8月のある日、仲良しのキモ友さんのお誘いで、着物着用が参加条件の「お着物で薬膳フレンチ」にいってきました。東十条にあるオーヴェルニュ地方料理のワイン食堂『La poule au pot ラ プール オ ポ』では、毎月1回、ランチの時間にシェフもお客さんも全員着物の薬膳フレンチの会を開催しています。
カウンターのみの小さなお店で、割烹着を着たシェフの渡邉美由紀さんが、手際良く料理を作って盛り付けていく様子に見惚れつつ、友達とわいわいおしゃべり。私は今回で2回目の参加になるのですが、居心地がいい店内はくつろげて、まるでお友達の家に遊びに来たみたいです。
自分ではなかなか作れない、手の込んだ体にやさしい料理がお皿に盛り付けられて、ちょっとづつ、目も体も癒される滋味深い味わいのたくさんの種類のお料理を食べることができ、とっても幸せな気分に。前菜、メイン、デザートと飲み物、女性にちょうどいいボリュームで、大満足。
フランスで料理修行を積んできた渡邉さんは、お母様が着付の仕事をされていたこともあって、もともと着物が大好き。若い頃は料亭で着物を着てアルバイトをしたこともあり、フランスにも着物を持っていき、ご自分の結婚式でも着たそうです。小紋でしたが、自分で着付けて、とっても好評だったそうです。
日本に戻って要町(池袋の立教通り)にお店をオープンし、さらに東十条に移ってから6年目。着物好きが高じて、ゆったりと体に優しい薬膳を取り入れたフランス料理を着物で楽しんでもらいたいと、この会を始めました。
地元の着付け教室の方たちや、着物好きの人たちにクチコミで広まって人気の企画だそうです。渡邉さんがその日着ている着物について伺ったところ、着物繋がりで仲良くなったお客様から、病気でもう着物が着られないからと生前形見分けだから、といただいた夏着物だそう。「せっかくだから、着ないとと思って」とおっしゃっていましたが、着物も元の持ち主さんも、とても喜んでいるだろうな~と感動。
私も、ご縁があっていただいた着物や帯を、もっと着ないとな~!と改めて思いました。着物の話をして美味しい料理に舌鼓をうっていると、時間もあっという間に過ぎてしまいます。
夏の間は、体調がいまいちだったこともあって着物を着る回数も少なくて、この会も行けるのかな‥‥とちょっと弱気だったのですが、思い切って出かけたら、暑いけれども風も抜けて爽やかで。
夏着物は着るまでが億劫で億劫でやっぱりやめようかと何度も思うのですが、着るとしゃっきり、あら不思議。テンションがあがるせいか、着ている間は苦にならない。
そして、脱いだ時が一番爽快(笑)。
キモ友の有松絞りの浴衣の思い出のお話をきいたり、麻着物コーデや半幅帯のバリエーションを楽しませてもらい。目にも心にも優しいお出かけに。コロナ禍も終わったのだなあ‥‥と会食できる日常が戻ってきてほっと一息ついたような、過ぎた日を思うとなんともいえないような、そんな夏の終わりの1日になりました。
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La poule au pot ラ プール オ ポ』さんでは毎月1回この「お着物で薬膳フレンチの会」を開催されていますので、興味のある方はぜひ。心もお腹も満たされますよ~。夜にゆったり、大人の時間もいつか‥‥。