5,500円(税込)以上で送料無料

着物
着物
一覧を見る
小紋
一覧を見る
とび柄/水玉 とび柄/水玉
無地系 無地系
ぼかし ぼかし
更紗/唐草 更紗/唐草
縞
格子/市松 格子/市松
洗える着物 洗える着物
新品プレタ 新品プレタ
夏物 夏物
その他 その他
一覧を見る
米沢織 米沢織
大島紬 大島紬
結城紬 結城紬
十日町 十日町紬
琉球 琉球紬
上田紬/伊那紬 上田紬/伊那紬
小千谷紬 小千谷紬
浜松紬 浜松紬
牛首紬 牛首紬
塩沢 塩沢
夏物 夏物
その他 その他
色無地
一覧を見る
紋意匠縮緬 紋意匠縮緬
御召
一覧を見る
御召 御召
撥水加工済み 撥水加工済み
夏物 夏物
羽織・コート
一覧を見る
羽織 羽織
コート コート
雨用 雨用
未仕立て 未仕立て
夏物
一覧を見る
紬
小紋 小紋
色無地 色無地
麻
紋紗 紋紗
御召 御召
洗える着物 洗える着物
浴衣 浴衣
木綿
一覧を見る
阿波しじら 阿波しじら
遠州木綿 遠州木綿
久留米絣 久留米絣
綿麻 綿麻
伊勢木綿 伊勢木綿
その他 その他
訪問着
一覧を見る
訪問着 訪問着
一覧を見る
袋帯
一覧を見る
西陣 西陣
大島 大島
江戸更紗 江戸更紗
十日町 十日町
牛首 牛首
新品プレタ 新品プレタ
夏物 夏物
その他 その他
九寸名古屋
一覧を見る
西陣 西陣
琉球 琉球
大島 大島
京友禅 京友禅
江戸紅型 江戸紅型
京紅型 京紅型
結城 結城
米沢 米沢
新品プレタ 新品プレタ
夏物 夏物
その他 その他
八寸名古屋
一覧を見る
博多 博多
米沢 米沢
琉球 琉球
牛首 牛首
西陣 西陣
夏物 夏物
その他 その他
夏物
一覧を見る
九寸 九寸
八寸 八寸
袋帯 袋帯
新品プレタ 新品プレタ
半巾帯
一覧を見る
新品プレタ 新品プレタ
博多 博多
米沢 米沢
西陣 西陣
兵児帯 兵児帯
その他 その他
角帯
一覧を見る
西陣 西陣
その他 その他
帯小物
帯小物
一覧を見る
帯〆
一覧を見る
平組 平組
丸組 丸組
ゆるぎ組 ゆるぎ組
三分紐 三分紐
二分紐 二分紐
帯留付き三分紐 帯留付き三分紐
夏物 夏物
帯揚
一覧を見る
無地/ぼかし 無地/ぼかし
友禅 友禅
絞り 絞り
刺繍 刺繍
夏物 夏物
その他 その他
オリジナル オリジナル
根付
一覧を見る
真鍮/合金製 真鍮/合金製
ガラス製 ガラス製
その他 その他
帯留
一覧を見る
ガラス製 ガラス製
真鍮/合金製 真鍮/合金製
アンティーク アンティーク
陶器製 陶器製
貝殻製 貝殻製
天然石 天然石
その他 その他
数-SUU- 数-SUU-
大原商店 大原商店
リオン工芸 リオン工芸
馬籠静 馬籠静
スタジオサカミ スタジオサカミ
オリジナル オリジナル
小物
小物
一覧を見る
半衿
一覧を見る
刺繍 刺繍
無地/ぼかし 無地/ぼかし
レース レース
夏物 夏物
その他 その他
履物
一覧を見る
草履 草履
足袋 足袋
下駄 下駄
雨草履 雨草履
草履バッグセット 草履バッグセット
鼻緒 鼻緒
カバー カバー
その他
一覧を見る
バッグ バッグ
羽織紐 羽織紐
収納 収納
ハンガー ハンガー
ピアス ピアス
かんざし/櫛 かんざし/櫛
風呂敷 風呂敷
割烹着/エプロン 割烹着/エプロン
ショール ショール
手袋/アームカバー 手袋/アームカバー
衣装敷 衣装敷
ブローチ ブローチ
財布 財布
ペット用品 ペット用品
その他 その他
着付小物
着付小物
一覧を見る
帯板(前板) 帯板(前板)
帯枕 帯枕
腰紐 腰紐
伊達締 伊達締
ベルト ベルト
クリップ クリップ
その他 その他
肌着
肌着
一覧を見る
インナー
一覧を見る
肌着 肌着
ステテコ ステテコ
裾よけ 裾よけ
半襦袢 半襦袢
補整着
一覧を見る
ブラジャー ブラジャー
パッド パッド
うそつき
一覧を見る
替え袖 替え袖
替え衿 替え衿
襦袢 襦袢
その他 その他
長襦袢
長襦袢
一覧を見る
洗える長襦袢 洗える長襦袢
正絹 正絹
き楽っく用 き楽っく用
麻/綿 麻/綿
紋紗 紋紗
お悩み別で商品を探す
補正をキレイにしたい 補正をキレイにしたい
汗かきさんにオススメ 汗かきさんにオススメ
冬のあったかアイテム 冬のあったかアイテム
着崩れ防止で美しく 着崩れ防止で美しく
帯結をカンタンに 帯結をカンタンに
お手軽♪うそつき お手軽♪うそつき
着物を楽しむコンテンツ
ブログ
きもの知恵袋 オトナの着物生活
動画
女将ちゃんねる 着付け実践動画
コラム
着物の基本!着こなし・コーデコラム

