみに! そして相変わらず、私のあんまり関係ないのにどこへでも着物で行こうとする病は治らなさそうです(笑)。 関連記事:たすき掛けのやり方★初級編&上級編の巻

晴れ着を着るとやっぱり心が晴れる!の巻

星わにこ
2024/01/17 00:00
1月も後半。お正月気分も薄れてきたかとは思いますが、まだまだ一番寒いこの時期は晴れ着が着たくなりますね。成人式の着付けも終わり、ほっと一息の今日この頃です。 今年は家に受験生がいるため極力おでかけを控えているのですが、お昼の新年会ということで、ランチをしてから東京国際フォーラムで開催されていた企画展『よそほひの源氏物語』をキモトモと観てきました。もちろんドレスコートは「お正月の晴れ着」。 ということで、久しぶりに華やかな訪問着でおでかけをしました。いつも着付けレッスンや仕事などで着る着物は、仕事なのでちょっと地味目。やっぱり明るい色の『晴れ着』は、心が晴れてうきうきしますね。 たまにはちょっと詳しく身につけているものについて書いてみたいと思います。 南天と雪輪の絞りの訪問着はいただきもので、お正月になると着たくなる着物。それに大好きな房モチーフのきらきら箔帯。一文字のパールの帯留めを白と常盤色の三分紐にあわせてみました。10年前にいち利モールのお正月セールで買った加藤萬の絞りの帯揚げはお正月コーデによく使います。あまり見えないけど薄い水色にピンクの絞りで可愛いのです。足元は暖かいので冬定番のゑびす足袋の革足袋。草履はカレンブロッソ。 半衿は、銀座いち利オリジナルの鱗。衣紋に赤い銀座いち利のロゴが入っていて、可愛いんです。ざぶざぶ洗えるちりめん生地に刺繍がしてあり、程よくボリュームがあって上品なので、私は生成りと白を愛用しています。リーズナブルでおすすめですよ! 着物の中身はほとんどたかはしきもの工房です。ちなみにくノ一涼子+スキニー幅広+綿テコ+満点スリップにうそつき衿、うそつき袖。補整も汗防止もこれでOK。袷の季節はだいたいこの組み合わせです。寒くてカジュアルなスタイルのときは、満点スリップの代わりにユニクロのUネックのヒートテックにぺチコを組み合わせたりします。ぺチコは洋服感覚で着られるし、トイレにいくときめくると着物の裾を押さえてチューリップみたいになってくれるので楽です。 あとこの時期外せないのが足袋下ハイソックス!! これがないと足元が寒くて無理です。たかはしのものはあたたかいのですが少し地厚なので、足袋のサイズを少しアップしないと履けません。ヒート+ふぃっとの足袋インナーはちょっと薄手で、足袋のサイズをアップしたくないときはこちらを履くこともあります。 着物や帯はじめ、ひとつひとつ語り始めるとキリがないヲタクです‥‥。でもそういう自分が気に入っているものばかりを集めて身につけるというのは本当に気持ちがあがりますよね。改めて、「オシャレして友達と楽しく集まる」ために着る着物って、ほんと楽しいな!と感じました。 そして友達のコーデを愛でたり、着物や帯のこだわりを聞いたりするのがまた楽しいんですよね~~~!! 初下ろしの着物との出会いの話や、お母様の訪問着を自分用に仕立て直した話を聞いたり、叔母さまの着物を羽織にしたものなど、それぞれ思い入れのある『晴れ着』で集った新年会、テンション上がりまくりでした。 ランチは北京ダックなんかいただいちゃったりして、マダム気分。その後に今年大河ドラマでも話題の紫式部がテーマのお装束の展示は本当に眼福でした。日本人の美意識の源流がここにある~!という、美の暴力。かさねの色の美しさにうっとりうっとり。 最後にカメラマンのみずほちゃんに記念写真を撮ってもらったのですが、あまりに浮かれて、キモトモの手をとって「ビューティビューティ♪」と踊ってしまいましたよ~ん。メロディが頭の中で再生できたあなたは昭和なお仲間です(笑)。懐かしすぎました! お正月から、観劇に初釜にとSNSに続々アップされるキモトモの晴れ着にいいね!を押しつつ、子どもの受験が終わったら、またお祝いの着物を着たいな!と、春を待っているわにこでございました。いやまじ頼む、お祝いの着物を着させて(切実)

スッキリ!年末年始に断捨離に取り組んだ話の巻

星わにこ
2024/01/10 00:00
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 今年のお正月はこれといって予定を入れず、家で過ごしました。年末風邪で寝込んだ以外は家にいる時間があまりなかったので、荒れ放題の我が家‥‥。さすがに見てみぬフリもできず、片付けをはじめました。 最初は大掃除のつもりで換気扇と洗濯機を綺麗にしたら、掃除と片付けの神様が降りてきて、そこから怒涛の掃除と断捨離が始まりました。リビング、押し入れ、台所、洗面所など、見直したらかなりの不用品が出ました。 自分の洋服やバッグ、趣味のものなど箪笥や引き出しから出してみると「なぜこれを大事にとっているのか」というもののオンパレード。汚れていたり壊れていたりというものは思い切って処分。可愛かったり思い出があったりというものも、今後必要なさそうなものは写真にとって処分。 服も1年着ていないものは処分。なのですが、昨年は筋トレをはじめてなんだかんだで5キロほど痩せることができたので、ぶかぶかになったボトムスを処分して、意地汚く取っておいた「痩せたら着る」やつを復活させました。太ったら着る、は考えないで捨てることにしました(汗)。 庭の掃除もしたので、全部合わせてゴミ袋45リットル20袋くらいは捨てましたね‥‥。粗大ゴミも5点。家具も減らしました。 着物については普段着ゾーンはなんだかんだで出し入れしているのですが、フォーマル着物やおでかけ用をしまっている桐箪笥の盆エリアは普段ほとんど触ることがありません。 大事にしているものばかり(と自分で思っている)ので、捨てることはないだろうと思っていたのですが、全部出して1枚1枚みてみると結構シミがあったり袋になっていたり、嫁入り着物で持たされたけど今まで一度も着ていないし、今後も着ることはないだろうというものも流石にもう手放す時だと思えました。 それから、結婚記念日に作った「家内安全」の江戸小紋も、元夫の7回忌が済んだ今非常に重い思い出の品となっており(笑)、これも手放すことにしました。親にあつらえてもらったもの、自分であつらえたものも、今までは手放すなんてとんでもないという気持ちでしたが、これからは自分の着たいものだけ残そう、と思い切ったら、気持ちがすご~~~く軽くなりました。めちゃめちゃ爽快!! 友達に声をかけてもらってもらったり、寄付に出したり。今までありがとう! という気持ちで送り出しました。 もったいない気持ちや、いただきものだから悪いな、とか、せっかくお金をかけたのにとか、そういう未練でものを決めるのではなく、これから着るか着ないか!という基準で決めたら、本当にスッキリ。 あと、あれっ!私こんな着物もってたっけ(おお~い)というものも発掘され、これは着なければ!と思ったり。 いままで「いつかなんとかしなければ」という大事だからこそちょっと気が重かったブラックボックス(箪笥)が、お気に入りだけを残したら、非常にスッキリと軽く明るく見えてきました。「人生最後に桐箪笥ひとつだけ残したい」に向けて、一歩前進です。 50代も後半、着物を着ているときによく言われる「今のうちにたくさん着ておきなさい、年をとると着られなくなる」という人生の先輩方からの言葉の意味が、なんとなくわかるようになってきました。 お正月も、あと何回迎えることができて何回晴れ着を着ることができるのか?と思ったら気に入らないけどもったいないし、なんて理由で着物を着ている場合じゃないですよね。 大好きな着物だからこそ、着て楽しいものを着たい! 今年はばんばん袖を通して、今後残していくのか手放すのかを考える年にしたいと思っております。 といいつつ着物の煩悩はなかなか捨てきれませんが(笑)今年はスッキリ!着物生活を目指してまいります! という年頭所感でございました。

