今年の桜は去年に続き、早く満開を迎える様ですね。自転車を走らせてあちこちの桜を見にいきましたが、家の近所ではこの数年で老木の整備がかなり進んで、川沿いの桜並木が消えていたり、大きな桜が減ってちょっと寂しいです。
さて、今週は久しぶりに妄想コーデ! いち利モールのオンライン試着室で遊んでみました。
今回は桜色に四つ目結の絞りがまるで桜の花びらの様にも見える小紋で、お花見と入学式のふた通りのコーデを考えてみました。
このお着物は「小紋」ではありますが、控えめな絞り柄が大きく飛んでいるので、やわらかものですが色無地の地紋おこしのように見えなくもありません。入学式などで付き添いの立場で控えめに装うのにもよいと思います。
カジュアルコーデでは、名古屋帯とメリハリのきいた春色の帯締め・帯揚げ、レースの半襟をあわせてみました。
礼装コーデでは、西陣の袋帯、絞りの帯揚げに平組の帯締め、おめでたい七宝の刺繍半衿をあわせました。礼装では色の主張を抑えると、上品になります。
同じ着物なのに、随分イメージが変わりますよね。この着物にはこの帯、と決めてしまわないで、いろいろ組み合わせを考えてみると楽しいものです。
着物のルールに「格」というものがありますが、これも正解があるようでないいようなもの。例えば、この飛び柄のやわらかものの小紋と、紬の訪問着がどちらが礼装として着やすいかといえば、限りなく無地に近いこの小紋でしょう。柄付や色、やわらかものか紬か、などなど、訪問着・付け下げ・色無地・小紋という区分だけではジャッジできないものです。
また、着ていく場所のTPOにもよりますし、一概に訪問着のほうがいいとか小紋だからだめだとか、そういうものでもないのです。また、値段が高いから格が高いというものでもないのが、面白いところです。
カジュアルだったら基本自分の好きなものを着たらいいですし、そうでない場合は招かれた場にふさわしいかどうか、想像するとよいと思います。
そういう点では、着物は無地っぽいものや少し控えめな柄付のもののほうが帯でドレスアップ・ドレスダウンしやすいと言えるかもしれません。
そろそろ羽織やコートを脱いで、帯付き姿でおでかけできるシーズンになります。帯と着物のコーディネートを楽しみましょう!