新着記事

アーカイブ

メールマガジン・会員登録はこちらから

なんと連載コラム12年目突入ありがとうございます!の巻

星わにこ
2024/06/12 00:00
風が吹こうが雨が降ろうが、担当さんに「まだですか?」とお尻をたたいてもらいつつ毎週毎週書いているこのコラムですが、前回でなんと12年目に突入しました。2013年6月に、いち利モールのイベントに参加したのがきっかけで前代担当者さんにお声をかけていただき始まったこのコラム。まさかこんなに長い間続けさせてもらえるとは誰が思ったでしょうか。 12年といえば干支も一周。当時生後二ヶ月だった子猫も今や11歳のシニア目前。小学生だった子どもも大学生になりました。アラフォーだった私ももう還暦が視野に入ってまいりました(白目)。 これは一体誰かの役に立ったりするものだろうか‥‥と思いながら、着物のお話(主に自分の失敗談)を書いてきたわけですが、何度か忌引き病欠はさみつつ、こんなに続けられたのもひとえにメルマガの素敵な一言コピーを見て、ポチッと読みにきてくださる読者の皆様と、ギリギリ原稿を神アシストでアップしてくださるイケメン担当さんのおかげでございます。 制作裏話となりますが、初めは手書きでペン入れした原稿にパソコン(フォトショップ)で色をつけていました。途中でクリップスタジオというペイントソフトを導入し、全部デジタル制作に。2021年からはiPadでずっと描いていて、iPadではコラム+コミックエッセイ2冊と実用書のコミック漫画を2冊分描きました。表面に貼った書き味がよくなる保護シートが削れてぼこぼこになり、ついに先日Apple Pencilが昇天してしまいました。 そこで憧れの液晶タブレットを購入したのですが、まだいまいち使いこなせず、手書きにパソコンで色付けという原点回帰を起こしています(爆)ペンタッチが変わったら「やっと使いこなせるようになったわね」と暖かい目で見ていただけたら嬉しいです。いまのところ液タブはサブモニターになっております(爆)。 へっぽこワンパターンイラスト(自覚あり)で本当に恐縮なのですが、見てくださった皆様に少しでもわかりやすくお伝えできたらいいなと、自分なりに努力を忘れず、精進してまいりますので、今後ともご愛顧いただけると幸いです。 そんなコラムをせっかくなので思い出深いものを駆け足で振り返ってみたいと思います。1年に1本振り返っても11本(驚)。お時間ありましたら読んでくださいませ。 ●(2013)着物イベントでキモトモを作っちゃおう!の巻 私がこのコラムをはじめるきっかけになった着物イベントのお話です ●(2014)わにこの女優体験記★「細雪」エキストラに出演しちゃいましたの巻 なんと!あの名作「細雪」で明治座の舞台に立ったわにこ!オーディション体験記もあります。 ●(2015)憧れの!十二単体験しちゃいました★の巻 今年は大河ドラマで話題の装束。貴重な経験をさせていただきました。 ●(2016)見やすくコンパクトに収納☆名古屋帯のくるくる巻畳みの巻 これで名古屋帯をどう畳むか問題から解放されました! ●(2017)おでかけイベント、着物で観劇♪明治座「細雪」に行ってきました!の巻 なんと!イベントで一緒に皆様とおでかけさせていただきました。後に出演者さんにお話を聞いたら、2階席最前列にずらりと並ぶ着物姿のわたしたちを見て帯揚げとか直してから舞台に出たとおっしゃってました(笑) ●(2018)国王陛下謁見は訪問着で!?の巻 この年は映画「バーフバリ」にどハマりしていました(笑) ●(2019)還暦で着る大人振袖☆東京キモノショー2019の巻 年をとるのは素敵なことですと思った「大人振袖」 ●(2020)超簡単。清潔な晒(さらし)でつくる縫わないマスクの巻 コラム史上一番アクセスがあったそう。コロナ禍、いろいろ必死でした。 ●(2021)因(ちな)み柄と推し着物というジャンルの巻 推し着物も、着物の楽しみのひとつ! ●(2022)出版記念パーティをしてもらったぞ★の巻 なんと10年ぶりの本が出ました! パーティもしてもらえて生きててよかった(爆) ●(2023)夏は帯揚げなくてもいいのかも……の巻 帯揚げなし着付けにハマった発端です。 ●(2024)卒業式。着物の母の気持ちの巻 子供の卒業式での大事件。そんなに言われること?と本人は曰ってましたが、言われるでしょうよ。 「きもの熱」で突っ走っていた12年前から、振り返るといろんなことがありました。いろんな方との出会いもあり、またもう会えない人もいます。自分もいつまでも生きているわけではないなと実感する人生後半戦に。 健康に気をつけて、着物をゆるゆる楽しみつつ、コラムのネタ探しも続けていきたいと思います。今後ともお付き合いいただけると幸いです。皆様も、どうぞ健康第一!でオトナの着物生活を楽しんでくださいね! <ちょっと宣伝です> 6月18日(火)13時~、八王子のよみうりカルチャーさんで思い出のお着物 整理・処分術という公開講座をいたします。平日ですが、着物の整理は心の整理。大切な着物の行先を一緒に考えましょう~~!という講座です。まだお申し込み受付中です。もしよろしければいらしてください!

