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スマホで試着!入学式の母コーデの巻

星わにこ
2021/03/31 00:00
東京はあっという間に桜が満開になってあっと言う間に散り始めてしまいました。まだ3月なのに今年は本当に早いですね。これから桜前線が北上していくと思いますが、いつもより少しだけ早い春。まだ集まってお花見はできないけれど、上を見上げて花を楽しむ心を忘れないでいたいなあと思います。 さてさて春はまた、お別れと出会いの季節ですよね。4月から新生活を始める方もたくさんいらっしゃると思います。我が家も子どもが高校生に。入学式には保護者が1名だけ参加できるとのこと。手持ちの着物で出席しようと思っておりますが、もしももしも新しく誂えるとしたらどんなかな?とふと思い。 おりしも、いつも妄想の翼を羽ばたかせているいち利モールの試着室のスマホ版ができたとのことで早速試してみました。 可愛いイラストの女性に、帯や着物を選んで着せていきます。指でぽちぽち選んで行くアクションでPC版より直感的に操作できます。後ろ姿もすぐ確認できて、帯姿もどんなかんじか見つつ、コーデを決められます。 よいな!と思ったのは帯締めや帯揚げ部分、着物の模様などさっとスワイプで拡大して確認できるところ。今までは帯締めなど正直細かい部分どうなってるの? という時がありましたがこれならばっちり!! 帯締めは丸組で、白に少し赤が入ったもので、おめでたい気持ちを表してみました。 着物はおめでたい花菱地紋のピンク。帯は西陣の葡萄唐草の袋帯。帯揚げは銀糸入りの若葉×薄緑の縦ぼかしでちょっと桜に新緑もまぜて。ああ~~楽しい!!やっぱり妄想コーデはめちゃ楽しい。 控えめだけどちょっと華やかな春の色無地入学式出席妄想コーデの出来上がりです! >コーデ詳細はコチラ 式典色無地の注意としては、実は濃い色を選ぶと旅館の仲居さんのようになってしまうこともあり、薄めのお色が無難かも。あとは、なにしろ1色で面積が広いですから、顔映りのよい自分に似合った色を選ぶことが大切です。好きな色も大事ですが、肌の色などにあうものをあらかじめ知っておけるといいですね。 地域性もあるかとは思いますが、卒入式へ着物で出席する場合は、訪問着や色無地などに袋帯の礼装~略礼装での出席が一般的。スーツ相当の服装になりますので、訪問着や付下でもあまり派手ではない、控えめなものが好ましいとされています。主役はあくまで子どもということで、母は付き添い。式典などに出席する場合は、自分の好きなものを着るというよりは、場にふさわしいものを選びましょう。 私自身はもともと色無地好きということもあって、略礼装と言われる一つ紋の色無地で、黒羽織を羽織るスタイルでずっと出席してきましたが、小中学校ともに着物で出席されるお母さんが1、2人という状態だったので、地域性とは。という状態でしたが‥‥。 着物は華美だと言われることもありますが、体型が多少変わっても流行や自分の年齢が変わっても、何十年も着られるスーツやワンピースというのはないのではないでしょうか? 自分で着られれば着付け代もかかりませんし、かかるのはお手入れ代くらい。なにより着物を着ることで気持ちが引き締まってよいものです。 もし、入学式着物を着ようかどうか迷っている方がいらしたら、ぜひ!袖を通してください。春の日の、よき想い出になると思います。 子どもに「そういえばあのとき母は着物を着ていたな」なんて思い出してもらえたらいいなあなんて、ふと思う春でした。

大局を見よ!?妄想の三国志コーデの巻

星わにこ
2020/04/01 00:00
刻々と状況が変わって、不安が続く毎日。私も外出する仕事がすべてなくなってしまいました。不安ではありますが、くさっていても仕方ない。さりとて花見に出かけるわけにもいかない。さて、と思ったところで、WEBで期間限定無料のマンガ横山光輝の『三国志』にうっかりはまってしまいました。これが孔明の罠か(違)。 子供の頃読んで、オッサンばっかでよくわからなかった横山三国志。ただ軍師諸葛亮孔明の活躍ばかりが記憶に残っています。あとは三国志といえばNHKでやっていた人形劇三国志。YMOの主題歌が印象的でした。川本喜八郎の人形の存在感。あとはコーエーさんのゲームとドラマCDに蒼天航路。とにかくお話が壮大で長くて登場人物も300人を超えるというものですから、横山三国志だってマンガといえども60巻。子供に「俺に勉強しろとかいっといて、母さんだってマンガしか読んでないだろ!」とか謗られながらも最後かなり駆け足で読みきりました(読みきったのかーい)。 とにもかくにも、人が死ぬ。戦では何万人という人が。戦でなくても、愚君のもとでは民は重税に苦しみ、それでなくても疫病、天災、イナゴの襲来とこの世に平和はないのかよ!と天を仰ぎたくなります。これが1800年前の中国での三国時代を描いた小説。人の世の苦しみはどの国でもいつの時代でも、同じように繰り返されているのですよね。とてもつらい(霊帝)。 目の前のことを考えると収入が‥‥生活が‥‥と暗くなってしまうばかりですが、生きていればなんとかなる! 今は死なないこと死なせないこと。幸い兵馬に急に焼き討ちにあうよりは対策も練りようがあるとなんだかよくわからないところに気持ちを落ち着けて、先に進もう!なんて思ったり。 孔明のようにはいきませんが、きちんと学ぶことを忘れず、目の前のことだけではなく、いろんなフェーズを自分なりに俯瞰して大局で物事を考えるようになりたいものです。特に今回の新型コロナウイルス問題は地球規模、パンデミック。今日のパンの心配はありますが、必ず人類の英知で収束するはず。そしていつの世も人は同じ、あわててもしかたないと気持ちが楽になりました。マンガを読んでいた言い訳をしているわけではないのですが(笑)自分の楽しみを日々の生活で見つけるのも大事なことですよね! ワクワクすることを考えるのもいいと思います。というわけで今日は久々に、出かけなくても試着できちゃう! いち利モールの試着室で妄想コーデ三国志!してみました! テーマは諸葛亮孔明です!ジャーン! 三国志の主人公、劉備玄徳の軍師としてもう正直あんたが主人公ですよねという活躍をみせる孔明は、よく鶴もう衣(かくもうい)という鶴の羽毛で作った衣という意味の白地に黒の縁取りの羽織物をきている姿で描かれています。道士や仙人が着るものとされています。あとはパンみたいな冠(綸布)と羽扇があれば孔明スタイル。これで185センチの長身でどうかしてるくらい頭がいいってこんなチートありますかという人物ですが、やっぱりかっこいいですよね~! 服装についても調べていたら面白くなって、着物も元をたどれば漢服にも源流がありますし、あれこれ妄想の翼が飛びまくってしまいました。 というわけで白に近い銀鼠の色無地に、黒い半襟で鶴もう衣気分。帯は蜀江文様。蜀江とは劉備が治めた蜀の国の川の名前。蜀では、絹織物が盛んで三国時代にも錦織物がたくさん織られていたということです。やがてそれは日本にもたらされ、名物裂となります。四角と八角を繋いだ文様を蜀江模様といい、袋帯などの格調の高いものによく使われています。 まあ単なる自己満足ですが、妄想コーデは基本自己満足ですからいいのいいいの。出かけられない、会えないと不満を言うよりも、限られた条件の中から楽しみを見出すのも今は大事なのかも。欲をいえばきりがないけど、自分にできることで、前を向けるはず。 普段仕事に追い立てられて家でじっくり本を読んだり調べ物をしたり、整理をしたり片付けをしたりできないことをやってみたい。そしてこれからどうなるかと時にはテレビや動画を離れて、自分の頭で考えてみたいなと思っているお籠りはじめのわにこでした。

