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「ときめき」でお着物収納見直し大作戦!その1・帯揚編の巻

星わにこ
2017/02/01 00:00
 皆様、着物や帯に小物類の収納はどうされていますか?  洋服やバッグ・靴なんかは「いらない!もう使わない!」とバンバン捨てられる私なんですが、こと着物関連になると意地汚いというかなんというか、ハギレひとつでも捨てられない! いつか‥‥なにか‥‥と思ってしまい、どんどん増えて現在えらいことになっています。定期的に譲ったり寄付したり売ったりするのですが、それにも増して増えるスピードが(^^;)  そのあたりなんとかならないかなとすがる思いで、ときめき片づけコンサルタントのさかもとりえさんの講座を受けに行ってみました。  ときめき‥‥といえば、そう。今全世界で650万部も売れているという「人生がときめく片づけの魔法」の近藤麻里恵さんの『こんまりメソッド』です。そのモノが自分にとってときめくもの=必要なものかどうか見極めて、所有し、片づけるというもの。  今から12年程前、「ガラクタ捨てれば人生変わる」という本で、相当ものを捨て、洋服などびっくりするほど少なくし、本も半分以下、なによりフィギュアなどのコレクショングッズをすべて手放した私ですが、どうも着物は上手くいかない。ときめきお片づけの本も一度読んだのですが、そのときはどうもピンとなかった。が、今回は!?  ときめきお片づけのポイントとしては ・自分の理想の暮らしをきちんとイメージする ・必要なモノ(ときめくモノ)だけを持つ ・持っているモノを把握する  その上で、モノの定位置をきちんと決め、使ったら元にもどす。  書き出すとカンタンなのですが、これができないんですよね~。いくつかの具体的な方法などをレクチャーしていただいた中で、靴下の収納についての説明があったんですが、まず全て靴下を出したら、きちんと手にとって自分にとってそれがときめくもの=必要なものかを判断した上で、「たたんで」「色をグラデーションにして」「一目でどれくらいあるか把握できる量」にするという図があったのです。こうしておけば、使ったらどこに戻せばいいかわかる(モノに住所ができる)ので、適当に引き出しにつっこんでどんどんぐちゃぐちゃになり、あれどこいったっけ‥‥ということがなくなる、というのがナルホド!!!  これ!! 帯揚だあ!!!  そう思った私は家に帰って早速帯揚と帯締めの引き出しをオープン!  私は、帯揚・帯締などの小物はひとつの引き出しの中にいれて、その引き出しを開ければ帯揚と帯締をコーデできるようにしています。あちこちにおいておくと、わけがわからなくなるので、絶対その引き出しに戻すのが私の鉄則。  が、が、が、このところ、着物や帯など大物はあるものをお手入れしたりコーデで変化をつけたりで楽しめるよね、ということで増えなくなってきたものの、「コーデで変化」の魔法を求めて、ついつい小物類が増えてしまい。  ちゃんと収まっていたはずの引き出しの中が気がついたらギュウギュウ。  夏物と冬物を入れ替えてもなおパンパンなところへもってきて、福袋と新年会のくじ引きで当たって増えちゃったりして……。もう限界!  かろうじて元の場所に戻っているだけで、どんどん上に積み重ねていてなんだかわからない状態に! これじゃあ帯揚さん帯締さんも可哀想ですね。  まず全部出してみる。あの小さな引き出しにこんなに入っていたのかと、猫もびっくり。その数帯揚約30枚、帯締約50本。  これは‥‥‥(><) 早速帯揚を畳み直しながら、ときめくかしらと確認しつつ、混ざっていた夏物は別にして、ケースに入れ直しました。それがこちらです。  じゃーん。今までは使用頻度や縮緬か綸子か、みたいに分けていたのですが、色のグラデーションにしたことで格段にスッキリ! しかも、使ったものもどこに戻せばいいか一目瞭然です。写真では見えませんが、間に二枚ほどダンボールの仕切りを入れています。そうすると取り出しやすさ、戻しやすさが格段にアップします。  夏物は別にして、結局使っていないもの、ときめかなかったものは、寄付に出すことにしました。  本当は、もう少し減らして、夏物もここに入っちゃうくらいにするのが理想な気がする……。でも今はこれで袷のシーズン乗り切ることに。さかもと先生からは「夏物は同じ収納ケースを用意して夏物を入れておき、ケースごと入れ替えるといいですよ」とアドバイスをいただきました。なるほど! 一瞬で入れ替えられますね!  さてそんなわけで帯揚はわりとすんなりいったのですが、問題が帯締!!!  だいたい色別に分けたものの、これどうしたら。それに、なんでこんな似たようなものばっかり持ってるの! 冠組の似たような色ばっかりじゃないの! と改めて自分の趣味の偏りに愕然。  でも、ちょっとの色の差なんだけど、これであう、あわないが結構あるんだよね~。。。と帯締を握りしめてしばし思考停止のワタシ。  ここでもうひとつ、先生に教えてもらった大事な片づけの極意。 「片づけは祭り!期限を切って、短期間に完璧に終わらせる!」  そしてなにがなんでもやりきる 「覚悟を持つ!」  ハイッ! がんばります! だって私は、変わりたいんです! スッキリとした空間で暮らし、あれどここれどこと探す時間をなくしたいんです!  長くなったので、帯締の収納は次回ご紹介しますね(えええ)。もし、私はこうしてるわよ、なんて妙案ございましたら、教えて下さいませ。さてどうなりますか、お楽しみに。 さかもとりえ 先生のブログ『ときめきながらお片づけ~MAMA'S LESSON~』

着物でうそつき!? 簡単便利なインナーの巻

星わにこ
2017/01/25 00:00
 誰かが「私うそつきなの」と言ったらドキッとしませんか? 
 でも、着物姿の女性には結構「うそつき」の人が多いんですよ(笑)。
 「私も!」という方もいらっしゃると思います! そう、着物で「うそつき」と言ったら、通常は肌襦袢を着て長襦袢(半襦袢)を着て、その上に着物(長着)を着ているところを、長襦袢(半襦袢)を省略して代替品にしているということです。簡易な着方のことですね。
 「うそつき襦袢」は、肌襦袢に半衿がついているようなもの。これを着れば、すぐにその上に着物(長着)を着られます。簡単ですね!!
 袖の部分は、筒袖のまま着たり、「うそつき袖」と呼ばれる袖だけを縫い付けたり、マジックテープやホックでつけたりします。
 さらに進化してこの半衿部分がファスナーでとりかえられるものもあります。「き楽っく」シリーズがそうですね。
 着物は好きだけど、半衿を縫うのがもう本当に苦手で‥‥という方にもなんと便利なものでしょうか!! そしてとにかく種類が豊富。衿や袖のお洒落心も満たしてくれます。なんと好きな布をファスナー仕立てにしてくれるサービスもあります。
 また、肌襦袢と半衿が一体型ではなく、パーツとして「うそつき衿」を追加すパターンもあります。半衿だけで仕立ててあるものを紐やベルトで着用して、袖は「うそつき袖」になります。
 この別パーツ型も、ボディ部分は同じでも衿や袖の素材(夏・冬とか色とか)をかえることによって、1年中着られる便利さがあります。こちらもお洗濯は全部洗濯機でできますから、らくちん!「満点スリップ」のうそつきシリーズなどがそれです。
 私はこのたかはしきもの工房の満点スリップ+うそつき衿+うそつき袖を愛用しています。満点スリップは汗っかきさんの強い味方。着物は汗で汚れますから、便利なだけでなく安心インナーとしても頼もしいんです。それから、このうそつき衿はベルトで固定するタイプですが、形がよくできていて、とてもキレイに衣紋が抜けるので「あらキレイね」と褒めてもらえることが多いです。カンタンでしかもキレイに着られて上級者に見られるとはなんとうそつき(笑)。
 ほかにも昔からあって愛用者が多い、うそつき衿を紐と肌襦袢についている小さな衿芯で固定するタイプの装道シリーズとか、いろんな「うそつき」があります。自作している方もいますし、やっぱりみんな簡単に着たいがために、いろいろ考えられているんですよね。
 「ふぁんじゅ」というTシャツのようにも着られる洋服の形で、衿の部分に衿芯を入れれば半衿のようになるものもあります。最初に見たときはおお!!と感動しました。男性は衿を抜かないので、Tシャツに半衿がついた商品はあるのですが、女性用では難しいと思っていたからです。とても便利ですが、衿あわせが固定されているので、着る人の体型を選ぶかも。私はちょっと衿が浮いてしまいます。でも、洋服感覚で着物が着られて超・時短! キモトモは、昼は洋服のように着ていて、夜は着物姿に華麗に変身していましたよ。  
 いずれも「絹の長襦袢はお手入れが‥‥」「インナーはざぶざぶお洗濯したい」「半衿つけしたくない!」「とにかく簡単に着たい!」などという、普段から着物は着たいけど‥‥という時に出て来るお悩みを解決してくれる便利なものが「うそつき」なんです。
 うそつき、インチキ、簡単に着られて美しい着物姿の女性が増えたら、それはそれでいいではないですか。着たいけど‥‥と二の足を踏んでいた人にもハードルが下がりますよね。  伝統、決まりを守って、なんてことばかりでは着物はやがて着られなくなってしまうでしょう。礼装は別かもしれませんが、普段着だったら好きな着方でいいと思います。
 今年の成人式は、短時間着用のお嬢さんにたかはしのうそつき衿を使って長襦袢なしで振袖を着付けさせてもらいました。着物を着慣れないお嬢さんだったのですが、「楽でした!他の子よりめっちゃ早く歩けるし神でした」(笑)と感想をいただきました。もちろん、長襦袢を着ないことをおすすめしているわけではありません。選択肢のひとつとして、そういうラクチンな方法もある、と知っていたらもっと着物の世界は身近に感じられると思うのです。
 便利グッズやインナーも、着物を楽しむ方法として取り入れることを怖がらないで、自分がいいなと思える着方で、着物を着る人がもっと増えたらいいなと思います! うそつきでもうそつきじゃなくてもいいじゃないかー(笑)  いつも言ってますが‥‥今年も言いますね!
 みんな、もっと着物着ようぜ!