お出かけ先でお太鼓が落ちた!救世主は結束テープ!?の巻

星わにこ
2024/06/05 00:00
今週は、国立能楽堂にキモトモと定例公演を見に行きました。お庭の青紅葉と紫陽花が目に美しく‥‥というレポートを書く予定だったのですが、行く道すがらに電車の中で帯締めが解けてお太鼓が落ちる(人生初)という大事件が発生したため急遽そちらをお届けしたいと思います‥‥。 ことの発端は、一緒にいくキモトモがいつもいつも素敵な帯留めをしているので、私もしてみんとせんと思ったのが始まりでした。6月だからアンティークの若鮎の帯留めをと考えたのです。3分紐とセットになっているもので、この季節にぴったりじゃん(鼻息)と。 あまり帯留めをしないので、こちらも初使い。帯を結んでさあ帯締め、となったときですね、帯留めが帯締めに固定タイプだったんですが、帯締め自体が金具で止める方式で、長さ固定。しかも‥‥‥長さが足りない!! 私の胴回りに対して圧倒的貧弱さ!!貧弱貧弱ゥ(責任転嫁) 前日見ておけば‥‥という後悔は先に立たず、迫る出発時間。これはなんか紐を足すしかないと細めの真田紐を切って結んで、なんとか胴回りに間に合わせたのですが‥‥。 電車の中でちょっと帯締めが緩いかもしれん……と触った瞬間、ばらんと解けましたね、帯締めが! 無論、お太鼓も落ちましたね(白目) こんな日に限って、羽織も仮紐も持ってきてない。大丈夫だなんて、うっかり信じたら……だめだめだめだめだめよ!と頭の中のピンクレディーがSOSを踊りはじめましたね。 立っている人もそこそこいる電車内で、こそこそっとお太鼓の形を戻して、帯締めを結び直してですね、大きめショールを羽織って、ランチ待ち合わせの駅で降りて、目の前のドンキホーテに飛び込みましたね。 帯締めが不安な今、仮紐でお太鼓を抑える方式でお太鼓を固定するしかないと考え、紐を探す我(57)。 参考記事:短い帯は隠し仮紐で固定できるぞ。の巻 黒いゴム紐なんかがあるとベストだったんですけど、お店のお姉さんに聞いたら、ないですとのこと。時間もないので店内でなんとかするべし!と見渡して、梱包用の紐とハサミでなんとかするかと売り場を見渡すと、なんかよさげなものが‥‥。 じゃーん!「長さを調節できるバックルつき 結束テープ!!」これだ!! 結束テープのおかげで、なんとかお太鼓の平和が1日保たれました。(1メートルの長さがあれば余裕やろ!と思っていたけど、結構ぎりぎりでダイエットと誓いなおした私です) 別に結束テープじゃなくてもいいんですけど、なんでも使えるってことですよね‥‥。樹木希林さんが、帯締めを忘れてホテルの湯沸しポットのコードを代わりに使ったという有名なエピソードがありますよね。並べるのもおこがましいですが、困ったときには人間いろいろ考えつくものですね。 キモトモからは「お太鼓が落ちた!10分遅れます」とメッセージが入ったりして、お太鼓落ちるデー(なにそれ)だったのかも。 まあそんなこんなありつつも無事、美味しいランチもいただけて、観能も叶いました。定例公演は狂言の「地蔵舞」と能「水無月祓」。座席で見られる字幕に助けられつつ、安らぎの周波に気をちょこちょこ失いつつ、堪能いたしました。キモトモもリアルなかたつむりの帯留めで、とっても素敵でした。いつもセンスがいいわあ。。 私のコーデは、渋めがテーマ。塩沢の単衣に茶の八寸帯、帯揚げなし。そして欲張って大きいのを選びすぎた山葡萄のカゴバックでございました。 そして正直ですね、着物でのおでかけも慣れっこだよってどこかで慢心してたんでしょうね‥‥。やっぱり前日ちゃんと準備することの大切さを思い知った事件でございました。 終わってみれば、天気もよくとても穏やかなよい午後で、普段のバタバタ(と直前のトラブルw)から開放された時間となりました。心のお洗濯、大切。ほんと、余裕を持って暮らしたいものです(自省)。