汁ハネ注意!お食事時の着物を守れ!の巻

星わにこ
2023/12/27 00:00
この年末年始は、ひさしぶりに忘年会、パーティ、新年会などなど、会食の機会が増えているのではないでしょうか。そして、パーティときたら着物。せっかくなので着物で出かけたいですよね! そんなうきうきワクワク楽しみにしていた忘年会を風邪をひいてすでに2つも行けなかったりしている間抜けな私です。先週はコラムもお休みをいただき申し訳ありませんでした。 新年会こそは!と今から楽しみにしているのですが、着付け教室の生徒さんが、外食したときにお醤油が跳ねて着物を汚してしまったんです、というお話をしてくださいました。いつもは気をつけているのに、あっ!と思った時にはぽちゃん、とお醤油のお皿にお料理を落としてしまい、さらにそんな時に限って同席の方がお皿になみなみとお醤油を注いでくださってたりして、胸元に点々とシミが‥‥。 わかる‥‥。スローモーションで脳内再生できる、大変リアルなお話でした‥‥。 シミはついてしまったら、乾いた布やティッシュでそっと水分をとって、あとはプロに任せるのが吉とわかっているのに、いざその場では慌ててしまって、つい濡れたおしぼりで叩いてしまったんです、とも。わかりすぎます‥‥。次の日すぐにお手入れに持っていったけれど、痛い出費でしたとおっしゃっていました。 そしてそんな時に限って、ナプキンとかをしていないものなんですよね‥‥。帯にはかけていたけど、胸元はノーガードだったそう。 せっかく着物でおしゃれをしていったのに、食事のとき汚れたら困るからといってがっつりエプロンやナプキンで隠してしまうのはちょっと寂しいですよね。でも、お食事には危険がいっぱい。汁ハネ超危険御三家のトマトソースのパスタ、カレーうどん、ラーメンはさすがに着物では食べないかもしれませんが、比較的安全と思われる和食にも醤油皿という伏兵がいたとは‥‥。 それから、ワイングラスを筆頭とした飲み物のグラスが超危険です。自分がこぼさなくても、他の人がこぼしたり、ぶつかったりという被害もあり得ます。私も帯がだめになってしまったことがあります。特に飲み会は本当に注意です。 じゃあどうすればいいのよ!というところで、私は特に守りたい着物のときは撥水加工されている大判のおひざかけを着物の衿にはさんで、胸元、帯から膝までガードしています。撥水風呂敷「ながれ」を使うことも。この「撥水加工」が肝です。せっかくガードしていても、水分が沁みてしまっては悲しいので‥‥(悲しい思いをしたことがあるらしい)。 胸元と帯だけでなく意外とお膝も、ころんと食べこぼしが落ちてしまうこともあり、危険なのでございます。あと、撥水加工の大判のものは雨が降ってきた時など帯を 洗える着物などのときは帯さえ守れればいいや、と帯だけガードすることもあります。 私のやり方だと、右胸がガードできてないし、正解とは言えないと思います。そもそも汚してしまう時は汚してしまうわけですが、そのあたりは「できること」「したいこと」「見栄え」などを天秤にかけて自分なりの落とし所を探ってくださいね。 私のお茶の先生は、お稽古の合間の食事のときなどは「汚れちゃうから割烹着を着なさい~」というくらい。私も子供に着物を着せている時とかは、必要以上に心配してしまうかも。 我々シニアに近づいて参りますと、ばっちり「エプロン」というのをしちゃうと、介護みが感じられてしまうことも‥‥。 食べこぼしとは話がずれますが、振袖だとお袖も心配! 30年前のきもの雑誌の広告で、お食事やお手洗いでも安心の「振袖ぽけっと」という商品がありました。確かに振袖での立食パーティとか心配しかないですよね。うむ、確かに安心。でも、でも、振袖の意味が!(笑)。ちなみにあのコーリンベルトのコーリン株式会社の製品で、現在も販売されています。 気をつけるにこしたことはないですが、どこまでガードするかは場の雰囲気もありますし、臨機応変にいきたいですね。会食の増えるシーズン、お互い無事に乗り切りましょう! 本年も、拙いコラムを読んでくださって本当にありがとうございました。気がつくと10年を超えて続けさせていただいていることに驚き、改めて感謝です。毎週書いているので常に着物ネタに飢えております。なにかあったら教えていただけると大喜びします。来年は健康に気をつけてお休みなしで無事完走できるようがんばりたいと思いますのでお見捨てなきようどうぞよろしくお願い申し上げます。 皆様、よいお年をお迎えくださいませ。

