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着付け時間を早くするには事前準備とイメトレが9割の巻

星わにこ
2020/10/21 00:00
よく、何分くらいで着物を着ますか?と聞かれることがあります。普段の紬に名古屋帯、というようなスタイルなら着付け時間は肌着をつけるところからで15分くらい見ています(ヘアメイク別)。 肌着&補整5分、長襦袢(うそつき衿が多いけど)&着物で5分、帯で5分というかんじでしょうか。 もっと早く着ようと思えば着られるかなと思いますが、手順を丁寧に追って、ある程度きれいに着ようと思うとそんな時間になります。時間を縮めることより、楽にきれいに仕上がりがきれいに着られるほうを重視したいと心がけています。 ただこれは、すべての着付け道具が手元に揃っていることがポイント。数がちゃんとある着付けの道具、過不足ない肌着と補整グッズ、ちゃんと半衿のついた襦袢、シワの入ってない着物、コーディネートされた帯と帯揚、帯締め。 朝、いきなり着物を着よう!となってあれがなーいこれがなーい、やべっ、裾に折れ目が入ってる!アイロン!アイロン! えっと、どっちの帯にしようか、帯締めはどれ? あーもうこれでいいや! えーん気に入らない、あっ帯結び失敗した!なんてやっていたら確実に1時間以上はかかります。もう気持ちも焦って、着付けが終わるころには気持ちもぐだぐだ。もう出かけたくない(涙目)とかになっていることも。 大事なのは、前日までの事前準備とイメトレです! なにをイメージトレーニングするのかというと「着付けの手順」と「着物をこういう風に着たいという理想の姿」です。着付けの手順は、ひさびさに着るときとかだと忘れがち。私も、帯の変わり結びとか本を読んだり動画を見たりして思い出しておきます。 あとは、なぜその手順をそのようにするかという理屈(特に補整)と、仕上がりの理想型(衿の出方や、おはしょり、帯の形、帯締めの位置や帯揚げの出し加減などなど)もイメトレ対象です。そこが明確に意識できているかできていないかで仕上がりはとても変わってきます。 こうなりたい!という姿がはっきりしていればしているほど、そこに近づけていけばいいわけなので、まずはそこのイメージを強く持つことはとても大切なのです。 これは、着物を出さなくてもできるし、スマホや雑誌や動画などで「これは素敵!」「こうなりたい!」という憧れをインプットしていく作業なので楽しみながらできますよねー。とにかく、着物の形に慣れる、触れる、美しさを普段から感じておくのが大事です・ そして着る前の事前準備。組み合わせる着物と帯と‥‥というコーディネートとコンディションチェックはもちろんですが、着付けの小物や肌着、補整用品などもまとめておくことが大事です。 そこまでしておけると、余裕を持って着付けもできるし、プラスアルファで帯飾りをつけたりアクセサリーやバッグのコーディネートまで気持ちが行き渡りますよねー。 家でゆるりと着るような普段着物は別ですが、外に出て、人に会うときに着る着物はキチンと着たいと思っています。多少のうまくいくときいかないときはありますが、平均値は、イメトレをして気をつけて着れば着るほどちょっとずつ上がる。 準備、イメトレで当日着付けの9割はもらった!といっても過言ではないでしょう。 あとの1割は、体調とテンション! わかっていても、なかなかやりきれないときもありますが、人間だもの‥‥ということで(笑)。 しまい込んでしまうとわからなくなるような小物はトラベルバッグに入れてまとめておいたり、当日あ、やっぱりこっち、みたいなこともありますので、帯締め帯揚げなんでも一カ所に集めておくように気をつけています。 関連記事:これは使える!トラベルポーチで着付小物の整理の巻 あとでやろうはバカやろうなんじゃ(ノブ。 なんでもいきあたりばったりの自分に言い聞かせながら、明日着る着物の準備をします。これもね、楽しみながらできると一番いいですよね!

帯付きってなに? この時期はショールが重宝の巻

星わにこ
2020/10/14 00:00
秋も深まってきて、上着はなにを着ようか迷う日もありますね。私はこの外出自粛期間にバカじゃないの?というくらいまた洋服を処分してしまいまして、着るものがない‥‥となっているところです(学習しろよ)。 着物も、この時期本当に迷います。フォーマルシーンではもう袷一択だと思いますが、普段に着るのには、単衣も10月中はしまいこめません。 またこの時期よく耳にするのが「帯付き」という言葉。帯付きとは、上着を着ていなくて、長着と帯だけの姿。え、着物姿ってそういうことでしょ、と最初は私も思ったのですが、「外出するときは上着(道行き、コート、羽織など)を着るのが礼儀」で、帯付きは失礼とはいわないまでも気軽な装い、というニュアンスで言われます。昔は上着を着ないで外出するのは芸者さんなどいわゆる玄人さんだけだった、ということからきているようです。今でもフォーマルなお出かけなどでは道行きを着て、と言われることもあります。 そういう感覚で上着を着る意味としては、華やかな装いを見せびらかさない的なものがあるかと思いますが、機能的には防寒と汚れ防止ですよね。 暑いシーズンは薄羽織を着たりしますが、袷の羽織はいつからかというと『紅葉が色づく頃から桜が散るまで』と言われるように、まあ東京では11月くらいからが目安でしょうか。それまでは単の羽織やレースの羽織なども使います。このあたりは、気温と、コーディネート的に寒々しくないかな、暑苦しくないかな、というような感覚で判断してよいと思います。 寒くはなくても、たしかに移動中の帯の汚れなどは気になるので、私は「羽織やコートを着るほどの気温やフォーマル度合いではないけど‥‥」というような時にはショールを使います。昼間は暖かくても夜冷え込むことも増えてきますし、1枚あるとさっと羽織れて重宝です。 寒いなあと思って着込んでしまうと、公共交通機関などでふいうちで暖房がきいていたりで暑くなりすぎちゃうことも。さっとつけはずしができるショールは普段着にはとても便利。 和装にこだわらず、洋服でも兼用できるようなちょっと大きめのショールがおすすめです。 Gotoキャンペーンも始まって、気をつけながら外出も楽しめればよいなと思う今日この頃。街でも、着物姿をちょこちょこ見かけることが増えたような気がします。着物が恋しいなと思う気温にもなってきましたし(これが一番大きいかも(笑))、自分の楽しみのために、着物でおでかけもたまにはいかがでしょうか?

着物を、自分を大切にするために着る。の巻

星わにこ
2020/10/07 00:00
10月になりましたね。暦の上では衣替え。着物の楽しい季節になりました。Gotoトラベルやイートなどもありますが、まだまだ気をつけながらの生活。なかなか着物を着る機会も作れないなあと思っていたのですが、先日久しぶりに着付けレッスンをすることになり、よいしょと着ました。 他装をしたりオンラインレッスンで家で着たりなんだりと、着物に常に触れてはいたものの、正直なところ「着物生活」というコラムを書かせていただいているにもかかわらず、自分でちゃんと着手外に出るのは夏にきもの展に行って以来。着方忘れてたらどうしよう? なんて思っていたのですが(おーい)、大丈夫でした。 きものレッスンといいつつもすでにご自分で十分着られる方に、細かいコツなどをお伝えするレッスンだったので、とても深いお話もできて着物の面白さを再確認しました。ちょっとお休みすると見えてくるものもあるというか、新鮮な視点で着物を見ることができました。なんでしょうか、青い鳥的な? 古女房の魅力的な? 「出かける機会がないから着物が着られない」というのは言い訳だったなあ~と。レッスンにきてくださった方が「自分で機会を作らないと絶対着ないので!」とおっしゃってましたが本当にその通り。 改めて着物って、用意するものがいっぱいある。着物を決めて、帯をあわせて、小物をあわせて終わりではなく、肌着、補整、半衿つけなどの下準備もしっかり。着付け小物も数が多いので、ちゃんと用意したつもりが帯板を忘れていました。 ちょっと当日身につけたものを書き出してみると、和装ブラ、補整パッド、肌着(スリップタイプ)、ステテコ、うそつき衿、うそつき袖、着物(長着)、コーリンベルト、伊達締め、腰紐、帯、帯揚、帯締め、帯枕、帯板、着付けに使う仮紐とクリップ、おっと忘れた、足袋! と普段着用にいろいろ省略したりうそつき衿で着てても18アイテムという多さ。着替える前に着ていた洋服の、ブラトップ、パンツ、長袖Tシャツ、上着、ジーンズ、靴下の6アイテムの実に3倍。普段着用にいろいろ省略したりうそつき衿で着ててもこのアイテムの多さ! 人によって使うアイテムの違いや使う使わないはあると思いますが、私の場合はこんなかんじ。 揃えるだけでも面倒くさっ!! そして、その面倒さが大好きなんだなということも再確認しました。効率とコスパが大事なら、ファストファッションで過ごせばいいのです。でも、このね。お気に入りのアイテム、何枚もの布、紐を用意して、自分をラッピングしていくような感覚が、とても好きなのです。なんだかとっても、自分を丁寧に扱っているようで、安心するというか、癒されるというか、ほっとするというか、自己肯定感が高まるというか。 着物は着るのが面倒なだけじゃない。後片付けも面倒です。くるくるぽんで洗濯機に入れられる、というものであってすらも、とにかくパーツが多いんや~! 面積ひろいんや~! ちっさいブラとパンツをちゃちゃっと洗うようなわけにはいかんのです。 その手間をかけても、着物を着る。なぜなら、着物を着ると楽しいから。 自分のことは自分で大切にして、自分でごきげんをキープして、ニコニコ暮らすのって大事ですよね。 ひきこもりがちな生活の中で、最近は掃除がブームだったのですが、掃除もやっぱり住環境をキレイにする、磨く=自分を大事にするということなんだなあと思います。無心でぞうきんがけをしていると、モヤモヤした気持ちも汚れと一緒にとれていくみたいです。 着物も同じように、無心に体に布を添わせていくと、精神集中ができるんですよね。逆に焦ったり迷ったりしていると、うまく着れません。 面倒で、大変で、でも愛しき着物。 なにも用事がなくても自分のために、また着ようと、思いました。 そしてやっぱりまだまだ、着物を着るとあつ~い! とにかく重ね着ですもんね。汗をめっちゃかきました。それを含めてエクササイズのような快感もあるのかも? なんて思ったり。 ちょっとご無沙汰しちゃったわ、なんてお仲間がいらっしゃったら、用もないのに着物に袖を通して外を歩いてみてください。気持ちもシャッキリ、テンションもあがりますよ。人に着せてもらうのもいいけれど、自分で着るのもまたよいものです。なにしろ好きなように着られますものね。自分のことを一番知っているのは自分ですから。 1年で、一番長い袷の着物シーズンを楽しみましょう。

