単衣。お尻の縫い目が割れるとき‥‥の巻
星わにこ
2020/08/26 00:00
まだ暑い日々が続きますが、ブタクサアレルギーが発動し、鼻水で秋を知ったわにこです。終わらない終わらないと思った夏ももうすぐさようならですね。
さて、夏着物やこれから活躍する単衣ですが、裏地がないのでどうしても縫い目にかかる負担は大きいようです。特に気になるのはヒップ。私も一度、糸が弱っていた単衣でばっくりと背縫いに穴が開いてしまい、真っ青になった経験が。
そうでなくても、夏着物を仕舞おうと状態チェックをしていると、背縫いのお尻の部分が開いてきてしまっているものがあります。身体に近くて圧を受けやすいせいでしょうか、着物よりも、浴衣や襦袢のほうがダメージを受けていることが多い気がします。
なぜ縫い目が割れてしまうのかというと、やはりケツ圧(笑)というか、お尻の重さが座ったりするときに一気に縫い目にかかってしまうせい。これを防ぐためには、縫い目に負担がかからないようにするのが大切。具体的にはどうしたらいいのでしょうか?
其の一。居敷当てをつける
浴衣や襦袢にはつけることはほぼないですが、つけるという人も。普段よく着る方ほど居敷当てをつけているように思います。単衣の着物、夏着物にはぜひつけておきたいところ。厚手の木綿着物やウールの普段着などには、お尻の部分だけピンポイントで同じ布がつけてあることがありますが、普段着るからこその工夫ですね。
関連記事:単衣の着物に「居敷当て」つける?つけない?の巻
着物につけるのが大変なら、下着に居敷当てをつけるのもアリだと思います!
其の二。座るときに気をつける
座るとき、そのままどんっと座ってしまうと、お肉の圧がもろに縫い目にかかります。おはしょりのちょっと下、両足の付け根のあたりを少し持ち上げて座るとヒップ周りに余裕ができて、圧がかかるのを防げます。片方だけでも有効です。
其の三。ヒップに少し余裕をもたせて着る
礼装などはやはり、下半身をキュッと布でまとめあげるように合わせると美しいですが、単衣のものは気持ちゆるめにあわせると、縫い目に負担がかかりません。着てから一度、股割り(足を軽く曲げて開いて、着物のまとわりつきを防ぐ)をするのも有効。縫い目がひっぱられすぎるのも防ぎます。
ヒップの部分に着目してみると、意外とダメージをうけている着物も発見されます。そんな場合は、補修しておくとか、居敷当てをつけるとか、対策をして座り方や着付けにも気をつけるとビリッ、アア~~~ッ!!という憂き目にもあわずにすみます。まじで、ヒップの裂け目はどうしようもないんです!
ちなみに、赤面と冷や汗体験談はこちらです。。。
関連記事:背縫いが破れた!応急処置はどうしたら?の巻
秋の気配がしたからといって、まだまだ袷のシーズンは先。秋の単衣シーズンを前にいまい一度、裏地のない着物のお尻の縫い目、ちょっと気にしてあげてみてください。え、痩せろって!? あーあー聞こえません。聞こえません。。
着るだけ、見るだけ着物。エアお出かけ&夏着物ファッションショー☆の巻
星わにこ
2020/08/19 00:00
今年は梅雨が長かったせいか、ことさら暑さがこたえる気がします。でも、永遠に終わらないと思う夏も、お盆を過ぎればだんだんと勢いも弱まって‥‥もう夏休みも終わりなお子さんも多いのでは。なにもかもがイレギュラーすぎて身体がついていきませんね。
今、感染予防対策もあり、着物でしていた仕事も洋服でしているため、着物を着る機会が激減している私ですが、ない機会は作る。家でもいいから着る。という日を無理矢理作って着物を着ています。
もうほんと、そうでもしないと着物の着方、忘れちゃう! というのはオーバーですが、ひさびさに着ると、やっぱり着物は気分が上がりますね。美しいものは見るだけでもいい。
たまには、気分転換におうちで「着るだけ着物」「見るだけ着物」もいいですよ!
準備する物は
・着てみたかった夏着物!
・エアコンでキンキンに冷えた部屋と扇風機!