「東をどり」で花柳界の華やかな踊りを堪能しましたの巻

星わにこ
2024/05/29 00:00
新橋演舞場で5月に開催される「東をどり」。新ばし芸者、江戸の粋、日本の綺麗……普段は一見お断りと閉ざす花柳界の門。年一度の東をどりにその扉が開きます。 というなんとも魅力的なコピー。着物好きなら一度は見てみたい、芸妓さんたちの美しい踊りと衣装。私も憧れを抱きながらもなかなか機会に恵まれなかったところ、ご縁をいただいて初めて観ることができました。 九十九回目を迎える今回は「白花繚乱」。百から一を引いて「白」ということで、踊りの演目も白にちなんだものがずらり。白扇、白酒売、白波、白髪、白糸、白百合、白雪、白藤……それを美しい白塗りの芸者さんたちが艶やかに舞う舞台。 なんと今回、4列目というお席だったため、芸者さん、歌に踊り、そして衣装とその美しさに圧倒されてしまいました。 そして幕間はロビーが出張料亭に。普段芸者さんたちがお座敷で呼ばれる一流料亭がずらりです。日本三大料亭と言われる東京吉兆・新喜楽・金田中。そして松山・米村・わのふと、普段であればなかなか味わうことのできない料亭のお料理を味わうチャンス。 事前に予約をすればお弁当も食べられますし、ロビーで升酒、ビール、ドンペリニヨンなどいただきながら、6つの料亭の酒肴や卵焼きの食べ比べなども楽しめちゃいます! お亭茶席もあり、お茶を一緒に習っていたキモトモ(着物友達)と四人で出かけたので、そちらにお邪魔してきました。 初日でしたので、東京吉兆のご主人の御点前を拝見しながら、美味しいお茶とお菓子をいただきました。表千家ということで扇面立礼卓でのお点前、お道具もすばらしく、お菓子は青梅、主茶碗は青紅葉、お軸も13代即中斎宗匠の「青葉」。わいわいと賑やかな中で、楽しませていただきました。 そこで幕間はタイムアウトになってしまったので、次はお酒コーナーも覗いてみたいです。なんだかすっごく楽しそう! 料亭の女将さんたちは、ロビーで揃いの流水に千鳥の柄の一つ紋の色留袖でお出迎え。こちらもとても目に涼やかで、控えめなのに華やかで流石~とうっとりでした。 お客さんたちの装いも着物の方が多く、男性の着物姿もちらほらといらして、 とーっても目の保養になりました。 5月ですが29度の予報が出ていたので、みんな単衣で。私はセオアルファで出かけました。本当に華やいだ空間だったので、もっと華やかな装いで楽しんでもよかったかも! 古典柄の訪問着と御所解の帯の友人の装いがピッタリきていた感じがしました。少しクラシックな装いのほうが似合う場所かもしれません。 敷居が高い高いと思っていましたが、チケットも2000円からと意外とリーズナブルに公演を見ることができます。目の保養、そして魅力的な料亭のお料理……。来年は記念すべき100回目とのこと、皆様も足を運ばれてはいかがでしょうか。着物でがっつりおしゃれして出かけられるいい機会でもありますよ。私もまた行きたい! と思った素敵な経験でした。

その着物、どうする?着物の整理は心の整理 の巻

星わにこ
2024/05/22 00:00
前回、着物の処分を考える時売れないと思ったほうがいいというお話をしました。じゃあ、どうしたらいいの?というお話なんですが、着物を欲しいという方ももちろんいます。そういう方のところに届けるには、安くても買い取ってくれる業者さんに売るか、メルカリやフリマなどで自分で売るか、などの選択肢もあります。そこは自分の手間とこだわりと価値観で決めるしかありません。 今回は売る以外の選択肢も考えてみましょう。 譲る、寄付、リメイク、古布に出す、捨てる。いろいろありますが、とにかくどれも手間も時間も熱量もかかります。もちろん捨てるのが一番手間がかかりませんが、その心の痛み方といったら。 でも、ちょっと考えてみて欲しいのです。どうしてその着物を手放すのか。 今の自分に必要ないからですよね。だったら、自分の楽な方法を選べばいいと思います。今大事にしたいのは、「お母様の着物」「若い頃の着物」ですか? 「これからの自分」ですか?  私も、ずっと母に作ってもらった嫁入り着物を捨てられずに可愛いピンクの鮫小紋を大事にしていました。でも、先日箪笥をあけてみたら、なんと!全体にシミが浮いていたんです~(涙)。若い頃、小雨のお茶会に着て行った時の雨シミかもしれません。10年ほど前に着たときにはそんなシミはみあたらなかったので、何十年も経って現れたのか手入れが悪かったのか‥‥。 そいういう目でみてみると、若い頃の着物は自分では「新しくていいもの」と思っていたけど、立派に30年とかを経た古い着物になっていました。 これが年をとるということなのか‥‥なんてしばし呆然。ほんと、自分自身もいつまでも若いつもりでもそうじゃないんだな~と実感する出来事でした。 色柄が好みじゃなくて、でもせっかく作ってもらったからとずっと箪笥に入れていた着物や、50代では着れないな~とか今の好みじゃないな~というものは思い切って手放すことに。自分が今着るか!着ないか! で選びました。 仕事で着物を着るサイズが同じ若い方に差し上げたり、リメイクをしたいというおお友達に差し上げたり、あとはリサイクルショップにひきとってもらったり、古布回収に出したりしました。断腸の思いもありましたが、人生の宿題をひとつ片付けたみたいで、ものすごーくすっきりしました! もちろんシミが出たものも、染め直したりすれば使えるんですが、そこまでお金をかけてまた着るか?というと、その分で新しい着物が欲しいな‥‥と思ったり(また買うんかーい) 着物も衣類、ファッションと考えると、もったいないから着るのではなくその時の自分がしっくりくるもの、着たいものを着たいですよね。礼装はまたちょっと別の話ですけど、どちらにしても、自分が大切にできる範囲の数で、今着たいものを楽しむほうがいいと思うようになりました。 そして手放したものについては、執着しない! これが一番大事かも。 人生明らかな後半戦というか残りが少なくなってきた(笑)これからの時間を大事にするために。こだわりを捨てて、今自分が着たいものを着る。着物も洋服も同じようにしていきたい。 そして、自分の気持ちが一番すっきりする方法を選んでほしいんです。着物を処分したくなければ、持っていたらいいと思います。大事なものだから自分で着る、使うのが一番いいですよね! 手放したほうがいいと思ったら手放せばいい。やっぱりそれは、人がどうこう言うからではなく、自分が決めることなんだと思います。自分の人生だもの! そして購入するときも「今、自分が着たい」ものを選ぶのが一番。残りの人生はお気に入りのものに囲まれて過ごしたいな~、とまだまだ片付けなくてはいけない様々なモノの山を見ながら思うのでありました。 <ちょっと宣伝です> 6月18日、八王子のよみうりカルチャーさんで思い出のお着物 整理・処分術という公開講座をいたします。 着物の整理は心の整理。大切な着物の行先を一緒に考えましょう~~!という講座です。お悩みの方はぜひ!

