雨草履? 時雨履き? 雨の日の足元の選択肢の巻
星わにこ
2016/06/01 00:00
今日から6月! そろそろ梅雨がやってきますね。今年は紫陽花などの開花が早いようであちこちで満開なのを見かけます。
雨予報が出ると着物でのおでかけ、ちょっと考えてしまいますね。でも、雨の日対策をしっかりしておけば、結構雨の日のおでかけも楽しめます。私はお気に入りの雨コートを買ってから、雨が降っても「これが着られるからいいや」と思うようになりました。
雨といえば雨草履、と毎度ウレタン草履に透明なカバーがついたものを履いていた私ですが、先日とうとう鼻緒の部分の合皮が派手にめくれてしまい、寿命を迎えてしまいました(ちーん)。
そこで、雨の日の足元について再考してみました。次に買うなら‥‥というものです。
1)同じタイプのウレタン草履に透明カバーのついている草履
2)鼻緒が取り替えられる透明カバーのついた草履
3)底から雨が染みない雨晴兼用草履につま先カバーをかける
手持ちのもので考えると
4)時雨履きの下駄にする
5)この際移動は長靴で(爆)意外と気にする人いません。
時雨履きの下駄は、二枚歯の高下駄で、雨の跳ね返りをうけにくいもの。雨の時はつま先に雨カバーをかけます。着物初心者のころ「時雨履き」という言葉の響きに憧れて購入しましたが、雨の日に二枚歯の下駄で上手く歩く自信がなく、未だに新品のまま箱にしまってあります(汗)。
黒塗りの下駄に、螺鈿の花がキレイで舞い上がり、つま先のカバーにアザラシの毛皮がついているものがまたステキで(それは雪用)、お店のおじちゃんにそれ東京では要らないと思うよ‥‥と止められたにも関わらず購入したのですが、やっぱり使ってないです(言う事聞いとけ)。せっかくだから一度くらい、履いて出かけてみようかな? ヒトメボレしたのにもったいないですよね‥‥。
あまりに降っているときは、長靴もありかもですね。
しばらく、雨が染みないカレンブロッソを履いて足袋に撥水スプレーをかけ、替えの足袋をもって出かけるというのでしのいでいましたが、本格的な雨シーズンを前に迷いに迷い、結局、一昨日店頭で出会った(2)のタイプを衝動買いしました(なんやそれ)。さて、(1)と比べてどうか、また使ってみてレポートしたいと思います。
あと、雨がふるかも? という予報のときには「草履カバー」を持っていって、降ったら草履につける、というのもアリですよ。意外と使い心地がいいのでびっくりしました。二枚歯がついているタイプのカバーは、雨のはねも防いでくれます。
他の雨対策については、よかったら過去記事も参考にしてください\(^O^)/
<雨対策まとめはこちら>
<雨対策のアップデート情報>
最近、撥水加工のもんぺを雨の日対策にも使えるというので購入しました。メインは着物を着て自転車にのる時使っているのですが、雨の日にコートの下に着ると悩みだった地面からの跳ね返りに安心です。畳むと折りたたみ傘くらいになるので便利。
「カサクルル」という傘をまとめるグッズ。昨年入手したのですが、ちょっとカワイくて、雨の日を楽しくしてくれます。それなあに?ってよい話題にもなりますよ。いち利モールでももうすぐ販売される予定です! もちろん猫のを使ってます♪
http://ichiri-mall.jp/ap/prd0265589000.html
撥水スプレーも、鼻緒にかけておくと雨染みや汚れ対策になります。和装用に限らず、雨の日のおでかけが楽しくなるグッズを揃えると「よーし雨こい!」という気持ちに。そうすると意外と降らなかったり(笑)。このごろ、雨のおでかけに身構えなくなったせいか、着物雨女を卒業しちゃったみたいです!?
皆様も、雨の日着物、楽しんで下さいね!