・シャワーで汗を流してさっぱりした自分!化粧はしよう!(笑)
点検と虫干しも兼ねて、取り出して、羽織ってみたり、仕分けたり。(スッピンだとおばちゃんは、着物に負けるし、ファッションショーなので顔と髪は作っておきたいところw)
結構忘れてるものもあったりして。こんなの持ってたっけ!?ってなものも。久々に出してみると、もう着ないな~なんていうものもあったり、シミや汚れを発見したりして、浴衣だったら家で一日着て、ざぶざぶ洗濯したり。
もちろん、出かけられればそれが一番楽しいですよね。可能だったら、えいっとそのままお出かけも!
でも、体調が心配だったり、GoToの対象にもならない東京都民だったり、家庭の事情だったり、まだまだみんなどんどん出かけましょ、とはなれない今。そんな楽しみもおすすめです。だって好きなものは好きだもの。
自分で写真だけでも撮って、エアおでかけ気分もいいですよ。せっかくなので好きなところに行っちゃいましょう(妄想で)。妄想は自由です! 推しと夏着物で夜景を見ながらディナーとか花火とかは朝飯前! 着物の可能性も無限大! なんなら北朝鮮に愛の不時着だっててできますよ! 藤井風の弾くピアノにだってなれます(なれへんわ) 妄想の翼を極限まで広げて!(あ、皆さんついてきてくださいよぉ~)
思いっきり着物と帯と妄想を広げまくると、片付けが大変ですが(笑)それもまたたのし。きちんと整理&記録して、自分の持ち物把握もついでにできれば一石二鳥。
春からずいぶん、妄想ファッションショーで箪笥の中身とは親密度を深められたような気がします。結構、どこに何をきていこうというイメージトレーニングは大事なものです。ボケ防止にもなりそうなので、アラフィフ以上の方に特におすすめです!
衣替えはしたけれど、またほぼ袖も通さないで衣替えの季節がやってきてしまいそうですが、また出かけられる日を楽しみに、暑い日を乗り切りましょう!
お洗濯大作戦!長梅雨のダメージ総点検の巻
星わにこ
2020/08/12 00:00
やっと梅雨が終わったと思ったら、かなり気合いの入った暑い日が続きますね。外に出たら蒸発してしまいそうです。水分を持ち歩いたり、保冷剤や扇子などを活用して、熱中症にならないように気をつけましょう。
関連記事:オススメは帯下保冷剤!夏着物もW保冷剤で快適にの巻
今年はマスクもしているので、ほんとに気をつけないとです。私は濡らして振ると温度が下がるという冷感マスクを買ってみました。乾くまではけっこう涼しいです。でもやっぱり、暑いものは暑い!
そんなしんどい暑さではありますが、洗濯物は乾くし、湿気はとぶし、悪いことばかりでもありません。
先日、仕事場の片付けをしていたら、長梅雨に締め切っていたせいなのか、木の家
具にぽちぽちとカビが。中に入っていた足袋にもカビがついていたものがあり、あわててエタノールで拭きまくり、足袋も洗濯に。
靴箱や食器棚もかなり湿気っていましたが、桐のタンスは無事でした。桐タンスすごい。
ただ、中にいれておいた乾かして使えるシート状の除湿剤は湿気マックスになっていたので、外で干して回復させました。
足袋は最初酸素系の漂白剤につけてみましたが、いまいちすっきりせず。意を決して、塩素系のキッチンハイター様に登場いただきました。つけっぱなしは生地を痛めるので、15分くらいが勝負です。
無事白くなってほっ。すすぎを十分にして、除菌完了。ほっとしました。
ハイターは色柄物には厳禁ですが、白いものにシミなどが浮かんでしまった時には時々使います。今まで試したものは、麻のじゅばん、割烹着で、どちらもうまくいきました。綿や麻などの素材でシミがあってはどうしようもない、最悪ダメになっても構わないと思えるものだったら自己責任でトライする価値はあると思います。あ、絹物はだめです! 強いものなのでくれぐれも用法用量を守ってください。
調子にのって、補正用のタオルなども全部ハイターして洗ってしまいました! ちょっとくすんだりしていたものもスッキリです!
今なら、外に干せばすぐに乾いてしまうので、ちょっとお手入れしたいなというようなものや湿っぽいけどきになるものなど、ばんばん洗ってしまいましょう!