着物で歌舞伎の日!恒例新春浅草歌舞伎の巻

星わにこ
2017/01/18 00:00
 歌舞伎ファンならご存知の、新春浅草歌舞伎。若手の花形歌舞伎俳優が出揃う「若手歌舞伎俳優の登竜門」、なんと37年の歴史があるそうです。浅草公会堂は、歌舞伎座よりも客席数が少ないため、舞台が近い! お年玉(年始のご挨拶)もあり、これから歌舞伎の世界を担っていく若手俳優さんたちを身近に感じ、一層応援したくなります。  ぬる~い歌舞伎ファンのわたくし、今回二度目の浅草歌舞伎。前回は母と二人、着物で観に行った想い出が。勘三郎丈と好江夫人が挨拶に出てたなあ、とか獅童が毛抜きをやってたとか記憶を便りにサーチしたら、なんと2004年。13年も前でした!   そのとき浅草の舞台で活躍していた勘太郎丈(現在は勘九郎丈)、七之助丈、亀治郎丈(現在は猿之助丈)はもう今や堂々たる歌舞伎座主演級の役者さんばかり。一緒に観た母ももういないし、私も年もとるわけだわ‥‥。  な~んて感傷にひたっている間もなく、お友達のおかげで花道横というスペシャルな席で観られることになり、何を着ようかどうしようか心拍数が跳ね上がります! しかも「着物で歌舞伎の日」という、着物で観劇するとプレゼントがもらえる素敵な日。きっと晴れやかな着姿のお客様がたくさん‥‥ああっ!どうしよう!!と悶々。  絞りの訪問着をひっぱり出して、鼻息荒く浅草に向かいました。新春、週末の浅草は人出も多く、華やかな雰囲気。浅草公会堂の中は、素敵な着物姿でいっぱい。粋な男着物の方もちらほら。目の保養です~~!! 入口では着物の人に記念品が配られていました。今年はハーフ手拭い。嬉しい!  さて、いよいよ開幕の前に、お年玉。この日は尾上松也丈がご挨拶でした。間近で見ても、かっこいい!! ちょっと噛んだり間違えたりもご愛嬌。好感度アップです。  文句無しで楽しめる華やかな演目が多いという浅草歌舞伎、昼夜通しで御覧になる方も多いとか。今回は夜の部、「双蝶々曲輪日記より角力場」「御存知鈴が森」「棒しばり」を観劇しました。中村隼人くんのつっころばしの可愛いこと、梅丸の美しいこと!!! 目がハートになってしまいました。若いっていいなあ!!!!  鈴が森では、白井権八が花道でスラリと振った刀に手が届きそう!! 「お若えの、お待ちなせえ」の親子競演も見所です! 棒しばりでは笑わせてもらいました。歌舞伎通のキモトモさんがとってくれた席が本当に花道横(裏側)で少しお席が高くなっていて、目の前を役者さんの足が!!足が!!  わあ~足袋に爪が書いてある!とか、素足の人、足袋の人、下駄の人草蛙の人、役柄に応じて足元も様々。臨場感たっぷりで大満足でした。こいつぁ春から縁起がいいわえ~~♪  会場内には役者さんたちが並んだ金屏風パネル前で一緒に写真が撮れたり、SNSに名台詞ふきだしをもった写真をアップするとステッカーがもらえたり、楽しいコーナーも。入場券がなくてもみられる浅草公会堂入口には、チャリティ羽子板が並べられており、贔屓の役者さんの羽子板に入札して落札するとチャリティになるという恒例のコーナーも。役者さんたちの個性あふれる直筆羽子板も面白い。  お正月の晴れやかな気分を満喫した一日でした。 コーデは絞りの訪問着/引き箔に組紐紋様の帯/七宝編み波目の帯締/だんだら模様の帯揚 でした。帯締めは紅白で、お正月やお祝いごとに重宝です(^^) 髪の毛を切ってしまったのでアップにできなかった。やはりこういうときはアップのほうが盛り上がりますよね(><)。

昭和にタイムスリップ!?着物でマネキンチャレンジの巻

星わにこ
2017/01/11 00:00
 今年の成人式も終わりましたね! 新成人の皆様、そしてご家族の皆様、おめでとうございます。私も毎年この日は、着付のお手伝いをさせていただき身が引き締まる思いがします。  東京は昼ごろまで雨模様で、ハラハラしました。今年は、お一人着付けさせていただきましたが、成人式が午後からとのことで着付が終わって外に出る頃には青空に。本当にほっとしました。またこの先1年、精進して美しく新成人のお嬢さんを送り出せますように、と切に思います。  さて、皆様マネキンチャレンジってご存知ですか? 昨年10月にアメリカの学生がSNSに投稿した動画が発端で、マネキンのように動かないでストップモーションのような状態の動画を投稿するのが大流行。ビヨンセやヒラリー・クリントン、有名スポーツ選手などがこぞって投稿しています。  マネキンになりきって静止している人たちの間をカメラが動いて撮影するのですが、これが面白いのです。中には「これどうやって止まっているの!?」と思うような動画もあって、びっくりしたり。ツイッターやインスタグラムで #manequinchallenge などのハッシュタグでたくさん見ることができます。  1月7日に、私も仕事場である「昭和な家」でマネキンチャレンジに参加しました。昭和な家は昭和30年築の二件長屋。友人とそこの半分を借りてスタジオ&アトリエにしています。昭和な家でやるのでコンセプトは「昭和30年代のお正月」ということで、参加者を募って、小道具なども凝って撮影してみました! ごらんくださいませ。 > 「昭和な家」昭和30年代のお正月  羽根つき、コマ回しをする子どもたち。年賀の挨拶にくるお客様。七輪でおもちを焼いたり、七草粥を作ったり。百人一首では熱戦が繰り広げられ、黒電話ではデートの約束? こたつにはみかん。お茶をいれたり、おみくじを見たり‥‥。柱時計のねじを巻くと、時間が動き出します。  小道具もアートディレクターの力作がいっぱい。宙に浮いている羽根つきの羽根や、コマ回しの紐、のび~るお餅やふくらむお餅。七輪の中の真っ赤におこった炭は子ども用の鹿の子。カルタが飛んで障子にささっていたり、急須から出るお茶が止まっていたり。細かいところが面白いんです。 キャプション:小道具でも遊んでいます~。うちわもレトロでしょ?  この日、実はとっても寒くて、外にいる子どもたちは「さむ~~い!!!」といいながら、一生懸命協力してくれました。  みんな自前で昭和な衣裳を用意。ヘアスタイルも昭和風にしていくれていたり、なんとカツラを用意してくれた人も! コーディネートも昭和なかんじで、ということでアンサンブルや絣模様、おばさまやお母様のものなど、本当にその年代の着物の人も。着方も、胸元をゆったりさせたり、衣紋をつめ気味にしたり工夫してくださっています。私はウールの絣の着物に割烹着、てぬぐいを姉さんかぶりのおばちゃんスタイルで参加しています。  着物の種類や柄、色、着方にも、時代の流行ってあるのですよね。着物が普段に着られていた時代には、もっともっと自由に着られていたはず。アルバムをめくったり、資料を見たりするのも楽しかったです。  そして、意外と「動かないでいる」というのが難しい。ついまばたきとかしてしまうんですよね~。カメラが来ると緊張して、目が乾く(笑)。  今はスマホで気軽に動画が撮影できますし、とっても楽しいので、みなさんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか? できたら着物で‥‥そして#kimono #manequinchallenge などのタグで着物のマネキンチャレンジがたくさん見られたら楽しいかも!  キャプション:楽しかった! ご参加の皆様ありがとうございました!!  実は年末から風邪をこじらせて中耳炎になってしまい着物をきていなかった私。この日初着物でした。健康第一ですね。今年も楽しんでたくさん着られますように!