日差しが気になる季節到来☆着物の日傘を選ぶポイントの巻
星わにこ
2016/04/27 00:00
外に出ると、日差しを眩しく感じるようになりましたね。袷の羽織は桜の散る頃まで‥‥と言われますが、そんな季節の移り変わりを実感できる4月の終わりです。
月曜日、帯付き姿で外に出て、あ、日傘が欲しい!ともう一度玄関に戻って、久しぶりに大好きな百合の日傘を出しました。もう何年使っているのか‥‥生成りの布に手描きの百合が咲いているお気に入りです。
明るい日差しと新緑にウキウキしながら、美術館まで行きましたら‥‥あっ!! 月曜日って美術館博物館図書館はお休みの日、というのをすっかりと忘れていましたよorz キモトモと、なぜ日にちを決める時点で気付かないのかと顔をみ合わせることしばし‥‥。
その分おしゃべりできて楽しかったからいいのですが、年々下がる記憶力と判断力に愕然です(汗)。
せっかくなので日傘姿写真を撮ってもらいました。
そしたら‥‥結構いいじゃないですか?(自画自賛すみません)さすが夜目遠目傘のうち、という言葉があるだけのことはあります。傘最強。
日傘というと、UVカット効果の高いものや晴雨兼用の折りたたみなど実用性の高いものを選びがちですが、着物のときは、たとえ多少持ち歩きが面倒でも、雨には弱くても、UVカット効果が薄くても、美しいものを持つとどんなアクセサリーよりも素敵かも。日傘の扱いがエレガントな人を見かけると、うっとりします。(実際、紙袋につっこんで歩いたりしている自分を猛反省!)
色は白や生成りなど薄い色が涼しげに見えます。また、レフ板効果で顔色も明るく美しく見せてくれます。濃い色のものはUV効果は高いですが、顔に影がしっかり落ちてしまいますので、老けて見えることも。
手元も大きなポイントになるので、取手の形や素材もポイント。竹や木の自然素材がおすすめです。好きなチャームをつけてもいいかもしれませんね。私は、房を結んで楽しんでいます。開いた時に、房が袖口あたりにこぼれるのがお気に入りです。
着物のときは、実用性は関係ない! 美しく見えることのほうが大切だと言われたことがありますが、日傘はまさにそんな言葉の通りなのかも。
まあ、仕事や日常着物の場合はあんまりそんなことばかりもいってられませんが、せっかく着物を纏う日には、見た目優先のお洒落さも時には大切。
新緑が眩しい季節。木漏れ日の中、素敵な日傘と着物姿でおでかけください。
大正時代の「かわいい」代表☆竹久夢二のすずらんコーデの巻
星わにこ
2016/04/13 00:00
ずっと上を見てお花見をしていた桜のシーズンが過ぎて、足元に咲き始めたチューリップやたんぽぽに本格的な春を感じる今日このごろ。我が家の猫の額の庭にも、一斉に野花や草が生えてきて、草むしりをしなくてはと焦りを感じております(やれよ)。
この庭に、毎年もう少しするとスズランが咲きます。スズランって、本当に花の形が可愛くて、その小ささといい色といい可愛くって大好きなのですが、意外と毒があったりするのですよね(笑)。そんなところも含めて好きな花です。
フランスでは5月1日にスズラン(muguet)を愛する人に贈る風習があるそうです。
贈られた人には幸運が訪れるのだとか。少女漫画みたいで素敵です、ううう......(なぜか唸る)。
前回のコラムでおすすめした弥生美術館と併設の「竹久夢二美術館」ではただ今「大正時代の「かわいい」展」が開催中です。
そこに、夢二がデザインしたすずらんの図案も展示されていました。
いち利モールに「夢二浪漫」というシリーズの小紋があるのですが、それの元になっているものです。すずらんだけじゃなくて、気になるキノコ(!)の図案もありましたよ。
夢二は美女の絵が有名ですが、本の装丁やテキスタイルデザインなどのデザイナーとしての作品もたくさん。しかもどれもこれも、いい抜け感があって、秀逸に「かわいい」のですよね! わたしのなけなしの乙女心もぐっと掴まれます。
思いっきり乙女コーデを考えてみました。
http://bit.ly/1SLQ9Gj
淡くて儚いコーデは、そっとうつむくすずらんのイメージで。小物はピンクをメイン
にパステルでまとめました。
でも、夢二の甘くなりすぎない絶妙な色使いが、いいのですね。
こんなコーデで、大正のかわいいものに会いにいってみてはいかがですか? 展示は
夢二だけでなく、中原淳一のものや、乙女的にきゅんとくるものがいっぱい。春の乙女
心をくすぐられてください!
