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強風に負けない!振袖の襦袢の袂が飛び出さない対策3選の巻

星わにこ
2024/03/20 00:00
友人と運営している和装写真スタジオは、秋は七五三、冬は成人式、春は卒業式・入学式の撮影が多くなります。その他、通年婚礼写真、結婚記念日、お誕生日など家族の記念日や最近は大人の振袖(還暦など)も、ご利用いただいています。 春のこの季節は卒業式が多く、大学の卒業式の撮影だと、2年前に成人式のお支度をさせていただいたお嬢様も多く、もう卒業なの!と時の流れの早さに驚くのと同時に、少しあどけなさもあった20歳の時よりぐっと大人になった様子に思わず親戚のおばちゃん気分で感動してしまいます。 また春は、春休みでもありますし少し暖かくなってからゆったりと成人式の後撮りをされる方も多いです。 この時期暖かくなってきて、季節はいいのですが立春から春分の日あたりにかけて吹く春一番をはじめとした、風が強いことが多いこと。 先日も撮影の日に、強風で振袖の襦袢がふわ~っと飛び出してきてしまい‥‥これは、袴の二尺袖でも結構お見かけします。七五三も、お袖が長いので飛び出し案件は多いです。風のいたずら、困りますね。 これを防ぐ対策3つをご紹介します。 1)つばさ たもとに入れる「つばさ」のご紹介をしたことがあります。たもとにいれる錘のようなものなんですが、だいたい15gの重さがあれば大丈夫。ハンカチのようなものでも代替できます。 関連記事:振袖の襦袢の袂が飛び出さない「つばさ」が便利☆の巻 2)糸をわたす 袖の下線から30センチくらいのところで、着物の袖の振りの部分に糸をわたします。縫って止めてしまわないで、5センチくらいの長さを残すことで、袖の動きが不自然になりません。日舞などの着付けでも使われている技です。 3)安全ピンなどでとめる 襦袢の袖の内側から、振袖の袖とまとめて安全ピンでとめてしまいます(袖の後ろ側推奨)。時間があるときは糸で止めてももちろんOK。袖の幅の真ん中あたり、下から3センチくらいのところを止めてしまいます。超応急処置ですが、両面テープでとめることもあります。七五三などはさっとできたほうがいいですし、針などを使わない方が安心なのでテープを使うことが多いです(はがし跡の残らないタイプがおすすめです)。 先日の振袖撮影では、風も強かったし撮影の後振袖のままで移動されるということで、安全ピンの応急処置をさせていただきました。 2、3の方法を使うときは、振袖を痛めないよう気をつけて。特に脱ぐときに注意してくださいね。 着付ける際は、袖付けの部分での振袖と襦袢の袖合わせをきちっとすることも大切です。 あとは、着る人の所作になりますが、\(^O^)/ など腕をばっ!と上にあげたりすると、袖付けの部分が緩んで襦袢が飛び出しやすくなってしまいますし、脇も緩んで着崩れにもつながります。まあ~お子さんの場合などは元気な証拠でそれもよしですけどね! 晴れ着を着る日のお天気がよければ最高ですが、雨でもそれはたくさんの恩恵やお金が振り込む雨、風が強かったら幸運を運んでくれる風。撮影をさせていただく時には、晴れ着を着たその日がいい思い出になりますようにと願いながら着付けをさせていただいています。 もし晴れ着を着る日に、風が強かったら思い出してもらえると吉なTIPSでした。 ちなみに普通袖の場合は下記をご参照ください! 関連記事:襦袢と着物の袖丈が合わない時の応急処置の巻

