先月のコラム「
マジでおすすめ、帯枕の紐を下に引き抜くと天国!の巻」にたくさんの反響をいただいてびっくりしています。たかはしきもの工房アドバイザーさんの考案と書きましたが、他にも同じやり方を考えていらっしゃる方がたくさんいらしたようです。みんな少しでも楽になりたい!という気持ちは同じですよね。
私は胸元を締め付けられると苦しく感じてしまうタイプで、一度すずろベルトを胸紐がわりに巻いて着付けしてもらったときに、苦しくて呼吸が浅くなり倒れてしまったことがあるほど。胸紐もしたくないですし、伊達締めもできるだけしないし、帯枕の紐は帯の下から引き出して胸元にあがってこないようにしますし、肌着の紐も低い位置で結びます。
うそつき衿で着物を着ていますが、ウエストでするベルトも上に上がってくるのが嫌なので、肌襦袢の紐にからげて上に上がってこないように対策しています。
自分がそうなので、皆多かれ少なかれ同じだと思っていたのですが、「伊達締めをしないと落ち着かない」とか「胸元をきつく縛るのが好き」という方もいて、このあたりも個人の好みなんだなあと感じ入っている次第です。
それでも一般的には鳩尾(みぞおち)は人間の急所。ここに紐の結び目があたって食い込んだりすると苦しいというのはあると思いますので、なるべく胸元には紐が多くならないように他装のときなどには気をつけています。
さてそんな私が最近はまっているのは「前結び用帯板」。帯を回しやすくするために、ぐるっと胴体を一周するように装着する帯板です。
前結びをするようになったというわけではなく、帯は後結びをしているのですが、この胴をぐるっと抑える帯板をすると、伊達締めを省略しても胸元が浮いてきにくく着崩れしにくいのです。暑い時期にはちょっと無理かも‥‥と思いますが、もうこの時期は大丈夫!!
前結び用帯板はいろんな種類がありますが、固いタイプより、後ろがシャーリングややわらかい素材になっているもののほうが楽に感じます。最近発売されたたかはしきもの工房の前結び用帯板はメッシュなので、夏もいけるかも(自分は秋から使い始めたのでまだ未検証です)。
これの何がいいかというと、伊達締めをしないので胸元がすごく楽&帯枕の枕ひもを下に引き抜く技をするときに、帯板の下に紐類がなにもないので帯の下から手を差し込むだけで、的確に枕紐をつかんで引き下げられること。
伊達締めや胸紐をしていると、間違ってそれをひっぱって解いてしまう事故が多発していたので、これは快適です。らくちん胸元フリー感覚を求めている方がいらしたら、前結び用帯板、ぜひ試してみてください!