ガチで妄想!?今冬欲しい袷シーズンコーデをゲットしよう!の巻

星わにこ
2019/09/25 00:00
 どうも、妄想コーデ大好きなわにこです。あれとーあれをーあわせたらーいいなーふふふー(持ってないのに)という時間の楽しいこと。妄想タイムのお伴はもっぱらいち利モールの試着室システムなわけですが、今月は「コーディネート大会」が開かれています。  もう第八回目ということなんですが、なんと今回ですね、みんなが選んだNo.1賞に選ばれるとですね、そのコーディネート一式もらえちゃうっていう太っ腹企画なんですよ! となるとね、ガチで妄想スイッチが入っちゃいますよね(笑)。  というわけで、早速本気で欲しいもの探し。今は、増税前の大セールも行われているので、マジで目移りしちゃって目がギラギラに。  私が妄想コーデをするときは、大体欲しい着物を選んでそれにあわせて帯、小物と選んで行くのですが、今回、「流水に星」という染め九寸名古屋帯にヒトメボレ。そこから似合う着物というルートを辿りました。  自分の持っていないもの(産地ものの紬とか)、欲しい色や柄などで選ぶこともありますが、名前に心が掴まれることもあります。今回はそのパターンで好みの柄に加えて名前に「星」が入っているので、これは運命だわ!という思い込み発動。コーディネート次第で、クリスマスシーズンにも活躍しそうです。  大体着物や帯は、大量生産ではありませんから、見つけたときにゲットしないとなかなか同じものは手に入りません。とういう言い訳の元に、何度清水の舞台(自分的に)を飛び降りたことでしょう……。だんだん高さがあがっていくのでは?と感じるのも、恐ろしいところです。  着物は、これからの季節シャキっと着やすいお召しを選びました。黒にドットが飛んでいる模様は、帯次第の見立てでいろいろ遊べるはず。胴抜きで仕立てて、長い時期着られるようにしたいな~(妄想)。帯と着物別々でも、いろいろ楽しめるように、そこまで考えての本気セレクトです!(笑)  帯揚は流水をイメージした濃い水色に黒のドット、紺のフラワーレースの半衿、加藤萬さんの撚り房、濃紫の帯締めと、自分が着るのを前提のぎりぎりかっこいい系を目指しました。トータル金額219,564円のところ、101,520円のコーディネートです。えっ半額~~(ぐらぐら)。えーとそれにお仕立て代を入れると‥‥と真剣に計算機を持ち出したりして(笑)か、買えないですけど。  今回はセール中ということもあって、「おっ!これいいな!」と思ったものがかなりの確率でSOLD OUTしていて、紫紺染めの置賜紬とか、買えもしないのに、あー売れてしまったー!!なんて本気で残念がったりするのも、妄想の醍醐味。売れちゃってると、却って諦めがついて清々しいものです(そもそも、買えないのに、でもですw)。  妄想コーデ‥‥じゃなくて、試着室コーディネート広場の投稿は9月26日(木)が締切です。まだ間に合いますよー!! 今シーズンマジで着たいコーディネートをぜひ投稿してみてください。まるっとゲットできるかも!? 投票した人にもプレゼントがあるようなので、投票もぜひ。他の人のコーディネートを見るのも「えっ!これアリ?」とか新しい発見もあって、また楽しいですよー。  レッツ妄想!です(妄想って言うな)。

麻でさわやかマリンルック☆初夏の妄想コーデの巻

星わにこ
2019/05/22 00:00
 気温の乱高下に身体がついていかない今日このごろですが、そろそろ袷も着納め。といいつつ、もうすっかり普段は単衣にしてしまっているわにこです。毎年「今からこんなに暑かったら夏はどうすれば」と不安を感じている気がしますが、きっとだんだん身体も慣れていくのでしょうね。人間ってすごい。  そして、初夏に向けて爽やかなコーディネートや涼しい工夫にも目が向き始めます。涼しい素材といえば、なんといっても麻。洋服でもリネンが着たくなりますが、麻の持つ放湿性や生地の張りによる、風が吹き抜けるようなさわやかな着心地が魅力です。  張りのある生地なので、反面着膨れして見えてしまうという難点はあるのですが、快適さには替えられません。毎年、夏が来る前に痩せよう‥‥痩せよう‥‥と思ってはいますが、最近は諦め気味(試合終了かよ)。  ざぶさぶ洗ってもOKな丈夫さも、麻の魅力ですよね。汗をかく季節には強い味方です。洗ってもすぐに乾くので、お洗濯も楽しい素材です。  また、色や柄で涼しさを感じるのもひとつ。この季節になるとがぜん気になって来るのがマリンルック。水兵さんの制服をモチーフにしたものですが、ボーダーとマリンパンツ、セーラーカラーなどが特徴です。色は、白、紺メインで、赤でポイントを効かせると可愛らしさがアップ。  今回は麻100%の近江縮で、着物マリンルックコーデを妄想してみました。  着物でセーラーカラーはありませんが、和洋ミックスコーデなら、中にパーカーを着たりしてもいいかもしれません。  海の上で働く水兵さんたちも、強い日差しに負けないように長袖長ズボンです。暑いけど、身体を覆う衣服のほうが身を守ってくれるのですね。そう思って着ると着物も暑くないかも(そんなことはないか)。  妄想コーデのネタとしては、早過ぎじゃないの?と思われるかもしれませんが、着物はお仕立てに時間がかかるもの。暑い!今着たい!と思ってからでは遅すぎることもあるのです。ちょっと早めに準備よねえ~、というところから込みで妄想してみました(笑)。でも、ほんと、単衣の時期になってから単衣を作ろうとして間に合わず、結局「また来年!」ということもやらかしたことがあるので切実です。はやめはやめの準備が肝要と自分に言い聞かせつつ‥‥。  着たい着物を準備して、適宜涼しい素材のものに変えたり、補正を工夫したり、暑い時期も着物を楽しみましょう!