「お太鼓止め」は短い帯の救世主!の巻

星わにこ
2023/03/22 00:00
まだ三月半ばなのに東京ではもう桜が満開に近い状態で、あまりの早い春にあわあわ。年度末で追いまくられているうちに春が終わってしまうのでは? とドキドキしております。 でも、キモノオタクは通常運転。また日々着付けのことなど考えているのですが、最近は「お太鼓結び」を最速で結ぶにはというのを試していて、ずっと仮紐を使って結んでいたところをきものクリップを使うということをしてみたら、かなり時間短縮になりました。 結ばない代わりに、仮紐で押さえるところをクリップで止めるのですが、ゆるまないし、小さめのクリップならつけっぱなしでもOK。むしろ外さないほうが手間もない。ということでいいぞ!と思ったのですが、やっぱり時々クリップの形がぽこっと出そうで気になる時も‥‥。 そこで銀座いち利の女将さんの動画を見て、「お太鼓止め」を使えばいいのでは!と思い、使ってみたらめっちゃよかった! 平らでしっかりと止まり、つけていても違和感ゼロです。 関連動画:【便利グッズ】使ってみたシリーズ お太鼓止め編 あと、最近更なる胴回りの成長を遂げてしまった私‥‥(悲報)。先日、喪服を出してみたらあれっ!入らない!? なんか、しまっておいたら縮んじゃったのかな‥‥よくあることだって友達に聞いたな‥‥そうそう、帯もしまっておくと短くなっちゃうって聞いたことがあるな‥‥という現実逃避はおいておて(爆) 帯の長さが足りないためにお太鼓の返しが不十分で、このままではお太鼓が落ちてしまう危険が‥‥という時、このお太鼓止めがいい仕事をしてくれるのです。 まずは、結ばずにお太鼓止めで帯を止めることで、帯の長さが稼げること。 そして、さらに返しが短くてお太鼓が落ちそう!というときには、短い返しの部分(「て」で隠れるところ)にお太鼓止めを差し込むだけ。「て」を差し込む前にクリップをしてくださいね。 返しをクリップで止める場合は2ついるので、3つ必要です。 今までそんな時のピンチ案は「隠し仮紐」一択だったのですが、新たな裏技発見です。 関連記事:短い帯は隠し仮紐で固定できるぞ。の巻 実はこの返しを止めるのは、お太鼓止めを使う前に文房具のダブルクリップでもやったことがあります(爆)。ただ、挟むのにちょっと力がいるし、うしろに手をまわしてするのでちょっとがんばらないとだめ、また帯が傷つくかも?という場合はやめた方がいいかも。 お太鼓止めは差し込むだけでOKなので、比較的楽です。前結びの方だともっと楽に対処できると思います。 なんという‥‥なんというチームふくよかの強い味方‥‥。(チームふくよかでは、「裏技に頼らず痩せろよ」というつっこみは受け付けておりませんので悪しからず‥‥) 他にも、半幅結びの結び目を固定したり、帯が緩まないようさまざまな使い方ができるお太鼓止め。 お値段もリーズナブルなので嬉しいですね。もし、帯が箪笥にしまっていたら縮んじゃった!(縮まない)&お太鼓止め裏技やったことないわ、という方がいらしたらぜひ試してみてくださいね!チャオ!

襦袢と着物の袖丈が合わない時の応急処置の巻

星わにこ
2022/04/27 00:00
毎年どんどん花の時期が早くなっているような気がするのですが、今年はいつも5月中旬に咲くお庭の紫蘭がもう咲いてびっくりしているわにこです。 こう暑くなったりするともう単衣の出番だったりするのですが、襦袢も単衣や夏のものを使って対策していかないと厳しいときもあります。 私はうそつき襦袢で通していますが、最近はカラフルでやわらかい麻の襦袢や新素材の襦袢も人気ですよね。 さて、いただきものや久々に出してきた着物を着ようと思った時、あれっ!襦袢と着物の袖丈が合わない、なんていうことはありませんか? 襦袢のほうが長い場合は中で畳んでしまえばいいのですが、短いときが困りものです。着物の袖から、ぴょんと飛び出してきてしまうからです。 よくやる処置は、お袖の振りを1箇所縫いとめてしまうこと。襦袢の袖丈より上の部分を縫います。こうすることで、襦袢の飛び出しを防げます。 (1)袖の振りを縫う 一番簡単なのは、着物の袖の振りをあわせて縫ってしまうことです。 ちょっと内側で糸の長さに少しゆるみをつけて縫っておくと、振りの飛び出しを自然なかんじで防げます。 (2)袖の内側から安全ピンで止める 着てから長襦袢の内側から着物の裏地に袖同士を安全ピンで止めても。もしくは人にやってもらえるのであれば、縫い止める。(脱ぐときには安全ピンをとる、糸を切ってから。それか襦袢と着物と一緒に脱ぎましょう) (3)襦袢の振りを折る もしくは襦袢の振りを三角に内側に折って、縫うもしくは安全ピンで止めるという応急処置もあります。 (4)アメピンで振り同士を挟む 先日、着付けレッスンにいらした方がレースの道中着と着物の袖丈が微妙に合わなくて振りが出てきてしまうのを防ぐために、ヘアピン(アメピンと呼ばれるやつです)で袖の振りを目立たないところで止めていらっしゃいました。袷の着物であれば、表地と裏地の縫い目の間にすべりこませれば、ほぼ見えなくなりますね。 ぱっと見て全然気づきませんでしたし、自分でできる応急処置でなるほどな!と思いました。早速コラムに書かせてくださいとお願いしたのは言うまでもありません。。 ただしアメピンやスモールピンなどのヘアピンを使う場合、万が一錆びていたりすると着物が汚れてしまいますから、使う前に確認しましょう! いろんなやり方を知っておくと、その時できる方法で対応できますよね。 (5)うそつき袖なら筒袖にするか、最初からつけない わたしはうそつき袖なので本来はその着物にあった長さのうそつき袖をつけるわけですが、ない場合は筒袖にするorつけない!という対処もしたりします。 それからもうひとつ。着物と襦袢の袖丈、合っているはずなのに襦袢のほうがちょっと短くなっちゃう。なんていうことはありませんか? そんなときは、着付けが原因です。襦袢の袖付けのところを胸紐や伊達締めでしっかり押さえて袖側の布まで引っ張りすぎている場合。 そんなときは、身八つ口の部分から襦袢の袖付けを上にひっぱって少し緩めてあげると、着物と袖丈がぴったりになりますよ。 袖の振りが、羽織やコート、着物、襦袢とピッタリ重なって層になり色のグラデーションが見えたりすると本当にうっとりしますよね~。 でもなかなか全てがそうはいかないからこそ、その尊さも分かろうというもの‥‥。 袖丈が合わないからといって諦めるよりも、多少のことはちょっとした工夫で乗り切って、楽しみましょう!

