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皆様のおかげで「オトナの着物生活」が本になります!の巻

2024/10/30 00:00
急に寒くなりましたね。先週、うちの月下美人が今年二度目の花を咲かせました。一晩だけのほんの短い時間の開花だけど、とびっきり大きく美しく華やかで、部屋いっぱいに香りが広がる存在感。何度見ても感動です。そして、花が終わってもなお、美しいんですよね~。 酢の物や天ぷらにしても食べられるらしいんですが、うちの小さな鉢では1,2輪しか咲かないため、毎回夢の名残をしばらく楽しみます。 さてさて本題なのですが、12年間毎週水曜日に書き続け(させていただい)ているこのWEBコラム「オトナの着物生活」。どこがオトナなのかというおとなげない私の着物つれづれ話を、毎週読んでくださる皆様のおかげで続いております。その本数なんと500本以上! 塵も積もればといいますが、本当にびっくり。ありがとうございます。 それがこの度、書き下ろし含む145本のネタをリライトしてまとめた本になりました! わ~~~~パチパチ!! 2年前上梓した『その着物、どうする?好きだから知っておきたい保管・メンテ・処分の方法』に続き、河出書房新社さんから『裏ワザ満載、無理なく楽しむ オトナの着物生活』として2024年11月13日に全国書店にて発売になります! 予約も始まっております! 最初、本の企画が通ったときには「もうネタはあるんだから、楽勝だぜ」と思ったのですが、なんせ10年以上前からの原稿なので、昔のイラストなどは印刷するのに解像度が全く足りず、全てモノクロ原稿にかき起こしをすることになり、執筆期間はひたすら写経のような日々でした。 いろんな時期の原稿があるので、見やすいようにまとめなおしたりと頑張りました。ネタは同じでも、イラストも本文もすべて書き下ろしなので、今までコラムを読んでくださった方でも楽しんでいただけると思います。 この連載をはじめてから、いろ~んなことがあって、44歳だった私ももう56歳!! その間に着物を着ながら考えたあれやこれやをぎゅっと詰め込んでおります。ぜひ、お手にとっていただけたら幸いです。 このコラム連載がなかったら、生まれなかった本。本当に皆様と担当様のおかげでございます。次回からはちょっと制作秘話(というほどでもないけど)なお話をさせていただければと思います! どうぞよろしくお願いいたします。

着物にハロウィンは相性よし★の巻

星わにこ
2024/10/23 00:00
やっと涼しくなって、袷の着物が楽しめるようになってきましたね。まだ油断ができない日もありますが、箪笥の中身も入れ替えてわくわくしています。 季節にあった着物や帯、小物を身につけるのも楽しみのひとつ。10月であればやっぱりハロウィンでしょうか。全身でなくても、模様や色でハロウィンぽいものを取り入れるだけでもうきうきします。 街はハロウィンの飾り付けや季節商品が並んでいて、土日にはイベントもあって、可愛いコスプレの子どもたちが歩いていたりします。 普段着の洋服でやったら、大人の場合ちょっと恥ずかしかったりもしますが、着物なら案外平気。着物の時点ですでにちょっとコスプレ入っていますしね(笑)。ハロウィンやクリスマスは、着物と相性よしです。 飛行機の中の時間つぶしでハリーポッターシリーズの映画を見始めてしまい、ちょっと魔法ブームでもある私。着物のコーディネートをあれこれ妄想しまくっている吾輩です(闇)。 取り入れやすいのは半衿や帯留めや帯飾りなどでハロウィンモチーフのものを身につけること。ちらっとしか見えなくても、自分的には満足度が高いんですよね~。私はこの時期のためだけに、蜘蛛の巣の半衿とキラキラの蜘蛛のチェーンアクセサリーを温存しています。 かぼちゃ(ジャックオランタン)、黒猫、魔女帽子、蝙蝠、月、蜘蛛、蛇、髑髏、おばけちゃんなどなど。ちょっと可愛いデフォルメなどされていてもいいですよね。 あとは以前、ハロウィンのモチーフのものがなくても「オレンジ」「紫」「黒」を組み合わせるとハロウィンコーデのできあがり!というコラムを書いたことがあるのですが(もう……8年前!)最近はそれに深い緑もありかな!と思っています。 緑といえばスリザリン……あとは、マクゴナガル先生も緑のローブを着ていて素敵ですよね~(ハリーポッターの見過ぎ)。 気がつくともうあと1週間くらいしか、今年のハロウィンコーデを楽しめる期間がなくなっててちょっと焦っていますが、来年のために仕込んでおくのもまた楽し。 忙しかったり大変だったりするときは、そんな余裕もないけど、ふと季節のコーデを考えるだけでもちょっとハッピー、着られればさらにハッピーになれる。着物って心の栄養だな、って思っています。

