衿元を指1本浮かせるといいこと3つの巻
星わにこ
2024/07/31 00:00
暑中お見舞い申し上げます。もう何を着ても暑いわけですが、ここまで日差しが強いと、着物で全身を覆うのは直射日光を遮って、却って涼しいのかもしれません。シルクにもUV効果があるそうですし、夏着物は実は暑さ向きなのかも?(と自分に言い聞かせて着ています・笑)。
そこでポイントになってくるのが通気性。着物は袖口や身八ツ口が開いていたり見た目よりも風が通ります。もう一つ、風を通したいポイント、それが衿元と衣紋です。
やはり衣紋は抜き気味のほうが、夏は涼しいです。
あとは衿と首の隙間があると、ぐんっと涼しくなります。
半衿の衿合わせの角度は礼装の時や若い人は鈍角に、普段着や年齢があがると少し鋭角になってくるのが一応のセオリー。それぞれお好みでいいと思いますが、どの角度のときも、普段着でしたら人差し指を鎖骨のあたりから半衿の内側に差し込んで、耳の下あたりまでしごいて、少し浮かせるようにしてみてください。
パカパカにならないよう、ちょっとだけ隙間ができれば完了。こうすると、首元が詰まらないので見た目もすっきりするし、自分も苦しくありません。
隙間から風も通って涼しいです。特に夏は、全然違うので隙間も大きくすることも。あとは、ファンデーションや皮脂などの衿汚れもつきにくくなります。
少しゆったりした風情にもなりますので、大人っぽくも見えますよ。教えてもらったとき、ちょっとしたことでこんなに違うんだ、と感動した着付技です。
もちろん、開ければ開けただけ涼しいですが、開けすぎるとだらしなくなってしまいます。隙間は、ほんの少し空気が通った感触があればOK。
ちょっと首から衿が離れるだけで体感温度が本当に変わりますので、ぜひ試してみてください!
麻の足袋はマジ涼しい。の巻
星わにこ
2024/07/24 00:00
いよいよ梅雨も明け、連日の猛暑&ゲリラ豪雨。激しい季節になりました。ハードル高いなあといいつつも、果敢に夏着物を着るのは根がMなのかな?と自分で思うくらい、年々厳しくなっているような気がします。もうほんと、東京は亜熱帯になっちゃったんでしょうかね。
あれやこれやでちょっとでも涼しく着たいと思うのですが、意外と見落としがちなのが足元。浴衣なら裸足でもいいですが、冷房のきいたところで素足は年齢を重ねてくると結構響くんですよね~。そんなわけで本日は夏の足袋考です。
夏の足袋は、なんといっても「麻」。麻のものが風を通して熱がこもらず、とても快適です。足袋なんてそんなに変わらんじゃろと思っていた初心者の頃の自分に力説したい。変わります!!