着物の「価値」は自分軸で決める の巻

星わにこ
2024/05/15 00:00
『その着物、どうする?』という本を書いたこともあってか、よく着物の処分については相談を受けます。先日、着物の処分に困っている人がいるんだけど、どこか買い取ってくれるいいところはありませんかという相談を受けました。私自身は、実は買取をしてもらったことはありません。差し上げたり寄付したりすることがほとんどで、どうしようもないものは古布回収に出しています。 ちょっと今回はしょんぼりな話になってしまうのですが、昭和ピープルは「着物は高価なもの」と思っています。確かに、買う時は高価ですが、昔と違ってみんなが着物を着るわけではなく、またファストファッション全盛の現代、売る時には値段がつかないと思ったほうが間違いありません。 最近の若い人は、流行の服を着るために購入するときに「リセールバリュー」を大事にする人が増えているそう。飽きたらメルカリなどで売って、また新しいものを購入する。そのとき、高く売れるものを選んだり、手入れもきちんとして、その洋服の価値が下がらないようにするんだそうです。物価がどんどん上がっている今、リサイクルの衣類も需要があるし、賢いですよね。 そういう観点で見てみると、着物は圧倒的に手放したい人は多いけど、欲しい人が超少ない市場です。リセールバリューは、ほぼないジャンルと言っていいでしょう。 だから買取業者さんも高くは買ってくれません。「えっ!買ったときはすごく高かったと聞いていたのに、買取金額はこれっぽっち?」ということがほとんどです。 そして、どこの家の箪笥にも入っている喪服や普段着のウール着物などは、買取もしてもらえません。寄付も断られることが多いです。中古の喪服やウール着物は数も多すぎて需要がないのです。あと、サイズが小さい着物や色柄が流行とかけ離れていたり状態が悪かったりしても難しいです。 だれかに差し上げるときも、同じです。欲しいという人のほうが圧倒的に少ないので、もし欲しいという人がいたら本当にラッキーだと思います。 買取のことを聞かれたときには「買取金額は期待しないで、持っていってもらえてだれか着る人のところに渡ればいいと思えれば」とお伝えしています。 「あんなに大事にしていたものなのに、価値がないの?」と悲しくなってしまう可能性があれば、もらってくれる人を探すか気持ちよく寄付するか、「もうこの着物のお役目は終わった」と思って、洋服と同じように処分する方法を考えてみるほうがよいでしょう。 着物に限らずものの価値は、自分軸で考えると楽になります。いくらいいものでも、自分にとって必要なければそれは不用品なのです。自分はいらないのに、「もったいない」「高く売れるかも」「何かに使えるかも」「思い出の品だから」と手放さないでいると、際限がありません。 自分が不要と思ったら、手放す勇気も必要です。そのときは、潔くさようならすると、意外とスッキリしますよ! 決められない!というときは、一人じゃなく、誰かと一緒にやるのがおすすめ。 着物じゃないですが、実家にある大量の昔の写真アルバムの処分を考えあぐねていましたが、先日実家の法事で集まった親戚にアルバムを見てもらい、とっておきたい写真だけはがしたりスマホで撮影したりして、それで供養としてあとは全部処分することにしました。思い出話に花が咲いたし、とってもすっきりしました。 といいつつ、昨日お友達の着物整理を手伝いにいって、いらないという着物をいただいてきたり、その帰りに古本屋さんで面白そうな本を買ってきてしまった私ですが(汗)、その時その時、自分に必要なものを手元に置いて、「自分が」不要になったら処分する、という暮らしが理想。……理想です。大事なことなので2回言いました……。 自分ができることは限られていて、活かせる範囲のものしか活かせない。手にあまるものを手放して、数を減らしたほうが一つ一つのものを大切にできる。残して死んだら全部ゴミだと思うと、自分で処理したほうがいいなとも思います。 着物も、そんな「もの」のひとつです。思い入れが強くなりがちですが、自分の気持ちと相談して、ただ無闇に「大事なもの」と思い込まず、自分が本当にそれを好きか、とっておきたいか、必要かどうかという視点が大事なのかもしれないなと思う今日この頃です。

