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袴について考えた。もっと袴を楽しもう の巻

星わにこ
2015/03/11 00:00
 卒業シーズン! ご卒業の皆様、本当におめでとうございます。思えば4年前は、大震災の影響で卒業式が中止になったり、延期になったり……。何事もなく、平穏に卒業式が行えることは改めて有難いことだなあと感じております。  こういった式典で着物を着るのは気持ちが改まってまたよいものですね。卒業する方も、見送る方も、また保護者も。  卒業式での和装の定番といえば「袴」。今年は、友人のお嬢さんの卒業式の袴の着付を頼まれてドキドキワクワクしています。  先日は母校の生協に立寄ったら卒業式を前に、たくさんのレンタル袴のパンフレットが積まれていました。レンタル、着付、記念写真つきでいくら、というようなパックが主流なんですね。利用すればラクラク便利そうです。そして、掲載されている着物と袴がキラッキラなのに、改めてびっくり!!  自分のときは成人式の時に誂えた鮫小紋に、母が用意してくれた紫の無地の袴でした。周りもだいたいそんなかんじだったので、パンフレットの大柄の華やかな二尺袖小紋もしくは振袖に、刺繍&グラデーションの袴に目がチカチカ。盛り盛りすぎて、せっかくの若いお嬢さんの美しさが埋もれてしまいそうでもったいないわ~とおばちゃんは思ったりするのでした。  でも、こういう盛り盛りとキラキラが似合うのも若さならではなんですけどね。礼装の範囲を外れなければ、いいんだと思います‥‥が!! こういうレンタルパックが主流なのだとすると、ニュースで話題になっていた「卒業式での和装禁止」というのも、うっすらと理解できるような気がしました。  せっかくの民族衣装、時代に合わせて変化して行くものとはいえ「着物=華美=贅沢=式典では禁止」みたいな図式になってしまうのは悲しすぎ。昔と違って初めて着物に袖を通す人だっているわけだから、提供する側も、和装の良さを伝えるという役割も少し考えていただきたいな~と成人式に続いて、思ってみるのでありました。  さて。表題のオトナの袴ですが……本来は袴は男性のもの。女性の袴は平安以来宮仕えでしか着用されなくなっていたのが、明治になって宮中の外出着して採用。その後、女学校で女子学生が活動しやすいようにと考案されたのが現代の女袴です。  また、学生だけでなく、先生も着用されていますね。袴には別に年齢制限はないわけです。  袴=女学生という図式にとらわれないで、袴姿がもっと普及してもいいのになぁと思います。  袴をはく時は着物を短く着付けますから、裾さばきが格段に楽になりますし、草履じゃなくてブーツや短靴(パンプスもOK)なんですよ。かなり活動的に動いても大丈夫で便利なものなんです。  でもやっぱり袴で外出するのはためらわれる年齢のアナタ(私のことですね、わはは)。実は卒業式シーズンはオトナの女性が袴をはいて外に出ても「先生かしら」程度でお目こぼし(笑)いただけるので、袴をはいて外出するチャンス! 慣れて来たらその他のシーズンにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。  そんなワタクシですが、昨年より女子袴普及部の活動に参加しております! 実はまだ外出叶っておりませんが、先輩方が袴姿で街を闊歩されている姿は年齢不問でかっこいい。先入観にとらわれて、袴を楽しまないなんてもったいないという気持ちになって参りました。もっと袴を。  式典では着ませんが、普段着としての袴には羽織もとっても似合うんですよ。  この3月は、袴での外出を目論んでいるワタクシです!! 無論、袴は無地でございますが(爆) あとは、袴を仕舞う紐の結び方を覚えなくては(><)何度やっても説明書を見ながらじゃないとできないんです‥‥。美しい紐の始末の形、マスターするぞ!  生きているうちに、やってみたいことは何でもやってみよう! なんて気持ちになっている、春間近でございました。