大人の振袖、楽しみませんか?巻

星わにこ
2023/12/13 00:00
師走は忙しいけれど着物をきて出かけたくなるシーズンですね。忘年会、クリスマスパーティ、観劇‥‥。ちょっと華やかなコーディネートを楽しみたくなります。カジュアルや和洋ミックスもいいけれど、年末年始はがっつり重めの晴れ着を着たくなります。 人生も、節目には装いたいもの。 誕生日、七五三、入学式・卒業式、十三詣り、成人式、結婚式、いろんな自分の記念日‥‥。年をとれば、還暦から長生きの節目のお祝いもあります。私は今50代半ばなのですが、周りの友人達も勤続30年とか銀婚式とか子育てが終了したとか、退職、転職、そして還暦とそれぞれの自分の節目を迎えています。 先日、カメラマンの友人と運営している写真スタジオ「昭和な家スタジオ」で大人の振袖撮影会を企画して参加者を募集したところ、あっという間に満員御礼。合計10名様の大人振袖を着付け&撮影させていただきました。みてみてこの輝く笑顔!(黒い洋服のすっぴんは着付け担当の私でございます(^^;)めっちゃ嬉しそう) 自分の節目に記念で撮ろう!という人、楽しそうだからという理由で参加した人などいろいろでしたが、いやいや大人の振袖姿、マジで見応えがありました。 普段スタジオでは成人式や十三詣りなどの振袖の着付けをしています。若いお嬢さんたちの振袖姿はそれはそれは花の蕾が綻んで咲き始めるような美しさと可愛らしさがあり、本当に素敵です。振袖は未婚女性の第一礼装とされており、さすが、その時期に着るための着物だなと納得です。 一方未婚既婚はともかくとして、昔から三十振袖四十島田という言葉があるように、三十才をすぎても振袖を着るなんて若作りでしょ、といわれてきました。私も40歳の頃からパーティや友人たちとの集まりなど「自分の楽しみ」として振袖を楽しんできましたが、「世間的にはよろしくないかもだけど、内輪でたのしむならいいじゃない」とちょっと背徳感(笑)ありつつの装いでした。 でも、この10年ほどで随分と変わってきたように思います。2019年に東京キモノショーで「大人の振袖ショー」として還暦の女性たちが振袖を着るショーがありました。観覧していたのですが、若作りということではなくその年齢に相応しい着こなしで、それはそれは素敵でした。そして、それぞれの振袖に対する想いも紹介され、その人の歩んできた人生に思わず涙がこぼれてしまったり。終始感動でした。 関連記事:還暦で着る大人振袖☆東京キモノショー2019の巻 還暦で振袖を着る!というのは、一つの選択肢として浸透してきている気がします。 昭和な家の大人の振袖撮影会も、着付ける方もパワーをもらえる楽しさ&テンションマックスでした。 ご自分の振袖を着る方も、レンタルで着る方も、もうね、大人ですから、自分に似合うものをバシッと選ばれるわけです。それぞれが、来し方を振り返りつつ満を辞して着る振袖の美しさと格好良さ。そして、可愛らしさも。いろんなことを乗り越えて、凛と咲く大輪の花のようでした。 20歳の時に着た白い寿光織の振袖を黒に染め替えて、アンティークの丸帯にあわせた方。お嬢さんのために購入した振袖だけど、実は自分がこういうのが着たかったのかもと嬉しそうに袖を通される方。レンタルで大好きな色を選んで、見事に着こなす方。 テンションが上がって、参加者みんなで大奥ごっこが始まったり(爆笑) 一人での撮影もいいんですが、人数が集まると、さらに楽しさが加速するかも。コーディネートから相談に乗って、着付けまで。私も本当に楽しかったです。 撮影会の様子は着物雑誌『月刊アレコレ』221号でも取材していただきました。特集記事を読むと、自分も振袖が着たくなってきます。 還暦記念、勤続記念、退職記念、子育て完了記念、今までの自分にご褒美記念などなど理由はなんでもいい。 20歳だから、というような理由ではなく、自分のライフステージの変わり目に、自分で決めて自分で着る振袖。大人の振袖、もっと着る人が増えたらいいな。昭和な家スタジオでも随時受け付けております♪(宣伝かよ) 確かに気力も使うし、準備も費用も結構かかる。だけど、着た時の満足感とやった感は半端ないです。大人もぜひ振袖パワ―、ここぞというときにお試しください。

前結び用帯板で伊達締め省略がさらに胸元天国だったの巻

星わにこ
2023/12/06 00:00
先月のコラム「マジでおすすめ、帯枕の紐を下に引き抜くと天国!の巻」にたくさんの反響をいただいてびっくりしています。たかはしきもの工房アドバイザーさんの考案と書きましたが、他にも同じやり方を考えていらっしゃる方がたくさんいらしたようです。みんな少しでも楽になりたい!という気持ちは同じですよね。 私は胸元を締め付けられると苦しく感じてしまうタイプで、一度すずろベルトを胸紐がわりに巻いて着付けしてもらったときに、苦しくて呼吸が浅くなり倒れてしまったことがあるほど。胸紐もしたくないですし、伊達締めもできるだけしないし、帯枕の紐は帯の下から引き出して胸元にあがってこないようにしますし、肌着の紐も低い位置で結びます。 うそつき衿で着物を着ていますが、ウエストでするベルトも上に上がってくるのが嫌なので、肌襦袢の紐にからげて上に上がってこないように対策しています。 自分がそうなので、皆多かれ少なかれ同じだと思っていたのですが、「伊達締めをしないと落ち着かない」とか「胸元をきつく縛るのが好き」という方もいて、このあたりも個人の好みなんだなあと感じ入っている次第です。 それでも一般的には鳩尾(みぞおち)は人間の急所。ここに紐の結び目があたって食い込んだりすると苦しいというのはあると思いますので、なるべく胸元には紐が多くならないように他装のときなどには気をつけています。 さてそんな私が最近はまっているのは「前結び用帯板」。帯を回しやすくするために、ぐるっと胴体を一周するように装着する帯板です。 前結びをするようになったというわけではなく、帯は後結びをしているのですが、この胴をぐるっと抑える帯板をすると、伊達締めを省略しても胸元が浮いてきにくく着崩れしにくいのです。暑い時期にはちょっと無理かも‥‥と思いますが、もうこの時期は大丈夫!! 前結び用帯板はいろんな種類がありますが、固いタイプより、後ろがシャーリングややわらかい素材になっているもののほうが楽に感じます。最近発売されたたかはしきもの工房の前結び用帯板はメッシュなので、夏もいけるかも(自分は秋から使い始めたのでまだ未検証です)。 これの何がいいかというと、伊達締めをしないので胸元がすごく楽&帯枕の枕ひもを下に引き抜く技をするときに、帯板の下に紐類がなにもないので帯の下から手を差し込むだけで、的確に枕紐をつかんで引き下げられること。 伊達締めや胸紐をしていると、間違ってそれをひっぱって解いてしまう事故が多発していたので、これは快適です。らくちん胸元フリー感覚を求めている方がいらしたら、前結び用帯板、ぜひ試してみてください!