卒業式だけじゃない!女子袴の乙女なリボンの結び方の巻
星わにこ
2016/03/23 00:00
3月も後半戦、卒業式シーズンもいよいよ佳境ですね。袴姿を街で見かけると、頭に松田聖子の「制服」が流れて、なんだか甘酸っぱい気持ちになります。
最近は振袖+袴というパターンが定着しているようですね。袴も、1色ではなく、刺繍やぼかし、ヒダの内側が別布、小紋柄などどんどん華やかなものが登場しています。
最初は「袴に刺繍!?」なんて思ったものですが、若い子たちが着ている姿を見ると振袖や中振袖とバランスがよく、可愛らしい。逆に、色無地や江戸小紋などと合わせた場合には昔ながらの1色の袴のほうがよい気がします。先生の立場だとこちらがスッキリしてよいかもしれませんね。
宮城では、小学校の卒業式に袴、というのが定着しているようです。12歳の袴もこれまた可愛い~!!
今年も何度か袴の着付をさせていただく機会があるのですが、本当に楽しみです。袴の着付けなんてカンタンでしょ、と思われるかもしれませんが、やればやるほど袴の丈のバランスや衿の抜き加減など、体型との兼ね合いもあり、キレイでラク、を追求すると奥が深いと感じています。
袴は万が一にもずり落ちたりしないように、しっかりと腰の紐を結ぶのが大事。一番上の太い紐はリボン結びにしますが、実はリボン結びって緩みやすいのですよね。なので、リボンを結ぶ時には最初に一巻き目の紐にからげておきます(図)。そうすると、緩んできにくくなります。
結び目は右か左かに寄せますので、そうするとリボンの端の紐の長さが最後に長短できてしまいます。そこで長い方を後から結び目にかけて前にたらすと、結び目が隠れて紐の長さも揃い、綺麗な蝶々になるのがポイント。
このリボンを結ぶのは右と左どちらでもいいのですが、私は左側に結ぶようにしています。着物の打ち合わせにあわせて、上前のほうにポイントがくるのにあわせています。特に振袖などは左胸にポイント柄が来る事が多いですし、写真などでも収まりがよい気がします。また、右利きが多いので左側にリボンがあったほうが邪魔にならないで立ち居振る舞いができるということもあります。どちらでもお好みで。
一番目につく部分ですから、綺麗に結びたいですね! 自分でも直せますから、着ている人も時々リボンがひっくりかえっていないかちょっと気にして直すと綺麗にキープできますよ。
袴をはくと、着物に比べていきなり身体の稼動域が大きくなります。着物を短めに着付けることもあって、足は開くし、ブーツをはけばかけっこもできたのも納得。実用性も高いものです。普段着に最適なアイテムなんですよ。もっと、袴を普段に履く人が増えてもいいのにな~。
卒業式だけじゃもったいない! 帯結びも簡単で、着物より実はハードルが低い袴。ポリエステルだったら手頃なお値段で手に入ります。袴未体験の方、一度試してみませんか?