短い帯は隠し仮紐で固定できるぞ。の巻

星わにこ
2022/01/26 00:00
1月も終わりになり、大寒となりました。節分までが1年で一番寒いと言われる時期です。今週は特に七十二侯で水沢腹堅(さわみずこおりつめる)、沢つまり流れる川の水も凍る寒さといわれる期間になります。 確かに寒い! そんな時期は温かみを感じさせる着物が着たくなりますね。久しぶりに髭紬の帯を取り出して結んでみたら‥‥あれ!たれが短い! このままではお太鼓ができない! また箪笥の中にしまっておいたら縮んでしまったわ・・・・。という冗談はさておき、そうだった~!短い帯なのを忘れてた。 でも、途中まで結んでしまって、結び直す時間もないし・・・・という時はありませんか? そんな時は、細い仮紐を使ってください! 短いたれで、普通にお太鼓を作って、引き返しが短くてもOKです。お太鼓の下線に仮紐を通して、結んでください。これでお太鼓の形ができて崩れることはありませんよね。 普通はそこで、手を通して帯締めを結べばこの仮紐はとってしまいますが、引き返しが短い場合には、帯締めで押さえられないのでお太鼓が落ちてしまいます。 でも、仮紐はしたままで、帯の中に仕舞い込んでしまうのです。これでお太鼓は崩れません。その上に手を通して普通通りに帯締めを結ぶだけ。 仮紐が見えてしまうと「あら」ということになりますので、なるべく見えないように帯の中に仕舞うのがポイントです。 短い帯を結ぶためには、手をなるべく短くとる、とか、前の部分を一重にする、とか結び方自体を変える、とかいろいろな方法がありますが、極端に短い帯以外はこの隠し仮紐方式で結んでしまいます。 理由は、帯の結び方を変えなくてもいいから。なにも考えずにいつも通りに結んで、長さが足りなければ仮紐で止めてしまう。一番楽ちんで時間短縮であります。 最後の最後で「あらっ!たれが短い!」となったときは、この裏技を思い出してくださいね!  それにしても、この禰豆子(ねずこ。正しい表記はネ+爾)ちゃんみたいな帯、一昨年まではこんな裏技なしで結べてた気がするんですが、タンスの中で(まだ言ってる)‥‥‥痩せたいです(切実)。