おはしょりぽっこりお腹は裾除けで持ち上げろ!の巻

星わにこ
2020/09/30 00:00
すっかり秋になりましたね。着物を着るのが楽しい季節到来です! なんといっても重ねて着る着物は暖かい。体を優しく守ってくれます。 さて、秋と言えば食欲の秋……。わかっていてもつい秋の味覚を見かけたら、食べ過ぎちゃう。私は今、栗ブームでモンブランを見かけると買って食べてしまう病なのです‥‥イカンイカン! ちょっと太ったなと思うと、着物を着たとき気になるのがおはしょりのぽっこりです……。細い方でも、年齢を重ねてきたらココだけ気になる……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ウエストに補整を入れてくびれをなくすと目立たないといわれても、出ているものはひっこめられないと思っているアナタ、おはしょりぽっこりをなくす方法があるんです! もちろんウエストに補整を入れることは大事です。ウエストがくびれたところに紐をぎゅっと締めると、おはしょりは広がってしまうから。だからウエストとヒップがくびれていたら、そこには補整をしてください。 そしてもうひとつ。それは、お腹のお肉を持ち上げること。 持ち上げることで、おはしょり部分はすっきりします。えっ、持ち上げたお腹はどうなるの?と申しますと、上に移動します(爆)それじゃあなくならないじゃないの!と心配はご無用です。帯に隠れます。見えるところがすっきりすれば、細見えです! どうやって持ち上げるのかと申しますと、裾除けのサラシ部分を使います。通常サラシ部分はウエストに巻きますが、これをお腹に巻くのですっ。ただ巻くのではなく、端をしぼるようにお腹を持ち上げながら巻くのです。 お腹のぽっこり部分にサラシ部分をしっかりあてて、紐の付け根をナナメ上に持ち上げるように引き上げます。そうするとお腹が持ち上がります。持ち上がったお腹がそのままになるように、紐を後ろでクロスしてきゅっと引き締めて前で結びます。 引き上げるのがちょっと難しいなという場合は、サラシの紐の付け根を三角に折り返して縫っておくと、引き上げやすくなります。要は、お腹を包んで持ち上げやすい形にするわけです。ガードル裾除けといって、もっと引き上げやすい形状になっている裾除けも売られていますよ。  ポイントは、サラシをひっこめたいお腹の位置に巻くこと。お腹を持ち上げるようにして巻いて結ぶこと。ちょっときつい?と思うくらい引き締めてください。引き締めても、お腹は苦しくありません。これは、ナカナカ効きますよ!!  裾除けはしない、とか、そんなの面倒、とか言う方には、ウエストの補整とこのお腹の持ち上げを両方やってくれるスグレモノ商品もあります。それがたかはしきもの工房の『満点腰すっきりパッドスキニー』です。必要な部分だけにタオルなどをサンドイッチして、ウエストを埋めるようにお腹をひっこめてピッタリと巻いたら、上から手をいれてお腹のお肉を持ち上げて腰パッドのなかにしまっちゃいます。腰肉も同様に。自分のお肉で補整ができるというコペルニクス的発想です!   いくら着物が寸胴で着やすいからといって、細い方はともかく太ってたら、数少ない細いところにタオルなんか巻いて、太いところにあわせて補整していたら、どんどん太くなっちゃいますよね。そんなことっ!絶対したくないっ! 帯だって長さが足りなくなっちゃうっ! と思いませんか。それは私も思っていました。だったら痩せろという突っ込みは受け付けません! 今、今なんとかしたいのです!  着物だって洋服と同じ。お腹もガードルを履くように、上に持ち上げたらいいのです。上に持ち上げたお肉は、ウエストの補整にもなります。着物でもガードルを履いてお召しになる方もいらっしゃいますが、トイレのとき結構なテクニックが必要になります。まずは、裾除けの巻き方をちょっと変えてみて、サラシの力でお腹を持ち上げてみませんか。  お腹(丹田)を意識してサラシ部分をきちっと巻くと、腰骨も支えられるので、とても気持ちがいいのです。昔の湯文字と同じです。  お腹をサラシでひきしめて、おはしょりスッキリに変身しちゃおうぜ!

八掛の色で着物が変身!ちらりと見える裏地の美の巻

星わにこ
2020/09/16 00:00
「わたどう」ことドラマ「私たちはどうかしている」の登場人物の着物姿、話題ですね~! 公式ホームページにもそれぞれのコーディネートについて解説してあったりして、ふむふむ参考にしております。帯締めをたすきがけにしていたり斬新なアイデア(@@)も! 季節柄薄物がたくさん出てきますし、男子着物も山盛りで目の保養&勉強になりますです。 その解説の中に、「袖口から見える色と帯締の色をあわせた」という一文がありました。確かに位置も近いので、色をあわせるのはいいかも。その視点でコーディネートしたことがなかったので、目ウロコでした。袖口から見える色とは、つまり八掛の色ですよね。 八掛とは、袷もしくは胴抜き仕立てのときにつける裏地のこと。袖口2枚、すそ回し(衽、前身頃、後ろ身頃×2)で6枚の合計8枚の布です。 仕立て上がりの場合は選べないし、自分でお誂えをするときにも、訪問着には共八掛といってもうセットになっているし、なんとなくおすすめの色があったり、そんなに深く考えたことはないわ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そもそも、裏地なので、袖口にちらりとこぼれるか、歩いたときにちょっと目に入るとか、そんな小さな面積しか表からは見えません。それなのに、八掛の色が派手とか若いとか、気に入らないとか落ち着かないとか、そんなことを感じるのも事実。 なぜだろう?と思っていたのですが、八掛って一番自分が目にするものなんですよね。着るとき、干すとき、畳むとき。なにより、着ている間中、自分の体にあたっている面積が大きな色なわけです。 自分自身が色の影響を、実は一番うけるのが八掛なのかもしれません。 大島の真っ赤な裾除けを、緑にとりかえたとき、ふう、と安心したような気持ちになったものです。 一般的には若い頃作った着物も40~50歳くらいで、八掛の色を替えると、長く切られるようになると言います。確かに、真っ赤や、可愛いピンクはちょっと気恥ずかしくなってくるお年頃。もちろん、それが大好きで自分が気に入っていれば替える必要はないと思います。だいたい年をとってくると緑とか金茶とかね、すすめられますね。 逆に言うと、自分がめっちゃ好きな色、ラッキーカラーとかを使った着物を着たらテンションがあがりますよね。調和しやすいのは表地の柄の1色を選ぶやり方。反対色やビビットなものなどを持って来てもハッとするものになります。 「裏勝り」というのは、表地よりも派手な裏地をつけることを言います。江戸時代、奢侈禁止令が出されて贅沢で派手な着物がNGになったとき、町人たちは裏地に凝ったというところから生まれた言葉。羽織の裏や、八掛を派手にしておしゃれを楽しんだというものですが、面白い柄の八掛をつけたりしたらまさにおしゃれ上級者。 八掛は、素材も様々。やわらかものには精華やパレスといった生地を、紬には紬八掛を使いますが、すべりのよい薄めの生地であれば代用することもできます。薄目の襦袢地なども使うことができるでしょう。 仕立て替えのときには、八掛の色を染め変えることもできます。 礼装の共八掛には模様が染められたりもしていますが、カジュアルなものにつける八掛はだいたい無地の1色か、ぼかしです。ぼかしは、ふきで外に色が見える部分だけに色がついていて、あとはぼかして内側は白い色のままになっているもの。表地より濃い色の八掛を使うときなどはぼかしにします。 なかなか自分でこれ!という八掛を選ぶシーンも少ないかもしれませんが、普段からもしこの着物の八掛の色を変えるとしたら‥‥なんて、想像しておくといざというときに「これがやりたかった!」という夢が叶えられる気分が味わえるかもしれませんよ! これ、考え始めると、自分の着物だけじゃなくて道行く人の八掛が気になって仕方なくなる病になります(笑)はやいもので、もう来月から袷のシーズン。普段着ではまだまだ単衣を愛用される方も多いとは思いますが、素敵な着物姿の方を見かけたら八掛もチェック! じろじろ見すぎないように要注意ですが(笑)あとは、雑誌やドラマでもチェック! コロナで着物を着る機会も減ってしまいましたが、ぼちぼち街でも着物姿の方を見かけるようになってきましたね。なにも用事がなくても、たまには袖を通したいなと思える着物のオンシーズンがやってきます。ご自分の袷の着物の八掛チェックもぜひ。もし擦り切れていたりしたら、思い切って取り替えたりなんかしてもいいかもですよ!

