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マレーシアの結婚式で白無垢が大活躍したぞの巻

星わにこ
2026/05/20 00:00
先日、長年のネット友達のお嬢さんがマレーシアで結婚式を挙げられました。お相手はマレーシア留学中に出会った大学のチューターさん。結婚にあたって、お嬢さんはイスラム教に改宗したそう。愛の力は偉大です……! 結婚の話を聞いた時には、子供のころから友人の日記を通じて成長を見守り、昭和な家スタジオにも成人式の後撮りで来てくれたお嬢さんだったので、あのKちゃんがついに国際結婚か!しかも学生結婚!と完全に気分は親戚のおばちゃんだった私なのですが、そんなところに「伝統的な日本の婚礼の姿もマレーシアで披露したい!」とお母様から白無垢レンタルの打診が。 いうことでマレーシアで行われる結婚式のために花嫁衣装の白無垢と新郎の羽織袴の衣装用意のお手伝いさせていただきました。今回はそんな異文化が優しく溶け込んだ、笑顔いっぱいの結婚式のエピソードをご紹介したいと思います。 「白無垢貸して~」「いいよ~」と気楽に請け負ったものの、衣装合わせもできないためサイズなどもすべてリモートでお伺い。花婿さんのサイズも裄や袴下を測ってもらい、それにあわせてご用意しました。とりあえず日本国内のご実家に送るべく大きい段ボールを探しながらこれは、どうやってマレーシアに運ぶのかな?と思っていたら、友達から「スーツケース1つに入りますか?」と質問が。 いえいえ!!打掛は布団みたいなものですから(語弊)とてもボリューミー!一つでは収まらない! 運搬は手持ちでスーツケースでということがわかったので、なるべく空気を抜いて風呂敷で動かないように梱包することにして箱などは最小限に。それでも打掛や掛下や帯、小物の数々、草履、そして新郎さんの羽織袴……と、一式を揃えるとなかなか大きな荷物です。これを140サイズの段ボールにつめこんだ私も褒めてほしいし(爆)、結局自分たちの持ち物は最低限にして、婚礼衣装を大きなスーツケース2つと小さなスーツケース1つに入れて運んだご家族には拍手しかありません。 花嫁衣装ならではの装飾品もたくさんあるのでリストを送ると、「懐剣」は税関を通るか?と質問が。剣は本物ではなく、多分紙でできてます(私も中身を見たことがない)というやりとりも。安全検査や移動中も、持っていかれるご家族はきっとドキドキだったはず。パパ、ママ、お姉さんと総出で本当によく運んでくださいました! そして現地で白無垢着付はどうするのかと思ったら、ネットで検索したところ日本人会に着付師さんがいらして引き受けてくださったそう。当日は見事な着付けで、お二人とも本当に凛とした美しい姿に。感動でした。 ここでちょっと、マレーシアの結婚式のプチ雑学を。日本の結婚式といえば、招待状が届いて、席が決まっていて、時間通りに始まって……というカッチリしたイメージが強いですよね。 一方マレーシア(特にムスリムの方々)の結婚式はとっても自由でアットホーム。メインのお披露目パーティーはビュッフェ形式が一般的です。招待客の数も桁違いで、時には1000人以上になることも! 一日中開催されていて、ゲストは好きな時間に訪れてお祝いして食事をして帰っていく、街中みんなでお祝いするような大イベントなのです。 面白くて素敵なのが、ゲストのドレスコード。マレーシアの結婚式では、新郎側・新婦側などでそれぞれ「チームカラー」を決めて、おそろいの色の伝統衣装を着て出席する文化があり、会場がカラフルな色彩で埋め尽くされます。一目でどちらの親族かわかるのも楽しいですし、出席するチームによって色が違うので会場全体を見てもとても華やか。お二人が通うマラヤ大学のチームはパープルだったとか。色を揃えてみんなで祝福するのは、参加する側もウキウキしそう。今回、新郎側はピンク、新婦側はカーキで揃えたということで友人もカーキの素敵なマレーシアの民族衣装のパジュクロン風のワンピース姿でした。黒留袖は荷物が多すぎてさすがに諦めたそうです。ですよね。。 そしてマレーシアの婚礼では、新郎新婦もお揃いの色のきらびやかな伝統衣装を纏います。衣装の色は二人で好きな色に決めるのだそう。今回の主役はさわやかな水色を選んで、それがまた本当に美しかったです。 まずはマレーシアの婚礼衣装で婚礼の儀式。新郎はバジュムラユという服にサンピンという腰巻きにソンコックという黒い帽子。新婦はパジュクロンで、レースや刺繍の豪華なヒジャブ(マレー語でトゥドン)を巻きます。バジュクロンは、美しい絹織物でできておりこれまたうっとり。 午後には日本の婚礼衣装に着替えて披露。イスラム教の教えに則ると女性は髪が見えないようにヒジャブを頭に巻くのですが、日本の綿帽子スタイルがこれがもう、驚くほどの大正解! 髪をすっぽりと包み込む綿帽子の美しいシルエットがイスラムの世界にこれほどマッチするとは。花嫁はもとより、花婿さんの黒紋付スタイルもとてもよくお似合いで、本当に素晴らしい! マレーシアの伝統衣装と日本の白無垢&袴スタイルの両方を披露したところ、現地のゲストの皆様からも大絶賛、撮影の嵐だったそうです。午後の白無垢での登場時間が少し遅れてしまい、その姿を見ようと待っているお客様で会場の外までいっぱいになってしまったとか。待ちきれずに控室を見学して帰られる方も。改めて白無垢パワーすごい!ってなりました。 国境を越え、宗教や文化の違いを優しく笑顔で包み込んで、たくさんの愛情で彩られた素晴らしい結婚式。 どのお写真を拝見しても、笑顔、笑顔がいっぱいでこちらも幸せな気持ちに。日本の婚礼衣装をトランクに詰めて運んだご家族の愛情と、ネットが繋いでくれた素敵なご縁、そして何よりお二人の純粋な想いが、マレーシアの地で日本の伝統衣装が現地の伝統と見事に溶け合う、奇跡のように美しい瞬間を生み出していました。 小さかったお嬢さんが大人になって、いつの間にか自分の手から離れて、未知の世界に羽ばたいていくその背中を見守る友達の気持ちを想いつつ。 佳き日を迎えられたお二人には言葉や文化の違いを楽しみながら手を携えて、笑顔の絶えない素敵な家庭を築いて欲しいと心より願います。新しい未来へ歩み出すお二人の人生が、これからもたくさんの幸せで満たされますように。 本当におめでとうございます!