袋が入った着物の裾を直す方法★応急処置編の巻

星わにこ
2021/11/17 00:00
着物の裾が袋になったとか袋が入ったとかいうことがあります。表地と裏地のつりあいがとれず、どちらかがたるんでしまうことを言いますが、裏地が弛んでいるのはともかく表地が弛んでいると、裾がぶよぶよでがっかりしてしまいますよね。 畳んである状態で気がつくことはあまりなく、前日にハンガーにかけたらあれ?とか、実際着てみたら裾が‥‥ということがほとんどではないでしょうか。 表地の弛みは、着付けでも少しはカバーでき、腰紐を締めたときに表地だけを上に引き上げて弛みをとってしまえば気にならなくなります。でも、結構技術を要しますし、自分で着るときは上前はともかく、下前や後ろまでこのテクニックを使うのは至難の技です。 それに、たとえなんとかなったとしても、着て動いているうちにやはり弛みは出てきてしまいがち。 胴裏と八掛の縫い合わせている部分でたるみの釣り合いをとって縫い直せば袋はなおることもありますが、程度によっては仕立て直しをしなくてはいけないことも。そしてお直しとなればやはりそれなりにお値段もします。自分で誂えたものならともかく、リサイクルショップで買ったものとか古いものとかにそれだけお金をかけるかというとちょっと悩ましいところ。 裾を解いて表と裏の釣り合いを取り直すという裏技もネットでみかけたことがありますが、なかなか縫う部分も長いし、うまくできるか自信もなく、トライをあきらめていました。 袋になってしまったものは基本諦めるというスタンスをとってきた私ですが、でも諦めてしまうくらいならなにか方策はないものかとずっと考えてきて先日、弛んだ分をひきあげてつまんで縫ってしまえばいいのでは?と思いつきました。 早速表地のほうが袋になってしまっていた着物で試してみることに。 結果は……ジャーン! ご覧くださいこのビフォーアフター。 一体どうしたのかというと 1)床に平らにして置いて、弛みを上に撫で上げる 2)浮いた表地をつまむ 3)ざくざくと縫って止める これだけです! 縫う場所は、だいたい腰紐が通るあたり、着れば見えない部分になります。これ以上上までたるみを持っていくのは結構難しかったので、ウエストあたりが妥当かと思います。ご自分の腰紐の位置を確かめて目安にしてください。 びっくりするほどたるみがあって、余った生地がつまめました。 あくまでも応急処置で、縫ったままにしておくとまたいろいろ問題も起きそうですから、脱いだら糸は外して仕舞ってくださいね。 このところずっと七五三の着付けなどで肩揚げや腰揚げをしていたので、もしかして縫ってしまってもいいのでは!?と思いつき、やってみたらうまくいったのでご報告です!! あくまでも和裁素人の思いつきですが、結果よければすべてよし。 「あ、袋になっちゃった(><)」という着物で、ご自分で針目を通してもいいと思うものがあったら試してみてください。 久々にテンションがあがった、裏技発見でした!

おはしょりぽっこりお腹は裾除けで持ち上げろ!の巻

星わにこ
2020/09/30 00:00
すっかり秋になりましたね。着物を着るのが楽しい季節到来です! なんといっても重ねて着る着物は暖かい。体を優しく守ってくれます。 さて、秋と言えば食欲の秋……。わかっていてもつい秋の味覚を見かけたら、食べ過ぎちゃう。私は今、栗ブームでモンブランを見かけると買って食べてしまう病なのです‥‥イカンイカン! ちょっと太ったなと思うと、着物を着たとき気になるのがおはしょりのぽっこりです……。細い方でも、年齢を重ねてきたらココだけ気になる……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ウエストに補整を入れてくびれをなくすと目立たないといわれても、出ているものはひっこめられないと思っているアナタ、おはしょりぽっこりをなくす方法があるんです! もちろんウエストに補整を入れることは大事です。ウエストがくびれたところに紐をぎゅっと締めると、おはしょりは広がってしまうから。だからウエストとヒップがくびれていたら、そこには補整をしてください。 そしてもうひとつ。それは、お腹のお肉を持ち上げること。 持ち上げることで、おはしょり部分はすっきりします。えっ、持ち上げたお腹はどうなるの?と申しますと、上に移動します(爆)それじゃあなくならないじゃないの!と心配はご無用です。帯に隠れます。見えるところがすっきりすれば、細見えです! どうやって持ち上げるのかと申しますと、裾除けのサラシ部分を使います。通常サラシ部分はウエストに巻きますが、これをお腹に巻くのですっ。ただ巻くのではなく、端をしぼるようにお腹を持ち上げながら巻くのです。 お腹のぽっこり部分にサラシ部分をしっかりあてて、紐の付け根をナナメ上に持ち上げるように引き上げます。そうするとお腹が持ち上がります。持ち上がったお腹がそのままになるように、紐を後ろでクロスしてきゅっと引き締めて前で結びます。 引き上げるのがちょっと難しいなという場合は、サラシの紐の付け根を三角に折り返して縫っておくと、引き上げやすくなります。要は、お腹を包んで持ち上げやすい形にするわけです。ガードル裾除けといって、もっと引き上げやすい形状になっている裾除けも売られていますよ。  ポイントは、サラシをひっこめたいお腹の位置に巻くこと。お腹を持ち上げるようにして巻いて結ぶこと。ちょっときつい?と思うくらい引き締めてください。引き締めても、お腹は苦しくありません。これは、ナカナカ効きますよ!!  裾除けはしない、とか、そんなの面倒、とか言う方には、ウエストの補整とこのお腹の持ち上げを両方やってくれるスグレモノ商品もあります。それがたかはしきもの工房の『満点腰すっきりパッドスキニー』です。必要な部分だけにタオルなどをサンドイッチして、ウエストを埋めるようにお腹をひっこめてピッタリと巻いたら、上から手をいれてお腹のお肉を持ち上げて腰パッドのなかにしまっちゃいます。腰肉も同様に。自分のお肉で補整ができるというコペルニクス的発想です!   いくら着物が寸胴で着やすいからといって、細い方はともかく太ってたら、数少ない細いところにタオルなんか巻いて、太いところにあわせて補整していたら、どんどん太くなっちゃいますよね。そんなことっ!絶対したくないっ! 帯だって長さが足りなくなっちゃうっ! と思いませんか。それは私も思っていました。だったら痩せろという突っ込みは受け付けません! 今、今なんとかしたいのです!  着物だって洋服と同じ。お腹もガードルを履くように、上に持ち上げたらいいのです。上に持ち上げたお肉は、ウエストの補整にもなります。着物でもガードルを履いてお召しになる方もいらっしゃいますが、トイレのとき結構なテクニックが必要になります。まずは、裾除けの巻き方をちょっと変えてみて、サラシの力でお腹を持ち上げてみませんか。  お腹(丹田)を意識してサラシ部分をきちっと巻くと、腰骨も支えられるので、とても気持ちがいいのです。昔の湯文字と同じです。  お腹をサラシでひきしめて、おはしょりスッキリに変身しちゃおうぜ!