江戸小紋風大小あられで妄想の雪コーデ!の巻
星わにこ
2016/01/20 00:00
今年は暖冬で楽勝‥‥なんてたかをくくっていたら、今週は全国的に大雪。東京も雪が降って「やっぱりこの時期が冬本番なんだ‥‥といまさらながら暖かい着物コートがない(><)なんて焦ってみたりしているわにこです。
もう終わってしまいましたが、先週、銀座まで故・池田重子先生の「追悼・日本のおしゃれ展最終章」を観に行ってきました。1993年の第1回からずっと拝見していた日本のおしゃれ展、この第9回で最終章かと思うと淋しいのと同時に、図録を読んでもうこれを最終章とすると決めて、先生がご自分で図録も校正までされていたのだと知り、こういう幕引きをされた凄さにうちのめされました。
素晴らしい染め、刺繍の華やかな花嫁衣装や振袖から、まさに江戸の粋といえるモノトーンのキリっとしたコーデまで一貫した美意識が感じられて、心が震えるようでした。細部まで作り込まれた帯留のコレクションも凄いの一言。
お腰が展示されていた回もあったな~とか、刺繍半衿が凄かったときや、会場の片隅に「冬のソナタ」というタイトルのキラキラの冬コーデがあった回もありました。それは図録には載っていませんでしたが、先生がヨン様お好きだったのかな~と乙女な一面を想像して微笑ましく思ったり。
また「美しいキモノ」でのお仕事の展示もあったのですが、いしだあゆみさんが雪の中、逃避行しているようなドラマチックなグラビアのページが。私の第一次きもの熱に罹っている時に見て、「うおー!すげー!なんか着物ってすげー!!」と興奮(興奮すんな)した記憶が甦りました。
ただただ憧れのコレクション‥‥。またどこかで拝見する機会があったらいいなあと思いながら会場を後にしました。
さてさて、その冬のソナタや美しいキモノではありませんが、今回は雪のコーデを妄想してみました。
http://bit.ly/1NjjNiR
わたしは縞のようないわゆる江戸前の粋なスタイルは全然似合わないのですが、こんなコーデなら大丈夫かな? 大小あられの小紋に、絞りの名古屋帯は鹿の子の部分が雪のよう。ちょっと渋めの帯揚帯締めで、大きめの渋い帯留をつけてみたい。半衿は雪輪の刺繍。
降りしきる雪の中を、ショールだけをひっかけて走る。浅い足袋からのぞく細い足首がほんのり赤く染まって‥‥(いしだあゆみのイメージで)もう、自分にはないものばかりっっ! シチュエーションとの合わせ技これぞ妄想!!妄想の醍醐味!!!(鼻息)
渋さの中にも淡い紫がほんのり女らしい。今年はそんな、オトナな着姿も目指してみたいです!
そういいつつ、ど~んと晴れ着で出かけて、おしゃれ展会場近くの「美しいキモノ」表紙垂れ幕の前で図々しいポーズで写真を撮ってもらったワタシでした。キタコレ。
色んな意味で、江戸の粋とはかけ離れすぎてスミマセン‥‥。でも、楽しいからいっか! そのうちなんとかなるだろう(ならないと思います……)。
自分にはないものも妄想しまくってしまえるのも試着室のよいところ。最近「みんなのコーディネート道場」もできて、他の方のコーディネートやこだわりが見られるのも楽しいです。早速わたしも投稿してみましたっ。
http://ichiri-mall.jp/ap/contest.html?md=ct10&contestId=5678&spc=ICR
新年の妄想はじめ、失礼いたしました。今年も試着室でコーディネート妄想タイム、おつきあいよろしくお願いしま~す!
七福神コーデで福を呼ぶ!お正月着物でお目出度尽くし☆の巻
星わにこ
2016/01/06 00:00
明けましておめでとうございます。星わにこでございます。いつも拙いコラムにお目通しいただきまして、ありがとうございます。相変わらずのこのコラムも、なんと足掛け4年目に突入(自分で書いてびっくり(@@)です)。これも読んでくださる皆様のおかげです。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
それから今年から苗字を「星」と漢字で書くことにしました。よく「ほしわ・にこ」さんですか?と言われ苗字と名前の区切りを認識しづらいのかなあと申し訳なく思っていたりしたので、少しでもわかりやすくと。あと、保志や干しではないということで‥‥まあ、大体わにことか言ってる時点でどうよというツッコミはさておき(笑)改めましてどうぞよろしくお願いします!