大人ピンクのバレンタイン妄想コーデの巻

星わにこ
2019/02/06 00:00
 若い頃はピンクが苦手でした。洋服や小物でピンクを選ぶなんてもってのほか。地味なものばかり選んでいて、着物も自分で最初に選んだものは、紺色でした。  でも母が最初に作ってくれたのは綺麗なピンクの鮫小紋。ええ~~~と内心不満だったけど、成人式に着たり、お茶会や初釜に着たり。今思うと、ああ、そのときピンクを着てよかったなと思うのですが、当時はなんだか恥ずかしかったです。でも、大体親に用意してもらった若い頃の着物って、ピンクが多かったりするのではないでしょうか。  お正月に若め着物を着たのに味をしめ、なんだか可愛い若い着物が着たくなっている今日このごろ。帯次第でピンクも楽しめるかも!?と、先日思い切ってピンクの鮫小紋をひっぱり出して着てみました。  そしたらアレッ‥‥‥身幅がすごく足りないぞ(大汗)!袖も長いぞ! 同席になった傘寿のお煎茶の先生に「お嬢ちゃん、お嬢ちゃん」と呼ばれ、やはり年齢的に無理があったかと反省しきりだったわけですが‥‥。  でも、あんなに若い頃は嫌だったピンクなのに、着ているとどんどん気持ちが若返ってとてもよかったです。また着たいな~。というわけで、ピンクがマイブームなわけですが、まあ、ピンクといってもむしろ、肌にピンクの輝きが失われてきているオトナこそ(爆)綺麗な色で、輝きを補ってあげる必要があるのかもしれません。  とはいえ、ちょっと20歳の時の着物は30年経ってなんとなくアクがでてきていたりもしていて、さすがにこれは仕立て直し時かも(^^;)。20歳と同じピンクではだめなんでしょうね。  大人に似合うピンクもきっとあるはず!  そんなわけでバレンタインにむけて、大人ピンクのチョコレート風味コーデを考えてみました!  少し落ち着いた、無地の結城紬の珊瑚色。真綿紬はマットなので、光りすぎず、ピンクでも派手にならずにオトナ向け。板締め絞りの帯は板チョコのイメージで。着物がストロベリーなので、帯締めはミントで。チョコレート色に梅の花の絞りが入った帯揚と、チョコストライプの半衿をあわせて、大人バレンタインコーデの出来上がり。  こんなしっとり感ならお嬢ちゃんと呼ばれない!はず!  今年は大人ピンクや明るい色に、どんどん挑戦していきたいなと思う、春でした。だってー、今が一番若いんだもの!(爆)

クリスマスカラーとモチーフで妄想コーデ☆の巻

星わにこ
2018/11/28 00:00
 もう11月も終わり。街にはクリスマスモチーフがあちこちに飾られて、もうすぐ平成最後のクリスマス、なんですね。クリスマスが楽しみ、という年齢は過ぎてしまった気がしますが、夜の街がイルミネーションに彩られているのを見ると、テンションがアップしますね。やっぱりキラキラはいいなー。  そんなわけで(?)今月は、クリスマスの街を歩く気軽なワンピースのようなコーデを考えてみました。 http://bit.ly/2QqNb3W  半衿にはちらりとクリスマスツリー。コートとショールをはずしたら、帯にはさりげな~くリースやヒイラギ、ツリーなど可愛いクリスマスモチーフが並んで。季節のモチーフはその時だけしか使えないけど、クリスマスモチーフは街にツリーが飾られている間、12月の当日まで意外と長く使えるものです。小物もいいけれど、思い切ってクリスマスの帯を持つのもいいものですよ。  着物の大小の水玉は、雪のようでもあり、街に浮かぶ灯りのようでもあり。黒ベースなので、洋服の中にいてもあまり浮かないのではないでしょうか。  帯揚は同じく水玉モチーフで。帯締めは常緑樹カラーのエバーグリーンでキリっと締めて。  クリスマスコーデのキモはなんといっても「色」。モチーフはもちろんなのですが、赤・緑・白・金を組み合わせると、クリスマスっぽくなります。  それぞれの色には意味があります。クリスマスはキリストの誕生を祝うキリスト教のお祭り。赤はキリストが流した血の色で、人々を救う愛の力を。緑はキリストがつけていたヒイラギの冠、常緑樹の色で永遠を。白はクリスマスに降る雪の色で純潔を。金はキリストの誕生に立ち会う東方の三博士を導いた星の色をそれぞれ現しているとされています。  これらの色を取り入れるだけでも、クリスマスっぽくなるため、12月はコーティネートを決めるとき、赤や緑に手が伸びますよね。  ザ!クリスマスという模様はちょっと恥ずかしいなと思うときには、この4色を意識して取り入れるだけでも「ぽく」なりますね。全部その色にするのはちょっと、と思ったら、今回の妄想コーデのように、黒に挿し色という形ででまとめてしまうのもテです。  若かったらこんなコーデでデートしてみたいなあ~。若い子にこんなコーデを着せてみたいなあ~なんて、クリスマスがちょっと遠くにいっちゃったみたいな気持ちはどうしてかしら。同じ気持ちの人はいるかしら。これが年をとったってことなのかしら。なんて、ついぼやいてしまうお年頃のワタクシですが‥‥あ~わたしのところにも着物や帯をプレゼントしてくれるサンタさんがやってこないかしら!  