マジでおすすめ、帯枕の紐を下に引き抜くと天国!の巻

星わにこ
2023/11/22 00:00
枕紐をしっかり帯の中に押し込んだつもりでも、いつの間にか上に上がってきて帯揚げを上に押し上げたり、結び目がみぞおちあたりに当たってしんどくなってしまったり。そんな経験は皆様あるのではないでしょうか。 もう何年前のことになるでしょうか。たかはしきもの工房のアドバイザーさん考案の「枕紐をひっぱって帯の下から抜いてほどき、脇で紐を真下に引き下げてもう一度結んで帯に戻す」という裏技を教えてもらってから、自分で着るときにはずっとそうしています。 ただ、これはよく伸びて、つるつるすべらないたかはしの「空芯才」の枕紐だからできる技。ガーゼなどの伸縮しない枕紐やストッキングのようなつるつるの紐では安定しないのでおすすめできません。 また、枕紐を下に引き抜くときに、伊達締めや胸紐をしているとひっかかってうまく抜けないことがあります。 そんなときの裏技が月刊アレコレに掲載されていて、これが目から鱗。ベルトでつけるタイプの帯板の下に、帯締めを上を輪にしてはさんでおいて帯を巻きます。 帯枕の紐をその輪の中に通して結んで、帯締めを帯の下に引き抜けば、帯枕の紐がひっぱられて下に出てきます。それを解いて、ざっと脇に引いて分けて、さらに真下に引いて再度結ぶ。 毎回帯締めを引っ張り下ろす時に「ちゃららららら~~~♪」とポール・モーリアのオリーブの首飾り(手品のときによくかかるBGM)を口ずさんでしまう私です(笑)。 枕紐は帯のお太鼓の重さを支える役割がありますから、その重さをみぞおちで受けると結構厳しい。この枕紐下に引き抜く技(なんかいいネーミングないのか)は、それをすぱっと解決して、すごく胸元を楽にしてくれます。 普通のガーゼの枕紐でもこの技に近づけるコツは、少しゆるめに結んで、結び目を帯の下のほうに押し下げるとき、真ん中だけでなく脇からしっかりと中に押し込んでみてください。かなり楽になりますよ。 いろんな着付けの裏技がありますが、私的には着物を着ている時間を最も快適にしてくれた最強TIPSです! これ、考えてみたらコラムに書いてなかった!と慌てて書きました。たくさん食べられます(そこ?) やったことないわ、という方がいらしたらぜひ試してみてください。快適ですよ~~~!

磁石式のアームクリップで裄を調節!の巻

星わにこ
2023/11/15 00:00
先日まで暑かったのに、いきなり気温が下がって冬の気配が感じられる様になった東京です。お気に入りの羽織や道中着が楽しめるようになりました。 羽織は一番上に着ますから、裄が短いと着物の袖が飛び出してしまうので、着物のときにはマイサイズのものでないと楽しめないとずっと思っていましたが、先日着付教室の生徒さんが素敵なアイデアで、裄の短いアンティーク羽織を楽しんでいらしたのです。許可をいただいたのでご紹介しますね! 使っていたのは長さ20センチほどの革のベルトの両端に磁石がついているアームホルダー。家事のときなどに袖をまくったとき、袖口からはさむことで長さを調節して固定してくれるすぐれもの。クラウドファンディングで見つけて、購入されたそうです。 クリップ式のアームホルダーだと、長着と襦袢の両方いっぺんには長さ調節できないですよね。これなら、さっと袖口を短くしてぱちんと磁石で挟むだけで、2枚いっぺんに短く調節できます。すごっ! ささっと両袖の長さを短くしたら、お気に入りのアンティーク羽織を羽織っても、袖口が出てこず気になりません。賢―い! しかも、磁石ではさむので、今までのアームバンドやクリップに比べて着物の生地が痛みにくいのも高ポイントです! 今まで、裄が短い羽織は、洋服の上に羽織るくらいしか思いつきませんでしたが、この方法なら活躍の場がぐんと増えそうです。そうすると、今まで諦めていたおしゃれが楽しめちゃうかも! と目から鱗の裏技でした。 羽織に限らず、道行や道中着にも使えるし、普段の家事などでも、おしゃれに活躍しそうなアイテムですね! ちょっと工夫したら、自分でも作れるかも? 一般発売されたら購入してみます!

小さめ着物をコートワンピ感覚で着てみるの巻

星わにこ
2023/11/08 00:00
和洋ミックスは、今はもうすっかりおなじみになっていますよね。そんな着方をして、なにか言われないかしらと気にしたのも平成まで。令和な今は、「着物はこうあらねばならない」なんてことも、普段着に関してはほぼ言われなくなってきました。 普段着のウールの着物をタートルネックの上に着ちゃう、というのは結構昔からあった着こなしですが、最近は正絹の小紋や紬なんかでもパーカーの上に着たり、ワンピースの上に着たり。自由になってまいりました。 こちらは平成28年の記事。まだパーカーの上に着る発想が自分になかったころです。 関連記事:冬に楽しみたい☆ウールの普段着物の巻 パーカーの上に着物を着るのって、令和になってからよく見るようになりましたが、衿もよごれないし衣紋も気にならないし、頭いい!って目から鱗がおちた記憶が。この頃に比べても、本当に普段着物はどんどん自由になってきています。街でも見かけますし、YoutubeやSNSでも、自由な着こなしをしている人がいっぱいいて、見るだけでもわくわくしてしまいます。 インナーを洋服でいいやと思うと、すごく気楽に着物が着られます。例えば、着物を脱いでも大丈夫なインナーにしておけば、外出中に脱いだりもできる。薄いコートワンピースのような感覚で扱えます。 襦袢が、半衿が‥‥と気にしなくてよければ、ものすごくハードルが下がりますね。しかも、コートワンピ感覚であれば、多少裄が短くてもへっちゃらです。裾も短めに着付けて、靴やブーツも可愛いですよね。 今年の夏は、浴衣にスニーカーの女子が結構いて、おばちゃんはびっくりでした。ワンピースにスニーカーをコーデして履くのが流行っていますから、その延長なんでしょうね。 コートワンピ感覚で着るなら、サイズは小さめの方が扱いやすいです。おばあちゃんやお母さんの着物、譲られ着物や、リサイクルショップで見つけためっちゃ可愛いけど小さな着物。洋服の上にシャツワンピや、コートワンピのように着てみてはいかがでしょうか?  肌に直接触れる部分を減らせば、正絹の着物でもお手入れを頻繁にする必要もないし気にせずどんどんトライしてみましょう。ウールや紬もいいんですが、正絹の柔らか物の小紋なんかを羽織ると、ほんとうに着心地がよくてうっとりします。 身丈が短くても、下にロングスカートやロングワンピを着て、それを見せて着たり、そもそも丈を短く着付けても変じゃありません。それこそ足元はスニーカーを合わせれば今っぽいかも。ワンピースもロング丈が流行っていますから、違和感なくいけちゃいますよ。 帯も、ベルトでもいいし、もちろん半幅や名古屋帯をしたっていいわけです。決まりはないので、自分で「これいいわ」と思ったらなんでもOK。ポイントは「堂々と着る」。です。間違ってるかしらとか変かしら、と気になるようだったら楽しめませんよね。自信を持って、着こなしてください。 私はお出かけする時に和洋ミックスをするというよりは、家でくつろぐときにあったかいし、気分も上がるので洋服仕様の楽なインナーの上に薄いタートルネックを着て羽織って過ごしたりしています。まじで正絹あったかいので、暖房入れなくても平気なくらいです(急にババくさい理由)。 と、私がいうまでもなく皆様もう楽しんでいらっしゃる方もたくさんだと思います。これから寒い季節には、着物が大活躍ですね。いろんな着こなしが見られるのが楽しみです!