さてそんなこんなの正月三日。年越しは久々に実家にいきましたので、三日が私の着物始めでした。新年ですので、気持ちも新たにいただきものの新しい衣裳敷を使い初め。
七福神の江戸小紋に、一富士二鷹三茄子の袋帯。帯留は有職文様です。友人のアート展へのおでかけでしたが、先生へのご挨拶もあり、一つ紋の入った黒羽織をあわせて少し改まった感じにしてみました。
江戸小紋は、一見無地に見えるほど近くに寄ってじっと見ないとわからない細かい柄で染められているのが特徴です。江戸時代の武士の裃が発祥で、それぞれの藩で定め柄がありました。小紋でありながら、三役と呼ばれる「鮫」「通し」「行儀」などは今でも紋をつければフォーマルとして着用できます。
一方、町人たちが楽しんだ「いわれ柄」は、実に自由闊達。美しいデザインもありますし、洒落が効いているものもたくさんあり、模様の由来や意味がわかると、感心するもの、笑みがこぼれるものも。
私が選んだのは「七福神」と漢字で細かく表した模様。ドットで表されているのでパっと見は読めませんが、よく見るとわかります。「七福神って書いてあるんですよ」と言うと、大概の方にウケてもらえます(笑)。いかがでしょう? 読めますか? 遠くから見たり目をほそめたり(笑)衿だけが比翼になっていて、色違いで同じ模様になっていてそれも気に入っています。
こういった文字デザイン、「家内安全」「七転八起」「開運縁起」「無病息災」など、結構あります。中には「合格」なんて文字の江戸小紋も。受験生の母だったら縁起をかついで思わず着たくなっちゃうかも(笑)。
同じ「七福神」でも、弁天様の琵琶、大黒様の打ち出の小槌、恵比寿様の鯛などの持ち物を描いてあるものも。無病息災なら瓢箪が6つ、良き事聞く、で「斧琴菊」、大根とおろし金の模様で厄落とし‥‥など縁起柄のものは、身につけているとなんだかお守りのようで、大好きです。
帯は一富士二鷹三茄子。お太鼓部分には富士、前帯に二枚の鷹の羽と茄子が3つの模様が織り出されています。螺鈿が少し入っていてキラッと光って綺麗! 随分前に購入したんですがなかなか締める機会がなく、初夢にかけてちょうどよい機会と、初おろし!
装束勉強会の皆様とご一緒でしたので、先生作の有職文様の帯留も。浮線綾と八藤丸の比翼文なので、帯の前柄の鷹と茄子と、藤に富士をかけて、前柄だけでも一富士二鷹三茄子になりますね、なんてお話もしたり。帯揚は瑞雲。お目出度いもの尽くしはお正月のお楽しみですねっ。
もうひとつ、昨年ヒトメボレしてしまった白い台に白い鼻緒で前坪だけが紅い、丹頂鶴のような美しい草履も初おろし。気持ちがあがります~! 一つ紋の黒羽織は母のものの仕立て直し。ウロコの地紋に達磨さんの肩すべりがついていてこれも縁起を担いでいます。
アート展の会場の伊勢丹では、ちょうど七福神のキャンペーン中で、七福神にちなんだアミューズメントがたくさん。宝船に乗って写真が撮れるコーナーがあったので、記念にパチリ。ちょうどカラーコーデもピッタリで、なんだか嬉しかったです! ちなみに私の今年の初夢は、船で遠くにいく夢だったんですよ~。いろいろ繋がって、面白~い! このコーナーは12日まであるようですよ。宝船に乗りたい人はどうぞ!
そんなちょっと改まってのおでかけ着物コーデは、自己満足だけど本当に楽しく、「お着物素敵ですね~」なんて声をかけていただいたり、とっても気分晴れ晴れ。お正月は、華やかな場所へのおでかけも増えます。お目出度いものは目出度い、愛でたい、そしてもうひとつ賞でたいもの。今年は素敵な人がいたら、素直に素敵ですね、って声をかけられるようになりたいなとも思ったり。そんな新年のおキモノはじめでした。
皆様はどんなおキモノはじめだったのでしょうか。よかったら教えて下さいね。まだの方も、お正月ならではの、めでたいコーデをぜひ。和服で福を呼んじゃいましょう~!