金唐ねん金の帯でクリムト風妄想コーデの巻

星わにこ
2018/10/24 00:00
 キモノEXPO東京では、お世話になりました~! 皆さんのお着物姿を沢山拝見できてめっちゃ目の保養になりました。お声かけ下さった方もありがとうございます。ほんと、「読んでます~」とおっしゃっていただけると、嬉しい!という気持ちと恥ずかしさMAXで思わず挙動不審になってしまいますが、ほんとにほんとに励みになっております! 今週は大阪でEXPOですね。楽しい講座や役に立つ講座も満載なので、ぜひおでかけください(^^)  さて、ほっと一息ついて今月も試着室で妄想しちゃうぞ。。。といち利モールのサイトをのぞいたら、帯全品セール中。わ~!と早速覗いてみると気になる帯を発見。桝屋高尾さんの「金唐ねん金」のダイヤ柄。見た瞬間ウイーン世紀末を代表する画家、クリムトの絵画を連想しました。  これでクリムト風コーデはできないかな~?と妄想しまくったコーデがこちら。  クリムトの絵画といえば平面的な構成と金箔が特徴的。1873年にオーストリアで開催された万博で尾形光琳の屏風絵を見たクリムトは、強い影響をうけて後の画風を確立したそう。  ヨーロッパの金唐革という、革に模様を打ち出して金箔や金泥で装飾を施したものを、和紙で再現した「金唐華紙」を織物で表現したこの帯。日本から影響をうけたクリムトを、ヨーロッパから影響を受けた金唐華紙をイメージした帯で連想する‥‥。「金」を使った美の表現を通じて、東西で影響しあったとい共通点が、そうさせるのでしょうか。なんだかワクワクしてしまいました。  最初はコーディネートも全身クリムト風で、と思ったのですが、着物は尾形光琳の紅白梅図屏風の流水部分を連想させる文様の京友禅小紋にしてみたら、これがまたしっくりあうのが不思議。  金箔を連想させる帯締めや帯揚、半衿でアクセントをつけてクリムト風コーデのできあがり。こんな風に、なにかをテーマにして自分なりにコーデするのも楽しいもの。そしてクリムトの絵画を観に行ったりしたらまた楽しそう!  今年はクリムトの没後100年。日本でも来年2019年の春に過去最大級のクリムトはじめエゴン・シーレなど世紀末ウイーンの画家たちの展覧会が開かれます。  写真や映像で見るよりも、やはりアートは実物を見るとまたその作品の持つ力がダイレクトに感じられるのでは。絵や立体作品の前に立って、その作品と対話をする。とても贅沢なこと。  自分の中に、余裕や知識がないときには、作品のメッセージも受け取れない気がします。忙しく日々に追われて、そんな時間をすっかり忘れていたみたい。1本の帯を見て始まった妄想から、アート鑑賞にでかけたくなってしまいました。着物にも、そんなところがありますね。ちょっと余裕がないと、やっぱり着物も着られない。いつかそのうちと言っていると、あっという間に着る機会を逃してしまいます。  芸術の秋。ちょっとムリにでも。時間を作って、好きな着物で好きなアートに会いにいってみませんか。

羅の透け感で涼しさを演出する☆妄想の夏着物コーデの巻

星わにこ
2018/07/25 00:00
 災害レベルの猛暑ってどういうことなんでしょうか‥‥。本当に暑くて着物で外出どころか外出自体ためらわれる今日このごろ。首に保冷剤を巻いて仕事場までたどり着くのがやっと。今週末はすこし気温が下がりそうなのでなんとか生き延びたいと思います。  さて今回は久々の試着室妄想コーデ!(どんどんぱふぱふー)。これならなんとか着られるかも!という涼しさコーデを考えてみました。 http://bit.ly/2uYUK5j  まず着物は麻。麻の代表小千谷縮で! 瀧縞という文様の名前が夏感があっていいですね。独特の張り感で風を通すので涼しい。これくらいの色だと、すごく襦袢が透けたりもしないので、うそつき衿で着てしまうとさらに涼しさアップ。  そして帯は羅で。スケスケの帯なので涼感アップ!ですが、挟み込みの帯板の色が透けて見えることがあります。ベルトタイプのものを最初にしてから帯を結ぶ方式のほうが目立ちません。  挟み込み派の方にはたかはしきもの工房の「スケルトン帯板」という透明の帯板が活躍しますよ! ほんとに透明で、床に落とすと一瞬見失うほどです(視力大丈夫か)。大きめの穴がたくさん開いているのでムレもなく快適です。 https://ichiri-mall.jp/shop/g/g0279865000000/  あとは帯締めもレース組で。帯揚と半衿も麻にしました。平織りではなく適度なシボが、肌にはりつかず快適です。しかも麻は自分で洗えますから最強の夏着物です。  難点としては、肌当たりがちょっと固いことと、膨らんで見えること(爆)。1ミリでも細く見えたい身としては切実です。少し濃いめの色を選んだほうがスッキリ見えるかと思います。  仕上げは日傘と、涼しい顔の女優フェイス。間違っても夏着物のときには「暑いー死ぬー」などと扇子をパタパタしてはイケマセン。水分塩分補給をしながら「涼しい顔」を押し通すのです!  涼しげ~などと声をかけていただければ御の字です。着ている本人は涼しくなくても。。。夏着物は脱いだ時が一番「良かった!」と思える瞬間かもしれませんw  とはいえ保冷剤を持ったり、無理はしないなどこの暑さでは命優先で! 妄想で我慢するのもひとつかもです(えええ)。  まずは皆様健康で、夏を乗り切りましょう!