単衣。お尻の縫い目が割れるとき‥‥の巻

星わにこ
2020/08/26 00:00
まだ暑い日々が続きますが、ブタクサアレルギーが発動し、鼻水で秋を知ったわにこです。終わらない終わらないと思った夏ももうすぐさようならですね。 さて、夏着物やこれから活躍する単衣ですが、裏地がないのでどうしても縫い目にかかる負担は大きいようです。特に気になるのはヒップ。私も一度、糸が弱っていた単衣でばっくりと背縫いに穴が開いてしまい、真っ青になった経験が。 そうでなくても、夏着物を仕舞おうと状態チェックをしていると、背縫いのお尻の部分が開いてきてしまっているものがあります。身体に近くて圧を受けやすいせいでしょうか、着物よりも、浴衣や襦袢のほうがダメージを受けていることが多い気がします。 なぜ縫い目が割れてしまうのかというと、やはりケツ圧(笑)というか、お尻の重さが座ったりするときに一気に縫い目にかかってしまうせい。これを防ぐためには、縫い目に負担がかからないようにするのが大切。具体的にはどうしたらいいのでしょうか? 其の一。居敷当てをつける 浴衣や襦袢にはつけることはほぼないですが、つけるという人も。普段よく着る方ほど居敷当てをつけているように思います。単衣の着物、夏着物にはぜひつけておきたいところ。厚手の木綿着物やウールの普段着などには、お尻の部分だけピンポイントで同じ布がつけてあることがありますが、普段着るからこその工夫ですね。 関連記事:単衣の着物に「居敷当て」つける?つけない?の巻 着物につけるのが大変なら、下着に居敷当てをつけるのもアリだと思います! 其の二。座るときに気をつける 座るとき、そのままどんっと座ってしまうと、お肉の圧がもろに縫い目にかかります。おはしょりのちょっと下、両足の付け根のあたりを少し持ち上げて座るとヒップ周りに余裕ができて、圧がかかるのを防げます。片方だけでも有効です。 其の三。ヒップに少し余裕をもたせて着る 礼装などはやはり、下半身をキュッと布でまとめあげるように合わせると美しいですが、単衣のものは気持ちゆるめにあわせると、縫い目に負担がかかりません。着てから一度、股割り(足を軽く曲げて開いて、着物のまとわりつきを防ぐ)をするのも有効。縫い目がひっぱられすぎるのも防ぎます。 ヒップの部分に着目してみると、意外とダメージをうけている着物も発見されます。そんな場合は、補修しておくとか、居敷当てをつけるとか、対策をして座り方や着付けにも気をつけるとビリッ、アア~~~ッ!!という憂き目にもあわずにすみます。まじで、ヒップの裂け目はどうしようもないんです! ちなみに、赤面と冷や汗体験談はこちらです。。。 関連記事:背縫いが破れた!応急処置はどうしたら?の巻 秋の気配がしたからといって、まだまだ袷のシーズンは先。秋の単衣シーズンを前にいまい一度、裏地のない着物のお尻の縫い目、ちょっと気にしてあげてみてください。え、痩せろって!? あーあー聞こえません。聞こえません。。