クリパに忘年会初詣新年会☆冬のおキモノ防寒対策はこれでキマリ!の巻
星わにこ
2015/12/23 00:00
クリスマスパーティに忘年会‥‥この時期、おキモノでお洒落しておでかけの機会も多いのではないでしょうか。さらに、初詣に新年会‥‥と年末年始は着物で行きたいところが目白押しです。
ここでやっぱり気になるのが「防寒」です。もちろんですね、運転手さんつきの車で会場に行き、帰りもお迎えがという場合は無問題ですが、行きも帰りも電車ですっ!なワタクシの防寒対策をご紹介いたします~。
外は寒いからといって、着物の下に長袖のシャツやタイツなどをしっかりと着込んでしまうと、電車内や屋内でしっかり効いている暖房に参ってしまうことも。じわじわと暑くなってきて‥‥でも脱げない!と、のぼせそうになったこともあります。
かといって、室内で快適な装備では、外の寒さにやられてしまいます。特に初詣のように長時間外にいる場合はがっちり防寒が必要。
じゃあ一体どうすればいいの? というと、「着脱可能な防寒装備を整える」ということです。平たく言うと、簡単に取り外しのきくもので防寒をして、暑くなってきたら取り外せばよいということです。
着物の場合は、布が体全体を覆っていますし、特にお腹周りは帯でホカホカ。寒さに応じた上着(コートや羽織など)を羽織ったら、あとは、三首と呼ばれる「首、手首、足首」を温めればOK。
首は、ショールやマフラー、スヌードなどで。首を冷すと風邪もひきやすいですから、衣紋が抜けている部分をふわりとくるんであげるとGOOD。
手首は、手袋はもちろんですが、着物は意外と肘が冷えますので、アームカバーが必須。私はロング手袋より、普通の手袋プラスアームカバー派です。アームカバーは、薄いタイプが、たくしあげて隠すこともできるので便利です。
足首は、肌色に近い足袋下ソックスがおすすめです。脛とふくらはぎがあたたかいと、それだけでかなり体感温度が上がる気がします。
足の部分はスパッツもいいのですが、トイレのときなど、ちょっともたついて面倒に感じるときがあるので、このごろは年中楊柳のステテコを履いています。冬は防寒にもなるし、ちょっと汗をかいてしまったら汗とりにもなるスグレモノ。
また、冷える足底部分には、フリース足袋やべっちん足袋などのアイテムも。草履につま先カバーをかぶせたり、防寒草履も足先を暖かくしてくれます。あんまり寒い時や雪のときには、外ではブーツもあり!
そして最終兵器「使い捨てカイロ」。小さいものをハンカチなどにくるんで帯のタレの上あたりにつっこんでおくと、これが腰をいい具合に温めてくれます。暑くなったら、ここだと取り外しも可能。バッグの中にいれておいて、また帰りに装着もできます。
アップヘアにして激寒のときは、ヘアスタイルを損ねないイヤーマフをすることもあります。もうなんでもありです(^^)
毎年同じことを言っている気もしますが(汗)、素材や組み合わせなど、いろいろ試して、これでも自分なりに毎年進化しているんですよ~。皆様も新しいものにはピキーン!とアンテナを張って、試してみて、自分にあったものを取り入れてくださいね!
気温や体感温度と相談して、冷えない、そして屋内では取り外せる防寒グッズで、冬の着物のおでかけを楽しんじゃいましょう!
単?無双?半無双?長襦袢のお袖と季節の巻
星わにこ
2015/10/28 00:00
木枯らし1号も吹いて、冬の足音が聞こえてきましたね。本格的に袷の季節。朝はとても寒くても、日中暑くなったり。日差しが強くても、風が強くて寒かったり。着物も、羽織やコートもそうですが、合わせる襦袢や下着で上手く温度調節しつつ楽しみたいですね。
襦袢は、袷に単を合わせて体温調節したりするのもアリ。秋10月、春5月あたりは暑かったら襦袢は単、という組み合わせもします。11月に入ったら、胴の部分は単で袖が無双(袷)になっていて、裾の部分が引き返しになっている袖無双銅単衣の襦袢、真冬は袷‥‥と言われますが、温暖化が進み、暖房もしっかりしている今はすべて袷仕立ての襦袢は暖かすぎるため、着用される場面が減ってきています。
暑がりの方の中には1年中単の襦袢を愛用しているわという方も。でも、袖の部分は結構見えるので、普段着に着物を着ている人には、体温調節しやすく取り替えやすいうそつき襦袢にうそつき袖の愛用者も多いです。
わたしも最近はうそつき襦袢にうそつき袖をつけたりしているのですが、素材だけでなく、単、半無双、無双と仕立て方があり、いつからいつまでがどの仕立てなの? と分からなくなることも。
半無双は、お仕立てをするとあまり見かけないかもしれませんが、嘘つき袖にはよくあります。半無双とは、袖口と振りという、外側から見える部分だけを袷(二重)にした仕立て方。これだと、暑さも軽減できますし、布の分量も少なくてすみます。