憧れの白大島の単衣で初夏の妄想コーデ巻

星わにこ
2018/05/23 00:00
 もう5月から単衣でいいよねーと言いつつ、気温が上がったり下がったりでまだまだ袷も仕舞いきれない今日このごろ。この時期よく袖を通すのが大島紬です。ツルリと滑るような光沢のある南の織物は、触ると少しひやりとして、少し暑い日にも涼感を呼んでくれます。  単衣といえば憧れなのが白大島。大島紬には大きく分けて4種類の染色方法があります。 藍大島:藍染めの糸で織られたもの 泥大島:テーチ木泥染で染めた黒い糸で織られたもの 色大島:染料で様々な色に染めた糸で織られたもの 白大島:白い糸に絣模様を入れて織られたもの  大島紬と聞いてぱっと思い浮かべるのは泥大島かもしれません。独特の艶のある黒さが美しい。それに対して、白い地色に淡く華やかな模様が織り出されている白大島は、これまた独特の光沢と張りがありとても美しいもの。さわやかで、単衣に理想的ではないでしょうか。  色が薄いだけに、普段着とはいかないところがまた今日はお洒落するぞ!という日にピッタリ。日傘をさして、おすましして出かけたくなるような着物です。  今回の妄想コーデは美術品のように精緻な織で有名な「都喜ヱ門」の白大島を選んでみました。なにしろゴージャス感漂う着物ですから、洒落袋帯でどーんと重厚感漂うパーティコーデもできますが、今回はあえてさらりと、マチネの観劇に行くようなイメージで軽めのワンピース風コーデを目指してみました。 http://bit.ly/2khShxM  帯はさわやかな色あいの米沢の八寸で、緯糸に和紙を織り込んだざっくりとした地風で、単衣の季節にもピッタリです。帯締めはメノウの石を組み込んであり、帯留をしているようにも見えますね。  衿には青い小花のレース、帯揚もブルーでさわやかにまとめてみました。せっかく白大島で決めるので、小物も懲りたいところ。レースのハンカチや山葡萄の籠バッグ、日傘や扇子で夏を意識してみました。  ふう~こんなコーデが似合うようになりたいわ~。夏の着物は薄手なので思ったよりも体のラインが響きやすいです。冬の間に大事に貯めた脂肪を今のうちになんとかしなければ‥‥えっ、遅いですかっ!  さわやかな新緑の風を感じたい妄想コーデでした。

桜尽くしの妄想コーデ☆試着室が新しくなったゾの巻

星わにこ
2018/03/21 00:00
 東京はもう開花宣言! 平年より9日も早いのだそう。ほんと早い。早いですよね~。少しまた気温が下がって、満開はまだ先になりそうですけれど、なんだか気持ちばかりが焦ってしまうのは私だけでしょうか。年度末で引越しもあってめっちゃ忙しいのに花見とか(><)できない!!できないよ~(自業自得ですが‥‥)。  さて、毎月恒例の妄想コーデも今回は桜をテーマにしました。使いたいモチーフがはっきりしている時は右上の検索窓に、モチーフ名を入れて探してしまいます。 「桜」と入れると、さすが国花。着物と帯だけではなく、帯締め帯揚げ半衿、帯留や足袋、伊達締めなどの着付小物までずら~っと表示されました。全身ぜ~んぶ桜コーデもできちゃいますね。帯板や着付クリップまで桜モチーフでいけちゃいます!  気に入った着物、帯を選んで「チェックした商品を試着する」ボタンを押すと、試着室に入れます。あっ! 試着室が変わった! 以前は試着した姿をチェックするのに、前と後ろから見た様子は切り替えボタンでチェックしていましたよね。それが同時に表示されるようになって、あら便利。  特に帯は、後ろ姿がよく見たいですから、わざわざ切り替えなくても見られるとイメージがはっきりするので、より妄想も膨らみます(笑)。  ちなみに私は着物の模様がわかりやすいので、いつも背景「なし」にしています。  今回は夜桜見物をイメージして妄想してみました。 http://bit.ly/2HMMav4  桜だけれどモノトーンでもちょっとキッパリしたコーデにしてみました。半衿と帯締めでちょっとだけ桜色を効かせて。帯締めも桜の模様です。  改めていち利モール全体を見てみたら、スッキリと見やすくリニューアルされてます!(気付くの遅っ!) 担当さんに聞いてみると、「ふっふっふ、『お仕立て・加工をする』ボタンが増えたり、いろいろ他にも便利になったんですよ~」とのこと。試着室だけじゃなかった!  ログインパスワードを再設定しなおすと、500円チケットがもらえました。そしていろいろ70%オフ‥‥‥! あーいけないものを見てしまったかもー!!   ちょっと欲しい帯留があったんだよね‥‥えーと‥‥‥、桜さくらコーデでは飽き足らず、さらに妄想の旅に出てしまいそうです。誰か止めて~(笑)。

2018春のトレンドカラーで妄想コーデ☆の巻

星わにこ
2018/02/21 00:00
寒い寒いといいつつも、春が一歩一歩近づいて来ている感がありますね。梅がつぼみを膨らませていたり、太陽の角度があがってきたり‥‥。二十四節気では雨水、七十二候でいうと土脉潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)。雪が雨にかわり、固い大地が潤い、柔らかくなりはじめる時期です。  寒くて凍える冬も、必ず終わりがくる。じわじわと春に向かっていると思うと、少し気持ちが明るくなります。  そして春はなんだか優しい色を身にまといたくなりませんか? 今年の春のトレンドカラーは、ラベンダー、イエロー、ミントグリーンなど、パステルカラーが中心だそう。ラベンダーとミントグリーンを選んで、着物と帯の色差をあまりつけず、帯締めをポイントにしたワンピース風のコーデを考えてみました。 http://bit.ly/2sBusYI  全身でなくても、ちょっと流行の色を取り入れるだけでハッとコーデが新鮮になることってありますよね。お気に入りのいつものコーデに、ちょっとプラスしてみてはいかがでしょう。

あらたまり小紋に帯留でお正月気分☆妄想コーデの巻

星わにこ
2017/12/27 00:00
 気付いたら師走も最終週。毎年のことながら全く追いついていない感がありますが、なんとか今年を締めくくって、新しい年に向かいたいものです。  そんな年末、お正月はこんなコーデでおでかけしたいなという妄想コーデをしてみました!  付け下げ風の花とび柄の上品カラーの小紋に、七宝つなぎの袋帯。あまりおおげさにならない、あらたまりコーデです。小紋でも、全体の柄ではなく、無地が多くてほどよい大きさの飛び柄ですと、ちょっと改まった印象に。  あわせる帯でもまた変わりますが、はんなり色の着物に黒い帯は、舞妓さんの普段着っぽくて可愛い 礼装まですることもないけど、というような年始のご挨拶やお食事などに、大げさすぎずにピッタリです。  帯揚、帯締めに和の色を持って来ると、ぐっとお正月っぽくなりますね。この色選びが勝負です。半衿も横段ぼかしの正絹半衿で、上質感アップを狙ってみました。 http://bit.ly/2zxCKiK  お正月ですもの、女子も男子も着物に袖を通してみてはいかがでしょうか。ウールの着物だって、お正月気分はぐーんとアップ、間違いなしです。  コーデした着物や帯はお正月限定というわけではありませんが、ひとつ「これはお正月だけ」というアイテムを身につけると、一気にお正月気分が盛り上がります。  例えば帯留。お正月の帯留と決めたものを新春に身に着けると、年の初めを無事に迎えられたんだな、と感慨深いものがあります。そういうアイテムを持つことも、年中行事の楽しみですね。  いち利モールでもこんな帯留がありました!  特に左上の犬張り子の帯留など、干支の戌年にもかかっていてまさに来年のお正月使いたい帯留ですね。  松竹梅、雪兎、門松、水引。お好みの「これが私のお正月」というモチーフを探すのも楽しみなもの。帯留は、小さい中にぎゅっといろんなこだわりが詰め込める小さな宇宙のようなものだなあと、池田重子コレクションを見ながらうっとり。  これぞという、形見に持ってもらえるような帯留と出会えたらいいなあなんて思う、人生後半戦はじまりでございます。  さて、今年もわにこの拙いコラムにおつきあいいただきましてありがとうございました。皆様、よいお年をお迎え下さいませ。また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