妄想コーデ☆宝づくしに市松・七宝、縁起柄でお正月!の巻

星わにこ
2017/01/04 00:00
 あけましておめでとうございます。もう三が日過ぎてしまって、早! でもまだまだ1月中はお正月! 気持ちも新たに、今年もばんばん妄想してまいりますヨ(せんでええ)。  ということで、お正月は縁起のよい柄コーデでたくさん福を授かりたい! そんなお宝尽くしの妄想コーデを考えてみました。  着物と帯は「宝尽くし」。その名の通り、お宝が散りばめられている模様です。お宝は、仏教由来のものや日本独自のものまでいろいろなモチーフがあります。 「打ち出の小槌」は七福神の大黒様が持っている、願いを叶えてくれる小槌。 「金嚢(こんのう)」は財宝を入れる袋。宝袋。 「隠れ蓑」「隠れ笠」は笠は男性、蓑は女性の宝物で、身を隠す=身を守る縁起物。 「分銅(ふんどう)」は金の重さを秤で測るもの。富や財力。 「丁字(ちょうじ)」は香料のグローブ。高価で薬や染料としても使われた。 「宝巻(ほうかん)」書物の巻物。知恵や知識の象徴。 「宝鍵(ほうやく)」蔵の鍵。富の象徴。 「七宝(しっぽう)」光り輝く7つの宝玉。 「如意宝珠(にょいほうじゅ)」観音様が手に持っている願いが叶う珠。 などなど、パっと見では「何のお宝かわからない」というモチーフがたくさん。 でも、意味を知ると有難い気持ちになりますね。宝尽くしは、これらのモチーフの組み合わせ。どれとどれがないといけないという決まりもないですし、この他にも宝船や七福神、花模様などと組み合わせて「宝尽くし」と呼ぶこともあります。要は、お宝いっぱいの模様!ということですね。  半衿と帯揚は七宝模様。宝尽くしにも出てきますが、七宝とは七つの宝玉、「金、銀、 瑠璃(るり)、 玻璃(はり)、しゃこ、珊瑚(さんご)、瑪瑙(めのう)」を現しているそう。  また、帯締めは市松模様。この模様はもともと石畳模様と言われていたものが、江戸時代中期に歌舞伎役者の初代佐野川市松がこの模様の袴を用いて人気を誇ったことから、市松模様と呼ばれるようになったそう。どこまでも模様が同じように繋がっていくことから、子孫繁栄や長寿、事業拡大などの縁起模様として知られています。 http://bit.ly/2hJdb6g  ここにあげたものだけでなく、縁起のよい模様やモチーフはたくさんあります。好きな縁起模様を身につけて、福を招きたいですね。  ここ数年落ち込むことが多かったのですが、縁起柄のパワーもいただいて心機一転いい1年にしたい!と意気込んでおります。コラムもまた皆様に楽しんでいただけるよう練ってまいりますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします\(^O^)/

年間コーディネート分析&福袋で小物増強作戦!?の巻

星わにこ
2016/12/28 00:00
 もう年末。今日が仕事納めの方も多いのでは。大掃除に年賀状、お正月準備などやることがてんこ盛り‥‥。えっ、年賀状は今頃書いてちゃ間にあわない? そんなこんなで毎年バタバタの年の暮れですが、今年のことは今年のうちに清算して、新しい年は清々しい気持ちで迎えたいものですね。  今年は私「記録」を意識してみた年でした。手帳を1年間つけてみる、というトライに挑戦してみて、1年間の目標達成度を何日できたかとか具体的な数値で見てみる面白さに目覚めました。うすぼんやりと「これできてないなあ」とか「結構いけたんじゃね?」と思っている事が「やってないつもりが意外とやっていた」とか、「できてるつもりがもう少し要努力」など客観的に判断できますね。  そこで今年はどれくらい着物を着たかな~とカウントしてみると76回。だいたい1週間に1、2回の頻度ですね。思ったよりも着てなかったなあ。  そして、Facebookページに、コーディネートの記録をした物を並べてみました。ババァァ~~ン!  写真がない日もありますが、着物を着た日はなるべく写真を撮ったつもり、で63コーディネート。こうしてみると、着物、帯、小物、かなりワンパターンです!! 好みが偏っているのもよくわかります(汗)。  出番のなかった着物や帯、使いどころを考えてみなくては。どうしても使いそうにないものは譲ったり処分したりしようと決意。ギュウギュウでスペースがないと、新しいものが入れられません。   並べてみると、帯留や帯飾りをしているコーデは華やか。持ってるのになかなか使わないアクセサリーも、もっと使ってみたらお洒落が楽しめそう。  小物もヘビロテアイテムがはっきりとわかります。そればかりに手が伸びる時があるのですよね~。もう少し小物でメリハリつけてみたいな、と手持ちのものとにらめっこ。だいたい、これが欲しい!と衝動買いすると似たような物がタンスの中にある罠にはまるので、冷静に見渡してみました。  と思っていたら、今日からいち利モールにも中身が見える福袋が並び始めました。1月1日からの販売だそう。これはアタリをつけてゲットしなくては!! しかも使いやすそうな小物のセットです。帯締め帯揚げは、本当にいくらでも欲しくなるのですよね~。あれ不思議です。  いや、いかん! 計画的にコーディネートをするんだった!  あーでも、他にも初売りがたくさん‥‥あ‥‥仕立て代も安くなってる‥‥えーじゃあ欲しかったあの反物を‥‥うー‥‥あー‥‥‥ ハッ!!! 原稿を書こうと思っていたのに、初売り情報を見ていたらあっという間に時間がっ!!締切がっ!! 初売り恐るべし(笑)  1年間コーデ写真を撮り続けてみて勉強になったので、来年も続けていろんなコーディネートにチャレンジしてみたいと思います。  みなさんもぜひ、着物を着た日はコーディネート記録を。いろんなことが見えてきます。コーデの記録がしやすくて衣替えカレンダーや着物に特化した情報がたくさんつまった市販の「着物手帳」もありますよ。  ああでもないこうでもないと大好きな着物のことを考えている時間は至福の時間。来年もまた、そんな時間がたくさん持てますように。  今年も拙いコラムにおつきあいいただきまして、どうもありがとうございました! 皆様どうぞよいお年をお迎え下さい。そして初売りでお気に入りをゲットしてくださいませ~(笑)

赤コーデは勝負色! 「真田丸」の赤備えと房に注目の巻

星わにこ
2016/12/21 00:00
 大河ドラマ「真田丸」皆さん御覧になってましたでしょうか。私近年珍しく、大河を最後まで視聴しました! 最初は主人公の影の薄さと周りの濃さにびっくりしつつ、クライマックスにむけて「ああ、この時のためのこの1年」というような見事な展開に胸を躍らせました。  春休みには徳川家康の日光御鎮座400年ということで東照宮へ。ゴールデンウイークは信州上田まで馳せ参じ、年末は大阪城に!(時間の関係で近くまで行っただけですが‥‥)上田城も大阪城も六文銭の赤い旗がはためいて盛り上がっていました! 「赤備え(あかぞなえ)」というのは甲冑や旗などを朱色で統一した軍団編成のこと。最初は甲斐武田の飯富虎昌が用いたとされ、「武田の赤備え」が有名です。他に井伊直孝の「井伊の赤備え」。彦根城のゆるキャラひこにゃんも、この井伊の赤備えです。そして真田幸村が大坂の陣で敷いた「真田の赤備え」。  赤は太陽や血の色であり、生命力を象徴する色。遠くからでも目立ち、人間の脳を刺激し興奮させる色と言われています。「勝負色」ですね。年末のバーゲンでも赤い「SALE」の文字が踊ると闘争本能に火がつきますよね(つきませんか)。そして、赤は飛び出て見える色でもあります。甲冑が赤ければ実際よりも迫って見えたり、強そうに見えたりするのでしょう。  また身につけている本人のテンションを上げてくれ、赤い衣類を身につけると実際血行がよくなったり、暖かく感じたりするようです。巣鴨で売ってる赤いパンツとかもこういう効果ですよね。  上田と大阪に行った時に赤い旗がズラ~ッとはためいているのをみると、確かにテンションアップしました!  どちらも、帯締めと帯揚を真っ赤にして「赤備え」気分のコーデで行ったのですが、これだけでも気分があがりますから、全身赤になったらこれどうなるんでしょうか(笑)。やっぱり勝負服は全身赤!? と盛り上がっていたらキモトモに「全身赤とかサンタさんか還暦でしょ!」と言われ、ちとしょんぼり。  とはいえパワーを引き出す「赤」。ポイントで取り入れるだけでも効果ありそうですよ! 冬の寒さも吹き飛ばしてくれそうです。ちょっと元気がないなというようなとき、コーデに取り入れてみるとよいかもです。  それにしてもわたしがこんなにハマって見続けたのはなぜかしら、と考えたのですが、真田丸には「房」がめちゃめちゃ登場してきていたのですよね。特に大阪城は房天国! 置き物、襖など細部に至るまでインテリアは房だらけ。  そして、合戦になってくると、甲冑の房、馬の房、陣羽織の房と、房天国でした。それに気付いてからは、幸村が現れれば前から見ても房、後ろから見ても房、もう最後の赤い房だらけの馬具をつけた馬上のこれまた赤い房だらけの甲冑で鼻血が出そうでした。  まあ、わたしのような視点で見ている人はそういないかとは思いますが‥‥。年末に総集編がありますので、興味があったら房にも注目してみてください!  総集編が終わったら、真田丸(房)ロスでがっくりきそうなわにこでした! おまけ:大阪城前で赤備え(気分)にて。赤ってちょっと差すだけでも効きますね!