七五三は家族全員で着物!の巻

星わにこ
2023/11/01 00:00
七五三のシーズンがやってきました! 休日の神社にお参りすると可愛い七五三の子どもたちの姿を見かけることが増えます。 私も写真スタジオでの撮影はこの季節は七五三がほとんど。3才、5才、7才それぞれの可愛らしさ、りりしさ、美しさがあり、着付けをする側も楽しみです。 事前に一度、衣装合わせにきてもらってサイズを測り、肩あげと腰上げをして調整しておくのですが、これが結構大事な作業。気に入った着物を選ぶのも大事なんですが、サイズ調整をしてピッタリにしておくと当日の着付けもさっとできて、お子さんへの負担も少ないのです。 衣装合わせもほんとうにその子の個性が出て、「これ!」と即決する子もいれば、なかなか決まらない子も。着物は着ないと拒否られる場合もあります(笑)。 でもこうして一度スタジオにきてもらうので、本番では「きたことがある場所!みたことがある人!」と順応してくれるお子さんが多く、楽しく撮影をさせていただいています。着替えから撮影、ロケなどを2~3時間一緒に過ごさせてもらうのですが、さよならするころにはすっかり慣れてくれて、バイバイ!と手をふってくれて、本当に可愛いです。 たまに緊張して、笑顔が出なかったり、もう眠くてぐずってしまったり、パパママに甘えたくなってしまったり‥‥。兄弟がいたりすると、片方が主役だと片方が微妙にすねたりして、そんな姿も本当に可愛い。 自分の子どもが小さいときには、いうことを聞いてくれなかったりするとがっかりいらいらもしたものですが、その子もすっかり大きくなった今は気分はもはや「ばあば」。なにをしても、可愛い。可愛い以外言葉が出てこない(笑)。 そして、七五三の撮影のときは大変で‥‥なんて、そのご家族の想い出になるんだろうなと思うと、そんな1日のお手伝いをさせてもらえることをありがたく思います。 写真スタジオの仕事をはじめてから、もう9年目! おかげさまでリピーターさんもいらしてくださるようになり、ご家族が増えた!とか、あの小さかった子がもうこんなに大きくなった!とか、えっこの間成人式だったのにもう大学の卒業式? とか結婚式? なんていうことも。 お祝いの記念写真を、晴れ着で残すという幸せのお裾分けをしていただいている気分です。このお仕事をしていてよかったな~とつくづく感じる瞬間です。 スタジオを始めた頃は、七五三も成人式も、ママが着物を着ることはあってもパパが着るということはほぼなかったのですが、「全員和装、いいですよ!」とPRしまくり、ぼちぼちと着物をきてくれるパパが増え、その写真をみてまた着てくれるパパがいて‥‥今では2人に1人は着物をきて撮影されます。 そして大体「七五三以来です」とか「はじめてです」とかおっしゃるんですが、これがまた似合うんですよね~! ママは言うに及ばずなんですが、ほんとお祝いのときには日本人は着物だよ!って思います。 それから、たまに「子どもが主役だから、親が派手にすると‥‥」とおっしゃる方もいらっしゃるんですが、大丈夫です!! 子どものかわいさ、キラキラ弾ける若さには全然勝てませんので、安心して晴れ着を着て欲しいと思います(笑) そして、七五三や成人式って、もちろん子どものお祝いなんですが、ここまでがんばって育てた親のお祝いでもあると思うんですよね。 ぜひぜひみんな着物でお祝いしてほしいな、なんて思う晴れ着シーズンでした。

綿帽子は和装花嫁さんのウエディングベールの巻

星わにこ
2023/10/25 00:00
文金高島田、白無垢、黒引、色打掛。昭和な女の子にとって花嫁さんといえば着物。ぬり絵や着せ替え人形で遊んだりしたものです。令和になっても、和装ウエディングはやはり根強い人気がありますよね。 私が着付けを担当しているフォトスタジオでも和装のウエディング撮影を行なっています。白無垢のかわいらしさ美しさはやはり格別で、何度携わっても毎回感動します。 着付けも花嫁着付けはちょっと特別。伊達締めも普通の2倍の長さのものを使いますし、裾引きになるのでおはしょりなどもとりません。補整や帯結びもこの時だけしかやらないぞというのがいっぱいで、毎回婚礼写真のご予約をいただくと気合を入れて練習をします。 この花嫁衣装ですが、挙式のときに「綿帽子」や「角隠し」を頭につけます。綿帽子は顔を隠すため、洋装でのウエディングベールに相当するもので、挙式が終わったら外します。角隠しは髪につけることで角を隠す、鬼嫁にならない(笑)というような意味合いがあり、披露宴のときにつけていてもOKです。 綿帽子も角隠しも日本髪につけるのが前提なので、普通のアップスタイルにはつけられません。でも、挙式は白無垢でして、披露宴ではドレスが着たいなんていうときに簡単に髪もチェンジできるようにカツラを被らないなんてこともあります。 でも、挙式の時には憧れの綿帽子を被りたい‥‥そんなときに秘密兵器があるんです。それが‥‥「綿帽子キーパー」(ドラえもんの声で)! いくつか種類があるのですが、ロボコンのロビンちゃんの頭についてるやつ(昭和)か孔雀みたいな扇形に広がってるものか、綿帽子の形に骨が組まれているものなどがあります。それを頭につければ、カツラの高さが出るので、日本髪に綿帽子をかぶっているような高さとフォルムが出るというもの。 昭和な家スタジオではロビンちゃん形式を使っていますが、これはこれで可愛いんですよね~~。でも、人前で見せるものではないので見たことがある人は少ないのではないでしょうか。 先日ひさびさに婚礼写真の撮影があり、ロビンちゃんも使いつつ可愛らしく美しい花嫁さんのお支度をさせていただきました。 白無垢で綿帽子あり、なし、色打掛とチェンジして撮影したのですが、どれも素敵でしたーー! 色打掛は豪華な金糸の刺繍ががっつり入った鶴のもの。ご縁があって漫画家の佐伯かよの先生がお持ちだったものをお譲りいただいたのですが、実際に着ていただく機会がなかったんですが、今回初めて羽織っていただいたら、めっちゃゴージャスで可愛くて素敵でした(語彙)。着物って、畳んであったりかけてあったりするよりも、人が着た時が一番輝くんですよね~~!  そして婚礼衣装って、本当に特別だなあ~って改めて思いました。スタジオをご利用くださったお二人にも感謝です。末長くお幸せに!!