半幅帯をくるっと回せる裏技☆の巻

星わにこ
2020/07/22 00:00
いよいよ気温があがってきましたね。普段お太鼓派のわたしも、このシーズンになると浴衣や、普段着物に半幅帯をあわせるようになってきます。理由は、軽くて涼しいから。。。 帯枕をしないというのがこんなにラクで涼しいものかと毎年思います。冬は逆に背中もあったかいし、お太鼓のボリュームがないとなんだか物足りなく思った利するのですが、夏だけは別。もちろん、年中半幅帯派のキモトモもいます。 半幅帯の魅力は、軽くて涼しいというのの他にも、アレンジが豊富、前結びなので結びやすいなどなど、いろいろあると思います。でも、せっかく浴衣をきちんと着て、帯を前で結んでさあ回すぞ!となったとき、あれっ、なかなかうまく回らない‥‥えいっっと力任せに回したのはいいけどなんか襟元がぐずぐずになっちゃった(涙)なんていう経験はありませんか? 私はあります(涙)。 帯を回すときに持つ場所、方向は必ず右側へ、回すときにおなかをひっこめる、などなどいろいろコツはあると思いますが、回しづらいときの原因は、たいてい着物(浴衣)と帯の摩擦係数が大きいということです。 綿や麻などの素材の場合は表面がザラザラしていて滑りが悪いですよね。それが着ていても着崩れにくいといういい点に作用もするのですが、帯をまわすときにはひっかかりになってしまいます。帯も、博多などは滑りやすいですが、綿や麻などの素材は滑りにくい。 さらに、伊達締めにメッシュやゴムを使ったものを使っていたりするとさらに摩擦係数が上がって回しづらくなります。 じゃあツルツルの正絹の伊達締めや正絹の帯をしたらいいの?ということではなく、ツルツルする状態をつくってあげればよいのです。 よくある、前結び用の胴を一周ぐるりと巻く帯板を使うと簡単に回りますが、あれ、とっても暑いんですよね‥‥。 なのでおすすめの方法は、帯を巻く前に、一枚薄いツルツルの布を巻くというもの。スカーフなどがオススメです。ツルツルの布であるというのが重要です。知り合いにポリ袋を使うという勇者もいますが、まあ要はツルツルならよいということです。 この方法だと先にゴムつきの帯板をしておいても大丈夫。胴に一巻き、ツルツルの薄い布を巻いて(幅は帯より広くしてくださいね)、その上に帯を締めて、後ろに回します。そうすると、摩擦係数が減っていますので、つるり、と後ろに回ります。(このときもおなかはひっこめてくださいね!) 帯をビシっと締める派の人や、痩せていておなかをひっこめても引っ込みが小さい人、などなど回しづらい要因は様々ですが、物理的に摩擦係数を小さくするというのは有効です。 そして、結び目が後ろにまわったら、ツルツル布を下から引き出して、とってしまいます。なので、暑いということもありません。帯板はゴムつきのをしていても、あとから挟み込んでもいいし、してもしなくてもいいし自由です。 ツルツルの布を巻いたとき、落ちないようにするのに私は着付けピンチなどで留めたりしますが、ちょっとコツがいります。後から抜く便利な前結び用補助器具も売っていますので、そういったものを使うのもよいと思います。 いつも後ろに帯を回すときに、「あちゃー」(死語!?)となってしまう方、ぜひお試しください。

長襦袢の身幅が足りない時の超☆裏技!の巻

星わにこ
2019/10/30 00:00
 着物のトップシーズンがやってまいりましたね。今月の頭は暑くて袷なんて‥‥と思っていましたが、すっかり肌寒くなって、着物を快適に着られる気温になりました。紅葉狩りなどなど着物でおでかけしたくなりますね。  さて、もっぱら嘘つき衿で簡単に着物を着てしまっている私ですが、やはりちょっと気合いを入れてお洒落するぞ! な~んて、訪問着などをひっぱりだしてくると、それにあわせて作った長襦袢を着たくなります。  そんなとき。あれっ。長襦袢の衿がしっかり被らない。衣紋が抜きづらい。前のあわせがなんだか浅い‥‥もしかして、縮んだ!?  そうそう。着物とか長襦袢って、あまり着ないでしまっておくと、縮んじゃうんですよね~な~んて理由はなく、はい‥‥わたしが育ちました。というわけで、若い頃の着物や長襦袢の身幅がビミョウに(いえかなり)キビシイ。  痩せるしかないよね、とあきらめていたのですが、先日着付師さんに、そんな長襦袢の胸元をしっかりあわせる裏技を教えてもらいました!  それは、なんと、長襦袢の「脇をほどいて開く」という荒技!! 着付師さんも、どうしてもだめなとき、急を要する時、ご自分のものでほどいてもOKというときのみだけど、とはおっしゃっていましたが、なるほど、そうすれば衿をしっかり胸にかけられるので、衣紋もきっちり抜けますよね。  ただ、裾周りのあわせは深くならないのでそこは諦めですが、見えない部分なので不問で。袖の付け根から、腰の部分くらいまでの間の脇縫いをほどくのですが、それでも足りないときは、裾までほどいたこともあるそう。  あくまでも、どうしようもないときの応急処置、とおっしゃってましたが、もうちょっと衿があわせられたらいいのに‥‥と思うような、古い長襦袢でやってみるのはアリだと思います。よい子は真似しちゃいけません、な秘技とも言えるかも(笑)  肌襦袢の衣紋が抜けなくて、首元から見えてしまうような時に脇縫いをほどいてしっかり衣紋を抜き、胸の合わせを深くする裏技と同じ原理ですね。長襦袢を解く、という発想がなかったので目からウロコでした!  あまりないかもしれませんが、袷になっている長襦袢とかだとほどくのがちょっと難しいかもしれません。  もし、着用予定が差し迫っていてどうしても縮んだ(違)長襦袢を着なくてはいけないとき、背に腹は替えられない時、心の片隅に覚えておくとよい裏技かと思います。  どうも着づらいな~とか、うまく衣紋が抜けないな~と思っている長襦袢があったらそれはもしかしたら身幅が足りてないのかも!? あまり丈しか気にしない長襦袢ですが、そんなときは自分に身幅があっているかどうかも、ちょっと着目してみてはいかがでしょうか?