長襦袢お仕立てのときは袷の季節の襦袢には胴単衣、袷に関わらず無双の袖が基本ですが、無双の袖は袖全体が二重になっているため布をたっぷり使うので長襦袢の用尺が足りなくなるなんてことも。そんなときに半無双にすることもあるそうです。
季節や、気温、またフォーマルかカジュアルかで使う場面が変わってきますが、半無双は気楽なので、つい袷の季節はずっと半無双の嘘つき袖を使ったりしています。
さらにカジュアルな普段着で、袖の長さが短かったり長かったりで長襦袢の袖の長さが合わない場合は、最終兵器筒袖を使うことも。ちょっとレースが着いてたりすると、見えても可愛いのですよね。
襦袢も、着物以上にコダワリはじめるとキリのない世界。お気に入りの襦袢を着ている日は、例え外から見えなくても気分がウキウキします。長襦袢、二部式襦袢、嘘つき襦袢‥‥‥。
見えないけれど、着物の土台として重要な襦袢。意外と効いてる振りの色。
お洒落ゴコロと季節と衣類としての実用面。それがせめぎあって、着ている人の美意識やスタンスが一番出るのが実は襦袢部分だったりするのかもしれません。
着物のベストシーズン、襦袢のお洒落も楽しみたいですね。
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正絹長襦袢(流水に桜/小桜地紋):ピンク×黄緑
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正絹長襦袢(竜巻絞り風):橙×茶
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小千谷本麻襦袢:クリーム【杉山織物】
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新ローズカラー(袖なし)_S~L【き楽っく】(Sサイズ)
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新ローズカラー(袖付き)_S~L【き楽っく】(Sサイズ)
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洗える夏長襦袢:藤色『爽竹』【東レ】
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紋紗襦袢シルック(市松):ピンク【東レ】
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紋紗襦袢シルック(市松):利休【東レ】
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洗える楊柳長襦袢(猫獣戯画):濃グレー【撫松庵】
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洗える楊柳長襦袢(椿):水色【撫松庵】
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洗える夏長襦袢(絞り風梅花):ブルーグレー『爽竹紅梅襦袢』【東レ】
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洗える夏長襦袢(向日葵):薄橙【撫松庵】
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洗える夏長襦袢(唐草):ベージュ『爽竹ストレッチ襦袢』【東レ】
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洗える長襦袢(市松に花/ぼかし):オーロラ『爽竹』【東レ】
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洗える夏長襦袢(広巾):緑『爽竹』【東レ】
変わりやすい天気に冷房対策に、大判のストールを☆の巻
星わにこ
2015/07/08 00:00
梅雨本番。毎日基本は雨だと思って過ごしていますが、気温低めとはいえど、着物のおでかけで雨コートを着てしまうと結構蒸します。そもそも雨の日は、濡れてもいいように洗える素材の着物をチョイスすることが多いので、あまりに暑いときは雨コートを着ないこともあります。
そんな時、気になるのは帯まわり。帯は基本自宅でお手入れはできませんから、ここはガードしておきたいところ。帯揚、帯締めなどの小物も然り。でもちょっとした雨、降り出しそうな空だけど、まだ大丈夫、そんなときにコートや羽織りは暑い~~(><)というときに味方になるのが大判ストール。