受け継いだ着物や帯にパワーをもらうの巻

星わにこ
2023/10/18 00:00
いよいよ袷の着物のシーズンがやってきましたね。着物での外出が楽しい季節です! 私はというと着付けのレッスンや、七五三や振袖の着付けの仕事も増えてきてこれまた楽しい時期でもあります。 ここのところ、いただきものの着物や受け継いだ着物について思うことが続けてありました。 お友達の松岡美桔さんが出演する舞台・映像劇団テンアンツ「探偵 かねだはじめたがやすけ『犬噛唐草殺人事件』」を観に行ったのですが、おなじみ犬神家の一族のパロディで、美桔さんも着物で出演。美桔さんのお母様は趣味で着物の染めなどもされていたのですが、そのお母様が刺繍した蝶の絽刺しの帯と、おばあさまの指輪を衣装として使われていました。 絽刺しとは、絽の生地に絽目に沿って刺繍をする手法で、手芸としてとても流行った時期があります。そうしてできた刺繍を切り取り、帯地に縫い付けたものを何度か見たことがあります。とても手がかかるものですから、身内の方が丹精込めて刺したものは、特別ですよね。 私が観に行った回では長女役を演じられていて、その役柄にピッタリというのもありましたが、美桔さんは「舞台のテーマにもなっている親子の情を表現するのに力を借りた」とおっしゃってて、とっても感じ入るものがありました。 縁のあるものを身につけて、お守りのように感じたり、気持ちを支えたり。家族や親しい方から受け継いだものには、そんな力があるような気がします。 また、美桔さんからどちらもお母様が染めたという以前還暦ライブに着た振袖とお姉様の振袖を、家でしまっておいても着ることもないから記念撮影をした後に活用して、と昭和な家スタジオのレンタル衣装としていただいたのですけれど、それもやはり「還暦記念に振袖を着たい」という方が気に入って記念撮影に使ってくれたり。 関連記事:振袖をドレス風に★還暦ライブ衣装の巻 仕舞ってあるときには、ただそこにある着物や帯も、「ここで着たい」という出番があると、それに応えて力を発揮するんですよねー。人が着ると、パーっと輝くように見える。本当に着物って「着てこそ」と思います。 でも、それが日常ではなくて、ここぞ、という時だからこそというのもあるかもしれません。もう着ないから処分しようかな~なんて思ったりもするけれど、パズルのピースがハマるようにドンピシャの活躍場所があったりする(それがたとえ人生に一度でも)と、なんというか、やはり手放せないな‥‥と思ったりもするのですよね(沼)。 箪笥から飛び出して、生き生き輝く着物とそれを着た人の笑顔を見るのが、私は一番好きなのかも。などと思う、秋でした。 <宣伝> 秋田県でのシニア向けオンライン講座に出していただくことになりました。 『着物と気持ちの整理講座』11月1日(水)10:30~ よろしくお願いいたします(ぺこり)

3キロ痩せたら、着付けが変わる?の巻

星わにこ
2023/10/11 00:00
今回もお役立ち情報というよりは、また自分の話で失礼します。今年の5月にダイエットのお話を書いたのですが、以後地道に取り組んでいます。それまではダイエットに取り組んでは挫折し、リバウンドを繰り返していましたが、今回は継続を合言葉に頑張り中。 関連記事:着付けとダイエットは似ているのかも。の巻 食事改善は、いわゆるローファットダイエットというので、1日に摂取する脂質を40~50gにしてみようというもの。PFC(タンパク質、脂質、炭水化物)バランスに気をつけています。それまでは菓子パンやお菓子大好きで、毎日欠かさずたゆまぬ努力(笑)で食べていたのです。 でも、菓子パンや大好きなお菓子のPFC表示を見てみてびっくり。そして、高校生の子どもの好物だからと毎日のように作っていた餃子唐揚げハンバーグの脂質を見て震え上がりました。そりゃあ痩せない。というわけで、まずは菓子パンとおやつをやめてみたら、するっと3キロ落ちました(どんだけ食べていたのか)。あとは、タンパク質をたくさんとることを心がけています。久々にプロテインを購入したら、めちゃくちゃ美味しいものがいっぱいあってびっくり。毎日楽しく飲んでいます(目的が)。 そして途中夏風邪をこじらせたりして夏バテの日々を経て、体力のなさを改善しようと9月から人生初めてのジムに通っています。で、とにかく体力がないので、頑張りすぎて寝込まない範囲で筋トレを地道に続けて1ヶ月とちょっと。なんと、体重は変わらないけど筋肉量が1キロ近く増えたんです。なんという伸びしろだらけの私の体‥‥。 そして、完全だるま体型からくびれが見えてきました。やればやるだけ体の形が変わってくるので、今、めちゃくちゃやる気になっています(あくまでもできる範囲でですが(笑))。 着付けにも影響が出始めました。まず、身幅。もう、これ以上太ったらやばくね、というギリギリラインを攻めていた(汗)のが、巻き込みが深くなってきました。もう座ってもはだけません! 腰回りがすっきりしてきたので(あくまで当社比)、おはしょりを整えるのも楽です。 次いで、補整が楽に。胸はあっちこっちから肉をかき集めたり、お腹を持ち上げるのに苦心しなくてよくなりました(当社比)。 そして、帯。帯の長さが伸びた!(伸びません)。3キロってこんなに体が変わるんだ。。。ちなみにぶっちゃけてお話すると63キロが60キロになりました。依然としてチームふくよかの範疇です。だけど、その3キロが大きかった!! 60キロは臨月のときの最終到達点で、その後18年をかけて地道な増量を続けてきたわけですが、たかが3キロされど3キロ。こんなに体が楽になって、着付けも楽になるとは思いませんでした。 人にはわからないくらいかもしれませんが、自分にしかわからない変化でもとても自己肯定感が上がって、気持ちが明るくなりました。 なぜもっと早く、取り組まなかったのか自分よ。高い洋服を買うより、3キロ痩せろというのは、本当でした。 でも、わかります。わかっててもできない時、取り組めない時ってある。辛くて、しんどくて、食べないと乗り切れない時期もあるし、自分のことを顧みることができない時もあります。そりゃあ運動したほうがいいと思ってはいても、どうしても体を動かすよりも休むことを優先しなければもたない時もある。好きで太ってるわけじゃないんですよね。 私の場合は、元夫が亡くなって7回忌になるんだと思ったら、なんか次に進めるな!って思えて行動できたかんじです。心と体って繋がってて、どちらかがしんどいと、ひっぱられてしまうんだなとしみじみ思いました。でも、えいっと踏み出すことができれば。その一歩を踏み出すことができないときもあるけど、踏み出したら、あとはちょっとづつ、続けていければいい。 着付けレッスンをしていると、みんないろいろある中で「着物を着よう!」とレッスンに来られているだけで、素晴らしいなと感じます。練習できませんでした、とおっしゃる方もいますけど、できる時に、できるだけ。続けていれば、必ずうまくなります。継続がなによりも、大事なんだと思います。 これからどんどん歳をとっていくわけですが、好きなことを細々と、続けていける人生であればいいなあ、なんて、ジムにいる人生の先輩方を見つつ今日も筋トレにはげむわにこでした。あともうちょっと痩せたいです(笑)。