木枯らしに負けない!着物の足元防寒対策の巻

星わにこ
2016/12/14 00:00
 着物で一番冷えるのは三首(首元、手首、足首)です。その他は重ね着していますし、特にお腹周りは帯で本当に温かい。私が昔お世話になっていたアパートの大家さんは、「冬は着物が一番よ!」とおっしゃってましたっけ。  私は洋服でもスカートをはかないので、脛がスースーするのが一番苦手。なので冬は足袋の下に足袋下ハイソックスを履いて防寒しています。薄手の靴下なので足袋をストレッチにしたりワンサイズアップしたりして履いていますが、この暖かさには換えられません!!  ストッキングやもっと薄手のものもあって、足袋のサイズを気にせずに履けますが、暖かさがイマイチに感じてしまいます。礼装のときなどはそちらを選びますが、普段は断然、足袋下ハイソックス!  またもっとカジュアルなスタイルのときには、厚手の足袋ハイソックスを愛用しています。足袋型の靴下より厚手でヒザ下まであったか!   厚手だと足の形も出づらいので、最近はこの上に足袋カバーを履いてしまい、足袋を履いているような顔をすることもしばしばです(笑)。  ハイソックス型のよいところは、トイレに入る時に影響しないという事です。 防寒対策でスパッツやトレンカなどを履くと、よっぽどローライズでないかぎり帯の下にもぐってしまいますから、上げ下ろしが大変。モゾモゾアクションが着崩れにも繋がってしまいます。  それからもし出先でめちゃめちゃ暖かかったりしたら最悪脱ぐ事も可能だということ。  しかし、ひらり‥‥と着物の裾がはためいたり、ふとした拍子に見える足袋から覗く白い足首からふくらはぎ‥‥‥。とても色っぽいですよね。着物のお色気ポイントでもあります! まあ、そこは暖かさとどっちをとるかというご自身の選択で(笑)  足袋からはみ出ないタイプのインナーもありますし、足袋自体が暖か素材(別珍やフリースなど)もあります。  ものすご~く寒い日にずっと外、みたいな時は奥の手で足裏用のホッカイロを貼ったりもします。でも、実はあれ、つま先に貼るものなんですが足袋はつま先が割れているので指が暖まらないのですよねー。末端のつま先から冷えてきますから、足袋用に先が割れているホッカイロがあったらいいのにと思ったりします(ニッチすぎ?)。  洋服の人はファーのついたロングブーツとかなのに、なぜ着物は足袋1枚でふきっさらしなのか、かなり不利(不利っていうのか)ですよね。と思っていたら最近はスッポリ草履をつつむファーのカバーもあるとか? いろいろ考えますねー! だったら最初からブーツでもいいような気もしてきます。  思考グルグルしつつ、まだまだ考える余地があるかも? な冬の着物の足元事情でした。

冬に楽しみたい☆ウールの普段着物の巻

星わにこ
2016/12/07 00:00
 寒くなってきましたね。セーターが恋しい季節です。冬になると着たくなる着物、それはウール。  ウールの着物といえばアラフィフ以上には懐かしいものではないでしょうか。単衣仕立てで、家でお手入れできて、暖かい。冬の普段着にピッタリな着物です。少しチクチクする肌触りだったり、重かったりするものも多いですが、タートルネックとスパッツを着た上に羽織って半幅を結べば、全身暖かくて普段着に最高。コートを羽織ればおでかけも平気だし、もちろんキチンと襦袢の上に着ればカジュアルな外出着にもなります。  正絹の着物に比べてしまうと、ちょっとゴワゴワした感じが好きになれず、ずっと袖を通さないでいましたが、先日友達がちょっとサイケなウールの着物を上手く着こなしていて、それがとっても可愛くて、またちょっと着てみたくなりました。  絣柄のものなんかは「ザ☆昭和」になりがちですが、これも若い人が上手くコーデすれば可愛くなっちゃうのかも? なにより自分でお手入れできるのが魅力ですよね。  なかなか売っていませんが、昔は普段着として流行ったものなので、おばあちゃんやお母さんの箪笥に1枚くらいしまってある可能性が高いもの。また、リサイクルショップなどで激安で手に入れられる可能性も高いです。  おふるやリサイクルものはサイズが小さくても普段着ならご愛嬌。むしろ裄が短いほうが家事をしたりするのには好都合だったりします。対丈でも無問題ですし、はだけるのが気になるなら短めに着付けて前掛けとかしてもカワイイですよ~。  ひとつだけ、中古を手に入れる場合に気をつけたいのが「虫食い」。ウールだけに、虫食いの穴があいちゃっていることがよくあるのです。私も昔、お気に入りのウールの着物に穴があいていたのを発見したときはショックでした~! 結構「えっ」というところにあるので、よく見てください。  ですので保管のポイントとしては、防虫剤を入れて、必ず絹の着物とは別にしておくこと。ウールは虫がつきやすいので、本来虫がつきにくい正絹の着物も、もらい被害にあいやすいのです。モスリンもウールの一種ですので、モス襦袢やモス腰紐なども別に保管がおすすめです。  よく、浴衣を着て着物の所作を身に付けようといいますが、冬はウールの着物で過ごすのもいいですよ。着物姿で生活すると、どうしたらどこがはだけるとかどこが着崩れるとか、NGな動作もわかりますし、着崩れてしまったらどこをひっぱればなおるかなんてことも身に付きます。  着物は楽に着て、着崩れたら直せばいいのです。気軽な普段着からトライしてみましょう\(^O^)/   ちょっとウールがマイブームなわにこでした。

舞台「祇園の姉妹」明治座・マダム観劇マニュアル!?の巻

星わにこ
2016/11/16 00:00
 着物でおでかけする先といえば、王道は食事や観劇。着物で観劇といえば歌舞伎や能などの伝統芸能を思い浮かべるかもしれませんが、外せないのが「ザ☆商業演劇」。商業演劇とは、いわゆる東宝や松竹の興行で、座長公演と呼ばれるようなもの。大抵は二幕、三幕の4時間近くの長丁場で、休憩時間に食事をしたりしてゆったりとした時間を楽しみます。全部お芝居なこともあれば、歌手の座長公演であれば後半歌謡ショーだったりもします。  とにかく、劇場に入ったら仕事・家事など現実を忘れて頭をからっぽにし、芸達者な皆様のお約束バリバリの間違いない演技に、涙を流したり笑ったりすればよし。わかりやすく、カタルシスのある演目が多いですから、難しいことを考える必要もありません。  好き嫌いは分かれるかもしれませんが、私はこれが結構好き!! 特に時代劇や昭和初期などの時代物は、主に男女共に着物姿で(アタリマエですが)、着物スキーにはとってもとっても楽しいのです  今回は商業演劇の殿堂、明治座に「祇園の姉妹」というお芝居を、お友達6人で観にいってきました。着物を着るのが楽しくなる季節‥‥。華やかにお洒落して集まりましょう! ということで、訪問着や華やかな小紋のマダムが集結いたしました! 私も大好きな房がいっぱいついてる琵琶の付け下げに袋帯、パールの帯留と指輪という盛装で! いやあ~やっぱり晴れ着はいいですね。気分も晴れますっ(笑)。  舞台は昭和初期の京都・祇園。古風な姉・梅吉(檀れい)と、勘定高い妹のおもちゃ(剛力彩芽)という芸妓の姉妹のところへ、かつて姉の旦那であった古沢(松平健)の木綿問屋が倒産したという知らせが。そしてその古沢がふらりと現れ、姉妹の家に居候することに‥‥。  というオハナシなんですが、主演の二人の美しい&可愛いこと。芸妓の引き着姿も二度、普通の着物も何度も衣裳替えあり。置屋の女たちや、木綿問屋の本妻(山本陽子)に妹(大河内奈々子)らのそれぞれの役柄にあった衣裳も見所。舞妓はんや祇園の街の人々、風俗もうまく散りばめられています。  昭和11年という設定(「細雪」とほぼ同じ時代ですね)なので、長羽織姿もちらほら。特に本妻は紋付の黒羽織でビシッと決めて梅吉のところにやってきます。  ひたすらに古沢を慕う梅吉とは対照的に、男を手玉にとろうとする妹、おもちゃのおきゃんな可愛さと口先八丁にハラハラしたり。そしてダメ男のはずの古沢が憎めなかったり、その出戻りの妹(大河内奈々子)と元番頭(葛山信吾)の恋の行方にやきもきしたり。  世間の片隅で身を寄せ合う古沢と梅吉が「人生もほどいて洗って‥‥洗いはりでけたらええのに」というセリフには、やられました~! なんかもう汚れてヨレヨレになって、なにもかも最初からさっぱりとやり直ししたくなること、ありますよねっ。あれっ、ないですか(笑)  そんなこんなのうちに第一幕1時間25分終了。30分の休憩が入ります。お弁当を予約して席で食べる事もできますが、今回は食堂を予約してみました!  チケットと同じように、お弁当や食堂も予め予約ができちゃうのです。予約すると、甘味のオマケがあるので事前に予約をして支払いを済ませておき、さっと移動して、皆であれはよかったわね、あそこはどうよ、などと演目の話に花を咲かせながら綺麗な松花堂弁当のお食事。お茶も飲み放題でのんびりいだだけます。(そんな名前で予約するなというツッコミはアリで。人生是ネタでございます。予約チケットみせたらこちらです、とすぐ案内してもらえました(笑))。  食べ終わったら席に戻るとちょうどよい時間になります。そしてまた、昭和初期の祇園に心は飛んで‥‥‥。後半1時間25分もあっという間でした。  かつて映画になった作品で、その結末がちょっとアレ(アレって)だったのでどうかな~と思っていましたが、さすがは明治座の舞台。ままならぬ中にもほんわかと心に火の灯る、後味のよい終わり方になっておりました。  カーテンコールでは役者さんたちによるちょっとした小芝居も見られたり(笑)。芸達者な役者さんたちに、ひたすら拍手!!のワタクシたちでした。  混み合うエスカレーターは避けて階段で降りれば出口はすぐ。劇場横の大看板の前で記念撮影がお約束です(^^)。さすがマイキモトモ。ポーズもお見事!(笑)。ちなみにこういった集合写真の場合、レンズのゆがみで端っこのほうが膨らんで見えるので、真ん中で映った方がオトクです(?)  いやあ、それにしてもですね、4時間近く食事もとりつつ、スマホの電源も切って楽しむお芝居。映画だって2時間ですから、これはホントに贅沢ですよね~。  周りを見ると、観客の年齢層の高いこと!! 年齢を重ねても、これだけの時間お芝居を見る体力と財力。見習いたいものです。そして、アラフィフの私達などその皆様に比べれば、ピチピチの剛力彩芽ちゃんみたいなもの(あ、嘘です、すみませんすみません)。「あらお着物いいわねえ」「皆素敵ねえ」なんて袖を触られながら(笑)お褒めに預かる事もしばしばです。お世辞だって褒められて悪い気はしませんよね~(笑)。この鷹揚な感じは商業演劇の客席の特徴かも。  「祇園の姉妹」、着物好きさんの観劇におすすめです! 27日まで上演中ですよ~。  さて、着物好きさんの観劇におすすめといえば! あの! 名作舞台「細雪」、来年春の上演が決定しました。今度は次女だった賀来千香子さんが長女に、三女だった水野真紀さんが次女にスライド。三女、四女はタカラジェンヌの紫吹淳さん、壮一帆さんということで、新しい細雪になりそう。  またオーディションで一般の方が舞台に立つチャンスもあるみたいですよ!   もう二年も前になりますが、私も前回、参加させていただいたのは本当によい想い出になっております。今でも夢みたい~(笑) わにこ「細雪」オーディションに挑戦!の巻 わにこの女優体験記★「細雪」エキストラに出演しちゃいましたの巻  着物で商業演劇。もしまだ未体験でしたら、オススメいたします! マダムのお楽しみですわよ~(笑)。