ほっこり結城紬で癒しのチョコレート妄想コーデ☆の巻

星わにこ
2017/11/15 00:00
 秋も深まり、紅葉がきれいですね。木々や足元の落ち葉を見ながら、きれいな色を探したり焚き火で焼き芋を想像したり‥‥(笑)  今月の妄想コーデは、そんな秋の日にテラス席で飲みたいホットチョコレートをイメージしてみました。肩にふわっと気軽にショールでちょっとお散歩もいいですね(妄想)。 http://bit.ly/2zGcFBE  ミルクチョコレート色の真綿結城紬は、ほっこりと体を包んでくれて、暖かい飲物のように体を温めてくれそうです。帯締めは松笠苧環が帯留のようについた季節にピッタリのもの。帯も結城紬で。帯揚はモノトーンでちょっとビターに。半衿も秋のレース。素材感もほっこりしたもので統一してみました。  なんだか疲れたときやイライラっとしたときは、チョコレートがほしくなりませんか? これはチョコレートの原料のカカオ豆に含まれるテオブロミンとポリフェノールに、リラックスをもたらし緊張を和らげてくれる働きがあるため。色を纏っているだけでも、なんだかリラックスできそうな気がしてきました(単純)。色だけでなく、絹の素材感や肌触りも心を癒してくれますよね。  イライラしたり、気分が落ちてしまったりしたときは、お布団の中で休むのもいいけど、お気に入りの着物で、おでかけするのもいいのかも。  着物を着始めたばかりのころ、いつもキリっと着物を着ていらっしゃる先生に、毎日お着物って大変じゃないですかと伺ったら「朝起きたときはもう年なのか、ほんとうにぐったりしているのよ、だけど着物を着て行くうちに体がしゃっきりしてくるの。元気がでるのよ。洋服だとこうはいかないわ」とおっしゃっていました。このごろ、その言葉の意味がわかるような気がしています。  秋はちょっと気分もおセンチになりがち。お気に入りのコーデで(妄想可)癒されてリラックス&元気にいきたいですね。

秋の妄想きのこコーデ☆竹久夢二ワールドの巻

星わにこ
2017/09/20 00:00
 秋ですねー。葡萄に梨に栗に‥‥と食べ物から季節を感じる私ですが、着物も同じように季節の色を選びたくなってきます。  今回の妄想コーデは、そんな食べ物とカラーのベストマッチ!(仮面ライダービルド)。赤紫の『夢二浪漫』きのこ、を選んでみました。  竹久夢二というと、儚げな美人画の印象が強いのですが、グラフィックデザイナーの先駆けでもあります。モダンな本の装丁や、千代紙などの文房具のカラフルで乙女チックなデザインは今見てもとっても素敵です。  以前夢二浪漫シリーズのすずらんで妄想コーデをしたことがありますが、一度やってみたかったインパクト絶大二度見確実なきのこコーデ! やはりきのこといえば秋でしょう、ということでオータムカラーでまとめてみました。  帯は抜け感のあるデザインがモダンな千代紙のようにも見える染めの九寸名古屋帯。森の木々の葉っぱをきのこを帯締めと帯揚はこっくりとした葡萄色に、半衿はベロアで深い森をイメージ。難点は自分がまるまるしているので、夢二の美人画とはほど遠いところ(涙)。でもそこは妄想でカバー!(笑)。  本当に秋に着てみたいコーデです。だって、コーディネート大会に応募して1位になると、そのコーディネートの着物がプレゼントされるという夢企画、第6回コーディネート大会開催中なんです! 投票した人にも商品あたりますよ。  他の人のコーディネートを見るのもまた、勉強になります。「おっ!素敵!」と思ったコーデにぜひ1票を。そしてこの機会に、試着室で本気で欲しいコーディネートを投稿してみるのはいかがでしょうか?

琉球花織で白い砂青い海を想う妄想コーデ☆の巻~

星わにこ
2017/08/23 00:00
 花織(ハナウイ)という言葉を初めて聞いたのは、20代のときに沖縄旅行にいったときでした。そのとき見たのは与那国花織でしたが、その素朴な可愛らしい模様と美しい光沢にうっとりでした。沖縄には各地にそれぞれの手法で織られている「花織」があります。  今回の妄想コーデは南風原(はえばる)町にて織られた大変珍しい南風原花織。琉球王朝の祝着として発展した、立体感のある浮き柄が魅力的な花織です。戦時中、一度は生産が止まった技術でしたが、生き残った人々の努力により復活を遂げました。組織織という技法で、裏糸を通さずに織ってあるため、単衣としてもオススメだそう。  今年の1月に、経済産業大臣指定の伝統的工芸品にも指定されています。非常に手の込んだ手法で生産されていて高価ですが、一度は纏ってみたい沖縄の布。今回は、白一色で模様だけを織り出したものを選んでみました。まるで白い砂浜のような、眩しい色合いです。  帯は琉球蝶雲青海という文様の京紅型。沖縄紅型とはまた違いますが、麻に紅型で蝶と花、雲に青海波が染めあげられているもの。紅型のおおらかで華やかな図柄に心浮き立ちます。  帯締めと半衿に海をイメージしたブルーの濃淡で、全体のコーデを引き締めてみました。濃い色の半衿は、白い着物をキリッと見せてくれますね。 http://bit.ly/2g4qqCp  南国気分でシャキっと着てみたいドレッシーな妄想コーデでした。