古い草履に気をつけろ!の巻

星わにこ
2023/10/04 00:00
着物って、譲っていただいたりリサイクルで入手したり、古いものに袖を通す機会が結構あるのではないでしょうか。お母さんのもの、おばあちゃまのもの。私なんか、自分の若い頃の着物だって気がついたら30年以上経っているものもあります。 洋服だったら、そんな昔のものを着ようとはなかなか思わないのではないでしょうか。物理的に増量してサイズが合わないということもある(爆)んですが、たとえサイズが合ったとしても流行もあるし、第一処分してしまって手元にはないことも。 でも、着物はたとえ着なくてもずっと大切にしまってあったりして、多少のサイズの融通もきくし、着ることもできるしお直しも可能です。受け継いで着ることができるのは素晴らしいことだなあといつも思います。 一緒に、古い着付け小物や肌着、履物類も残っていて、そのまま使うこともあるのではないでしょうか。肌着や靴のそんな昔のものを身につけるというのは洋服だったら抵抗があるのではと思いますが、不思議と着物だと抵抗がない人が多いですね。 もちろん、未使用だったり新品同様だったりすることもありますし、そのまま使っても悪いことはないのですが、長年の経験から「草履だけは新しいものを買って」と言いたいです。 なぜなら、古い草履はまじ危険だからです。ウレタン草履は、加水分解といって経年劣化でぼろぼろと崩壊することがありますし、合皮はポロポロと剥がれてしまうこともあります。皮の草履でも、接着部分が剥がれてしまったりすることも。スニーカーなどでもみられる現象です。 大切にしまってあったものは、一見すると綺麗でなにも問題がないように見えますが、内部では確実に劣化がきています。中には大丈夫なものもありますが、私も古いウレタン草履の崩壊(履いて歩いているうちに、台がぐしゃり‥‥と潰れた)や、草履の底がベロンと剥がれたという経験がありますし、そういうトラブルは実際まわりでも結構起きています。経験した方や話をきいたことがあるわという方も多いのではないでしょうか。 靴やバッグなどでも、古い合皮のものは触るとベタベタしたり、強めに擦ってみると傷がついたりよれたりするものがありますよね。劣化でちょっとでもそういう傾向が感じられるものは、履くのはやめたほうが無難です。特に雨草履は注意!! また1回しか履いてないのに、とか、全然綺麗に見えるのに、というものでも古いものはやはり劣化の危険があるのです。個人的な目安だと、ウレタン草履は一度でも履いたものは10年は無理(5年くらい)本革は保存さえよければ15~20年ものくらいはいけるかなと思いますが、それ以上古いものは私も手を出しません。それ以下のものでも保存が悪いものだとNGなこともあります。 着物でお出かけ、特に歩き回る場合は高価なものでなくても、自分の足に合った新しいものを購入されるのをおすすめします。。。出先で草履がダメになったときのリカバリーは本当に厳しいです‥‥。昔みたいに角々にはきもの屋さんはありませんし、デパートに駆け込んで高い草履を買う羽目になった人も。大事な日ならなおさらなので、本当に草履だけは古いのはやめておきましょ、とおすすめしています。 見た目はね、痛んでないの。本当に綺麗でもったいないの。でも、基本古い草履は消耗品。履くのはやめとこ、人に譲ったり売ったりするのもやめとこ、大切なものや素敵なものだったら写真をとって思い出に残しとこ、ということをお伝えしたいでございます。

帯揚げの結び目が飛び出してこない方法の巻

星わにこ
2023/09/27 00:00
夏の間は「暑いし面倒臭いし帯揚げいらん」などとほざいていた私ですが、帯揚げはやっぱりあると着姿が締まりますよね。見える部分はほんのちょっと、帯の上に少し色が入っているだけなのに、存在感が大きい帯揚げ。素敵な差し色になって、コーディネートに重要な役目をはたしています。 一方で、着るときになかなか時間をとってくるくせものでもあります。もうね、帯まで結んで力を使い果たしているところに、帯揚げ。着物初心者のころは、綺麗に結びたいとおもいつつ、うまくいかなかった部分でもあります。目を瞑ってエイッと仕上げて、わーもうぐちゃぐちゃだけどゴメン!(自分に)なパートでした。 でも、しゅっと綺麗に決まっている帯揚げは、惚れ惚れしますし、憧れます。これも着付けに慣れてくるにつれて、だんだんと気を使えるようになってくるものではないでしょうか。 着付けのお悩みで「帯揚げの結び目が帯の中から飛び出してきちゃう」というのをよく伺います。今回はそんなお悩み解消のポイントをお伝えします。 まず、ゆるっと結ばないこと。布目を通して畳んで、結ぶ前にしっかり引き締めること。ゆるむと遊びが出て、飛び出しやすくなります。 そしてここからがポイントなのですが、結んだら余りの処理を横に流すのではなく、垂直に帯の中にしまうこと。 もちろんそのまま縦につっこむのは長すぎますから、帯におさまるように端をたたんで、下に向かってぐっと押し込みます。 こうすると、下方向に力が働きますから、結び目が飛び出してきにくくなります。 あとは、帯枕の紐に押し上げられて帯揚げの結び目が飛び出す事案もあります。帯枕の紐もしっかりと帯の中にしまってください。このとき、結び目だけを下に押しても動けば上にあがってきます。脇からしっかりと帯の中に入れ込むようにすると上がってきませんよ。私は、帯の下から手をいれて下にひっぱるときもあります。 いつも帯揚げの結び目がコンニチハしてきてしまう、という方、一度試してみてください。