帯揚げってやっぱり必要だった? の巻

星わにこ
2024/05/08 00:00
ゴールデンウイーク、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか? 私は前半仕事で中盤休み、後半また仕事でありました。中盤でしっかりと休めたのでかなり復活しました。人間お休みって大事ですよね。。。 4月末は仕事も含め着物の日が多かったのですが、なかなか気温が高い日が多く、もうずっと単衣でした。1日だけ、雨模様で涼しいかなと思ったのですが、湿気があったせいかもう滝汗。4月後半からは単衣しか勝たんと実感しました。 毎日着物を着ていると、ちょっとでも楽をしたいという気持ちが強くなってきます。ただでさえうそつき衿でらくちん着付けをしている私ですが、去年の夏に帯揚げをしなかったことが楽だったのに味をしめて、2日ほど連続で帯揚げをしないで名古屋帯で出かけてみました。 関連記事:夏は帯揚げなくてもいいのかも……の巻 帯揚げは、もともと江戸末期にお太鼓結びができたときに、帯枕を隠す装飾として発生したものと言われています。銀座結びなどをするときに、山をキープする役割を果たしたりもしますが(これも帯枕や仮紐を使う場合もあり)基本、飾りであり、これがないと着物が着られないというパーツではありません。とはいいつつ、帯枕をくるんだ白いガーゼや紐は見せたくない!ための必需品でした。 でも、たかはしきもの工房の帯枕、空芯才crowは帯枕と枕紐がドッキングしていて、さらに色がチャコールグレーで、たとえ脇から見えたとしても「枕紐が見えちゃってる~!」というかんじにはなりません。 なので、帯揚げを省略しておでかけをしてもわからないってコト。なにしろ、帯揚げをしないとなると、着付け時間がゆうに2,3分は短縮できますからね!! そして、胴に巻く布が1枚減るわけなので、涼しいです。 着付けに使う紐は1本でも減らした方が楽、と常々思っているのでこれはいいやとばかりに、伊達締めもしなーい、帯揚げもしなーい、らくちーん!とご満悦だったのですが‥‥‥ 上半身が着崩れがちになってしまったのです。 やっぱり、減らしすぎると、だめなのかも‥‥。 ウールや木綿などあまりすべらない普段着だといいかもしれませんが、やわらかものや、滑りやすいセオアルファなどはどうしても布がすべって動いてしまいます。また、袷だとある程度落ち着きますが、単衣だと着崩れしやすいようです。 あきらめて(?)帯揚げをしてみると、帯の上部の空間がうまく埋まって、いい緩衝材というかストッパーにもなって、着物の上半身を安定させているんだな~と改めて感じました。ただの飾りだけじゃなかった。 でも、しなければやはり楽なので(まだ言ってる)、おしゃれより楽を優先したいときは、伊達締めは省略しないで帯揚げ省略とか、工夫をして帯揚げなし着付けを研究してみたいです。別に帯揚げが嫌いなわけじゃないんですけどね! これからどんどん蒸し蒸し暑くなる一方ですから、普段着物を楽に綺麗に着る方法を実験してまたお伝えできればなと思っております。皆様もこれいいよ!な工夫かありましたら、教えてくださいね!

「着物に自転車」は着付けクリップで! の巻

星わにこ
2024/04/24 00:00
着物を着たって、自転車に乗りたいときはありますよね。そりゃあ着物を着たら、日傘をさして楚々と歩きたいとこなんですが、急いで移動したいときもあります。 約束の時間にまにあわなーい!なんてときはもう、自転車頼りの私です。目安として自転車で10分以上かかるようなところに移動するときは、エプロンやもんぺ、サルエルパンツなどを着るんですが、もう駅まで急いで5分で行きたい!なんてときには、もんぺをはく時間ももったいない! そこで登場するのが、着付けクリップ~~~~(青い猫の声で) 着物の裾、上前をめくって下前とあわせて膝の少し下で止めるだけ。これで裾がばっと捲れなくなるので、襦袢や裾除けばかりか足もにょっきり見えちゃって‥‥なんてことがなくなります。 上すぎると裾がはだけやすいし、下すぎるとクリップがぶらぶらして邪魔に。自分が ちょうどいい場所を探してください! フルレングスのコートを着ているときには、一番上のコートをとめればよし。 着物自転車暦20ん年、これは重宝技です。あんまり勢いよく足をあげるとクリップが外れることもありますが()、上前か下前どっちかにはついていて、クリップを落としてしまったということもありません。 まあ見た目はそうはよろしくもないけど、とにかく一瞬で用意ができ、目的地についたら一瞬で外せるところがいいところ。時々外すのを忘れてクリップをぶらぶらさせながら買い物をしたりしているのは内緒です。。 私は幸い特に問題なく乗っていますが、大切な着物だと痛めてしまったり、自転車の汚れが裾についてしまったり、などなど気になるときはやめておきましょう。 あと、自転車はまたぐ部分が低い、フレームがカーブしている低床タイプがおすすめ!! ロードバイクなんかはさすがに乗れませんので悪しからず(笑) でも、まだ私が学生だった頃、近くのお寿司やさんの女将さんがいつも着物に割烹着、下駄でちゃっ!と自転車にのっていらしたんですよね~。フレームがまっすぐの普通の自転車だったと思います。漕ぐときに白い足袋と足首がまぶしくて、かっこいいななんて思った記憶があります。なんか達人になるとそんなクリップもいらんのかもしれません。着物も短めに着付けてらしたのかな~。秘訣を伺ってみたかった(笑) 私はこんなふうにしてます!なんて素敵アイデアがあったら、ぜひ教えてくださいね! 