100均のロング温泉タオルで簡単ウエスト補整の巻

星わにこ
2016/11/09 00:00
 皆様補整はどうされていますか? 体を筒型に整えると着物が綺麗にラクに着られますし、体型カバーにもなります。細い人は細いなりに、そうでない人もそれなりに(^^;)。私は1ミリでも痩せて見えたいので以前は補整なんて!と思っていましたが、和装ブラをして適宜補整を入れて体を筒型に整えたほうがスッキリとみえるんだと納得してからは、結構しっかり補整を入れるようにしています。  特にウエスト部分の補整は重要だと感じています。基本は補整パッドを使っていますが、涼しくラクに、気楽に着たいときにはタオル補整をしています。お腹にお肉はたっぷりあるので(涙)そんなに必要はないのですが、ラインが整うだけでなく汗とりにもなるし、帯との間のクッションにもなって体が楽なので浴衣のときもこの補整だけは欠かせません。  ウエストのタオル補整というと、いろいろなやり方があると思います。20代のころ、着付けを最初に習った時に作ったのが、タオルを三つ折りにして、端を三角形に折ってひもを縫い付けたもの。ヒップのところにもう一枚タオルをはさんで装着していました。  あとは、タオルを巻いて、その上から腰紐で止めたり。さらしの補整もやりました。今は、中にタオルを入れてボリュームを調整できるたかはしきもの工房の腰スッキリパッドに落ち着いています。  が、タオルだけで補整するときに、とても便利なものを発見! 100円ショップで見つけた「職人」というロングタイプの温泉タオルです。これが通常70~80センチのところ、100センチあるもの。その名の通り、職人さんが頭にタオルを巻く時に余裕をもって縛れるというもの。  これだと、ヒモをつけたり、タオルを巻いて上から腰紐でとめたりしなくても、ウエストにまいたら端をちょっとはさみこめば止まるのでラクに補整できます。いままでのタオルだと寸足らず(爆)だったワタシもこれなら大丈夫!  やり方は簡単! タオルを二ツ折もしくは三ツ折にしたら、ヒップ上の窪みにハンドタオルやタオルを当てて抑え、前に回して、タオルの端を折り上げて上側にはさみ込むだけ。  タオルは分厚いよいタオルだと私の場合モコモコしすぎてしまう(爆)し、洗ってすぐ乾く薄いタオルのほうが使いやすいので「欲しいものがあった!」と、売場で見つけたときにはコーフンしてしまいました(笑)。  だって紐とか縫い付けるのは面倒くさいし、乾かしたりするのにもそのままのほうがいいですよね。買ってきて、さっそくウエストに巻いて、折り込んでピッ!と止まったときの満足感。これはいい! 後にハンドタオルをはさめば、ヒップ上の補整もできました。  そんなにがっちり止まるわけではありませんが、上から襦袢や着物を着てしまうので、それまでずれなければいいわけで。紐の結び目も1つでも少ない方がラクチンですし、結ぶという動作が挟むだけに変わっただけでも時短です(鼻息)。  プチプライスでちょっと便利なものが見つかると嬉しいですよね。ほんのちょっと長いだけなのに‥‥使えるヤツ。もしウエスト補整のタオルがちょっと短いなと思っていらっしゃったら、試してみてください!"\

スマホアプリで着物雑誌の表紙になろう☆の巻

星わにこ
2016/11/03 00:00
 このところ、びっくりするほど急に寒くなって、あわてて羽織やストールを出してきたわにこです。俄然、着物のオンシーズンになってきましたね!  さてさて最近、Facebookなどで流行っているのが、雑誌の表紙風に写真を加工できるスマホアプリ。いろんな雑誌のものが出ていますが、11月15日の着物の日にむけて、その名も「きものブック表紙アプリ」。プレジデント社「七緒」、世界文化社「きものサロン」、ハースト婦人画報社「美しいキモノ」の表紙になれちゃうアプリです。  早速FB&キモトモの皆さんが、素敵な着物姿で雑誌の表紙を飾っていました! こういう顔ハメ看板系のなりきりお遊びが大好物な私ももちろんチャレンジ☆ 合成だけあって、パネル前で撮るよりもよりホンモノ感が高いです。  そして、1冊の雑誌につき、文字の色違い、配置違いや特集名違いなど4パターン用意されているので、着物の雰囲気にあわせたり、色とコーデすることも可能。これはハマります~(笑)。京都織物卸商業組合が、着物の日PRのために作成したのだとか。  それぞれの雑誌の表紙は「それっぽい」写真を選ぶとなんちゃって度アップ。 「美しいキモノ」はひたすら女優気分でニッコリ!! 「きものサロン」はドラマチックに! 「七緒」はふんわりほっこり、目線を外して笑わない(笑)背景に雰囲気があるものを‥‥。などなど、それぞれなりきりで撮ってみても楽しそうですよね~!  手持ちの写真で遊んでみました。全然上記の特徴とは違いますが‥‥(爆)  大変失礼いたしました。  さてそもそも「着物の日」ってなんだろう? と思いましたら、七五三のお祝いの日にかけて、家族みんなで着物で外出してほしいと昭和41年に全日本きもの振興会が制定した日なのだとか。いまいち浸透していない気もしますが(失礼な)、語呂合わせで5月29日の呉服の日よりは、着物でおでかけには、よい気候かもしれませんね。  あ、普通の(?)雑誌の表紙アプリのほうも、結構はまります(笑)。なんでもない写真が面白く見えたりして楽しめますよ!