夏の夜空の花火のような板締め絞りで妄想コーデ!の巻

星わにこ
2017/07/26 00:00
 今月の妄想コーデの時間がやってまいりました。夏は、自分でお手入れもができる着物が便利です。綿麻着物もそのひとつ。シボ感があり、風が抜けてふわりと纏う感じが心地好い着物です。  今回は、そんな綿麻に板締め絞りでカラフルに「六法輪違模様」を染め上げた十日町縮で妄想コーデをしてみました。 ・http://bit.ly/2eKmZjR  板締め絞りは、江戸後期に発達した木版染めの技法の一種。同じ模様を浮き彫りにした板と板の間に生地を挟んで押さえてその部分に染料が染みないようにして染めていくもの。  夏らしい爽やかな色あわせのこの多色染めの場合は、両面に柄を彫刻した柄版を十二枚も使用しているとか。気の遠くなるような作業と技術ですね。  多色の板締め絞りで花開いた模様は、まるで花火のよう。夜空のような濃い色の帯に、鮮やかな帯揚と帯締め。花火の刺繍半衿をつけてみました。こんなコーデで花火大会に行ってみたいなー。  もちろんデートですよ、デート! 恋は遠い日の花火ではない、なーんて(妄想に次ぐ妄想)。  妄想コーデの楽しいところは、「いつ、どこで、どんな風に着たいか」というところをあれこれ(例えそれがありえないシチュエーションでも(笑))考えるところでしょうか。なるべく、細かく、時にはセリフまで考えるので結構体力使います!(使うのか)  ないない、といいつつニヤニヤしながらの妄想タイム。この際なのでコーデだけでなく自分の体重とかも減らしたり、ルックスも3割増くらいに考えたり(笑)やってみると楽しいですよ! 夏着物はちょっと着るのにハードルは高いですが、妄想ならいつでもどこでもオッケーです。妄想で鍛えておくと、現実のハードルも下がるかも? コーディネートのイメージトレーニング、試着室でぜひどうぞ。うふ。

妄想コーデ☆麻小物で決める!洗える夏着物の巻

星わにこ
2017/06/28 00:00
 もうすこし梅雨が続きそうな東京です。でももう6月も終わり……そう、夏着物のシーズンがやってきます。  去年、薄い色の洗える着物がほし~い!と妄想コーデした直後に、セールでその夏着物のプレタをポチってしまったわたくし。着用レポートがまだでしたので、させていただきます! >洗える夏着物で淡色涼感コーデ☆の巻  昨年購入したものは、キュウリ色……いえ、薄紫色と黄緑色のよろけ縞のもの。ポリエステルは洗えるので汚れが怖くない。だから、淡い色が欲しくなるんですよね。それに、淡色&寒色は涼感カラーの王道です。  汗だくになっても、雨に降られても怖くない。愛用のたかはしきもの工房の満点スリップとうそつき衿にうそつき袖と、着物を洗濯用ネット「せんたく姫」に入れて洗濯機で洗えば、すぐに乾いてお手入れもラクラク。礼装は別ですが、普段着物はお手入れがラクなのが一番! やはり洗えるものに手が伸びます。  さて、肝心の着物レビューですが、羽のような正絹の夏着物に比べてすこし重みは感じるものの、ポリエステルにありがちなごわつきもなくしっとりとよい着心地です。さらにすこ~しシャリ感があって、手触りも涼しめ。心配するほど透け感もなく、絽目もないので、少し時期をフライングしても平気です。今年も6月から出動しています。  もし次にイロチで買うなら今度は濃い色?ということで、さらに妄想コーデしてみました。 http://bit.ly/2siT2IF  夏の濃い色の着物も、透け感が強く出て、涼しげに見えるのですよね~。帯は麻で金魚柄。帯揚は水玉です。半衿はリネンの色半衿にしてみました。普段に楽しみたいコーディネートです。足元は麻の足袋に下駄がいいかな。麻の日傘をさせば、ちょっと粋な夏のカジュアル美人着物コーデの出来上がりです。扇子を帯に差すのを忘れずに。  着物がポリエステルなので、帯や半衿などを天然素材の麻にして、涼しさを取り入れてみました。インナーも涼しい素材にすればよりベター。夏着物は、いかに涼しく着るかがポイントです。  あれっ、今なら反物もプレタもちょっとお安くなってるう~~。いや~今年はポチりませんよ、ませんとも……(ブツブツ)。怖い、怖いです着物沼。でもやめられないのですよね(^^;)  浴衣もいいけど、夏着物もね。暑いけれども、そこはお洒落でやせがまん。すれ違ったら、ふと風が吹いてきそうな佇まいをめざして、涼しげな顔で着こなしましょう!

鰹縞の阿波しじらで粋な妄想の初夏コーデの巻

星わにこ
2017/05/31 00:00
 だんだんと紫陽花の花が形をあらわしてきた梅雨入り前。初夏というよりもう夏のようですが、木々の緑がまぶしい季節ですね。  初鰹の話題には遅いかもしれませんが、今がまさに初鰹の旬。スーパーでも鰹のたたきやお刺身が並んで,美味しそうです。春から6月にかけて旬なのが「初鰹」、秋に旬なのが一度北の海に向かって戻って来た「戻り鰹」。初鰹はあっさりとしていて、戻り鰹は脂がのっているのが特徴。 「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」は、江戸時代の俳人山口須堂の句。初夏に好まれるものを並べた句で、例えるなら昭和の子どもが好むものを並べただけの「巨人大鵬卵焼き」のようなキャッチーさ。この句が有名になると、江戸っ子は初鰹の初物を食べるのが粋とされたそう。鰹を「勝つ男」にかけて縁起がよい、寿命が伸びるとも言われ、「女房子どもを質に入れてでも食え」というほどでした。  さてそんな鰹ですが、着物の世界にも鰹がいます。それは縞の名前で「鰹縞」という配色。背中からお腹にかけて色が薄くなる鰹のように、藍の色が濃い色から薄い色へ並べられている縞模様です。  今回の妄想コーデではそんな「鰹縞」の阿波しじら木綿の着物に、これまた粋な青緑色の独鈷に華皿の昔ながらの博多帯をあわせてみました。 http://bit.ly/2qEGytX  レモン色の帯締めでさわやかに。半衿は厄よけにもなるというウロコ柄です。  こんなコーデで、鰹のたたきをつまみに一杯、なーんていいですね。実は縞も似合わないし、日本酒あまり飲めないんですが‥‥まあ妄想っていうことで。たまにはこんなシャッキリコーデもいいなあ~と思う、初夏の宵でした。