拇指球で歩け!草履でペッタン歩きにならない法の巻

星わにこ
2020/09/09 00:00
最近のあまりの運動不足に「歩くこと」をできるだけ増やそうと思い、自転車をなるべく使わないで歩いて買い物に行くようにしたりと心がけております、わにこです。お散歩のときは、畳草履(ビーサンみたいなの)や一本歯の下駄などを履いたりしていたのですが、歩き方を変えたら「ペッタンペッタン音」がしなくなった!というお話、よかったら聞いてください。 結構なベタ足の私、いわゆる浮き指で歩いていたために、足の裏には大きなタコができていたし、なんだかカックンカックン揺れて歩いていました。一度足の裏のタコを削ってもらったときに「歩き方を根本的に変えないとまた同じことになりますよ」と言われたのですが、なかなかなおらず。 草履を履いても、かかとが浮いて草履にうちつけられるために「ペッタンペッタン」という足音をさせていました。これ、ちょっとかっこわるいんですよねえ。 歩き方が悪いんだと頭でわかっていても、なかなか直せないというか、よくわからないというか。すっすっと歩く先輩がたに伺うと、ペッタンペッタン音がしないようにするには ・鼻緒をきつめにして、足の指でキュッと挟むようにして草履を履く ・すり足で歩く(かかとをあげない) ということは言われるのですが、この「鼻緒をきつめにする」と足の指が痛くて、私には無理だったんです。ゆるくすげてもらってずぼっと奥まで入れるのが楽だから、とずっとそうしていました。 浮き指で歩いているので、指に力もなく、鼻緒を挟むこともできなかったんですよね。 先日ちょっとご縁があって、ハイヒールの歩き方というのをレッスンしていただいたんです。私のペッタン歩きでは、ヒールのある靴なんてただ足が痛くなるだけでムリ100万点ってずっと思っていたのですが、姿勢に気をつけ、拇指球(ぼしきゅう:足の親指の付け根にあるふくらみ)に体重を乗せて、つま先から出して歩くと楽に歩けたのです。 これは、いわゆるウォーキングシュースでの歩き方とはまた違うのですが、いままで、かかとに体重が乗りすぎていたのだと初めて気がつきました。 そして体を揺らさないこと。少し背伸びをするような気持ちで、首を伸ばして視線を高くしてみると、視界が揺れない!(あたりまえ) すーーーっと流れるように歩けるではありませんか。 ビーサンも、拇指球に体重を乗せると指先に力が入るので、ペッタンペッタン言わない。一本歯の下駄は、そもそも拇指球に体重を乗せないと歩けない(笑)。 ずっと「鼻緒を指で挟む」ということができず諦めていたのですが、そりゃあかかとに重心がいってたら、指に力は入らないはずです。足の前側に重心がいけば、指にも自然と力が入る。 あーもっと早く知りたかった。。。 そうすると、今までずぼっと奥まで指をつっこんでいた草履がとたんに履きにくく感じます。拇指球に力が入れにくく、指が遊んでしまうからです。 これか!これがよく着物の達人がおっしゃる、「鼻緒が緩んで歩きにくい」というやつか! あと、かかとが少し台から出ててもよいというけど「はみだしとったら、台にあたってかかとが痛いやんけ」と思っていたのですが、かかとに重心がこなければ、そんなに痛くないのですよね。 だから、もし私と同じように草履で歩くと「ペッタンペッタンいうなー」とか、どうも素敵に歩けないとか、鼻緒はユルユルじゃないといやだし台も大きめじゃないといやだ、なんて思っていらっしゃる方がいたら、ぜひ試していただきたい。 拇指球で歩く! という意識をもって、すり足で。 これで自然と鼻緒もつかむ感覚が生まれるし、草履が足からあまり離れなくなるのでペッタンいわなくなるはずです。そして、素敵な歩き方ができるはずです。 姿勢や、重心、いろいろ細かいことはありますが、まずはこの意識だけでも結構変わりますので、お悩みの方はまずここから意識を変えてみてください。 さて、私も鼻緒の緩い草履を直さねば。。。

着物は、着ないから捨てるというものではないのだ。の巻

星わにこ
2020/09/02 00:00
もう終わらないのではと思えた夏も陰りを見せて、急に涼しさを感じるようになりましたね。季節ってすごいですね。 さてこのごろ、ご依頼があってぽちぽちと七五三の家族写真の撮影をしています。印象深かったのが、七五三の着物がお持ち込みが多かったこと。新しく買ったというのではなく、お父様、お母様が子供のときに着たものを、お子さんが着るというケースです。 その着物たちは、お手入れをして大切に仕舞われていたのでしょう。とてもよい状態のままでした。もちろん小物など30年近く仕舞われていたものでしょうから、新品のようなわけにはいきませんが、時間がよい味を出してくれていました。 離れて住むおばあちゃまから送ってもらいましたと、お父様の5歳の袴を息子さんが着て撮影。箱の中には産土様のお守りが入っていて、お父様が七五三の祝いをされたときの様子が思い浮かぶようでした。 また、お母様の着た7歳の振袖をお持ち込みのお客様も。大人の小紋を振袖に仕立て直したもので、どっしりと重みがあり、用意されたおばあさまのお気持ちがこもっているなあと感じました。お母様の訪問着もお持ち込みで。このときは、コロナでおばあさまに撮影を見に来てもらえないからと、新しい試みでZOOMで撮影の様子を中継させてもらい、喜んでいただけました。 自分が着た祝い着で、子供のお祝いができるというのは、着物ならでは。自分の子供が着て、またそれを孫が着るというので用意ができるおばあさまは、またどんなに嬉しいことでしょうか。昨年の七五三でやはりお母様のお被布をお嬢さんが着たときに、おばあさまがいらして、あの子が小さいときはこうだったなんてお話をされたときには、めちゃめちゃ感動してしまいました。その着物がどんな気持ちで作られたのか、それを着たときのパパやママはどんな風だったのか。そんな話をきくことも、また得難い体験です。 振袖や訪問着などもお持ち込みのものは、やはりどれも持ち主に似合います。なんといったらいいのかな、着物も「わたくし出番を待っておりましてよ!」というようなここ一番の輝きを見せるのです。畳まれた状態ではわからないよさが、パーッと見えてくるのです(私のお得意の妄想だけじゃないと思います!!力説!) レンタルでも同じように、選ばれた着物が、「この人に着てもらうのを待っていた」というように輝くのを見るときがあります。え、この着物、こんなに素敵だった!?とびっくりすることもしばしば。着物が、晴れの日をとびっきりに彩ってくれるのですね。 晴れ着というものは、そういうものなのかも。洋服は、3年もしくは1年着なかったら処分なんてよく言いますが、着物、こと晴れ着に関しては20年だろうが30年だろうが、もっともっと長かろうが、人生でふさわしいときに纏われる時を待っているもの。出番がきたとき、着た人を輝かせて、晴れ着を着たというその喜びと記憶を刻む装置なのかもなんて思っちゃいます。 着なきゃもったいない!って、普段から着るものでは、やっぱりないわけです。まあ、お遊びで着たりすることもあるけれど、それもそんなにあることじゃなく。やはり、ふさわしき時ふさわしき場で用いられる、特別な物。誂えた人や、関わった職人さんたちの気持ちがこもっているもの。数年着ないからといって、捨ててしまうものではないわけです。 もちろん、自分で新たに誂えるのもすばらしいし、やってみたいことです。それがまた受け継がれることがあれば、それはなんと嬉しいことでしょうか。長く年月が経たないとわからないところも、ぐっときます。 一方で受け継いだ物や、すでに持っているもの、譲られたものなど。いつか着てみたい。もしくは、誰かに着てもらいたい。そんな風に思えるものがあったら、大切に保管してほしいと思います。全部でなくていい。大事なものだけあれば。たくさんありすぎると、その価値に気づきにくくなるということもありますから。 出番があるかどうかわからない。そんなものをとっておいて何になるの?といわれるかもしれませんが、着物好きな皆様にならこの気持ち、わかっていただけるのではないでしょうか。 このごろ私は片付けにはまっていて、自分が死んだら全部ゴミだよななんて思いながら、買い直しのきくものはかなりな勢いで鬼捨てしているわけですが、写真と晴れ着ばかりはポイポイ捨ててよいものでもないと改めて思っています。 どちらも厳選して、大切にしておきたい。まあ、ひどい顔でうつってたりするような写真は捨てたりデジタルで遺しておけばいいかと思うんですけど、見て幸せになれる自分と大切な人の写真は紙焼きでおいておきたいなと思います。着物も同じ。いつか、それを見て懐かしむ自分と、誰かのために。 コロナで生活も変わってしまい、人生も後半戦となって、自分にとって何が必要なのか、そしていらないものなのかを考え続けている今、あらためて着物、こと晴れ着の力って、ほんとにすごいものなんだなとしみじみ感じている次第です。

単衣。お尻の縫い目が割れるとき‥‥の巻

星わにこ
2020/08/26 00:00
まだ暑い日々が続きますが、ブタクサアレルギーが発動し、鼻水で秋を知ったわにこです。終わらない終わらないと思った夏ももうすぐさようならですね。 さて、夏着物やこれから活躍する単衣ですが、裏地がないのでどうしても縫い目にかかる負担は大きいようです。特に気になるのはヒップ。私も一度、糸が弱っていた単衣でばっくりと背縫いに穴が開いてしまい、真っ青になった経験が。 そうでなくても、夏着物を仕舞おうと状態チェックをしていると、背縫いのお尻の部分が開いてきてしまっているものがあります。身体に近くて圧を受けやすいせいでしょうか、着物よりも、浴衣や襦袢のほうがダメージを受けていることが多い気がします。 なぜ縫い目が割れてしまうのかというと、やはりケツ圧(笑)というか、お尻の重さが座ったりするときに一気に縫い目にかかってしまうせい。これを防ぐためには、縫い目に負担がかからないようにするのが大切。具体的にはどうしたらいいのでしょうか? 其の一。居敷当てをつける 浴衣や襦袢にはつけることはほぼないですが、つけるという人も。普段よく着る方ほど居敷当てをつけているように思います。単衣の着物、夏着物にはぜひつけておきたいところ。厚手の木綿着物やウールの普段着などには、お尻の部分だけピンポイントで同じ布がつけてあることがありますが、普段着るからこその工夫ですね。 関連記事:単衣の着物に「居敷当て」つける?つけない?の巻 着物につけるのが大変なら、下着に居敷当てをつけるのもアリだと思います! 其の二。座るときに気をつける 座るとき、そのままどんっと座ってしまうと、お肉の圧がもろに縫い目にかかります。おはしょりのちょっと下、両足の付け根のあたりを少し持ち上げて座るとヒップ周りに余裕ができて、圧がかかるのを防げます。片方だけでも有効です。 其の三。ヒップに少し余裕をもたせて着る 礼装などはやはり、下半身をキュッと布でまとめあげるように合わせると美しいですが、単衣のものは気持ちゆるめにあわせると、縫い目に負担がかかりません。着てから一度、股割り(足を軽く曲げて開いて、着物のまとわりつきを防ぐ)をするのも有効。縫い目がひっぱられすぎるのも防ぎます。 ヒップの部分に着目してみると、意外とダメージをうけている着物も発見されます。そんな場合は、補修しておくとか、居敷当てをつけるとか、対策をして座り方や着付けにも気をつけるとビリッ、アア~~~ッ!!という憂き目にもあわずにすみます。まじで、ヒップの裂け目はどうしようもないんです! ちなみに、赤面と冷や汗体験談はこちらです。。。 関連記事:背縫いが破れた!応急処置はどうしたら?の巻 秋の気配がしたからといって、まだまだ袷のシーズンは先。秋の単衣シーズンを前にいまい一度、裏地のない着物のお尻の縫い目、ちょっと気にしてあげてみてください。え、痩せろって!? あーあー聞こえません。聞こえません。。

