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自分好みの素材と長さの腰紐は超楽ですの巻

2025/08/12 00:00
皆様腰紐はどんなものを使ってらっしゃいますか? 腰紐って実は結構好みがあって、十人十色。 素材はもとより、細め、太めなどの好みもさまざま。最近は「結ぶ」ということが苦手な人も増えているためか、ワンタッチのウエストベルトを使う人も多いですよね。 ざっと思いつくだけでも結ぶタイプで7種類ほど。 モスリン(毛織)は使っている方が多いのではないでしょうか。手触りは少しざらざらで滑りにくく、結び目が緩みにくいし、適度な厚みで結びやすいです。一方、ボリュームがあるので、暑かったりもたつくことも。古いものは虫食いが出やすい。 木綿は手触りが優しく、汗も吸ってくれます。洗濯に強いですが、やや滑りやすい。生地が薄いと食い込みやすい。 正絹はしなやかで結びやすく、緩みにくい。シュルッとした手触りも魅力です。水や汗に弱いという弱点も。 ポリエステルはなどの化繊は、安価で軽量、発色がきれいですが、滑りやすく結び目も緩みやすい。 ゴム入り(すずろ、シャーリングなど)は、ゴムの摩擦で着物が安定します。伸縮性があり楽という声も。ゴムが劣化すると効果が半減。 幅広タイプは、素材さまざま。胸紐や伊達締めを使う人もいる。幅広だと、圧力が分散されてシワになりにくく、身丈が長い着物に使うとおはしょりが綺麗になる。着物の長さをとるので、身丈の短い着物には不向き。 最近は「きんち(絹地、絹縮)紐」といわれる楊柳タイプの紐も人気です。素材は正絹で、ある程度厚みがあるもののほうが扱いがしやすいです。しなやかで、ごろごろしないし、軽くて手触りもいいのでテンションがあがります。綺麗な色のものも増えましたね。 結ばないものもあって、全てがゴムでできているウエストベルトで、金具で止めるタイプも。結び目がごろつかないので愛用する方も多いのではないでしょうか。 昔の腰紐で、薄い生地の中に芯があって、くちゃくちゃっと丸まっているものが箪笥から発掘された理もすると思います。他にも手作りなども含めればまだまだ腰紐はいろいろなものがあります。 要は「腰紐」の役割を果たせばいいわけですから、他にも可能性があるかも。先日はレンタルの着物セットについてきたポリエステルの楊柳生地を紐の幅に切っただけ、という腰紐(?)を見て「これもありなのか」と驚愕したことも。 私自身は何を使っているかというと、少し細めの綿の平紐タイプか、きんち紐です。どちらもあまり嵩張らないので、身丈が短い着物でもおはしょりがとりやすくなるのです。頂き物の着物やリサイクルのものなどは身丈が足りないことも多いので、この2種類は重宝しています。 個人的な感覚なのですが、ゴムタイプは、楽なようでいて常にじわじわ締め付けられている感じがしてちょっと苦手です。紐でカチッと止まる感じが嫌だという方もいますし、いろいろな選択肢があるので自分の体感を優先してください。 腰紐は自分に合った素材と形状を選ぶのが第一歩、次に着付時間が超短縮できるのが、自分にあった長さのものを使うことです。 腰回りが大きい場合は「長尺」を使うのはもちろんですが、逆に普通尺でも長すぎて結んで余った分の処理が毎回面倒だなと思う人は処理が楽な長さに切ってしまえばいいのです。 よく使う腰紐一本をマイサイズの長さにするだけで、着付時間が短くなり、小さなイライラが解消します! 胸紐や伊達締め、仮紐も自分に合わない長さのものをプチストレスを感じながら使うより、長さを自分に合わせてしまえばいいのです。 きんち紐などは勿体無くて切れない……という方もいますが、もったいない>楽 なら切らなくてOK。もったいない<楽 なら、切ればよし。 着物や帯も圧倒的にマイサイズが着やすいわけですから、腰紐も自分サイズにカスタマイズしてみてください。あと、人には見えないものですが好きな色や柄、手触りなどお気に入りのものを使うとテンションがあがりますよ。たかが腰紐と侮るなかれです。 もし今、なんとなくそこにある腰紐を使っていたら……着付の要、腰紐も自分のお気に入りを見つけてくださいね。