大判でも薄手ならたたんでバッグに入れてもあまり邪魔になりません。大きさの目安は肩からかけて、帯がほぼ包まれるくらい。薄くても、細かい雨つぶ除けになれば十分と割り切って、使っています。
降るか降らないかわからない、天候が不安定なとき、雨コートまで持って歩くのも‥‥というとき、1枚持ち歩くと安心。頼れる味方になります。
また逆に、日差しがジリジリという時には、日よけにもなってくれる万能選手です。バッグにブローチやストールクリップを一つつけておくと、ストールを羽織った時にストール留めに使えて便利ですよ。
そしてこの時期もうひとつ読めないのが冷房。びっくりするほど効いているときがあり、ムシムシの屋外から中に入って一転冷えきってしまうことも。着物の場合は、洋服ほどダイレクトに冷えることはありませんが、それでも映画館や観劇の時など、動けないのに冷えてしまうのは辛いですよね。
雨で濡れていたりすると、寒さ倍増です。そんなときにもストールが活躍。ふんわり肩にかけたり、膝にかけたり。ものすごく冷えてしまうときは、見た目よりも体調が大事!というわけで衣紋のところ、首回りにすっぽりストールを巻いてしまいます。実は衣紋を抜いたところって、本当に冷えるんですよね。
こうすると、首のうしろの付け根の「大椎(だいつい)」というツボがあたたまりますので、体全体が暖まります。
冷房対策としては、わたしはもうひとつ薄手のアームカバーを持ち歩いています。着物は意外と肘が冷えてしまうもの。寒いな、と思ったら肘の部分にアームカバーをつけます。見た目が気になるときは中のほうにたくしあげておけば、あまり見えませんよ。
夏は暑さ対策ばかりに目がいきがちですが、実は雨や冷房対策も、快適に過ごすためには大切なポイント。ストールなどのアイテムを上手く取り入れながら、快適に梅雨をのりきりましょう!
顔うつりのいい傘とコートで雨の日のおでかけを楽しく♪ の巻
星わにこ
2015/06/10 00:00
東京も梅雨入りし、先日までの暑さがやわらいで「単衣でちょうどいいかも」という日が続いています。気温が下がったのはありがたいのですが、困るのはやはり雨。
雨が降るときものでのおでかけを止めたくなりますが、逆転の発想でお気に入りの雨具を揃えておくと、雨が降るとむしろ「やった!」という気分に(笑)。
張り切って着物を着る予定を入れると雨が降る「きもの雨女」のワタクシ、最初は着物をあきらめたりしていましたが、お気に入りの雨コートと雨草履、雨対策グッズを揃えてからは、どーんとこいという気分です。
暴風雨はさすがにおでかけ自体を躊躇しますが(笑)多少の雨なら、ワタシは紫陽花♪(妄想)くらいの気持ちで出かけます。
今年は、お気に入りの傘を発見! ぼかしが入って、取手に房がついているもの。着付教室の講師仲間の先生と一緒に見つけて、色違いを購入しました。
そのとき何色か広げてみて気がついたのですが、顔色がよく見える色と悪く見える色があること。確かに、傘をさすと上半身がすっぽりその色に包まれますから、影響は大きい。
あててみて一番顔うつりのよかった桃色のぼかしの傘を買いました。骨が多くて、大きいのもポイント。折りたたみの傘もよいのですが、着物のときは濡れないように大きさも大切です。
そして自分的にポイントが高かったのは、取手についている房! 雨の日でもお気に入りの傘があると思うと、うきうきおでかけできそうです。
先生は好きな色優先で、紫の傘の真ん中に黄色のぼかしが入っている月夜のような傘を。気に入った色を選ぶのも、なにより本人の気持ちがあがるので表情がよくなります。そういう選択肢もいいですね。
先日、午後から雨予報のときに、この傘を初めて使いました。雨に強い紬の着物でコーデを決めて、お気に入りの色の雨コートをバッグに入れて、足元は濡れても平気な雨草履か、合皮の草履。降ってきたら、さっとコートを羽織って、傘をさせばOK。
なんでしょうか、このどや顔(笑)。傘1本で、雨なのにとても気分のよい一日になりました。
そのほかに、雨の日にバッグに入っていると安心なのが、手拭。二枚入れておくと、首元の保護や雨を拭くのに重宝します。濡れるのが嫌な素材のバッグだったら、エコバッグをもっておいて、その中に入れてしまいます。
あまりに足元が濡れそうなときのために、着物のすそをめくって帯のところで留めるための腰紐かクリップ、替えの足袋もあると安心。
単衣の季節は、実は梅雨や台風など、雨とのにらめっこが続く季節でもあります。お気に入りの雨の日おでかけセットを作っておいて、雨の日のおでかけも楽しんでしまいましょう!