着るだけ、見るだけ着物。エアお出かけ&夏着物ファッションショー☆の巻

星わにこ
2020/08/19 00:00
今年は梅雨が長かったせいか、ことさら暑さがこたえる気がします。でも、永遠に終わらないと思う夏も、お盆を過ぎればだんだんと勢いも弱まって‥‥もう夏休みも終わりなお子さんも多いのでは。なにもかもがイレギュラーすぎて身体がついていきませんね。 今、感染予防対策もあり、着物でしていた仕事も洋服でしているため、着物を着る機会が激減している私ですが、ない機会は作る。家でもいいから着る。という日を無理矢理作って着物を着ています。 もうほんと、そうでもしないと着物の着方、忘れちゃう! というのはオーバーですが、ひさびさに着ると、やっぱり着物は気分が上がりますね。美しいものは見るだけでもいい。 たまには、気分転換におうちで「着るだけ着物」「見るだけ着物」もいいですよ! 準備する物は ・着てみたかった夏着物! ・エアコンでキンキンに冷えた部屋と扇風機! ・シャワーで汗を流してさっぱりした自分!化粧はしよう!(笑) 点検と虫干しも兼ねて、取り出して、羽織ってみたり、仕分けたり。(スッピンだとおばちゃんは、着物に負けるし、ファッションショーなので顔と髪は作っておきたいところw) 結構忘れてるものもあったりして。こんなの持ってたっけ!?ってなものも。久々に出してみると、もう着ないな~なんていうものもあったり、シミや汚れを発見したりして、浴衣だったら家で一日着て、ざぶざぶ洗濯したり。 もちろん、出かけられればそれが一番楽しいですよね。可能だったら、えいっとそのままお出かけも! でも、体調が心配だったり、GoToの対象にもならない東京都民だったり、家庭の事情だったり、まだまだみんなどんどん出かけましょ、とはなれない今。そんな楽しみもおすすめです。だって好きなものは好きだもの。 自分で写真だけでも撮って、エアおでかけ気分もいいですよ。せっかくなので好きなところに行っちゃいましょう(妄想で)。妄想は自由です! 推しと夏着物で夜景を見ながらディナーとか花火とかは朝飯前! 着物の可能性も無限大! なんなら北朝鮮に愛の不時着だっててできますよ! 藤井風の弾くピアノにだってなれます(なれへんわ) 妄想の翼を極限まで広げて!(あ、皆さんついてきてくださいよぉ~) 思いっきり着物と帯と妄想を広げまくると、片付けが大変ですが(笑)それもまたたのし。きちんと整理&記録して、自分の持ち物把握もついでにできれば一石二鳥。 春からずいぶん、妄想ファッションショーで箪笥の中身とは親密度を深められたような気がします。結構、どこに何をきていこうというイメージトレーニングは大事なものです。ボケ防止にもなりそうなので、アラフィフ以上の方に特におすすめです! 衣替えはしたけれど、またほぼ袖も通さないで衣替えの季節がやってきてしまいそうですが、また出かけられる日を楽しみに、暑い日を乗り切りましょう!

お洗濯大作戦!長梅雨のダメージ総点検の巻

星わにこ
2020/08/12 00:00
やっと梅雨が終わったと思ったら、かなり気合いの入った暑い日が続きますね。外に出たら蒸発してしまいそうです。水分を持ち歩いたり、保冷剤や扇子などを活用して、熱中症にならないように気をつけましょう。 関連記事:オススメは帯下保冷剤!夏着物もW保冷剤で快適にの巻 今年はマスクもしているので、ほんとに気をつけないとです。私は濡らして振ると温度が下がるという冷感マスクを買ってみました。乾くまではけっこう涼しいです。でもやっぱり、暑いものは暑い! そんなしんどい暑さではありますが、洗濯物は乾くし、湿気はとぶし、悪いことばかりでもありません。 先日、仕事場の片付けをしていたら、長梅雨に締め切っていたせいなのか、木の家 具にぽちぽちとカビが。中に入っていた足袋にもカビがついていたものがあり、あわててエタノールで拭きまくり、足袋も洗濯に。 靴箱や食器棚もかなり湿気っていましたが、桐のタンスは無事でした。桐タンスすごい。 ただ、中にいれておいた乾かして使えるシート状の除湿剤は湿気マックスになっていたので、外で干して回復させました。 足袋は最初酸素系の漂白剤につけてみましたが、いまいちすっきりせず。意を決して、塩素系のキッチンハイター様に登場いただきました。つけっぱなしは生地を痛めるので、15分くらいが勝負です。 無事白くなってほっ。すすぎを十分にして、除菌完了。ほっとしました。 ハイターは色柄物には厳禁ですが、白いものにシミなどが浮かんでしまった時には時々使います。今まで試したものは、麻のじゅばん、割烹着で、どちらもうまくいきました。綿や麻などの素材でシミがあってはどうしようもない、最悪ダメになっても構わないと思えるものだったら自己責任でトライする価値はあると思います。あ、絹物はだめです! 強いものなのでくれぐれも用法用量を守ってください。 調子にのって、補正用のタオルなども全部ハイターして洗ってしまいました! ちょっとくすんだりしていたものもスッキリです! 今なら、外に干せばすぐに乾いてしまうので、ちょっとお手入れしたいなというようなものや湿っぽいけどきになるものなど、ばんばん洗ってしまいましょう! 絹物は、タンスから出して空気を入れるだけでも違います。 仕事場でそんな風だったので、自分の箪笥の肌着や小物なども再度見直してみました。 幸いカビなどは大丈夫でしたが、肌着類も、長期しまっているだけのようなものは、洗ったり見直したりするとスッキリ! 今回、全部出して見直して、なんとなくしまっていたけど今後使わないなと思うものはがしがし処分しました。 「片付けトントン」という清掃業者さんのYoutube動画にはまっているのですが、実家などの片付けを見ていると、いらないものは分別分別、燃えるもの燃えないもの資源、もういろんなものをとっておいても、自分が死んだらみなゴミだなあと思うのと、自分がちょっといらないなと思うようなものは人もいらないのだと思うようになり、処分できるようになりました。 いらないものをとっておくと、いるものや必要なものも見えなくなるんだよな、と気がつきました。いらないもの使わないものをとっておいても、ほんとに不自由ないんですよね。ものを大事にするなら、厳選して。と最近は思っています。??話がそれちゃいましたが(汗)着物でおでかけが減って、家にいる時間が増えた今だからこそできることを探してはやっています。 観光や帰省も難しい夏休み、梅雨のダメージをうけてないか、一度家の中を点検&お洗濯してみてはいかがでしょうか?

感染症予防に扇子は役に立つ?のかも☆の巻

星わにこ
2020/08/05 00:00
夏がやってまいりました。今年の梅雨は長くて本当に大変でしたね。大雨の被害にあった地域の一刻も早い復旧をお祈りしております。 夏がきたら夏がきたで、暑さとの戦いですが、今年は戦う相手が多すぎて、やや疲弊気味です。体調管理だけはなんとかしないと、と日々考えております。 今、持ち歩くタイプや首に下げる扇風機をよくみかけますが、着物派のわたくしたちはやはり扇子ですよね! たためば小さくなり、持ち歩きもしやすいのでバッグに放り込んでおくと、本当に助かります。(入れるのを忘れさえしなければ‥‥自戒) あちあちあち~なんてパタパタするのはちょっといけてないかもしれませんが、今、マスクをして歩いていると時折本当にしんどいときが。ちょっと空気を送ってあげるだけでも違います。 最近困るなあと思うのが、ランチのときとか、喫茶店とかです。マスクをしていると飲食できないし、ちょっと伝えたいことがあるときもありますよね。そんなとき、扇子で口元をさっと隠したらですね、いいんじゃないかと思うわけですね。 平安貴族のように、こう、ホホホ‥‥という感じでですね。 日本にはそもそも口元を見せない方が上品という文化があり、マスクにも抵抗がないと言われています。「目は口ほどに物を言う」ということわざがある通り、目を隠しているとよくないイメージがあり、サングラスは好まれません。欧米とは逆ですね。 笑うときも、口を手で隠すと女性らしいなんて言われていました(昭和)。最近は変わってきましたけれども、いまこそ相手の方に飛沫が飛ばない対策として、マスクをしていない食事の場面とか、ちょっとしゃべったり笑ったりするとき、扇子でサッと顔を覆ってはどうでしょうか。 手を使うのはNGですが、扇子なら。 あとね、エレベーターのボタンを押したりとかもできますよね。新たなマナー用品として定着したりして。100均から扇子が消えたりして。「扇子はお一人様1本まで」とか「扇子入荷未定」とか張り紙出されたりして。 なーんて暑い中、ぼーっと妄想してみたりして。 花火大会も、お祭りも、何もないけどおうち浴衣を着てみたり、下駄でお散歩してみたり。都民の私は、帰省も叶わず、気をつけながら仕事をし、家にいるしかないわけですが。 あとは家にいる時間を利用して、自宅でできる防護服作成のボランティアをしたりもしています。本当は、きちんとした防護服が行き渡るような体制が整うといいのですが、ただでさえ負担の大きい医療従事者の皆さんが手作りしたりしなくてもいいように、少しでもお手伝いできればなと思ってやっています。なんかもっとこう、根本的に、いろいろなことが整うといいのにと願いながら。 防護服支援プロジェクト https://bougofukushien.com/ 皆さんはどんな風にこの夏を過ごされるのでしょうか。いろいろな問題が山積ですけれども、また、着物で心置きなく集ってわいわい楽しめる日が来ることを願い、ただただ、ご無事を祈るばかりです。 マスクの中でも、扇子の陰でも、にっこり笑顔でいられますように。