端午の節句に鯉の帯☆金運上昇妄想コーデの巻

星わにこ
2017/04/26 00:00
この間お花見をしたばかりと思ったらもうすっかり桜は緑一色になり、代わってツツジが咲き始めました。端午の節句も近づき、あちこちで鯉のぼりを見かけるようになりました。  今月の妄想コーデは端午の節句をテーマにウインドウショッピング。帯を眺めていたら、あった、ありましたよ~。鯉の帯!  爽やかな5月の空に想いを馳せて、琉球紅型の鯉の帯に琉球絣。琉球絣は単衣にしようか、胴抜きにしようか迷います(妄想)。半衿は流水模様、赤の帯締めと帯揚できりりと締めてみました。 http://bit.ly/2phaEov  「登竜門」という言葉がありますが、鯉は黄河の竜門を登って龍になるという伝説があり、立身出世の象徴、縁起のいい魚として愛されてきました。鯉のぼりは、男の子の立身出世を願って飾るものです。金運、勝負運もアップするというおめでたいモチーフ。  端午の節句のときだけではなく、コーデに取り入れたいですね。また、商品のページに「この帯はタレ無地にもお仕立てすることができます」と書いてありますが、これはタレ先だけを無地にすることができるということ。  全部が柄だとくどいときなどに、タレ先や手先が無地だと、柄が一層ひきたって見えることがあります。型染めや紅型の帯などに時々見られます。これは、染めてない無地場がないとできないものですが、私はタレ無地の帯もスッキリして好きです。  琉球絣は、たくさんの絣模様があり、それぞれに名前や意味があるそうです。模様に込められた想いを知ると、一層着物を着るのが楽しくなりそうですね。  今回選んだ丸の模様は「ジンダマー」銭玉、というものだそうです。ズバリ、お金の模様(!)。鯉様、金運アップよろしくお願いしまーす(笑)。  節句のお祝いからちょっと外れてしまいましたが(笑)、妄想の金運上昇コーデでした。

「細雪」気分で妄想のしだれ桜女優コーデ☆の巻

星わにこ
2017/03/15 00:00
 冬に戻ったような寒い日が続きますが、確実に花芽が力をつけてきているのが感じられる早春。明治座で上演中の舞台「細雪」を観てきました。  実は4月1日にもいち利モールのおでかけイベントで観劇にいくのですが、そのとき皆さんにお話する内容の取材も兼ねて、一足先に足を運んできました。  御存知の通り「細雪」は、着物好きにはたまらない舞台。船場の老舗のお嬢様四姉妹がこれでもか!とゴージャスな着こなしを見せてくれます。  私はこの舞台「細雪」が大好き! 何度観たことでしょうか。私だけではなく、とにかくファンやリピーターの多い舞台で、上演回数は1500回を越え別名「東宝のドル箱」(笑)。それだけに、舞台は設えも着物もゴージャスで、夢の世界に誘ってくれます。  でも、お話は美しく楽しいことばかりではありません。華やかな娘時代が終わって、戦争の始まり、家業の倒産をはじめ、人生に影を落とすことばかりが起き、人は苦しむために生まれてきたんやろうか‥‥と三女が嘆くほどに辛い出来事が続きます。  でも‥‥‥空を見上げれば、美しい桜が咲き、全てを覆い隠す白い雪が舞い‥‥‥姉妹達は、美しい着物を身に纏って、顔を上げて歩くのです。  最後のしだれ桜のシーンでは、なにかが浄化されるような気持ちがするくらい、美しく、切なく、また私もがんばろうと思えます。だから、何度も見てもまた見たいと思うのかもしれません。  そんな細雪をイメージして、妄想コーデを考えてみました! http://bit.ly/2nqh1UV  染織工芸はまやのしだれ桜の小紋。これを見た時、細雪のラストシーンを思い浮かべました。帯はさくら工房の段暈し。半衿は加藤萬の鶴御所解。帯揚はロウケツ染めさくらシルエット、帯締めは美麗グラデーション。  小紋ながらもゴージャスさを感じさせるコーデにしてみました\(^O^)/  私自身の今回の観劇コーデは、前日までチャリティイベントでお仕事着物続きだった反動が出て、雪輪の訪問着に袋帯で盛り盛りででかけました。  やっぱり、晴れ着はめっちゃ気分があがりますね~~~!!背筋がのびます。やはり美しく装うことには意味がある! 女ですもの。  明治座正面左手の角のこの女優大看板は撮影スポット。皆さん記念写真を撮って行かれます。想い出にもなりますので、明るいうちに写真をとることをおすすめします! この前で4人で並んで撮るのも楽しいです。そのときは誰が長女で‥‥と揉めないでください(笑)  観劇ツアーでは、前回エキストラ出演させていただいた時の着物を着て行きたいと思っています。 >参考:わにこ「細雪」オーディションに挑戦!の巻 >わにこの女優体験記★「細雪」エキストラに出演しちゃいましたの巻  ご参加の皆様にお会いできますこと、ドキドキしながらも楽しみにしています! こちらのコラムにも暑苦しくレポートを書きますので、そちらもお楽しみに! 本当に、まだ未見の方がいらしたらぜひ一度見ていただきたい、舞台「細雪」なのでした。 <お礼>  最後に、このコラムで寄付について書かせていただいたチャリティイベントが無事終わりました。おかげさまで着物好きの皆様にたくさんお買い上げいただきました。また、ちゃんと似合う方が着物を迎えにきてくれるのが毎年感動です。  売れ残ってしまった分は小物なども含め、被災地支援にも力を入れていらっしゃる「環境まちづくりNPOエコメッセ」http://ecomesse.jp/ さんに寄付させていただきました。私達のイベントは年に一度ですが、エコメッセさんは通年寄付を受け付けていらっしゃいます。  お気持ちを寄せてくださった皆様、ほんとうにありがとうございます。毎回イベントの度に大変でいろいろなことがあるのですが、最後には感謝しか残りません。だから続けているのかも‥‥。この場をお借りして、お礼を言わせて下さいませ。ありがとうございました。