帯締をベンジンで洗ってみた。の巻

星わにこ
2016/10/26 00:00
そろそろ袷だけで勝負できるかな、と、週末に箪笥の中身を入れ替えたわにこです。小物も、夏・単衣用を仕舞い、袷用を手に取りやすいところに入れ替えました。  ふと、帯締がくすんでいるような気がして、ベンジンクリーニングにチャレンジすることにしました。広口のガラスびんなどに帯締や帯揚を入れ、そこにひたるくらいベンジンを入れてシェイクする、というものです。  昔、母がシルクのスカーフやネクタイをシャカシャカしてた記憶があります。やり方は知っていたのですが、今回はじめてチャレンジしてみることに。  自宅にあったベンジンが、気がついたら揮発してしまっていた(ちゃんと中蓋がしまってなかったのね‥‥爆)ので薬局まで買いに行きました。染み抜き用のものは洗濯用洗剤コーナーの片隅に置かれていたりします。  ベンジンはいろんなメーカーから出ていて、エリモト、リグロインという名前で売られているものもあり、着物のお手入れ用にはそれらをおすすめされることが多いです。お値段も結構まちまちです。  ベンジンは揮発性が高く、引火もしますので換気のよいところで作業します。今回はシミ抜きや衿汚れ落とし等よりも量を使うので、ベランダでトライ!  まず帯締をビンに入れ、ドボドボッと帯締が浸るくらいにベンジンを入れます。そしてシャカシャカシャカ!としばらくシェイクして、取り出します。このとき、房の部分はギュっと絞ります。素手だとちょっと爪が白くなったので、絞るときには、炊事用の手袋などをするとよいと思います。  房を整えて陰干しすると、ベンジンが揮発して気持ちよい程早く乾きます。  ビフォーアフターは、というと、古いシミやヤケなどはおちないのですが、手あかが落ちてスッキリ、という感じです。ビフォーアフターを‥‥と思って写真に撮ったのですが、いまいち違いがわからない(爆)という程度です。帯締めの色などにもよると思いますが‥‥。  これではコラムにならないゾ? というわけで、帯締の半分だけベンジンに浸けて振って洗ってみることに。こうすれば比較しやすいはず!  そして‥‥‥2本やってみた結果‥‥‥。たしかに、言われてみれば、しない(上)より、シェイクしたほう(下)がキレイになってる‥‥気がする‥‥。が、いかがでしょうか?  生成りのほうは、結構スッキリしていますよね。濃紺のほうも、白ちゃけた、というか色あせたかんじがなくなって、ツヤが戻ったかんじがします。  わかりやすいように、画像を調整してみてこれくらいなので、肉眼でパっとみて劇的に「すげえええ!! キレイになったぁぁ!!」という程ではない‥‥かな?(歯切れが悪いよw) でも確かに、乾いたあとは少しツヤが戻ってこざっぱりします。  帯締は、もともとクリーニングやお手入れに出したりするものではありませんし、このお手入れは必須ではありませんが、油系の汚れをつけてしまったときなどは強い味方になってくれるはず(大体あとになってからしか気付かなかったりして手遅れな場合が多いんですが‥‥涙)。  リサイクルなどで手に入れた古いものも、一度シャカシャカしてから使えば、さっぱり気持ちよく使えますよね。希に色落ちしたりするものもありますので、まとめてやるより1本1本やったほうがよいと思います。また、ジップロック系の袋類にいれて揉むとよいという情報もありますが、ものによっては袋が溶けてしまう場合もありますので、ガラスびんをおすすめします。  帯揚も同様に、ビンに入れてシャカシャカすれば、さっぱりします。ただし、落ちるのはドライクリーニングと同様、油系の汚れのみ。水溶性、汗などの汚れは落ちませんのでご注意ください。また、金糸・銀糸の使ってあるものも変色の原因となりますのでこの方法は使えません。大切なものは専門家にご相談くださいね。  洗った後、ビンに残ったベンジンには汚れが溶け出していますので、もったいないからと元の容器に戻したりはしないでくださいね。とっておく場合は、しっかり蓋をしてビンごとジップロックに2重に入れるなどしておいてください。ビンのまま置いておくと、専用容器ではないので揮発してしまいます。いずれにしても火気厳禁ですので、取扱いには注意してください。  こういうお手入れは自己責任ですが、知っておいてソンはないはず。小物も時々は、手入れすると気持ちもスッキリしますよ(^^)。"

ハロウィン・コーデは色で決めよう☆の巻

星わにこ
2016/10/19 00:00
 朝は寒いなと思っても、日中結構気温があがるのでコーデに迷う今日このごろ‥‥とはいえさすがに袷でも耐えられるようになってきた東京です。  街はすっかりハロウィン一色。カボチャの限定パッケージお菓子が気になります(お菓子か)。大体一周して、限定ものよりは定番もののほうがやっぱり美味しいよね、ということにはなるんですが、やっぱり買ってしまうんですよね‥‥。何故人は限定に弱いのでしょうか。  着物も、定番以外にやはり季節ものでも楽しみたいですよね! ハロウィンコーデはそのものズバリ!なアイテム(ジャックオランタンやオバケ、黒猫の帯とか着物とか‥‥)はハードルが高いので、小物と色あわせでハロウィンっぽく見せるのもひとつアリかと思います。  色。黒、オレンジ、赤、紫‥‥このあたりを逃げ場なくみっちり組み合わせていくと雰囲気がでます。  というわけで今年のハロウィンコーデは、あえて色だけで攻めてみました。  http://bit.ly/2e4gIwQ  どれも特にハロウィンがモチーフなわけではありませんが、全体的にハロウィンなイメージ。  もちろん半衿や帯揚、帯留などにチラリ、ハロウィンイメージのアイコンをつければますます気分が盛り上がる事間違いなし。  あとは魔女帽子を被ったら、立派なハロウィンコーデの出来上がりです。私もこーんな感じで楽しんでみましたヨ! 着物も帯もハロウィンじゃなくても、魔女帽子だけでもいいような気もしてきましたが(笑)、要は楽しんだモン勝ちってことで(どうでもいいけど嬉しそうですね、ワタシ……(汗))。  ちなみにハロウィン、ここ10年くらいですっかり秋の行事として定着してきた感があります。昭和生まれのワタシの子どものころはなかったような。もともとは古代ケルト人の収穫祭で悪霊を追い払う、という行事だったそうですが、アメリカの民間行事として定着、それが日本でも定着、という流れのようです。クリスマスなどと違って特に特定の宗教の行事ではないというのが、なんだか意外でした。  またハロウィンの時期は日本のお盆のようなもので、亡くなった人が帰って来ると信じられており、同時に魔物もやってくるため、魔女やお化けなど怖いものに仮装することで魔除けになると考えられました。だから、皆コワ~イものに仮装するんですね。  私にとってハロウィンは、子どもと一緒に楽しめるイベントのひとつ、ぐらいに思っていたのですが、そう思うと今年は仮装に気合いが入りそうです(コスプレ好きなだけ?)。  着物だから、いや着物だからこそ楽しめるお洒落もいろいろ。季節を取り入れるのは、着物のお洒落の醍醐味。いろんな行事を楽しんじゃいましょう!

キモノEXPO行ってきました!着物でイベントへGOの巻

星わにこ
2016/10/13 00:00
 急に冷え込んで、いきなり秋が深くなったようなこの数日。袷でおでかけしたくなって10月12日から開催されている「キモノEXPO」初日に行ってきました!   着物、帯から草履や小物まで、一気に見られます。いつもいち利モールのネットウインドウショッピングでコレどうかな~と思っている実物が見られるチャンスでもあり。  会場につくと、来場記念のオリジナル腰紐がもらえました。可愛くて、モスリンで使いやすそうです。なにげにウレシイ。  今回のお目当ては大人気の「体験講座」。いつも参加してみたいな~と思っていた体験講座や茶話会が会場で同時開催されているのです~(要予約)。今回は、「刺し子刺繍帯留」のワークショップに参加しました。  ワークショップの時間が来るまで、ブースを拝見。職人さん、作家さんから直接お話が聞けるのは勉強になります。きものクリニックもあるので、お手入れなども相談できます。   1)入口で~す。この看板が目印。 2)いち利モールの「ミヤコレ」いろいろ、実物が見られます 3)もうクリスマス~(><)可愛い! 年々帯留が巨大化している気がするのは私だけでしょうか。 4)帯の「扇や」さんは、帯専門。オリジナルの帯のほかに、羽織や着物、スカーフなどからのリメイク帯も請負ってくださるそう。着物1枚で名古屋帯2本、もしくは名古屋帯と半幅帯など2本の帯ができるそうなので(羽織からは1本)お母様の着物を娘二人で分ける、な~んてこともできそうですね。催事中は特別価格だそうです。 5)草履の「岩佐」さんの刺繍の猫さん鼻緒、可愛すぎる!! 6)靴底に使うゴムを草履に採用、砂利道でもラクに歩けるオリジナルの台に、職人さんがその場ですげてくれます。台と鼻緒を選んで当日お持ち帰りできるのは嬉しい。  お話を聞きながら(物欲と闘いながらw)の時間はあっという間。ワークショップの開始時間にテーブルに。「つまみ細工」や「水引帯留」のコーナーもあり、参加の皆さんの熱気がスゴイです。  わたしは「刺し子刺繍帯留」にチャレンジ! 最初に土台の布の色と糸の色を決めるのですが、これが悩むんですわ~~~~~~~~(><)  見本を見ながら、参加の皆さんと「これもいいですね」「こっちも」な~んて言っていると、全然決まりません(笑)  結局藤色に白という大好きな色のとりあわせに決定。えっと、これならあまり糸がはっきり見えない(アラが目立たない(爆))と思った……とかいう理由ではないですよ? ゴホンゴホン。でもまた、他の方が選ばれた色を見て「それもいいな~」なんて、羨ましくなったり(笑)。  先生に刺し方をデモンストレーションしていただき、早速自分で。ちょっと「離せばわかるお年頃」になってきたローガンズなワタシには、布目を数えながら刺すというのが思ったより大変(^^;)。途中解いてやりなおしたりしながら、タテヨコ&ナナメと刺していき「花十字」という模様が完成しました。  糸をつい強くひっぱってしまい、お手本のようにふんわりと作ることができませんでした。簡単なようで難しい~(><)  刺し終わったらわたを詰めて帯留の台に貼って、帯留に。遠目でみれば、なかなかのできばえ(?)満足! 所要時間は1時間半~2時間程度でした。始まると皆さん無言でひたすらちくちく。無心に針を刺していると、時間もあっという間。途中琴の生演奏もあり、素敵な音色に耳を傾けながら針を動かしていると、いろんなことも忘れて、集中できてとてもよい時間が過ごせました。その上、帯留も持って帰れて大満足!  一人で行っても、参加の皆さんお着物好きの方ばかりですから、話も弾んであっという間に時間が過ぎて行きます。  体験講座も茶話会もとても人気があり満席が多いようですが、当日でも定員に空きがある場合は参加できるそうです。予約優先だそうなので、興味がある講座があったらお問い合わせしてみてくださいね!  目の保養もたーくさんさせていただき、帰途につきました。キモノEXPOは東京・有楽町交通会館での開催は15日(土)まで、そのあとは銀座いち利さんにて2日間。また10月19日(水)から23日(日)は大阪御堂筋ホール心斎橋で開催されます。  着物でおでかけというと、どこにいこうか‥‥と悩む方が多いかもしれませんが、こういうイベントに行くのも一つの選択肢。張り切ってお洒落していくと褒めてもらえるし(笑)、身につけているものについて、詳しい人にアドバイスをもらえたりすることもあるので、きものイベントに着物で行くのはオススメですよ!  着物が見たいからと、いきなり呉服屋さんに入るのは相当覚悟がいりますが、こういうイベントだと気軽に、たくさんの商品を見る事ができるので私は好きです。  この日は、久しぶりに袷のやわらかものを着たくなって、バーガンディの付け下げに房の帯で。帯揚は夏に生藍で染めたものです。やっぱりどっしりと重いものを着ると、テンションあがります~!! お洒落しておでかけって楽しい!  秋はEXPOの他にもきものサローネ後半戦などなどきものイベント目白押し。好みのイベントにぜひ着物でおでかけしてみてはいかがでしょうか。