半幅帯をくるっと回せる裏技☆の巻

星わにこ
2020/07/22 00:00
いよいよ気温があがってきましたね。普段お太鼓派のわたしも、このシーズンになると浴衣や、普段着物に半幅帯をあわせるようになってきます。理由は、軽くて涼しいから。。。 帯枕をしないというのがこんなにラクで涼しいものかと毎年思います。冬は逆に背中もあったかいし、お太鼓のボリュームがないとなんだか物足りなく思った利するのですが、夏だけは別。もちろん、年中半幅帯派のキモトモもいます。 半幅帯の魅力は、軽くて涼しいというのの他にも、アレンジが豊富、前結びなので結びやすいなどなど、いろいろあると思います。でも、せっかく浴衣をきちんと着て、帯を前で結んでさあ回すぞ!となったとき、あれっ、なかなかうまく回らない‥‥えいっっと力任せに回したのはいいけどなんか襟元がぐずぐずになっちゃった(涙)なんていう経験はありませんか? 私はあります(涙)。 帯を回すときに持つ場所、方向は必ず右側へ、回すときにおなかをひっこめる、などなどいろいろコツはあると思いますが、回しづらいときの原因は、たいてい着物(浴衣)と帯の摩擦係数が大きいということです。 綿や麻などの素材の場合は表面がザラザラしていて滑りが悪いですよね。それが着ていても着崩れにくいといういい点に作用もするのですが、帯をまわすときにはひっかかりになってしまいます。帯も、博多などは滑りやすいですが、綿や麻などの素材は滑りにくい。 さらに、伊達締めにメッシュやゴムを使ったものを使っていたりするとさらに摩擦係数が上がって回しづらくなります。 じゃあツルツルの正絹の伊達締めや正絹の帯をしたらいいの?ということではなく、ツルツルする状態をつくってあげればよいのです。 よくある、前結び用の胴を一周ぐるりと巻く帯板を使うと簡単に回りますが、あれ、とっても暑いんですよね‥‥。 なのでおすすめの方法は、帯を巻く前に、一枚薄いツルツルの布を巻くというもの。スカーフなどがオススメです。ツルツルの布であるというのが重要です。知り合いにポリ袋を使うという勇者もいますが、まあ要はツルツルならよいということです。 この方法だと先にゴムつきの帯板をしておいても大丈夫。胴に一巻き、ツルツルの薄い布を巻いて(幅は帯より広くしてくださいね)、その上に帯を締めて、後ろに回します。そうすると、摩擦係数が減っていますので、つるり、と後ろに回ります。(このときもおなかはひっこめてくださいね!) 帯をビシっと締める派の人や、痩せていておなかをひっこめても引っ込みが小さい人、などなど回しづらい要因は様々ですが、物理的に摩擦係数を小さくするというのは有効です。 そして、結び目が後ろにまわったら、ツルツル布を下から引き出して、とってしまいます。なので、暑いということもありません。帯板はゴムつきのをしていても、あとから挟み込んでもいいし、してもしなくてもいいし自由です。 ツルツルの布を巻いたとき、落ちないようにするのに私は着付けピンチなどで留めたりしますが、ちょっとコツがいります。後から抜く便利な前結び用補助器具も売っていますので、そういったものを使うのもよいと思います。 いつも後ろに帯を回すときに、「あちゃー」(死語!?)となってしまう方、ぜひお試しください。

日本のレジ袋!?吾妻袋を作ってみたの巻

星わにこ
2020/07/15 00:00
 7月からレジ袋が有料になりましたね。うっかりしていて、おっと、とレジでお金を払うこともすでに何度か。数円ですが、ちりも積もれば山となる。エコバッグを持ちあるこう、という意識につながりますね。袋も買えば、大事に使おうという気持ちにもなるしいいことかなと思いますが、レジの方がいちいちお客さんに確認しなくちゃいけなくて大変だなあと思います。  でもこれも、だんだん慣れていくんでしょうね。サザエさんのように、買い物かごを持って買い物に行く昭和スタイルが復活するのかもしれません。ステイホームしかり、世の中の常識だと思っていたことが、変わってゆき。令和ってほんとに新しい時代なんだなあと思ったり。  さて、この際エコバッグを手作りしてみよう、なんて思ったのはいいのですが、トートバッグもね、紐のとことか意外と面倒で、お裁縫スキルの低い私にはあー面倒くさい~としか思えず。パーツも、結構いろいろ揃えないといけないし、紐も買ってきてつけるという手もあるけどそれもなあ‥‥というわけで、袋物とかパパっと作れる人マジ尊敬します。  でも、日本には吾妻袋という、1枚の布を2カ所を縫うだけで袋の形になるというすばらしい袋物があったではないですか! 反物をつかえば、切った端を縫えばいいので(気にならないなら縫わなくてもいい!)4カ所縫うだけです。  着物好きの方にはいまさらかもしれませんが、改めて。まず、長方形の布を用意します。長さは短辺の3倍程度の長さがあればオッケーです!  中表にして3つに折りたたみ、まず下の1辺を縫い、次に上の1辺を縫います。これで出来上がり。えー!  あとは、ひっくり返せばあら不思議。持ち手をしばれば袋物のできあがり。すごいですね。そういえば子供の保育園グッズとして作ったなあ(遠い目)。  日本の万能持ち運びアイテムとして風呂敷がありますが、風呂敷をレジや買い物台に広げて包むのってちょっと難しい場合もありますよね。その点、おなじようにペッタンコにたためてかさばらないこの吾妻袋は作りやすいし使いやすいです。意外と収納力もあるんですよ。  大きな布で作れば、肩にかけて使うこともできます。重いものを入れるときは布の強度も大切ですので、リメイクもののときは気をつけて。  もちろん、補強の三角布をつけたり、切り替えで作ったり、縫い目の処理をきちんとしたり、これも丁寧に作りたい方はいくらでも丁寧にできます! ズボラ仲間の方はちくちくと2カ所縫うだけでもできちゃいます。  縫う箇所をなるべく減らしたい私は、まずは100均のてぬぐいでチャレンジ。あっというまにできました! 短辺と3つに折った長辺が同じ長さじゃないと、ちょっとよじれてしまったりしますが、キニシナイ人はそれでもオッケー(えええ)。反物だと、端の処理も楽ですよね。  エコバッグはちょっと濡れてもいいよねなんて素材だといいかなと、もう着ない雨コートの袖でも作ってみました。ちょっと長辺の寸法が足りなくてヨレたけどキニシナイw  薄手の布なら折り畳んでの持ち歩きも楽。布を見ると、吾妻袋にできそう!とか考えちゃうようになりました(笑)。マスクにエコバッグに、今年はなんか手作りが要求されている年なのかもなあと思ったり(別に要求はされていない)。  着物にももちろんピッタリの吾妻袋、お気に入りの布で手作りされてみてはいかがでしょうか。

