
お太鼓は「て」を入れる前に整えろ!の巻
星わにこ
2025/04/09
今年は桜の時期が長くて、なんだかいつもより春を楽しめているような気がしているわにこです。桜が終わると一気に緑が輝き出して、帯付き姿が楽しめるようになりますね。
帯付きとは、羽織ものを着ないで帯が見えている着物姿のこと。気軽な装いですが、コートを脱いで軽やかなワンピースでおでかけ、みたいな感じでしょうか。
袷の羽織も「紅葉の頃から桜が散る頃まで」と言われ、羽織るとしても単衣や薄物の羽織になっていきます。
そうなるとやはり帯が注目の的に。冬は「まあ上に羽織るからいいか」とちょっとなおざりにしていた感もあるお太鼓ですが、すっきりきっちり形を整えられるとかっこいいですよね。
前結びの方は見えるところでお太鼓を作りますから大丈夫ですが、後結びの場合は正直手探り。手をいれて帯締めを結んでから「あれ~~やっぱりお太鼓が大きい・小さい」とか「タレが長い・短い」「なんか!斜めってる!」とか気がついて、タレをひっぱったり、「て」の下の返しをひっぱったり‥‥。
ある程度は直せるのですが、どこをひっぱっていいのか、そもそも返しが右側はいいけど「て」を折り返している左側はひっぱれないとか、四苦八苦。自分が!もう一人欲しい!!パーマン!(昭和)となってしまいます。(私だけですか)
ずっと苦戦していたのですが、最近気がついたのです。私はお太鼓を作る時仮紐で形を作る派なんですが、その場合「てを入れる前に鏡をみてお太鼓を綺麗に整えたらいいんじゃない?」と‥‥。
その段階でお太鼓の形を綺麗にすることは、びっくりするほど簡単でした。ポイントは仮紐をぎゅっとしっかり結ぶこと。そうでないと緩んでせっかく作ったお太鼓の形が崩れてしまいます。
仮紐をして、鏡でお太鼓の形をチェックして「よし!OK!」となったらここで「て」を入れて帯締めを結びます。そうすれば、ややこしいお直しいらずです。
もし後結びで「お太鼓の形がいつもイマイチ」と悩んでいる方がいらしたら、「て」を入れる前の段階で形を整えてみてください。たったそれだけですがぐんと楽に整えられるようになります。ぜひお試しください。

桜着物コーデで期末のご褒美ランチの巻
星わにこ
2025/04/02
桜がもうちょっとで満開!というところで寒くなり雨予報が続く東京。先週末はお花見に出かけた方も多いのではないでしょうか? 私は着付レッスンや春休み家族写真で卒業式、振袖着付けが続いてとても楽しかったです! でも頑張りすぎて手首が痛んで爪が割れるという情けない事態になっており、雨に癒されています。
さてそんな大忙しのなか、自分もキモトモとお花見ランチに出かけました。確定申告が終わったらご褒美ランチをしようか~と相談していてなかなか日程が合わず、3月の末になりましたが着物でおでかけして銀座でお寿司を食べよう!とかなり前から予約を入れておいたものです。
近くなってきたら仕事が詰みまくりで「期末だった!」と思い出しましたが(笑)仕事の間隙を縫って着物に着替えてGO! 人間やればできる。ちょうどお花見日和でした。
せっかくだから桜着物コーデをしていこうということで、桜模様の大島の訪問着と桜の帯、桜色の帯締めと、桜染めの帯揚げをしていきました。キモトモは桜色の色無地とレースの羽織で桜コーデ。
桜の帯揚げは東日本大震災があった年の春に「桜染め体験」を申し込んでいて、余震もあったり不安なことが続く中キモトモとどうするか悩んでえいやっと参加した時に染めたものです。あれから13年(!)そしてキモトモの春らしい袋帯はその1年後に銀座くのやさんが閉店になるときに求めたもので、その時のことも思い出したり。不義理ばっかりの私とも長くおつきあいしてくれているキモトモに感謝です。
美味しいお寿司ランチの後は、日比谷公園までお花見散歩。桜はまだ5分咲きほどでしたが、気分はすっかり春! わいわい言いながら写真を撮りっこするのも楽しい時間です。コラムに描くんでしょ!といっぱい写真を撮ってくれてありがとう。。出かける度になにかとネタにされることにキモトモのみんなが慣れている(笑)
大人になって、着物を通じて友達がたくさんできて、あちこちおでかけして、お互いの箪笥の中身も把握しつつ(笑)たのしく過ごせてキモトモにはもちろん、ほんと着物にもありがとうと言いたいです。
そして毎年美しい姿を見せてくれる桜にも。
歳をとってきて、単に桜が美しくて春が楽しいという気持ちだけでもありませんが、一緒に思い出す少しほろ苦い気持ちも生きてきた大切な証なのかもしれません。春は別れと出会いが交錯して、後何回、どんな気持ちで桜を眺めるのだろうと思うとちょっとおセンチにもなったりしますが、やっぱり春は春。新しい年度が始まり、周りの人々が新しい生活をはじめ。心からおめでとう、がんばってね!とエールを送りたい。私は特になんの変化もないようですが、それでも時は巡っていき、この春のことも想い出になっていくことでしょう。
今年はこの寒さでまだ少し、桜が楽しめるかな?と次の機会を待っています。春はちょっとおセンチにもなるわにこでした。


今、読まれている記事はコチラ
-
- 2024.8.7
- 巻ける!天然竹ヒゴの簾(すだれ)の帯板の巻
-
- 2023.12.6
- 前結び用帯板で伊達締め省略がさらに胸元天国だったの巻
-
- 2022.4.27
- 襦袢と着物の袖丈が合わない時の応急処置の巻
-
- 2024.9.25
- 胸の補整は真ん中盛りで!の巻