絹物は、タンスから出して空気を入れるだけでも違います。
仕事場でそんな風だったので、自分の箪笥の肌着や小物なども再度見直してみました。
幸いカビなどは大丈夫でしたが、肌着類も、長期しまっているだけのようなものは、洗ったり見直したりするとスッキリ! 今回、全部出して見直して、なんとなくしまっていたけど今後使わないなと思うものはがしがし処分しました。
「片付けトントン」という清掃業者さんのYoutube動画にはまっているのですが、実家などの片付けを見ていると、いらないものは分別分別、燃えるもの燃えないもの資源、もういろんなものをとっておいても、自分が死んだらみなゴミだなあと思うのと、自分がちょっといらないなと思うようなものは人もいらないのだと思うようになり、処分できるようになりました。
いらないものをとっておくと、いるものや必要なものも見えなくなるんだよな、と気がつきました。いらないもの使わないものをとっておいても、ほんとに不自由ないんですよね。ものを大事にするなら、厳選して。と最近は思っています。??話がそれちゃいましたが(汗)着物でおでかけが減って、家にいる時間が増えた今だからこそできることを探してはやっています。
観光や帰省も難しい夏休み、梅雨のダメージをうけてないか、一度家の中を点検&お洗濯してみてはいかがでしょうか?
感染症予防に扇子は役に立つ?のかも☆の巻
星わにこ
2020/08/05 00:00
夏がやってまいりました。今年の梅雨は長くて本当に大変でしたね。大雨の被害にあった地域の一刻も早い復旧をお祈りしております。
夏がきたら夏がきたで、暑さとの戦いですが、今年は戦う相手が多すぎて、やや疲弊気味です。体調管理だけはなんとかしないと、と日々考えております。
今、持ち歩くタイプや首に下げる扇風機をよくみかけますが、着物派のわたくしたちはやはり扇子ですよね! たためば小さくなり、持ち歩きもしやすいのでバッグに放り込んでおくと、本当に助かります。(入れるのを忘れさえしなければ‥‥自戒)
あちあちあち~なんてパタパタするのはちょっといけてないかもしれませんが、今、マスクをして歩いていると時折本当にしんどいときが。ちょっと空気を送ってあげるだけでも違います。
最近困るなあと思うのが、ランチのときとか、喫茶店とかです。マスクをしていると飲食できないし、ちょっと伝えたいことがあるときもありますよね。そんなとき、扇子で口元をさっと隠したらですね、いいんじゃないかと思うわけですね。
平安貴族のように、こう、ホホホ‥‥という感じでですね。
日本にはそもそも口元を見せない方が上品という文化があり、マスクにも抵抗がないと言われています。「目は口ほどに物を言う」ということわざがある通り、目を隠しているとよくないイメージがあり、サングラスは好まれません。欧米とは逆ですね。
笑うときも、口を手で隠すと女性らしいなんて言われていました(昭和)。最近は変わってきましたけれども、いまこそ相手の方に飛沫が飛ばない対策として、マスクをしていない食事の場面とか、ちょっとしゃべったり笑ったりするとき、扇子でサッと顔を覆ってはどうでしょうか。
手を使うのはNGですが、扇子なら。
あとね、エレベーターのボタンを押したりとかもできますよね。新たなマナー用品として定着したりして。100均から扇子が消えたりして。「扇子はお一人様1本まで」とか「扇子入荷未定」とか張り紙出されたりして。
なーんて暑い中、ぼーっと妄想してみたりして。
花火大会も、お祭りも、何もないけどおうち浴衣を着てみたり、下駄でお散歩してみたり。都民の私は、帰省も叶わず、気をつけながら仕事をし、家にいるしかないわけですが。
あとは家にいる時間を利用して、自宅でできる防護服作成のボランティアをしたりもしています。本当は、きちんとした防護服が行き渡るような体制が整うといいのですが、ただでさえ負担の大きい医療従事者の皆さんが手作りしたりしなくてもいいように、少しでもお手伝いできればなと思ってやっています。なんかもっとこう、根本的に、いろいろなことが整うといいのにと願いながら。
防護服支援プロジェクト https://bougofukushien.com/
皆さんはどんな風にこの夏を過ごされるのでしょうか。いろいろな問題が山積ですけれども、また、着物で心置きなく集ってわいわい楽しめる日が来ることを願い、ただただ、ご無事を祈るばかりです。
マスクの中でも、扇子の陰でも、にっこり笑顔でいられますように。