レースのこはぜのないタイプのものは、涼しげに見えますが合繊なので見た目ほどは涼しくないです。あと足を支えてはくれないので、ピッタリ足袋を履く良さに慣れてしまうとなんだか心許ない。
レースで二重になっている足袋もありますが、やっぱり麻の足袋にはかないません。見た目の涼しさも大事ですが、麻に慣れてしまうと他が履けなくなってしまいます。私はもう5、6月くらいから「暑いなあ」と感じたら、麻足袋出動です。
ちょっと暑いなと思うと、もう手放せないアイテムになりました。
まだ履いたことないよーという方いらしたらぜひ試していただきたいです。
また、たかが足袋、されど足袋。今は涼しい新素材の足袋なども出ていますので、足元からの涼しさも追い求めてみてもいいかもしれません。
みず色着物でミッチーのワンマンショーに行きました!の巻
星わにこ
2024/07/10 00:00
今回は私の推し語りをさせてください。かれこれ四半世紀近く、途中産休を挟みながら毎年1回及川光博さんことミッチーのワンマンショー(ミッチーのライブ)に参泉(ミッチー用語で参戦のこと)しているわにこです。大学の同級生がミッチーのベイベ(ミッチー用語でファンのこと)で、誘ってくれたのがきっかけ。初心者ベイベ(ミッチー用語で初めてライブに参加した人のこと)でいきなり、「愛と哲学の小部屋」(ライブ中に行われるファンの質問に答えるコーナー)で質問が読まれたのをきっかけに、すっかりミッチーの虜になってしまいました(単純)。
以来、友達と年に一度一緒にワンマンショーを楽しみ、帰りに乾杯して、ミッチー素敵だったね、私たちよくがんばってここに来れたね、また1年がんばろうね!と励まし合って解散までがワンセットで続いております。ここ数年は7月なので、まるで織姫彦星のような私たち(笑)。
ミッチーのライブはとにかく踊ります。いっぱいいっぱいでダンスの予習もできない年もあるけれど、ポンポンを持ってスタンダードナンバー『死んでもいい』をミッチー&会場のベイベたちと一糸乱れぬ振りで踊れば、悩みも汗も涙も煩悩も飛んで行きます。できれば、ミッチーさんも私たちも心も体も健康を保ち、できるだけ長くこの年中行事を続けていきたいと切に願っています。
さて、そんなミッチーさんの二つ名に「嵐を呼ぶ男」というのがあります。それは、ワンマンショーの日は雨降りが多いから。結構、降ります(笑)。そして今年私は7月6日に参泉だったのですが、いや、降りました!!ちょっとやそっとじゃなく、ちょうど移動時間を狙ったかのように、見事な雷と土砂降り。東海道新幹線も停電の影響で止まったそうで、辿り着けなかったベイベもいた模様です。どんだけハードルあげてくるんでしょうか!
私も、渋谷でバスに乗ろうとして見事に土砂降りに遭遇。雨の予報は出ていたのでセオアルファの着物に洗える付け帯だったので、雨コートはいいかと置いてきたのが運の尽き。駅を出て3秒で全身ずぶ濡れになりましたね!! ええもういっそ清々しいほど濡れました(笑)コートがあってもダメだったかもしれない雨でした。バッグだけは、撥水風呂敷で包んだので無事でした。セールでぽちっといてよかったぁ!!
足袋も笑えるくらいびしょびしょ!! バスの中で脱いで吸水ポーチに入れて、足元は裸足で草履姿になりました。夏でよかった‥‥。
さてミッチーのワンマンショーには毎年テーマカラーがあるのですが、今年は『みず色ワンピース』という新曲があり、水色の服を身につけての参泉するとより楽しめる仕組み。水色のワンピースのベイベがやっぱりずぶ濡れで2人ほどバスに乗っていました。私はもちろん水色の着物(笑)。ミッチーのベイベは結構着物率高いんですよ。会場には他にも水色の着物や浴衣のベイベがちらほらいて、勝手に親近感を感じていた私です。
『みず色ワンピース』はミッチーのワンマンショーに水色のワンピースを着てうきうき出かける彼女にちょっぴり妬けるけど、相手がミッチーなら仕方ないかという理解ある彼氏(笑)の気持ちをミッチーが歌うというミッチーの創作スタンスがナナメ上すぎな名曲。とっても可愛い曲で、お気に入りです。
私にはそんな優しい彼氏はいないのですが(爆)、毎回「仕事も詰まってるし家のこともロクにできてないのにワンマンショーに行ってる場合なのか、こんな派手な格好をして」と思いつつ、脳内のもう一人の優しい私が「いいじゃない!なんのために頑張ってるの!行っといで!楽しんでおいで!」と背中を押してくれるため(爆)「わかるぅ~~」となっちゃう曲。Youtubeでも聴けるのでよかったら聴いてください!(推し活)
まあそんなこんなでベイベの需要を汲み、素敵な夢のようなショーを毎年行なってくれるミッチーには感謝しかありません。そしてそこにいく道が困難であればあるほどハートも燃え上がるのかも?
