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「染の小道2015」開催!のれん染色体験しました\(^O^)/ の巻

星わにこ
2015/02/25 00:00
 急に暖かくなり、自転車を走らせていると梅のふくよかな香りが漂ってきて、春を感じる今日このごろ。三寒四温といいますが、気温の上下を繰り返して本格的な春がやってくるのでしょうね。  そんな早春の今週末、染色産業が盛んな新宿区中井で恒例の「染の小道」が開催されます。昨年は、紅型染めのチャレンジしてのれんを制作したり、いち利モールさんのイベントでも皆様と散歩させていただいたり、楽しかった! 皆さんのお着物姿が、街に溶け込んでいました。着物が似合う街、中井です。 http://ichirimall.ldblog.jp/archives/37327996.html  今年は個人でのれんの制作はしなかったのですが、昨年のワニのれんは、のれんアーカイブとしてギャラリーさくらさんに飾っていただけることになりました。  また、「百人のれん」として、染めの体験ができる講座が毎年秋に開催されています。今回は昨年の秋に友禅の制作過程を東京友禅会の皆様のご指導で体験させてもらいました! のれん作家さんだけでなく、このように体験講座での参加もできるのが嬉しいところ。  友禅は手描き。お絵描きは得意でしょと言われましたが、なかなか思うように線が出ません。まずは糊置きといって、予め描いていただいた下絵を糊でなぞって行きます。ビニールでつくったホイップ絞りのような形の小筒に糊を入れ、先を切って糊を絞り出します。これが均等な太さで出すのが難しい! 細くても防染の役割を果たさないし、太くても美しくない。プルプルと線が震えてしまいました(汗)  この糊を置いた部分は染まらないので、それ以外の部分に色を挿していきます。全体の色のバランスを見ながら、薄い色から挿します。染料を混ぜ合わせて好きな色を作るのですが、色の濃さは水で調整します。混ぜる水が多いと「はしり」といって水シミのような輪シミができてしまうし、濃すぎても塗りにくい。  糊を置いた部分は白く抜けるので、それも想像しながらの色挿しです。ザ☆無難野郎の私は、実際の花の色を想像しながら挿しましたが、他の方は北欧風あり、想像の花風あり、同じ下絵でも全く違うものができていくのが面白かったです。  糊落としや蒸しなどは先生方がやってくださって、受講生は染める楽しさを味わって、ということで、ひたすら色を選んでわくわくしながらの作業。最後には、金や銀でアクセントを入れました。デモンストレーションで、色とびした部分に金粉をまいたり、失敗した部分に金箔を貼って失敗も美しく仕上げたりという技も見せていただけました。  すこ~し金などの輝きが入ると、ぐっと絵に立体感がでてこれまた面白い。ついみっちり色々欲張ってしまいがちですが、やりすぎはNG。お汁粉に入れるほんのひとつまみの塩のような‥‥(すぐ食べる話にしてすみません)  そういう目で、着物や帯を見てみると金銀、刺繍などがさりげなく、本当に絶妙なバランスで入れられて、模様をひきたてているのですよね。日本人ならではの、美的感覚だなあと感じ入りました。  今年もまた、最後に湯のしで作品をべっぴんにしてもらい、皆の作品を縫い合わせてのれんに。「百人のれん」の友禅の花、自分もまだその仕上がりを見ていないので、すごく楽しみです!  名前は入りませんが、実はわたくしこの体験染めの絵の桜の枝部分に、ワニさんを騙し絵のように描いちゃいました(笑)。目にキラリンと金が入っています。ぜひ、こっそり隠れているワニさんを見つけてくださいませ!  いよいよ今週2月27日金曜日からイベントが始まります。街の真ん中を流れる妙正寺川では昭和30年代までは実際に、染め物を水洗いしていたのだそう。その風景が甦ったかのように、川の水面の上にかけられる反物が風に揺れる様は本当に美しく、ぜひ見ていただきたい光景です。  また街には97枚ののれんが一斉に飾られ、街全体が染めのギャラリーに変身。様々な染めの作品の中からお気に入りを見つけて下さい。お店にもいろんな特典やイベントが用意されていて、毎日通っても飽きません。このときならではのお買い得品もいっぱいです。  今年は、学生サークル「ちえの小道」がガイドツアーを毎日無料で行っています。見どころをばっちり案内してくれますよ。染色工房では、染めの体験ができたり、展示会場ではファッションショーも。音楽イベントなども開催されますので色んな楽しみ方ができます。要チェック!  中井には赤塚不二夫プロもあるので、運がよければウナギイヌの着ぐるみにも会えるかも!  当日も充実したパンフレットが配布されています。(ちなみにわにこのイラストも使っていただいてます(^^)v 見てね) 私もウロウロしていますので、どこかで見かけたら、ちょっと内気なので(ええ)どうか優しく声をかけてやってください。すごく喜びます!!  ぜひこの週末は、着物で染の小道のお散歩を楽しんで下さいね!

