先日、自宅の畳の表替えをしてもらいました。我が家はマンションの一室が畳で、小上がりのようにして茶室っぽく設えているのですが、普段は私の寝床です(笑)。リフォームしてから8年、そろそろかなと思っていたところに愛猫の吐き跡が決定打に。猫様の啓示ですね(遠い目)。
ネットで検索して、口コミのとてもよかった世田谷の畳店さんに問い合わせたところ、打ち合わせから引き取り・納品まで非常にスムーズに対応していただけました。実際に畳表を見せていただき、せっかくだからと国産のい草で、黒縁の「ザ!茶室」な畳にすることに。
当日は朝に引き取っていただき、午後には納品。高さの調整もしていただきながら畳を敷いていただくと、あっという間に部屋が綺麗になり、真新しい畳の香りに包まれました。気持ちいい~! 実家は日本家屋でほとんどが畳だったので、やっぱり落ち着きます。
今回の依頼で表替えの下見と打ち合わせに来ていただいた時、職人さんの足元をみるとなんと足袋! なぜなんだろう?と好奇心がむくむく。そこで今回表替えをお願いした波貝畳店代表の浪貝俊行さんにお話を伺ってみました。
畳職人さんは修行のときから足袋を履くのだそう。礼儀でもあり、足袋を履くことで畳を傷つけにくく、歩く感覚で畳の状態もわかる。靴下では感覚が変わってしまうし、夏場は汗や足跡が畳についてしまうこともあるので、足袋以外は履かないのだとか。
黒や濃紺の足袋に雪駄という足元は、まさに伝統産業の職人さん!という感じで、粋でかっこいいだけでなく、ちゃんと理由があったのですね。
畳の話をもう少し。畳はそもそもオーダーメイドで、大きさはもちろん、厚さも1.3センチから6センチまで選べ、床暖房にも対応可能。最近人気の琉球畳(縁なしタイプ)は普通の畳より高価で、表替えなどランニングコストもかかるそう。「縁もいろいろな色柄が選べますし、一周回って普通の畳のほうがかっこいい気がしてます」と浪貝さん。着物と同じで「お誂え」と思うと、どんな畳を選ぶか考えるのが楽しくなりますね。
また、「裏返し」「表替え」など、畳床本体をそのままにい草部分の入れ替えをすることでさっぱりしたり、そのあたりも着物の洗い張りのことを思い出したり、ものを大切にする和の文化を感じます。
日頃のお手入れについても教えていただきました。新しい畳には「洗土(せんど)」といって、い草を泥染したときの泥が少し残っています。これは綺麗に拭き取ってしまうより、使いながら乾拭きなどで馴染ませていくと、薄い膜のような役割を果たして畳の青みを保ち、艶を出して美しい日焼けにつながっていくのだとか。
ベストはお座敷ほうきと乾いた布での乾拭き。クイックルワイパーのドライタイプでもOK。掃除機は目に沿ってかける。ただしルンバなどのロボット掃除機は畳が傷んでしまうのでやめたほうがよいそうです。えええっ、やってしまってました(白目)。畳さん申し訳ない!

着物と畳はとっても相性がよく、着物を着たり脱いだり畳んだりは、やっぱり畳の上がしっくりきます。ちょっと転がって体を休めるのも、畳の上だとリラックスできますよね。和室が少なくなった今どき、置き畳でリビングの一角に和のスペースを作られるお客様も多いのだそうです。
職人さんのお仕事に触れると、ものを大切にしたくなります。せっかく新しい畳になったのだから、これからはロボット掃除機に頼らず、ちゃんと手をかけようと思うわにこでございました。