お茶や着物って怖~い!?楽しむココロがあればいいの巻

星わにこ
2016/10/05 00:00
 先週、友人のももせいづみさんと向山真理さんの銅版画と陶器のコラボレーション展のオープニングのお呈茶のお手伝いにいってきました。呈茶とは、お茶を差し上げること。茶道のときによく使われる言葉です。  ギャラリーを訪れてくれたお客様に、向山さんの素敵な器でお茶を楽しんでいただくという企画で、お抹茶をお出しする日とトルコのチャイをお出しする日があり、お抹茶の日のお手伝いをさせていただいたのですが、とにかく気軽に楽しんでいただきたいということで、格式ばらずにやりましょうということに。  お釜はじめ茶道具もあるもので。着物も、紬で。  茶道経験者が集まって、ああでもないこうでもないと準備をしました。そのとき、お作法も着物も茶道のドレスコードできちんとしていると、茶道をやったことがない人からすると「何も知らなくてすみません、無作法ですみません」という気持ちになって、とても緊張するんだよね、という話が出ました。  万年初心者の私も、大寄せのお茶会に出かけても「いいのかなこれであってたかな」とドキドキするので、よくわかります。まして今回はお茶がメインではなく、ギャラリーにいらしたお客様のおもてなしなので、そういう雰囲気にならないように心がけました。まあ、正式にやれと言われても、私の力ではできないわけですが(苦笑)、もともと「お客様をもてなす」心が茶道の基本のはずですから、お客様がリラックスしてお茶を飲んでくださればいいなあと、友達といろいろ考えて。  そんなわけで、気軽な装いでお手伝いに出かけました。  風が吹き抜ける白いギャラリーを抜けて、落ち着いた和室の作品展示を見ながら、お茶を楽しんでいただく趣向。廊下に釜をかけてテーブルでお茶を点ててお出ししました。お菓子もオーダーで作ってもらったという可愛い月とウサギの薯蕷饅頭。床の間には銅版画と、陶の花入れの中には銅線。とっても落ち着く空間で、釜のシュンシュンという松風(釜の鳴る音のこと)を聞きながら座っていると、日常を忘れて心がほっと安らぐような気がしました。  お茶をいただく時緊張する、という話を聞いた時、そういえば着物も同じように「どうしたらいいか緊張する」「ルールを知らないから」「着方がわからないから」といわれる事が多いかも、と思いました。  特に季節の変わり目、特にいまごろは私も「単衣にしようか袷にしようか」とか合わせる小物はこれでいいのかとか、ちょっと考え考え選びます。季節感は大事にしたいけど34度(爆)とかあったら、マジメな話、袷とか、無理っすよねー! そこらへんは臨機応変にできたらいいと思いますし、まして普段着だったら体感温度で決めなきゃやってられないですよね。  また最近は「着物警察」「着物憲兵」なる言葉もあるとか。着物を着ている人がルールを守っているか正しいかチェックする人のことなんだそうです。これは怖い(笑)。正装はさておき、普段着やファッションの着物に「絶対正解」はなくて、本人がよければそれでいいはず。洋服と同じですよね。  伝統や、しきたりを守るのも大切ですが、同時に時節に合わせて変わって行く部分もなければ、ただの化石になるだけ。着物やお茶に興味がある人にはどんどん自己流でいいから楽しんで欲しいなあと思います。本格的に極めたくなってから、学びを深めてもいいじゃないですか。最初から学ばなければやっちゃだめ!って風潮は、たくさんの人をシャットアウトして、結果どちらも気軽に手が出せないような雰囲気になってきているような気がします。  どっちも、ほんとは気軽に楽しめる、日本のよき文化だと思います。無意味に敷居を高くするようなことだけは、したくないものですよね。  極めなくってもなんちゃってでも、楽しんだもの勝ち。ギャラリーで展示を楽しむついでに、お茶美味しいわ、着物いいわね、なんておっしゃってくださるお客様と会話しながら、そんなことを思った週末でした。

見やすくコンパクトに収納☆名古屋帯のくるくる巻畳みの巻

星わにこ
2016/09/30 00:00
10月目前! 袷の季節に突入する前に箪笥の帯の入れ替えをしました。箪笥の一番見やすい引出しから夏帯を片付け、半幅とよく使う名古屋帯を投入。  大切な帯はたとう紙に入れてしまっていますが、普段によく使う名古屋帯はくるくる巻畳みにしてこのように箪笥の引き出しに入れています。箪笥から引き出せば、ぱっと何がどこにあるかわかるし、とても便利。  箪笥が猫の爪でボロボロなのはお見逃しください‥‥(;;)  写真右側は半幅帯を引き出しの幅にくるくる巻いたもの。あとは全部名古屋帯です。どうやって畳んでいるかというと‥‥  まず、お太鼓の上、三角になっている部分で折り返します。  胴の部分をだいたい帯の幅に、屏風畳みにしていきます。  お太鼓の表が出るように、胴の部分を包むようにくるくる巻いていきます。  たれ先までたたんだら出来上がり。このとき、たれ先が中途半端な長さになってしまって帯を結んだ時に畳みあとが見えてしまいそうなら、一度中に折り返して隠れるところに折れる部分を持ってきます。  こんなかんじで内側に折っておきます。  母からもらった名古屋帯がこの畳み方で畳んであったのですが、持ち運びも収納もコンパクトで便利なので気に入っています。意外と畳み皺も気になりませんよ。普通の名古屋帯の畳み方をすると、片手で持つとバラバラ‥‥とバラけてしまったりしますが、この畳み方なら大丈夫です。  先日、着物の達人もこの畳み方を愛用していると聞き、今ではほとんどの名古屋帯をこの畳み方にしてしまっています。引き出しにいれるとき、片付けも選ぶのもラクチンなんです。  また、胴の部分もくるくると丸めていって、三角の部分に後からあわせてさらにお太鼓を巻く方式もあります。こちらのほうが胴につく折り皺が軽減されます。やりやすい方法にトライしてみてください。  あくまでも、普段に使う帯の簡易な畳み方です。大切な帯、箔や刺繍を痛めたくないものなどはちゃんと平らにたたんでたとう紙に納めて下さいね。  名古屋帯のくるくる巻畳み、パッと帯が見渡せる収納にするとコーディネートを決める時間も短縮できますよ! よかったら普段使いの帯からお試し下さい。 <おまけ> 写真をとって、スマホをPCに繋いで、振り返ったらもうヤツがいました(´Д`)やあーめーてぇぇぇ。

