博多
博多帯は締めるときにキュッキュッと絹鳴りがするのが特徴です。経糸の密度が高いので「一度締めたら緩まない」と言われており、締め心地の良い帯です。献上柄と呼ばれる縞と仏具モチーフの柄を組み合わせたものが有名ですが、他にもさまざまな模様のものがあり、どのようなコーディネートにも合わせやすいのが魅力です。直接仕入れた博多帯を豊富に取り揃えていますので、お手持ちの着物に合わせてお好みの一本を探してみてください。
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博多帯の特徴
博多帯は博多だけでなく福岡県全域で作られている博多織で仕立てられた先染めの帯のことです。締めるときにキュッキュッと絹鳴りがするのは有名で、締め心地の良さに定評があります。15000本以上もの細い経糸を太い緯糸で織り上げ、経糸を浮かせるようにして柄を織り出します。経糸の密度が高いので緩みにくいという特徴があります。織りにもたくさんの種類があり、一般的な平地のほか、縞の中に模様を打ち出す間道や、透かし目のある夏向きの紗などがあります。模様にも代表的な献上柄やシンプルな縞、モダンな柄など豊富にありますので、合わせる着物とのコーディネートを楽しめます。
献上柄が表しているもの
博多帯の特徴ともいえる献上柄は、江戸時代の幕府に献上されていたことからこの名称になりました。献上柄には縞と仏具モチーフの柄が組み合わされたものが多くあります。縞の太い線は親、細い線は子をなぞらえており、細い線が中心になっているものは家内安全を、太い線が中心になっているものは子孫繁栄を表します。また、仏具モチーフには独鈷や華皿が用いられていますが、独鈷は菩薩心を表す道具で、華皿は仏を供養する花を乗せる皿のことです。献上されていた青、赤、黄、紫、紺の5色を五色献上と言います。これは、五行説に基づいた色で、それぞれ仁・礼・信・徳・知を表しています。
起源と歴史
1200年代に博多から宗に渡った博多商人が習得した製法の一つに織物技法がありましたが、これは家伝として伝えられていました。250年後に子孫が中国の広東に渡って織物技法を研究し、更に改良を加えたものが博多織だと言われています。江戸時代には徳川幕府に献上され、全国的に知られるようになりました。それから現代に至るまで多くの人々を魅了しており、国会議事堂の壁布に採用されたこともあります。昭和51年には伝統工芸品に指定されており、現在では帯だけでなく、博多織で作られたネクタイや小物などにも展開されています。