出版記念パーティに牛首紬で!の巻

星わにこ
2024/10/16 00:00
先週の金曜日、たかはしきもの工房の女将こと髙橋和江さんの本『動画でわかる!誰でもカンタン楽ちん着付け』(河出書房新社)の出版記念パーティが開催されました。会場は東京タワーのすぐそばで、真っ赤なタワーを久々に見上げてテンションもアップ。 華やかなパーティ会場は、ほとんどの参加者さんが着物で目の保養とはこのこと! 主役のたかはし女将は白の相良刺繍の美しい訪問着で、とお~~っても素敵でした! また、月刊アレコレ編集長の細野美也子さんが、黒の五つ紋に袋帯でお祝いの装いでいらしたのも素敵でした。改まったブラックフォーマル、かっこよかったです。 「パーティ」というと、何を着ていこうかな!というワクワクもありますよね。さて私はというと、訪問着?華やかな小紋? いろいろ迷ったのですが、私の一張羅、牛首紬に袋帯で出席することにしました。限りなく白に近いグレーに淡いグリーンの縦ぼかしに流線が入った、よそ行き紬なのです。帯には扇子を差して、ちょっと華やかに大ぶりの帯留をしてみました。 誂えたときのお話はこちら…… ご褒美着物をネットで誂えちゃった★その1の巻 会場では久しぶりに顔をあわせる方もいて、とってもとっても素敵な時間を過ごさせていただきました。着物でパーティ、笑顔、笑顔が花咲いていて、本当に楽しかったです!! 出版された本は、普通の着付けの本と違ってなんと半分が補整=土台の作り方。補整でインナーの土台作りをしっかりすると、着付けが断然楽になるんです。着物はもう着られるわ、という方にも補整の見直しにお役立ちな一冊です。わにこもイラストを描かせていただきました(宣伝すみません)。 補整って実は、年齢とともに変わっていくものなんですよね。ちょっと太ったり痩せたりしたときも、見直しどきなんですよ。10月18日発売予定ですので、ぜひチェックしてみてくださいね!

SPILE ESSEN2024 ドイツでフォントかるたを袴姿で紹介したよ!の巻

星わにこ
2024/10/09 00:00
友人たちと『フォントかるた』という、変わり種かるたを作ってから早7年。『フォントかるた』を世界に広めたい!という野望を胸に、昨年に続きフォントかるた制作チームとしてドイツで行われる世界最大のアナログゲーム見本市SPIER ESSENに参加してきました。 日本からもたくさんのゲームメーカーが出展していましたが、私たちはJapon Blandのブースの共同出展コーナーの一員として渡独。昨年はチームの他のメンバーが参加したのですが、今年は大学生になった息子と二人で参加させてもらうことになりました。 41回目を迎えるこのイベントは年々規模が拡大し、今年は世界53カ国から出展者が集い10月3日~6日の4日間で20万人以上が来場。英語ネイティブの方ばかりではないので、なんとかコミュニケーションを取れるかんじですが、私はかなり難ありのため、デモプレイは息子にお任せ。いや~ほんとに若い頃もっと真面目に勉強しておけばよかったと思う後の祭り感すごかったです。息子よあとは頼む……。 1995年にドイツで生まれた『カタンの開拓者たち』というボードゲームにハマってから、このドイツのイベントのことは噂に聞いており、私にとって密かな憧れでした。夢が叶うことってあるんですね。 昨年もメンバーが袴姿(かるた競技版と弓道版)で売り子をしたので、私も袴を持参。襷掛けをして、袴にはかるたの札をアイロンプリント。自己満足ですが、やった感ありありです。もうこれだけが私の使命と言っても過言ではなかった(違うはず)。 会場にはコスプレイヤーもたくさん。日本の作品では鬼滅の刃が人気なようで、炭治郎も3人くらい見ましたよ。その他の着物姿は残念ながらほとんど見かけませんでした。ハイライトとしては、トランプのクイーンとジョーカーコスプレのお二人が、かるたのデモプレイをしてくれたのが最高!でした。カードゲーム国際交流! フォントかるたは『欧文版』を販売しており、その名の通り同じアルファベットが書いてあるがフォントが違う取り札を、フォント名と解説(ヒント)を聞いて札をとるかるた。 日本ではかるたと聞くと説明しなくてもルールがわかるので、すぐ「よし、たくさんとるぞ!」と腕まくりをする人が多いのですが(?)、海外では『かるた』は知られておらず、その説明から入ります。ゲームとしては単純と思われることも多く、なかなかかるたのおもしろさ、エキサイティングさを伝えきれないもどかしさはありましたが、「フォントが好き!」という方たちには刺さっている手応えが。このあたりは日本のイベントと同じだなと感じました。 欧文版は英語と日本語のバイリンガル仕様になっていますが、EUで販売するにあたり、ドイツ語版とフランス語版もダウンロードできるよう用意したので、基本お客様にはどこからいらしたか伺うようにしていました。もちろんドイツが一番多いのですが、イギリス、ベルギー、フランス、ノルウェイ、フィンランド、台湾、韓国……と覚えきれない国名を聞きました。中には、息子と他のゲームのデモプレイをして楽しかったからと、次の日わざわざブースを再訪してくれ、フォントかるたを買ってくれたウクライナからポーランドに避難してきているという若者もいました。みんなが好きなことを心から楽しめるよう、世界が平和であってほしいと願わずにはいられませんでした。 そして、このイベントでは各国語版が出版され、国際的に活躍されている他のゲームデザイナーさんたちとお話ができるのもまた大変いい刺激になりました。ゲームを購入してサインをしてもらったり‥‥。日本で遊んだこともある大ヒットゲームの作者さんにも会えたりして、感動。世界は広いな~! とてもとても、よい体験となりました。私にとっては23年ぶり、息子にとってははじめての海外旅行。この円安の中、送り出してくれたチームのメンバーには感謝しかありません……。フォントかるたも世界に翔けますように……。 フォントかるたは、日本のゲームマーケットはじめあちこちのイベントに参加していますので、もしついでがありましたらブースに遊びにきてくださいね! 和文版もかなりマニアックで楽しめますよ!