『きもの KIMONO』展いってまいりました!(前期編)☆の巻

星わにこ
2020/07/08 00:00
 全国的な大雨のニュースを見ながら、心配がつきません。被害が大きくならないよう、皆様どうぞご安全にと心よりお祈りしております。  そんな折、ちょっとのんきな記事で恐縮ですが‥‥。6月30日より、東京国立博物館で特別展「きもの KIMONO」が開催されています。鎌倉時代から現代に至る「きもの」の歴史がたどれる、いまだかつてない規模の着物展示とのことで、去年から楽しみにしていたものが、コロナのために開催が延期。チケットは時間予約制となり、入場人数をセーブしながらの観覧という形式に。講演などもなくなってしまいましたが、見られるだけでも!と先週日曜日にでかけました。  図録はすごく素敵だけど、A4版でおおよそ1.7キロ(爆)という超豪華版で、当日買うよりは通販で購入できればおすすめという話を聞き、注文しておいたのですが、当日までには届かず(^^;)予習なしでしたが、いざ会場へ!  やはりここは着物でしょうと思う気持ちと、雨も降りそうだしどうしようかなと面倒に思う気持ちとがせめぎあいつつ、えいやっと着物ででかけました。七夕も近いということで、星の帯をして七夕コーデのつもり。もちろんマスクは着用です。  久々に山手線に乗って上野に着くと、ちらほらと着物姿の方も。お手洗いで一緒になってお互いの着姿を褒め合ったり、すれ違うときに会釈をいただいたり。一緒にチケットをとってもらった友達とも合流して、会場に向かいます。  あがるわ!!! 気持ちが入場前からどんどん高まります!!  入り口で検温、何時から何時までの方はこちらから、と時間枠を案内されて入場すると、土日チケット売り切れというだけあってそこそこの人出なれど、人気展示のときの人ごみとは比べ物にならない見やすさ。並ばなくてもいいし、とてもスムーズでありがたいことです。  装束が小袖に変化したあたり、鎌倉時代から展示は始まります。そんな古いものが残っているものかという驚きと、色あせはあれども圧倒的な豪華さに釘付け。屏風や掛け軸などもおりまぜつつ、時代が下って、安土桃山、江戸、明治大正から現代へ‥‥と続くのですが、IKKOさんの「どんだけ~~~~~」という声が聞こえるくらいのもんのすごい物量!!! これだけのものをよくぞという質とレベルにめまいを起こしそうになりながら、進みます。特に元禄あたりの華やかな技巧を凝らした着物の数々に、目がチカチカ。意匠も技術もすごいとしか言葉が出ない。  途中であの「見返り美人図」が展示されており、予習もロクにしていかなかった私はびっくり。まさか本物が見られるなんて。本当に色鮮やかで精緻な筆で文様や簪の細部までが描き込まれ、まさに眼福。。。信長秀吉家康トリオの陣羽織なども展示されており、権力の象徴としての男性着物にも度肝を抜かれます。  第一会場だけでめまいをおこしそうになっていたのに、さらに第二会場のボリュームもがっつり。時代は江戸末期から現代へ。火事と喧嘩は江戸の華、といわれた火消し半纏は、鎮火すると裏返して着るということで、その裏の華やかなこと。雷神、髑髏、鯉に武将、粋を競ったたくさんの半纏の迫力ときたら。  そして振袖スキーの私としては、よだれしかでない大正・昭和時代のご令嬢の振袖と奥様の訪問着コーナー!! 池田重子展でみたことがあるわ?という着物や帯との再会もありうっとりうっとりうっとりうっとり。  正直ステイホームの時期には、また着物でおでかけとかできるのかしらというがっくり感が大きく、きもの熱が下がった?とか思っていたのですが、いやいや! やっぱりわだす着物が好きだっちゃ!!!と熱く再認識してしまいました。  銘仙や現代作家もののコーナーも充実していて、久保田一竹からYOSHIKIの進撃の巨人まで。これでどうだ、どうだこれでもかああああ!!という超大ボリューム!(語彙‥‥) 90分という時間制限はまったく足りない感です。大きくは前期後期に分かれるものの、こまめに展示替えがあるとのことで、許されるなら通いつめたい。。。  少なくとも、後期には必ず行くつもりにしています。チケットは期日の1週間前に販売開始となっています。後期展示がはじまるころには不忍池の蓮の花が身頃をむかえているのではないでしょうか。入場は9時半からのスタートなので、朝早くいって、朝しか見られないという蓮の花の美しい開花を楽しんでから入場というのもありですね!!   なかなかコロナなどで厳しい状況が続きますが、きものファンなら必見の展示ではないかと思います。もし状況が許すのであれば‥‥ともなかなかいいづらいのですが、お勧めしたいです!! 図録は通販でも買えますので、これだけでも! 大判で布製本、豪華です(なにしろ1.7キロです)! うっとりしながら上野を後にして家に帰るとちょうど図録が届いていました!!! 早速!と思ったのですが、久々に歩き回って、足が‥‥(どんだけ運動不足やねん)。図録を握りしめて早寝してしまったわたくしでした。。。(弱)。  今もうひうひいいながら、図録を繰ったりしておるわけですが。まずは前期のレポートからでした(ぺこり) 特別展「きもの KIMONO」 https://kimonoten2020.exhibit.jp/index.html

YouTube動画を見てダイエットと片付けしたよ☆の巻

星わにこ
2020/07/01 00:00
 なかなかコロナの不安が消えない日々が続きますね。少しづつ外にいく機会も増えていますが、まだまだ自衛が必要なのかなと思います。自粛明け、反動でどーんと買い物しちゃった!という方もいらっしゃるのでは。キモトモたちもあちこちで「やっちまった」とつぶやいていたり、私もいち利モールのセールで2年くらい悩んでた羽織「しゃなり」をポチってしまいましたっっ! 人生折り返し地点をすぎやりたいことはどんどんやる方針(できる範囲でw)です! また着用レポとかもしたいと思っております!   さてちょっと着物の話からズレますけれども、このステイホーム期間で自分が変わったなーと思った話をよかったら聞いてください。  おこもり生活で家で食べたいものを食べたいだけ作っていたら、如実に体重に反映されてしまった4月。5月にこれではイカン!と人生初のファスティングダイエットに挑戦してみました。3日間酵素ドリンクだけで過ごすというものでしたが、最初はムリじゃね??という頭痛&ふらふら期間があったものの、3日目にはもうずっと食べなくても大丈夫じゃない?という無敵感が生まれ、最終的に4日断食してしまいました。体重は2キロしか減らなかったのですが、その後復食期間にさらに落ちてトータル4キロ減って、今は普通に食べて1キロ戻って3キロ減を1ヶ月以上キープしています。まあ本当はまだまだ減らしたいところですが、断食はやっても3ヶ月に一度と言われ、体を慣らしつつ着実に減らしていきたいなと思っております。  出産後どんどん元に戻らなくなって、どんなことをしても痩せるということがなかったし、多少減ってもすぐ元に戻っていたのですが、今回は体重が戻らないのが嬉しい! 断食で変わったことが我慢しなくても、「水が美味しいので水を飲む」「間食は食べなくても平気」「白いご飯をたくさん食べなくても平気」ということです。これは大きなパラダイムシフトでした。  それまでは痩せたい、だけど食べたい、みたいな飢餓感が常にあって、朝起きたらお腹がすいた~~!!としっかり朝ご飯を食べ、家にいたら絶え間なく間食しつつお昼に夕ご飯に、と、思い返すとどんだけ食べてたの?ていうかそれだけ食べたら痩せられないよね?とやっとわかりました(^^;)当たり前だけど、できないから太っていったのですよね。  水も、飲むとよいと言われても味しないし、どうせならお茶かコーヒーか炭酸水で……とカフェインや刺激の強いものばかりを飲んでいましたが、今は水でオッケー。カフェインも取りすぎていたみたいで、断食でカフェインを抜いたらよく眠れるようになったので、カフェイン習慣も見直しました。  あと、食べなくても大丈夫!と実感できたのが一番大きかったかも。今まで、甘いものは脳の栄養、腹が減っては戦ができぬととにかく保管補充に気持ちが動いていたのが、蓄え(お腹の脂肪とか脂肪とかw)が十分にあるので、3日くらい食べなくても全然死なないぞ、と腑に落ちて、過食しなくなりました。そりゃあ時々、うわー美味しいやめられない止まらない、みたいなことはありますが(あるのね)、後で調整可能に。  やれるときにちょっとストレッチをする~とかエアロバイクを漕ぐ~くらいの運動しかしていませんが、短期決戦でいままで散々リバウンドしたり失敗しているので、10年かかって増えたものは短期では落とせない、無理はしない、ストレスのかからない範囲で、あまりぎちぎちにルールを決めないでと、ゆる~く取り組んでいます。これも大きな変化かも。  ここですごく精神的にヘルプになったのがYouTubeの動画です。いろんなダイエットに成功したよ~とかこういう考え方をするといけるよ~みたいなのをラジオみたいに流し見していました。ダイエットと片付けは人間の永遠のテーマ。本当にいっぱいあります。いろいろ見ていると、ピンとくる動画が誰にでもあるはず!  私が特にはまったのは勝間和代さんの一連の動画と、同年代の女性の朝のルーティン動画、買い置き食材の下ごしらえと収納動画、片付け動画(特に片付けトントンという清掃業者さんの動画)。今までそんなに見たことがなかったので、ほんとにいろいろあってびっくりしました。  人間って、一度言われても「へえ~」で終わるものが、何度何度も繰り返し同じことを違う角度で言われると、やっと納得して腑に落ちてできるようになることってあると思うんです。まさに動画は自分のキャッチしたい情報を探して短時間でたくさん触れることができる。若い人が動画で情報収集すると聞いて、いや文章の方がいいなあとずっと思っていたのですが、動画はとにかく情報量が多いので、イメージも湧きやすいしいいところがいっぱいありました(じゃないことも結構ありますが、そこは取捨選択で)。着付け動画なんかも、やっぱり参考になりますね。あとは、もうほんとうに玉石混交というか、様々なレベルの動画があるので、いろんな人の意見を聞く訓練にもなる気が。  考え方を耳から入れる、作業動画は見て真似する、あと衝撃動画を見て考え方が変わる、というのが面白かったです。特に片付け動画は、片付けができなくなってにっちもさっちもいかなくなった汚部屋が明るいスタッフさんたちによってガスガス片付けられて綺麗になっていくのが爽快でした(一部閲覧注意もあり)。依頼者さんの感想やコメントを読んでいると、片付けは救いなのだなと感じます。  ダイエットも片付けも、放置してるとえらいことになる、自己肯定感が下がってもうどうでもよくなる、身動きがとれなくなる、というところで共通しているように思いました。そもそもそこに陥るのは、すごくしんどいことがあったとか、疲れてなにもできない、とかいろいろ要因があると思うんですよね。私の場合も思い当たる節ありありです。そんなときは何をしても無理なときは無理。今回、ステイホームでとにかく体が休まったのも大きな福音だったのかもしれません。なんというか、人生にはタイミングというものがあるのですね。皆それぞれに、くるべきときがくるのだと思います。  思うように休めない方もたくさんいらっしゃると思いますが、どんな状況でも気持ちの切り替えって大事なんだなと思ったこの3ヶ月。まだまだ世の中の常識も変わっていくだろうし、不安ばかり抱えているよりは、ちょっとでもできたことがあったら自分を褒めて気持ち良く生きようと改めて思っているのでした。  というわけで、ご褒美に羽織を購入‥‥ってオチがそこ!?