衣替えは着物の点検とワードローブ見直しのチャンス!の巻

星わにこ
2023/09/20 00:00
暑くて永遠に終わらないように思われた夏も、少し手を緩め始めた感のある今日この頃‥‥といってもまだまだ暑くて9月も下旬になろうというのにとても単衣を着る気になれないわにこです。10月からもこの気温が高めの傾向は続くようで、とても暦通りに袷を着られるようになるとは思えません。1年中単衣で過ごしてもいいのかも? とはいえそろそろ衣替えも視野に入ってきますね。シーズンが終わった着物をお手入れするのはもちろんなんですが、仕舞い込んでいたこれからの季節の着物をもう一度点検してみませんか。 よく着物を着る人は、着物を毎シーズンお手入れに出すというよりは「汚れたら出す」ことにしている人もいらっしゃるのではないでしょうか。私も、着た回数が少なくてそんなに汚れのない普段着などは2,3シーズンに1回お手入れに出すかな、というような感じです。 そういう着物を、いざ着ようとひろげたときに、「あっ!袖付けがほころびてたんだった」とか「裾が擦り切れかけている!」とかいったことに直面したことはありませんか。私はめちゃめちゃあります(え~)。 自分でできるちょっとした修繕や、あとでお手入れに出そうと思ったものをそのままにしてとりあえずしまってしまった前シーズンの自分よ、ちょっとここにきて座れ。 まあ私ほど後回しにする人もいないかもしれませんが(ゴホンゴホン)、なかなか、着物を着た後、すぐお手入れや修繕をしておく時間がなかったり、その時は気がつかなかったりということもあるわけで。 また夏の暑い暑い中、箪笥に仕舞われていた着物は意外と湿気を吸っていることも。秋晴れの日に、箪笥から出して拡げてできたら羽織って、虫干しがてら着物の点検をしてみてはいかがでしょうか。 意外と気づかなかった汚れを発見したりということもありますし、その着物を今後も着るかどうか検討する『箪笥の肥やし自分会議』を開催することもできます。 ほんとに、なんでもかんでも「いつか着るぅ~」「直して着るぅ~」と仕舞い込んでいると、きりがないのですよね。私だけかもしれませんが、好みが偏っていて同じようなものを何枚も何枚も持っているような場合は、お気に入りの優先順位をつけて処分していかないと、増殖の一途(しかも人からみたら同じやんけ、という)を辿ることに。 シーズン終わりにももちろん考えるわけですが、シーズンの初めにもう一度「この着物、今年着る?」ということをぜひ考えてみてください。 昨年そんな着物の保管・メンテ・処分の方法について書いた拙著『その着物、どうする?』(河出書房新社)が発売から1年4ヶ月経って、なんと3刷がかかりました。感謝です!! 同時に皆さん、着物についてはやはりお悩みなのだな、としみじみしております。 表紙をみただけではわからないのですけど、全部書き下ろしの漫画です! お片付けやお手入れ、リメイクなどについてそれぞれ達人の教えをいただいたので、自分でも読み返して役立てております。まだ読んでないわ~という方がいらしたら、よろしければネットショップとかでサンプル読んでくださいね。電子書籍も出てます! なんて、最後宣伝になってしまい大変失礼いたしました。 衣替えのシーズンは、着物の点検とワードローブの見直しのチャンスです。着物を着る機会の多い方は尚更、これを機会に自分の着物を見直ししてみてくださいね!

「お着物で薬膳フレンチ」に行ってきたの巻

星わにこ
2023/09/13 00:00
8月のある日、仲良しのキモ友さんのお誘いで、着物着用が参加条件の「お着物で薬膳フレンチ」にいってきました。東十条にあるオーヴェルニュ地方料理のワイン食堂『La poule au pot ラ プール オ ポ』では、毎月1回、ランチの時間にシェフもお客さんも全員着物の薬膳フレンチの会を開催しています。 カウンターのみの小さなお店で、割烹着を着たシェフの渡邉美由紀さんが、手際良く料理を作って盛り付けていく様子に見惚れつつ、友達とわいわいおしゃべり。私は今回で2回目の参加になるのですが、居心地がいい店内はくつろげて、まるでお友達の家に遊びに来たみたいです。 自分ではなかなか作れない、手の込んだ体にやさしい料理がお皿に盛り付けられて、ちょっとづつ、目も体も癒される滋味深い味わいのたくさんの種類のお料理を食べることができ、とっても幸せな気分に。前菜、メイン、デザートと飲み物、女性にちょうどいいボリュームで、大満足。 フランスで料理修行を積んできた渡邉さんは、お母様が着付の仕事をされていたこともあって、もともと着物が大好き。若い頃は料亭で着物を着てアルバイトをしたこともあり、フランスにも着物を持っていき、ご自分の結婚式でも着たそうです。小紋でしたが、自分で着付けて、とっても好評だったそうです。 日本に戻って要町(池袋の立教通り)にお店をオープンし、さらに東十条に移ってから6年目。着物好きが高じて、ゆったりと体に優しい薬膳を取り入れたフランス料理を着物で楽しんでもらいたいと、この会を始めました。 地元の着付け教室の方たちや、着物好きの人たちにクチコミで広まって人気の企画だそうです。渡邉さんがその日着ている着物について伺ったところ、着物繋がりで仲良くなったお客様から、病気でもう着物が着られないからと生前形見分けだから、といただいた夏着物だそう。「せっかくだから、着ないとと思って」とおっしゃっていましたが、着物も元の持ち主さんも、とても喜んでいるだろうな~と感動。 私も、ご縁があっていただいた着物や帯を、もっと着ないとな~!と改めて思いました。着物の話をして美味しい料理に舌鼓をうっていると、時間もあっという間に過ぎてしまいます。 夏の間は、体調がいまいちだったこともあって着物を着る回数も少なくて、この会も行けるのかな‥‥とちょっと弱気だったのですが、思い切って出かけたら、暑いけれども風も抜けて爽やかで。 夏着物は着るまでが億劫で億劫でやっぱりやめようかと何度も思うのですが、着るとしゃっきり、あら不思議。テンションがあがるせいか、着ている間は苦にならない。 そして、脱いだ時が一番爽快(笑)。 キモ友の有松絞りの浴衣の思い出のお話をきいたり、麻着物コーデや半幅帯のバリエーションを楽しませてもらい。目にも心にも優しいお出かけに。コロナ禍も終わったのだなあ‥‥と会食できる日常が戻ってきてほっと一息ついたような、過ぎた日を思うとなんともいえないような、そんな夏の終わりの1日になりました。 『La poule au pot ラ プール オ ポ』さんでは毎月1回この「お着物で薬膳フレンチの会」を開催されていますので、興味のある方はぜひ。心もお腹も満たされますよ~。夜にゆったり、大人の時間もいつか‥‥。