妄想コーデ☆卒業式にお袖の長い色無地をの巻

星わにこ
2015/02/18 00:00
 卒業式シーズンですね。卒業式、謝恩会の華といえば、袴に振袖。振袖はいうまでもありませんが、この時期お嬢さんたちの袴姿は格別ですよね。  女学生といえば「袴」。現在の女性の袴は、明治時代に日本の女子教育の先駆者下田歌子が海老茶色の袴を考案したスカート式のもの。自転車にのったり、外での活動がしやすいため、女学生たちが着用しました。  最近では袴の色も、ぼかしや刺繍など、どんどん華やかになっていて、どこまで盛り盛りになっていくのか、ちょっとどきどきです。  袴に合わせる着物は、華やかな小紋の二尺袖も、最近では振袖にあわせるコーデも見られますね。ちょっと古い女のわくたしとしては、大正時代のはいからさんのような矢絣や、紋付色無地などにきゅんときます。  卒業式に着る礼装と考えると、紋付の色無地がもっと着られてもいいのではないかな~と 今回若い方の色無地コーデを考えてみました!  華やか小紋や振袖に負けない、ビビッドな色無地はいかがでしょうか!  袴をつける場合は半幅帯ですが、謝恩会では袴をとって、華やか袋帯を飾り結びにしても。  伊達衿やビーズの半襟で華やかさアップ! お誂えならば、お袖は少し長く仕立てたいですね。袖丈は49センチが標準ですが、一尺四寸(53センチ)、一尺五寸(57センチ)でもいいかも。レンタルなどで多いお袖は二尺袖(約78センチ)くらいなので、それくらいあってもいいかも。  ただ、反物の長さもありますので、仕立てのときに相談してくださいね!  学び舎を離れる最後のセレモニー、素敵な思い出になりますように。

伊達衿に夢中!礼装のクラスアップにもお洒落にも の巻

星わにこ
2015/02/11 00:00
 最近、振袖やお祝いごとの礼装のコーディネートのご相談をいただくことがあるのですが、伊達衿が意外と大きい働きをするんだな~と改めて感じ入っております。  伊達衿は、重ね衿、比翼衿ともいって、昔は礼装の着物は重ねて着た(二枚襲など)名残です。留袖についている比翼がまさに二重襲の名残ですが、さらに簡易に衿の部分だけを二重に見せるものです。  振袖の襟元には必ずといっていいほど使われていますよね。昔は無地の羽二重地だった気がするのですが、地紋入り、ラメ入りは当然、最近では一連にパールなどを縫いつけてネックレス風に見せたり、レースを使ってヒラヒラにしたり……。なんでもありです(^^;)  私がハマっているのは、本来の伊達衿の使い方からはちょっと外れますが、伊達衿を振袖の衿に添わせて外に出すことをしないで、振袖の中、襦袢の上で何重かに重ねて、十二単風に見せる衿元です。半衿を見せる幅は抑えて、伊達衿を重ねていくのです。襲ねの色目を考えると素敵です!  また、振袖だけでなく、訪問着や付け下げはもちろん、色無地にも使うと礼装感がアップして華やかになります。ほんのちらりと見えるだけのラインですが、襟元に1色プラスするだけで見違えます。  淡い色の着物に濃い色を挿せばキリリと。淡い色をあわせればふんわりと。反対色、同系色、考え出すときりがなく(笑)最近どんどん伊達衿が増殖して‥‥(汗)だれか止めて~(汗)  形自体は非常に単純なものですから、作れちゃうかも?なんて野望まで。  それにお洒落と考えると、礼装だけに限らず楽しんでもいいと思うのです。以前、綾秦節先生に「紬に江戸小紋柄の縮緬の伊達衿を挿す」という超上級ワザを教わったのですが、これがウーンと唸るお洒落さ。  紬などには、礼装とは同じものではしっくりきませんから、似合う素材や色柄を見極めることが大事なのですね。  たかが伊達衿、されど伊達衿。あってもなくてもいい存在だけに、上手く使いこなせるとハっと目をひくコーディネートのアクセントになってくれます。伊達衿のポテンシャル無限大。  そんなわけで、ちょっと伊達衿沼にハマり中のわにこでした。皆様もぜひ伊達衿遊び、お試しを♪

帯締の裏表の見分け方、房に注目☆の巻

星わにこ
2015/02/04 00:00
 今日は立春。もう春なのですね。梅の花もほころんで、あちこちで春の気配がしはじめています。日も随分長くなってきました。  去年から友人と共同のアトリエ兼スタジオを借りて仕事をしているのですが、そこに前の住人の「一陽来復」というお札が残されており、調べてみたところ商売繁盛、金運のお守りだそうで。節分に設置するとよいと聞き早速早稲田の穴八幡宮でいただいてきました。立春から商い繁盛といきたいものです。  さてさて今日は、帯締の裏表の見分け方のお話です。なんとなく感覚で締めていましたが、実は、平組の場合は房の部分を見ると一目瞭然なんです。  房の付け根のしぼってある部分が膨らんでいる方が表、凹んでいる方が裏になります。組み模様や刺繍などしてある場合は、表の方がふっくらしているのがわかると思います。  留袖などに使う白と金銀の帯締は、金銀がゴージャスなので表かなと思いきや、白が多いほうが表なんです。  冠組(ゆるぎぐみ)の場合は、真ん中に1本筋が入っているほうが表です。某道明(ちっとも某じゃない)のものはタグがついていますが、そちらが裏側です。わかりやすいですね。ついてないものは、真ん中の筋を探せばOK!  撚り房のものなどは、あとから房を足したものなので帯締の端は平らになっています。組模様の凸凹で判別する方法になると思いますが、わからない場合は好きなほうを使ってよいと思います。三部紐なども裏表のないものが多いです。  今はリバーシブルで裏表で違う表情を楽しめるものが増えていますね。気分で締め分けるのもいいですし、帯のお太鼓の中でくるっと捻って結ぶと左右の色が変わってそれもまた素敵。何通りもの使い方ができます。  ちなみに、片側だけに模様や色などアクセントが入っているものは、華やかなほうを左側にして結びます。  帯締の裏表が違っても、正直人が見てもあんまりわからないもの。でも、知らないで裏表間違えているのと、知っていてきちんと締めている、もしくは崩して楽しんでいるのでは全然違うと思います。ちょっと胸をはって、装えますよ。