セオアルファとカルキュロの浴衣を夏着物として着てみた。の巻

星わにこ
2020/06/24 00:00
暑くなってみたり寒くなってみたり、不安定な梅雨時期ですね。移動の自粛が解禁となり、まだまだ油断はできないとは思いますが、少しずつ日常が戻ってきた感じもします。 さて、いよいよ浴衣の季節がやってきますね。今年は花火大会やお祭りなどが軒並み中止なので、なかなか着る機会もないかとは思いますが、お洒落をするうきうき感は忘れないでいたいですね。 今日はそんな浴衣のお話です。愛用されている方も多いと思いますが、ポリエステルの浴衣ってどうかなと思っていらっしゃる方もいらっしゃると思いますので、個人の感想ですが参考にしていただければと思います。 去年の夏は吸汗速乾素材のセオアルファ(東レ)とカルキュロ(帝人)の浴衣を夏着物風にヘビロテしていました。一昔前はポリエステルの着物というと、洗えるのはいいけれど、暑いし肌触りは悪いし‥‥という印象があったかと思いますが、セオアルファなどはポリエステルでも吸湿性があるというのが特徴。通気性もいいです。着ていても、不快な感じはありません。 涼しさは麻のほうが涼しいと感じますし、絹のほうが肌触りがよかったり、いろいろよい点はいっぱいあると思いますが、これら新素材のよい点は、お手入れが楽ということ! 雨の日や、ゲリラ豪雨にあっても安心。速乾性もあるので、汗で濡れてベタベタにもなりづらい。洗濯機で洗えて、アイロンいらずですぐ乾きます。夏着物ののお手入れの悩みから解放されます! 肌あたりはセオアルファのほうが、ちょっとしっとり感があって優しい感じ。カルキュロはちょっとザラっとしていますが、爽やかな感じです。セオアルファのほうが天然繊維に近いかも。お値段はカルキュロのほうがお手頃です。どちらもちょっと滑りやすい生地なので、ちょっと気をつけて着ないと着崩れやすいかなと感じます。 あとはお仕立て上がりで浴衣として売られているのは華やかな柄展開が多いので、パっと目につきやすく、褒められやすいです。が、ちょっとアラフィフには恥ずかしかったりするので、もっとオーソドックスな色柄があればいいのに、と思っています。夏着物としてなら、やはり反物から仕立てたほうがいいかもしれません。カルキュロは、浴衣はプレタのものしか見たことがないので、サイズがあわないと厳しいかも。浴衣はバチ衿になるので、そのあたりも違ってきますよね。 というわけで去年は単衣にも夏着物にも使うつもりでセオアルファで1枚あつらえました。居敷当をつけているので、肌着とステテコにうそつき衿で、暑いときには長襦袢を省略しちゃったりもできてめっちゃ便利です。新商品のセオアルファの襦袢も気になる。。。 あと私は1ミリでも!ええ1ミリでも!細く見えたい(切実)ので、麻、絹紅梅などのほうが涼しいとは思うのですが、あの、しぼや張りで身体が膨れて見えるのがイヤンなのです。身体に沿う、新素材のほうが気に入ってヘビロテしています。お安い綿の浴衣よりは確実に涼しいです。 もしまだ、新素材体験していらっしゃらない方がいらしたら、ちょっと試してみていただきたいな~と思う気軽さ&便利さですヨ~! 梅雨時期にも薄羽織とあわせて着ても素敵です。夏は着物は着ない!とおっしゃる方もいらっしゃいますが、夏着物のハードルを一気に下げてくれること請け合いです。

フォーマル?カジュアル?紬の訪問着っていつ着るの?の巻

星わにこ
2020/06/17 00:00
 とうとう梅雨に入ってしまいましたねー。湿気のひどいこの季節は、きものをおいている部屋では除湿器を稼働しているわにこです。かなり効きますので、おすすめですよ!   さて、単衣の出番があまりないまま夏に突入してしまいそうな今日この頃ですが、先日「紬はジーンズのようなもの、フォーマルなものではないということだけど、訪問着はフォーマルなものだよね? 紬の訪問着ってどういうことなの?」と質問されました。  はい、私も着物初心者の頃、大変頭を悩ませた問題です。紬とは、そもそもなんでしょうか? 節の入った糸で織った先染めの織の着物で、普段着~ちょっとした外出着などに着用されます。やわらかものと呼ばれる後染めの絹の着物は、染めによって、小紋、色無地、付け下げ、訪問着などに別れて、それぞれ着用シーンがあります。  さて、そこでこれは?と思うのが「紬の訪問着」。素材は紬ですが、絵羽になっていて、訪問着の模様付けされています。織と染め、両方があります。特に織で訪問着にしようと思うと高度な技術が必要です。  私も、1枚持っていますけれど最初は「フォーマルではないと言われたのに、普段には華やかすぎる」というところで、悩んだものです。  結論からいくと、ザ☆フォーマルシーン、つまり第一礼装(女性なら、打掛、振袖、黒留袖)、準礼装(色留袖や紋付色無地)など紋付が望ましい場面などでは着用しないほうがいいと思われます。  ではどこで! となると、活躍するのがセミフォーマル(略礼装)シーン! パーティやお食事会、観劇など、しっかりお洒落をして行きたいシーン、個性を出したお洒落をしたいシーンなど。あんまり礼装っぽすぎるのもつまらない、と思うようなとき、セミフォーマルとして着やすいのではないでしょうか。  昔読んだ本で、林真理子の『着物の悦び』(1982年)に、きもの好きが集まるパーティに気合いをいれてザ☆礼装の訪問着で行ったら、皆さんが紬などよく見るとすごく高価!というような巧者な装いばかりで、浮いてしまったというエピソードがありましたが、確かに、式典などでの礼を尽くすフォーマルと自分や人を楽しませるセミフォーマルは、違うかも!とそのとき感じました。 洋服でも同じですよね。同じワンピースやスーツでも柔らかいイメージのものが好きな方とか、ハード系が好きな方とか、いろいろあると思います。着物だって、素材からそんな風に、好きなものは好き!と楽しめるとよいですよね。特に、普段着からちょとステップアップしてお洒落したい、なんてときにドンピシャなのが紬の訪問着ではないでしょうか。 ありきたりな訪問着や色無地に飽きたときにも、普段から着物を楽しまれる方にピッタリなのではないかなと思います。そして、色などにもよりますが、カッコイイ系が多いのも、紬の訪問着の特徴。柔らかい色使いでも、どこかキリっとした雰囲気があって、素敵です。 どちらかというと個性的、趣味性が高いお洒落もオッケーなセミフォーマルシーンやおでかけで活躍するもの。ここらへんが非常~にファジ~な存在なのですが、だがそれがいい。 ちなみに私の紬の訪問着は、友達との新年会とかホテルで会食とか、伝統芸能系の催しとかで活躍しています。着物好きさんにも「お☆やるね」とか「贅沢!」「本当に着物が好きなんだなあ~」などと思ってもらえるのがこの「紬の訪問着」かなと思います! 格や季節など、細かい決まり事がある着物の世界ですが、礼装としての役割以外でしたらやはりそこはファッション。自分らしさを大切に、好きなものを着たいですよね。 今はなかなかおでかけもままならぬ状態ですが、人は部屋着のみにて生くるものに非ず。着物の整理などをして、これはいつ着よう、あれはいつ着よう、あんなのも欲しい、こんなのも欲しいなんて考えるだけで結構楽しいものです。妄想をふくらませつつ、梅雨とコロナ渦を乗り切っていきたい今日この頃です。

もう耳が痛くない!マスクバンドに羽織紐!?の巻

星わにこ
2020/06/10 00:00
 東京アラートは出続けているとはいえ、仕事もぼちぼち始まって日常が戻ってきた感がある今日このごろですが、着物でもなんでもとにかくマスクは必需品!  マスクを長時間していると、ゴムをかけている耳が痛い‥‥そんな声をちらほら聞きます。私も、いろいろ工夫をしてみました。まずやってみたのは、ヘアバンドの耳の位置あたりにボタンをつけてそこにマスクの紐をかけるという技。位置決めに仮で安全ピンをつけてみたら、もうそれでいいかーってなって、そのまま使っていました(ズボラすぎる)。  これは、ヘアバンドとマスクをお揃いにしたりすると、結構楽しいです。特にステイホームのときは美容院にもなかなか行く気になれず、ボサボサの髪の毛もカバーしてくれていいかんじでした。  ステイホームの間はそれでよかったんですけど、ちょっとその姿でお仕事にいくのは厳しいので、なにか他の方法はないものかと模索していたのですが、耳の後ろにつけるクッションや、首にかける補助ベルトなどいろいろなグッズが発売されているのですね。みんなお悩みですよね~。  あとは手作り系のショップサイトなどで、ビーズなどで手作りしたマスクキーパーが販売されていて、ちょっとキラキラしてヘアアクセサリーみたいに使えるものも。あれ~これどこかで見たことがあるな~‥‥と思って考えてみたら、Sカンで止めるタイプの羽織紐!  早速持っているビーズの羽織紐(私のものはカニカンでした)をマスクの紐に装着してみると、これが長さもばっちりー。まさにシンデレラフィット! 中央を磁石で止めるタイプの羽織紐などはとっても使いやすそうですよね!  つけ方は、先にマスクの紐にSカン、カニカンなど留め具を片方とめておいて、頭の後ろにまわしてもう片方の留め具をとめます。難しい場合は最初から両方留めておいてスポっと頭からかぶっても。磁石タイプのものは真ん中でつけはずしが楽でいいですよね。  つける位置ですが、頭の上の方につけるとマスクがめっちゃフィットします! 暑い時期、髪を結んだりハーフアップにしたりしたら、その上につけるとオシャレ感が! でもちょっと暑いかも。。。 首の後ろあたりに紐がくるようにすると、鼻の上がフィットして、あごのあたりは余裕が出ます。なので、ちょっと涼しく感じます! しかしこれは、マスクとしての効果はどうなのかなとちょっと疑念が残る部分ではありますが‥‥。 要するにマスクの紐をつなげて、さらに外すときには後ろで外せた方がよいので、Sカンのほうがつけはずしがラクです。羽織紐で代用してみましたが、自分の使いやすいように自作してもいいですよね。 私の頭囲は約55センチ。手持ちの羽織紐は金具まで含めて20センチ、15センチ、13センチでしたが、どれもそれなりにマスクのゴムで加減がつけられるのか、よい感じにフィットしました。あとはマスクのサイズもあると思いますので、付け感のよい長さを見つけてくださいね。 同様に使える商品がたくさん発売されていますし、ゼムクリップで留めたり身近なものを使ったライフハックも検索したらたくさん出てきました。工夫の余地はいっぱいですね。 手作りマスクだったら最初っから後ろで結ぶようにしちゃってもいいのでは? と思ったり、耳が痛ければゴムをなくせばいいじゃない!という頬にマスクを医療用テープで貼ってしまう商品もあったり(現在入手できるかはわかりません) ちなみに、サージカルテープでマスクを頬に固定する技は、美容室で髪を切ってもらうときにマスクができないというお悩みを解決してくれますよ! いろいろ勉強になりました。人生でこんなにマスクのことを考えたことはなかったこの数ヶ月。マスクのおかげでアイメイクだけで済むという楽さを覚えてしまった今、マスクなしの生活に戻れるのか!? そしてこれからどんどん暑くなるのにどうしたら? しばらくはお天気の話のように、マスク談義になりそうですよね。 予防などできることはしっかりやって、あのときは大変だったわよーと、いつか孫に語って聞かせられるような平和な時代を迎えたいものです。