着物をゆるりと着るか、ピタッと着るか の巻

星わにこ
2024/04/17 00:00
先日、写真スタジオで3年ぶりに同じ着物を同じお客様に着付けるというお仕事をしました。あまり自分では変化がないと思っていたのですが、写真を見てびっくり。今回のほうがしゃきっと、着物が綺麗に見えるような気がするのです。 全体のシルエットもそんなに変わらないし、帯揚げや帯締めの処理、衿の合わせ具合も前回がとくにだめというわけではない。でも、全体がシャープに美しくなったような‥‥。 この3年間で私の意識が変わったことというと、「着物で体を支えるように、ピタッと着る、着付ける」ということ。これは、補整を通じて学んだことなのですが、やはりふわっとゆるっと着ると、ゆるふわ~なシルエットになるのです。何を当たり前のことをと言われると思うのですが、以前の私はゆるゆるとまではいわなくても、そんなにピターっと体を包むようには着物を着てなかったんですね。着付も然り。 でも、年齢を重ねて体のラインも崩れてきて、たかはしきもの工房の腰スッキリパットスキニーと満点ガードル裾除けで「骨盤を立てる」補整を体験し、着物や肌着も、体をラッピングして「布で体を支える」という感覚がある、ということを知ったのです。 着物は本来、そういう部分があって、昔のおパンツ「湯文字」も骨盤を立てますし、腰紐を腰骨あたりでキュッと絞めると習ったのも、そういうことかと思います。 そして何より、襦袢や着物自体の布の「面」できゅっと引き締め、体を支えるという気持ちよさ。 着付けレッスンで生徒さんに、腰回りは着物の面で支えるようにピタッと着てください、と実際の引き締め感を体感していただくと「ええっ!!こんなに!!」と驚かれます。お尻のラインが見えちゃう、破れちゃう?と心配される方もいますが、安心してください。動いているうちに自然とゆるむのでそこまで窮屈にはなりません。 体も心地よいのですが、着物もピン!と張られて余計なシワが入らないと、絹糸の輝きが見えてきます。ただふわっと着物を置いたときと、手で撫でつけてピンと張った状態にしたときを比べてみてください。後者のほうが、生地が美しく見えるような気がしませんか? それを体の上でも行うと、とってもキレイに見えます。 礼装はきちっと体に沿わせて、張って着ると美しい。それには補整を適宜入れることが大事。言われたままにやってきたけれど、礼装着付けで、ずっと行われていることには意味があるんだな~~とやっとわかった着付けのお仕事を始めて7年目の春でした。 普段着をゆるりと楽に着るときも、腰回りの要所はピッと支えると心地よいですよね。着心地や着姿に関しては、好みもあると思うので絶対というわけではありませんが、「ゆるり」と「ピタッ」という選択肢を知った上で自分はこっちがいいなと思うほうを選ぶといいのではないでしょうか。 もし私のようにピタッと着付けの感覚を未体験の方がいたら一度試してみてほしいです~。新しい世界が開けるかも!

短い帯は前を一巻きにすればいける! の巻

星わにこ
2024/04/10 00:00
遅めの桜満開で、久しぶりに入学式の桜が見られたところも多いのではないでしょうか。私の思い出の中でも、東京の大学に進学してきた時には入学式に桜が咲いていました。岐阜の山育ちで、白っぽい山桜がぽつぽつとあちこちで咲いているところしか見たことのなかった私にはソメイヨシノの桜並木が衝撃でした。 「これは花の下で死にたいし※1、死体も埋まっている※2!」と、今まで文字の上でしか知らなかったその気持ちが理解できたのでした。 そして今年は子どもの大学の入学式だったのですが、桜は咲いていたけれど見事な雨(涙)。ふさわしい洋服を持っていない私は、レインコートで着物を着ていきましたが、さすがに他には着物の保護者の方はおらず‥‥ちょっとウインドブレーカー気分を味わいました(違)。 そして皆さん安心してください、子どもはスーツでした!! 去年亡くなったおじいちゃんの腕時計をして出席しました。 入学式の母コーディネートですが、雨に強い大島紬の桜の訪問着に、祖母の丸帯を名古屋帯に仕立て直したものにしました。身内のものを身につけて一緒にお祝いしてもらいたいなという気持ちで‥‥。 この名古屋帯は、丸帯を2本の名古屋帯にして分けたものだと思うのですが、とにかく短い! 今まで締めたいなと思っても相当痩せないと無理というか、身長と骨格から変えないとだめじゃない?レベルで諦めていました。 先日ついにもうリメイクしちゃおか!と思って取り出しておいたのですが、いや一度くらい締めてみたいものだと思い、前を一巻きだけにして締めてみたらいけました!! なぜ帯を前が二重になるように巻くかというと、帯を後ろで結ぶと、そこが細くなるので帯でぐるっと胴体がカバーできないのですよね。 でも、最近私は結ばないしからげもしない、結ぶ代わりにクリップで止める方式で帯を結んでいる(だから結んでないけど‥‥えーいややこしい)ので、これはいけるのではと思ったわけです。 案の定、前は一巻きにして、「て」を長めにとってお太鼓の中に織り込む方式でいけました! 銀座いち利の女将さんの結ばないで帯を止めるクリップ使いを参考にしてください! 私はこれを後ろ結びでやっていますが、前結びでも前一巻きはもちろんいけます!! 関連記事:【前結び】誰でも簡単!楽々!女将流前結び-名古屋帯編 これで、今まであきらめていた短い帯も全然結べる! アンティークのあの帯も!! 痩せなくても(大事)いける!! むしろちょっと通常では短い程度だと、余って困るくらいですわ、ほほほほほ!! そんなに頑張って着ていった着物ですが、会場(親は別の視聴覚教室)では一度も雨コートを脱がず(笑)終わりました。 そんなこんなで無事、最後の入学式(ですよね?)が終わり、少しひと段落した気持ちです。あとは一生懸命稼ぐだけ。 晴れ晴れとした気持ちで、舞い散る桜をみながらがんばるぞー!と思う春でした。 ※1「願わくば花のもとにて春死なむ その如月の望月の頃」(西行法師) ※2「しかしいま、やっとわかるときが来た。桜の樹の下には屍体が埋まっている」(梶井基次郎)