帯揚をし忘れて出かけたら!?の巻

星わにこ
2019/07/10 00:00
 梅雨で気温が上がらないので、あまり夏着物を気張って着ているという感じは少なくてそれはそれでつまらなかったりしませんか(我がまま)。  さてこの頃ちょっと自分がヤバイんじゃないかと思う出来事が。信じられないことに先日「帯揚をしないで外出してしまった」という失敗をしてしまいました。  あわてて出かけて、電車に乗って、ふっと帯に目を落とすと、あれ?まくら紐が丸見え‥‥って、えっ、えっ!!  着物人生長いわけですが、帯揚のし忘れは初めてです(@@) こんなときのために、バッグの中に予備の帯揚があるわ!な~んてわけはあるわけなく‥‥。幸いストールを持っていたので、ストールで帯まわりを隠しつつ移動‥‥。そのまま打ち合わせを行い(えっ)、次に移動する時になんとかしようと画策。  なぜこんなことが起きたかというと、わたしは帯揚は、帯枕をしてからあとからかける派だから。帯枕にゴムなどでかけておくより、帯揚がねじれにくいので綺麗に結べるというのが理由です。でもこれ、結構忘れがちで、お太鼓を作ってしまってから、あ!忘れた!とあとから帯揚を差し込むことも時々あったりします(^^;)  でもまさか、それも忘れて外出するとは~~~!! 自分でもびっくり!  確かに、帯締めと違って、帯揚自体はしなくても帯結びができないということはないのですよね~。。。帯締めについては、樹木希林さんが海外の映画祭で着物を着るのに帯締めを忘れて、ホテルの電気ポットのコードを使ったという有名なエピソードがありますが、帯揚のし忘れは、聞いたことがない‥‥。  前から見たときは、帯揚がもぐっている場合もあるのであまり気にならない?かもしれませんが、帯枕が丸見え‥‥。でもまあ、手間も省けるし、帯枕の紐に色をつければいいんじゃない? そしたらもしかしたら流行るかも!?な~んてことはなく(汗)   本当はちょっとそこのデパートで帯揚を買えばいいわ!というのができればいいのですが、先日ちょお~っとお買い物をしてしまっておサイフはピンチ! どうしよう?と思って、前にスカーフを帯揚にしたことを思い出しました。  そうだ~ちょっとお安いスカーフがあればそれで急場はしのげる! 100円ショップで以前手に入れたサマースカーフは今でも重宝してるので、早速Googleさんに「近くの100円ショップ」と聞くと、500メートル先にあるではないですか。早速向かってみると、大手チェーン系ではなく独自色の強い店の前に造花がブワ~っと飾られているタイプの100円均一‥‥でも他にはかなり離れたところにしかない‥‥。  やはり、サマースカーフはなく、手拭でもどうしようもないし‥‥どうしようか‥‥と思ったところ、私の目に飛び込んで来たのは‥‥  ジャーン! レースのカフェカーテン(ドラえもん風に)  サイズをチェックすると120センチ×40センチ。標準的な帯揚のサイズは160センチ×30センチくらいですから、コレ、いけんじゃね? と早速ゲット。  早速移動して、つけてみました! カフェカーテンなので、真四角ではなく、端っこがレースの形にカッティングされているのでそこは中におりこみつつ、なんとか装着!  ぎりぎり結んで先をまっすぐおろせばなんとかなる長さ。もっと細身の人は楽勝でしょう。友達に見てもらったら、「えー! あ、なんとかなってるね(大笑)こういうレースの帯揚って、新鮮! おしゃれかもよ?(爆笑)」と滅茶苦茶うけてくれました(トホホ)。笑いながら写真をとってくれたので、証拠写真です(爆)。  要は帯揚サイズの布があればなんとかできる!ということですね。とはいえ。  この間の背縫い事件といい、今回といい、なんだか私、自分が不安です‥‥。これが老化っていうことなのかしら!? 認知症の始まりなのかしら‥‥? いえいえ、着物を着ることに慣れてきて、前の日からきちんと着物や帯をチェックして準備したりコーディネートを考えたりしていない時に限ってこういうことが起こる(ですよね、ですよね、そうだと言って!)。  一方、やった!コラムのネタになるな!と喜ぶ自分がいるのは内緒です‥‥。  そうこうしている間にもう7月半ば。今着る夏着物はもちろん、次の単衣~袷のシーズンに向けて、もう一度着物のコンディションチェックをすること。コーディネートは前日考えて準備!(当日変更可)ということで、朝、そこらへんのものをひっつかんで着物を着るのはやめよう‥‥と反省した次第です(爆)。  まあ、私が帯揚をしていようとしていまいと、誰も見てないとは思うのですが、これって自分の美意識の問題ですよね(反省)。私のような人はあまりいないかもしれませんが、もしお仲間がいらしたら、一緒にがんばりましょう‥‥orz