実は涼しい!普段着物にレース筒袖がオススメ。の巻

星わにこ
2020/06/03 00:00
着物大好きコミックエッセイスト 星わにこ連載コラム「オトナの着物生活」 実は涼しい!普段着物にレース筒袖がオススメ。の巻  6月になりましたねー。そして東京でも緊急事態宣言が解除されましたが、すぐさま東京アラートが。マスク生活もまだまだ先が長そうですね。ずいぶん手に入りやすくなりましたが、不織布のマスクは暑くて厳しいので、最近は布用のマスクを愛用中です。でもやっぱり暑いですよね(汗)。布でも涼しい素材を追い求めたくなったりして、季節の移り変わりを感じます。  着物も、だんだん涼しさを追い求めたくなるシーズンです。夏になったら何を着ても暑い。絹物を着るときはがっつり汗対策をする私ですが、洗える普段着のときは、涼しさと楽さを優先します。  なにで対策するかというとズバリ、襦袢の省略です。うそつき襟を使って、長襦袢を着ません。1枚減るとマジで涼しい。それから裾除けも省略して、ステテコ。裾除け1枚のほうが風が通って涼しそうですが、実はステテコで足の間の汗を吸ってもらったほうが、涼しく快適に過ごせます。  あとは袖を筒袖にすることです。袖のことはあまり言われないような気がしますが、袖も、角袖ではなく、筒袖に。布の量が減るだけで、こんなに違うのかしら?と思うくらい涼しいです。なーんだ知ってるわよ、とおっしゃる方も多いかもしれませんが、今回はその便利な筒袖のお話です。  筒袖とは、その名の通り、筒型の、振りのないお袖のこと。だいたい幅は21~22尾センチ。ちゃんと身八ツ口が開いているのがキモです。自作するときもこの部分を忘れないで。これも涼しさの秘訣なんです!! せっかく着物に身八ツ口が開いているのに、肌着で閉じてしまっては意味がない。ここに風が通るのも大事です。  透ける着物のときは形が見えてしまいますが、普段着のあまり透けない素材のものや浴衣だったら大丈夫。ひじの裏の汗を着物につけないためにも、肌着の袖としてあるとよいものです。筒袖つきの半襦袢もいいですね。  昭和の昔は、レース袖口(レース替え袖)というものが売っていて、綿レースがついた袖だけが買えまして、それを肌着にちくちく縫い付けたりしたもの‥‥と思い、調べてみたら、今も売ってるんですね。しかもレトロなパッケージです。  あとは、お母さんおばあさんのタンスの中からよく発掘もされますし、歴史ある呉服屋さんのおつとめ品コーナーとか、リサイクルショップなどでも時々売られています。実は、見かけたら買う、ということにしていたため我が家には未使用在庫が3枚あります(意味不明)。おばあちゃんのたんす発掘品も1枚。なんかレトロなレースが可愛いのでつい。。。も、もちろん自作肌着につけたりつけ袖にしたのもありますよっ。  面白いのが、だいたいレースのデザインが同じだというところです。なんか決まりがあったのか?と思うくらい。レトロなパッケージも可愛いですね。  もちろん、自分で綿の筒袖を作ってレースを縫い付けたり、筒袖の半襦袢や肌襦袢にレースをぬいつけてもいいですね。わたしは、マジックテープをつけてつけ袖にしたりもしています。機能的に考えると、ひじをカバーできればいいので別にレースは縫い付けなくてもいいわけなんですが、そこが不思議な女心というやつでしょうか!   ひじを曲げたときに、ちょっと短めの裄の普段着物から、ちらっとレースが覗くと萌えますよね~。ふへへ(危険)   あと筒袖のいいところは、袖の長さが多少短くても長くても、関係ないところです。アンティーク好きの方に愛用者が多いのもうなずけますね。  筒袖にすると袂から襦袢がちらりというおしゃれはなくなってしまいますが、襦袢着てようが着てまいが、袖に襦袢の振りが見えなくても、多分誰も気にしません。私もなにも言われないので、今日は筒袖なの!と振りからレースを見せたり(見せるな)するくらいです。たかはしきもの工房のレース筒袖「花ちゃん」を愛用してるのですが、袖の部分はいろんな袖の部分は白だけでなく、いろいろな柄があって楽しいんです。夏の浴衣の下などに使うときは白や淡い色がおすすめです。  仕事にもよく筒袖で行くのですが、一度、つけ袖の筒袖を左右違う柄でつけていったことがありますね。。。もちろん誰も気づかないので、一緒に働いていた仕事仲間に見せたら「わにこさん、それはヒドイ!!!」と言われてしまいました。ですよねっ、あはははは! でもワタシ、左右違う草履で外出した先輩を知っているので、あんまりたいしたことじゃないと思うわ、と言ったら「そういうのを目くそ鼻くそっていうんです」と叱られました。  でも、左右違う柄の袖とかも、おしゃれで流行るかもよ!(流行らねえよ)  たかがお袖と侮るなかれ。涼しいレースの筒袖体験、ぜひ一度してみてください! あ、夏だけじゃなく、通年便利なので、普段着物にはとてもおすすめです!

お気に入りの日傘&着物でソーシャルディスタンス☆の巻

星わにこ
2020/05/27 00:00
非常事態宣言も全面解除となった5月末。さわやかな風の中、久々に休業していた仕事場に向かうと、街は結構な人出でした。中でも友達と一緒の子供達の姿が目につきます。そうですよねー、ずっとおうちの中で我慢してたんだもの、こんなお天気のいい日には外に出たいですよね。まだまだ東京都は2桁の感染者数の日もあり、予断は許しませんが、家にだけはいられなくなり、マスク着用や、ソーシャルディスタンスを保って密を避けるなど、「新たな日常」に慣れていかねばならない時がやってきました。 とはいえ、なかなかすれ違う時など、人との距離って保ちづらい。相手の目に入ってない時なんかもあります。もうどこまでがどう適切なんだかわかりませんが、とりあえず2メートルあけるということらしい。 そこで、これからの季節に大活躍の日傘の出番です。日傘をさしていれば、女性用の小さな傘でも骨が50センチくらいですから、1メートルの空間が自分のまわりにできます。相手も日傘をさしていれば、これ自然といいかんじに距離が保てますね。 中国の子供達が頭に1メートルの棒をつけた帽子を被ってソーシャルディスタンスを保っているというニュースにびっくりしましたが、日傘ならそれがスマートにできるというわけ。 先週、「月刊アレコレ」という着物雑誌の撮影で、傘を持つ動くマネキンとしてモデル(というほどではない)をつとめてまいりました。久々の都心に着物で出動。無論マスク着用でアルコールジェルを持ったりして、どきどきしながら電車に乗ると、ほどほどの人出。帰りは通勤時間に重なったので、混んでいるかなと思いましたが、あの、ぎゅうぎゅうの日々を思うと余裕で座れるくらいの車内。いつもこれくらいだといいのにな。 話がそれましたが、撮影では超素敵な日傘や雨晴兼用の傘などたくさん見せていただき、本当に目の保養になりました。よいものは、お値段ももちろんそれなりにするのですが、素材を吟味し細部まで丁寧に作り込んだ傘はどれもこれも本当に素敵で、久々に物欲がバーストしそうに(危ない危ない)。なにしろうっかり者の私、めっちゃお気に入りの傘を買ってなくしたら悲しすぎるという発想にしかならない(哀)。 同じく無くしたら嫌すぎるというカメラマンさんと編集さんとで、チェーンとかをつけておく? スマホ連動で一定距離離れたらピーピーなるような紛失防止グッズつける? とか変な方向で盛り上がり(笑) でも、今年の外出時は、日傘を持っていたらソーシャルディスタンスがとりやすいな、なんて思いましたら、ちょっといい雨晴兼用の素敵な日傘が欲しくなってしまいました。もうすぐ梅雨もやってきますしね。。。あれですよ、アマビエ様なんかの模様だったらめっちゃ売れそうじゃないですか?(妄想)せっかくだから、着物も着たらさらに素敵になっちゃいますよね(妄想) 着物の雨の日は、濡れたら嫌なので65センチ以上の大き目の傘を選んでいる私ですが、日傘はそんなに大きくなくてもいいかな。。でも、急な雨のときにも安心なタイプがいいかな、などと欲張りながらいろいろ調べていたら、超軽量の折りたたみで大判なんかもあったりして、機能でいくべきか、うっとりのテンションあがり系でいくべきか、まずはそこからモンモンと悩み始め。。。 晴雨兼用と雨晴兼用の傘も実は違っていて、晴雨兼用は雨でも使える日傘、雨晴兼用は日傘にも使える雨傘、ということを知りました。晴雨兼用のほうが雨に弱いので、そのあたりの表示も注意らしいですよ! いち利モールにも素敵な伊勢木綿の日傘があって、あーやっぱり着物に似合うこういう日傘って絵になるよなあ~~なんてあちこち目移りしながら新しい傘を探してしまう今日このごろ。5月いっぱいは母の月らしいんで、お母様へのプレゼントとかにもいいかもですね。私もだれかくれないかな~と思いましたが、反抗期男子と猫2匹はあてにならず(笑)、自分でご褒美か、そうか、がんばらねば。とふと現実に戻ったりして。でもやっぱり素敵な傘がほし~い! 着物に似合う、素敵な傘の数々が紹介されている「月刊アレコレ」179号は6月5日発売予定。わにこも傘持ちとして登場しているはずなので、よかったらみてくださいね(照)