雨でも!夏日でも!着物を楽しむ方法 の巻

星わにこ
2024/04/03 00:00
春ですね! 待ち焦がれていた桜がやっと咲きました!と思ったら東京はこの後天気が崩れそうで、うまくお花見日和が迎えられることを祈るばかり。 2月にとても暖かくなったので、このままではすぐに桜も咲いて夏も来ちゃうのでは?と焦りましたが、その後の寒の戻りが半端なく。袷の着物を着るには快適な気温でしたが、春が待ち遠しく感じました。 もう桜が散っちゃっているかな?と思いながら予約した子どもの卒業記念写真撮影の日は、ソメイヨシノも咲いてないし雨だし着物のロケ写真は軒下のみ。こればっかりは仕方ないですね。 そして、先月末に行われた「東京キモノショー」。初日は大雨、次の日からは夏日となって最終日はなんと28度にも。 初日にお仕事で行ったのですが、電車も遅れる結構な雨の中、着物でGO!という試練(笑)。着物の裾はめくって雨コートを着て、レインブーツを履いて、草履やバッグは撥水風呂敷につつみ、忘れてはいけない首元をストールでガードして完全防備で出発。 関連記事:正絹着物でもできる雨の日対策 こちらはもう11年前(!)に書いた雨の日対策のコラムですが、とても雨草履でいける天気ではなく、レインブーツでの出動となりました。この頃と違って今はスマホで見られる雨雲レーダーが頼りになるので、時間が許せば土砂降りを避けられたりもします。 この日は雨もですが、風が強くて、駅に着くまでに傘が3回おちょこになりました。が、完全防備のおかげでなんとか会場に到着。この雨ではお客様も少ないのでは、と思いましたが、どっこい。オープンと同時に結構な人出で、着物のお客様も多数。皆さん素晴らしいです!! 私、仕事じゃなかったら着物着なかったかも‥‥と思っていたので、皆さんの着物愛に打たれました。 洋服だって外出がいやになるほどの雨だったのに‥‥。もちろん着物が濡れちゃうかもという心配や、雨の日装備が足りない、体調がいまいちなどの理由があれば、さくっと洋服にするのもひとつです。 そして後半の夏日。今までの着物の決まりからいくと4月終わりまでは袷ですけど、厳しすぎます。もう悩まず、単衣で夏仕様で。でも、朝晩は少し冷えるので大きめのストールを持っておくといい仕事をします。 関連記事:自分温度で単衣を着よう! 2019年の4月の終わりにこんなコラムを書いていますが、去年の3月末も24度を超えた日があって、そのときは単衣を着ました。 昔から三寒四温という通り、暖かくなったり寒くなったりを繰り返して春に向かっていくものですが、なんというか近年この振れ幅がでっかく感じませんか? 寒くても暑くても、着物を着るのは完全日常着にしているマスター以外はやっぱりよっこらしょ、なものだと思います。 着物を着ようと思ったら、毎回天気予報とにらめっこ。雨や気温もそうですが、花の意匠の着物や帯であれば、その花はもう咲いたかしら、散ってしまったかしらと気にかかり。 以前は着物の教科書みたいな本の「季節の着物の決まり」みたいな表を穴が開くほど見つめて、着物や帯以外にも半衿を付け替えないと、とか、小物はどれにしようなんて考えて、いや、もしこの日雨が降ったら??なんて思うと胃が痛くなったりしていたものです。 でも、最近はフォーマルなシーン以外だったら自分の基準を決めてしまって、自分の判断で着るようにしています。 令和になって、昭和の「着物の決まり」はもう機能しない部分も出てきています。着物を楽しむには、人の目や決まりを気にするのではなく、自分が着て心地よいということが一番。 すべて自分流だっていいし、ある程度ガイドがあったほうが楽という人はできる範囲でいわゆる「ルール」を取り込めばいいと思います。 私の場合は、雨だったら洗える着物か洋服にスイッチングするか、どうしても正絹を着たかったら完全防備する、そのための装備を備えています。 気温については、24度くらいを境に、袷の季節でも単衣に袖を通します。 そんなゆるめのマイルールを作っておくと、天気の心配をしすぎないで着物も楽しめるのではないでしょうか。人生も同じ、なにもかもはうまくいかないから、許容範囲を大きくしておいて、アクシデントもそんなもんかと対処できるようになると楽になるなあ、とおばちゃんになってしみじみ思います。 新年度、新しい生活が始まった方も多いと思います。ぜひぜひ着物も、生活に取り入れて楽しんでくださいね。