背縫いが破れた!応急処置はどうしたら?の巻

星わにこ
2019/06/05 00:00
 先日、着物で仕事をしていたときのことです。ひょいとかがんだら、一緒にいる人に「背縫い破れてるよ~!」と教えてもらい。  ついに来た! わたしにも! 古い着物の「背縫いが破れる」瞬間が~! とか言っている場合ではなく、紺の着物にピンクの襦袢ではもう、目立つの目立たないのって大ピンチ。  でも、そこは呉服売り場でしたので、お店の方に着物を着たまま糸と針で応急処置をしてもらい、事なきを得ましたが‥‥。これは一人のときにやらかしたらお尻の下あたりという場所が場所だけに、まず第一に自分では気付けない(バリっと音がして気がついた、という方もいます)。たとえ気付いても、着物を着た状態では直せない。脱がないと手が届かない! 上着やストールやカバンなどでなんとか隠しつつ家に帰るか、誰か仮に縫ってとめてくれる人を探すしかない案件です。  一瞬、破れたところを養生テープで内側からとめようか、と思ったりしましたが、言ったら止められました(汗)。ですよね~。結論から言って、これという応急処置は‥‥思いつきませんでした。役にたたないコラムで申し訳ないです‥‥(><)が!が!  だって、脱がない限り自分ではどうしようもない場所なんだもの~~! で糸と針はと安全ピンは、着物を着る時はいつもバッグに入れておきましょう!! 自分ではなんともできなくても、頼める人がいればしのげます。特に安全ピンは、ちょっと襦袢が長くてでてきちゃう、とか袖ビリッ!などのときの応急処置にも大活躍してくれます。  背縫いが破れてしまった着物は、リサイクルの単衣で、居敷宛がついていなくて、「破れて下さい!」という条件が揃ったものだったのですが、そこまで古いものでもないと思い、油断をしていました。やらかしてみると、やっぱりおしりが裂けてるって、恥ずかしかった~~~~!!!  これから薄物の季節。単衣の着物の縫い目には負担がかかりがち。居敷宛をつけることが大事なんだな~としみじみ感じました。  破れないまでも、背伏せ(縫い目を倒してきせをかけてある部分)がひっぱられて開き、縫い目が丸見えとなってしまうのも防げます。  いただきものやリサイクルだとなかなかそうもいかないですが、誂えるときにはもう、絶対居敷当てはつける!!ソーイングセットは持ち歩く!!と強く誓いました。  ウールの普段着の着物など、よく共布でおしりの部分だけ居敷宛がついていたりしますが、なるほど必要なものなんですね!  ここがほつれるということは、もう全体の糸も弱っているということで、できたら洗い張り、仕立て直しが理想ですが、布も弱っている場合もありますし、古い着物は信頼出来る悉皆屋さんに相談して見立ててもらうのが安心です。  ただ費用もかかりますから、自力で直して行けるところまで着るか、着るのはあきらめて小物にするか‥‥そのあたりの判断もありますよね。  そして、ここでもうひとつ、ああ着物ってすごいな、手縫いってすごいなと思ったことは、糸は切れても布は切れていない、破れていないということです。これがミシン縫いだったりすると、縫い目が丈夫すぎて、布地がさけてしまうこともあるからです。背伏せが開いちゃうのも、ミシン縫いのものをよく見ます。そうすると、布が弱ってしまうので、もう縫い直しはできません。布を助けるためには、手縫いのほうがいいのですね。  お装束のことを勉強していたとき、とてもざくざくと粗く縫ってあるのに驚きましたが、そのとき生地を守るためにこうしてあるのだと伺いました。生地さえ無事なら、何度でも縫い直せばよいのですものね。  なにはともあれ‥‥おしりが破れるのはやっぱり辛い! 薄物の季節、着る前に危なくなってないか、ちょっとチェック!してみてくださいませませ。