「きものサローネ」は現在進行形の着物姿のお祭りだった☆の巻

星わにこ
2016/09/21 00:00
 シルバーウイーク、秋の三連休は皆様いかがお過ごしでしたか? わたしはきものサローネin日本橋に通っておりました。  今年で5回目になるきものサローネは、毎年がらりと趣向が変わり、参加する側も「同じイベントなの?」と思うくらいなんですが(笑)、今回参加してみて感じた事をちょっと書きますね。  今年のきものサローネは先週末の「着物カーニバル!」と10月末開催の「着物産地展&SHOW」と2部に分かれての開催。YUITOで行われた着物カーニバル!は、メーカーさんから職人さんの個人出展まで本当にバラエティに富んだ出展で、見ても見てもキリがないくらい。京都の名工コーナーも見応えあり。  メインステージでは着付、コーディネートやしみ抜き、下着などに関するそれぞれの達人のトークや、三味線や日本舞踊などのライブもあり、たくさんの人でにぎわっていました。体験、実演コーナーも実際に職人さんとお話しができて面白い。  個々のブースがちょっと狭くてごちゃごちゃ感はありましたが、逆にそこで自分のアンテナを張るのが楽しい部分もあり、なによりぐっと近くで直接お話できることで、出展者さんたちの着物に対する熱い気持ちが感じられたかなー。モノとの出会いもそうですが、ヒトとの出会いが面白かったです。わたしも、「コラム読んでますよ」っておっしゃっていただいたり、とても嬉しかった!  何度も参加していると、同じ出展者さんの新作も楽しみになりますし、その時買わなくても、あとから「あのときのあんなものが欲しい‥‥」とイメージが膨らんで次の機会にいただいたり、思い切ってオーダーしたり。  わたし自身は「たかはしきもの工房」さんのお手伝いに入らせていただいていて、コラムにも書いたことのある「キレイな帯揚の整え方」というミニ講座をしたりしておりました。  そんなわけであまりじっくり他のブースを見ることができなかったのですが、イベントにいらっしゃるお客様が、この暑いんだか寒いんだかどうなんだかわからない上に雨の心配がある中、着物姿の方がとても多かったことに感動。  しかも、本当にその着物姿がバラエティに富んでいて。正統派の単衣姿から浴衣衿つき、和洋ミックスまで、様々。そして、それぞれにとてもお似合いで、素敵なのです。  着物と一言で言っても、ファッションですから、好みもバラバラ。したい格好が違ってアタリマエ。たーくさんの着物姿の方にお会いしたことで、それを改めて思い出しました。  和洋ミックスでとても可愛かったのが、道行きをワンピースのように着ていた方 羽織でワンピもステキでした。着物にスニーカーもカッコイイ。ポケモンGOPlusを帯留にしている方も! やっぱり着物は着てナンボ。畳んでおいてあるよりも、人が着たほうが、はるかにイキイキするもの。  着物の着方に正解はなくて、好きなようにすればいい。売る側からの提案ではなく、実際に、着物を楽しんでいるユーザーサイドの姿に、着物の現在進行形を見せてもらった気持ちでした。 「着物はかくあらねば」なーんてつまらない事を言って着物ユーザーを減らすより、あれもある、これもあるとバラエティ豊かな提案があるほうが絶対楽しいし、着てみようという人も増えるはず。  そこから、自分の好きなものを選んで行けばいいのだから‥‥。  そんなことを思った、きものカーニバル!参加でした。  10月の「着物産地展&SHOW」は、着物ファッションショーもあり、また別な角度からの着物を楽しめるはず。100体コーデは圧巻ですよ(今年はわにこは出展していません)。きっと好みのスタイルが見つかるはず。継続は力なり、でどんな形でもこういうイベントが続いていくのはいいことだと思っています。一旦は絶滅に近かった、ファッションとして楽しむ着物もまた広がっていきますように。 おまけ:  個人的に楽しかったコーナー!!「美しいキモノ」と「趣通信」のコラボで、「美しいキモノ」の表紙ボードの前で写真が撮れるもの。「日本のおしゃれ展」にもありましたよねー!! 私も撮ってもらいましたー。わはは。ちょっとボードに近づきすぎてちっさくなっちゃった。しかも仕事終わりで化粧全落ち(^^;)でもでも、なりきりで撮ると楽しいです!(ポイントは一つだけ、恥ずかしいと思う気持ちを捨てること(爆))  趣通信さんのサイトにいくとカバーガールになりきった皆様の写真が見られますよ~。公式サイトにもイベントレポートがどんどんあがっているので、ぜひのぞいてみてください。着物の現在進行形が見られます! > きものサローネ > 趣通信

1年中OK!? 便利でおシャレなレース半衿の巻

星わにこ
2016/09/14 00:00
 最近、季節を問わず愛用しているのが「レース半衿」です。礼装以外なら、素材感が合っていれば1年中OK。こんな季節の変わり目、塩瀬には早いけど、絽縮緬なんて持ってないし‥‥な~んていうとき便利なのがレースです。  あまり季節を気にしなくていいし、お洒落だし、最近もっぱら愛用しております。「あらレースもいいわね」って、よく褒めていただけるんですよ。  市販のものでもいいですし、幅広のレース生地を買ってきてもOK。立体感があるのでちょっとニュアンスがあるお洒落な襟元になりますよ。  レースと一言で言っても透け透けなものから刺繍っぽく見えるような豪華なもの、モコモコでベロアのようなほっこりしたものまでいろいろなタイプがあります。一番顔に近いところにくるものですから、あててみて顔うつりのよい色のものを選びましょう。  綿レースは素朴で可愛いものが多く、肌あたりもよい。ポリエステルのものはキラキラと光沢があったり、華やかなものがたくさん。種類も豊富で値段もお手頃なのが魅力です。  人間最初に習ったことからなかなか外れるのは難しいようで、かくいう私もお茶をやっていたせいもあるのか半衿と足袋は白と決め込んで、そこからなかなか踏み出せなかったのですが、白いレースだったら抵抗なくつけることができました。  そこから、ちょっと生成りのレース、ほっこり素材のもの、薄い色のレース‥‥と段々冒険するようになり、最近ちょっとはまっているのが手作り作家さんのカラフルな布の上にレースが縫い付けてあるもの。土台の布はとってもキッチュで派手だったりするのですが、上に白いレースがあることで、程よくポップで可愛い襟元ができあがるのです。  それだけだとちょっとどうかな~というような色や模様の半衿も、上にレースを1枚かけると、色がちらりと透けてお洒落になったりします。  それからレースの半衿の何がいいかというと、半衿つけのときにかなりザクザク適当な針目で縫い付けてしまっても、シワやヨレが目立ちにくいということ(ええ)。これがまたやめられない一因でもあり(こら)。  ピシッと美しい、真っ白な半衿は気持ちが引き締まりますし、大事な時には気合いをいれたいもの。  でも普段のお洒落には、気がラクで可愛いレースの半衿、おすすめです。秋めいてきた空に、生成りのレースの半衿はいかがでしょうか。かしこまりすぎず、くだけすぎない、ほどよくお洒落な襟元を演出してくれますよ。まだ未体験の方がいらしたらぜひお試し下さい。

石けんプラス漂白剤つけおきで足袋のカンタンお手入れの巻

星わにこ
2016/08/31 00:00
 台風お見舞い申し上げます。皆様のところでは大丈夫でしたか? 大雨になると、気持ちが落ち着きません。このごろの雨、降るといったら降る! という感じで容赦がない気がします。  先日は下駄に足袋を履いていてザーッと雨に降られ、鼻緒の色落ちでシミがついてしまいました。浴衣だからと雨対策をぬかっていたのもあるのですが、本当に凄い雨でびっくりしました。  足下が悪いと泥はねもついてしまうことも。石けんをつけてブラシでゴシゴシしたり洗濯板にこすりつけたり……その割にあんまり綺麗にならなくて。ただでさえおっくうな足袋洗いにため息でした。  が、このごろは脱いだら石けんで目立った汚れをゴシゴシ、とこすって、あとはオキシクリーンという漂白剤をお湯で溶かしたところに浸けておいて、次の日の朝ネットに入れて洗濯機にポン、というお手入れで済ませています。これが真っ白になるんですよ~。件の鼻緒色落ち汚れも落ちました!  漂白剤を使うときは、生地を痛めにくい酸素系がおすすめです。  石けんは、洗濯用石けんならなんでもいいのですが、廃油利用の手作り石けんファンです。少し溶けやすいのと匂いが気になることがありますがアルカリ度が高いものが多いのか、よく落ちる気がします。時々、自治体の作業所などの販売で購入できるので見つけたらまとめ買いしています。  オキシクリーンを溶かすのにお湯が必要、というのだけがちょっと面倒ですが(ズボラすぎる/笑)温度が高いと、石けんの効果もアップしますよ。  続けて着物の日のときには、2、3足まとめておいて浸けることもありますが、やっぱり、その日のうちにやっつけてしまうのが一番スッキリ! ですね。  先日は、洗ったけどなんだかすっきりしない足袋をオキシクリーンでキレイにしよう!と思い立ち、5足くらいの足袋をまとめてつけて、濯ぐときにお風呂の残り湯で‥‥と思って浴槽に入れたら、全部の足袋がつま先から浮いてきて、思わず「ひぃぃ!!」と叫んでしまいました。想像してみてください‥‥ちょっとしたホラーでした(よい子は真似しないでください)。  干すときには底や甲の部分を引っ張って形を整えシワをのばし、こはぜをとめる掛け糸(受け糸)のある側を洗濯ばさみではさんで干します。洗濯バサミの跡が残ってしまっても隠れる部分だからです。アイロンをかければいいわけですが、そこはズボラなのでちょっとでも手間を減らしたいわけです(汗)。  白くてシワひとつないピタ~ッとした足袋にシュッとした江戸前の細い鼻緒に舟形の足元には憧れますが、締め付けに弱いポッテリ足の自分は楽なストレッチの足袋ばかり……。足袋の裏は黒かったら汚れが目立たないのに!と思ったり。そのうち新素材のラクでスッキリな形でお手入れが簡単な足袋が出ないかな~!   いつかは、わたしのポッテリ足に会う足袋をオーダーしてみたい!という夢があります。足袋ひとつとっても、コダワリ始めるとキリがない世界ですね~。靴と違って、着物では足袋が丸見えになるし、汚れやすいですから気を配りたい部分。他所様のお宅にあがるときやお茶会のときなどは、足袋カバーをはいたり、替えの足袋を持っていくようにしています。  でも気軽なおでかけのときなど以前は足元なんてあんまり見えないし、気を抜いていましたが、エスカレーターとかに乗ると前の人の足元ってすごくよく見えるんですよね(汗)。それに気付いたときはちょっと冷や汗。あっ、見られてたらちょっと恥ずかしい~と思った事も何度かあります(汗)。  素足に下駄のシーズンももう終わり……。別にこれ見よがしに見せるわけではなくても、お気に入りの足袋を履いているときは気分がよいもの。キレイな足袋で楽しくおでかけしたいですね。