ちなみに、セオアルファの着物と麻のステテコは、びしょ濡れになりましたが3時間歌って踊って笑っているうちにすっかり乾きました。愛の力ですかね(違)。そんな風に、推しに会いにいくためなら着物でもずぶ濡れになったっていいじゃないかと、嵐の中妙に盛り上がる(吊橋効果?)夏の日の思い出ができました。
次の日は着物から帯から、帯枕に腰紐などなどまで全部お洗濯しました~~! いい天気でさっぱり~~! 無事風邪もひかずにすみましたし、また1年がんばります!(でも来年は降らないでほしい・笑)
浴衣でおでかけ!に持っていきたいアイテム8選の巻
星わにこ
2024/07/03 00:00
早いものでもう今年も半分が過ぎてしまいました。7月頭はまだ梅雨が明けていませんが連日蒸し蒸しで、しかも雨が降るかもということで非常に着物ででかけるのに厳しい日々です。
そうはいっても、仕事で着物!のときはありますので、雨でもなんでも!なんとかして着物で出かけるのですが、やはりそれなりの『装備』があると安心です。
雨対策については、こちらの記事が梅雨の時期よく読んでいただけているようです。
関連記事:着物好き必携☆雨の日の味方、撥水風呂敷・撥水足袋・吸水ポーチの巻
この撥水風呂敷はめちゃめちゃ便利で、雨が降らないと思っていてもバッグに入れておくと、ぱらぱらっときちゃった!というときに本当に便利。今、なんと夏物セールでお安くなってます。私も気になってた柄を追加ポチ‥‥。
さて、本題の「浴衣でおでかけ!で持っていきたいもの」ですが、やはり急に降られたときのために雨対策はほしいところ。
スマホや財布など通常の必需品にプラスのおすすめアイテムは
・晴雨兼用傘(折り畳み軽量タイプおすすめ)
・撥水風呂敷
・てぬぐい2枚
・着付けクリップ
・扇子
・大きめサマーストール
・絆創膏
・冷汗汗拭きシート
です。全部持つ必要はないですが、あるといい理由は下記の通り。
晴雨兼用傘:ぜひ入れて欲しい&最近ほんと買ってよかった!と思っているのが、折り畳み自動開閉の軽量タイプ。洋服のときにも必ず持ち歩いているのですが、暑い時には日傘(あると全然違う!)急な雨には雨傘として大活躍。しかも自動開閉ってすごく便利なんですよね!! 片手でさっと開けて閉じられるってすごい!! それを吸水ポーチにいれればまたバッグにしまえて置き忘れもありません(これほんと重要)。
撥水風呂敷:帯を保護したり、バッグを保護したり。外で座る?となったときお尻に敷いても。なにかと使えます。食事のときに帯や膝の保護にもよいですが、ちょっと大袈裟になるかもなので空気を読んで(笑)
てぬぐい:ハンカチがわりに、食事のときに、汗拭きにと万能選手。雨にふられたときなどには2枚あると安心です。吸水ポーチ代わりにも。
着付けクリップ:帯がゆるんできちゃった?みたいなピンチや、トイレにいくときなどに便利に使えます。
扇子:ハンディ扇風機でもいいんですが、浴衣にはやっぱりこちらが素敵。うちわもいいですね!
大きめサマーストール:冷房がきついときなど、首元や肩に羽織るとGood。
絆創膏:万一の下駄の鼻緒ずれに。
冷汗汗拭きシート:めっちゃ暑い屋外で、本当に嬉しい!! 浴衣を着る前に体を拭いてから着ても効果大ですよ~! パックごと持ち歩くのはちょっと‥‥だったら小さめジップロックに小分けして。
夏のイベント、お祭り、花火、ビアガーデン‥‥いろいろ浴衣で出かけたいシーンはてんこ盛り! 楽しいおでかけになるよう、ちょっと持ち物も工夫してみてくださいね。