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総絞りの帯揚げをアイロンで伸ばして大人の帯揚げに☆の巻

星わにこ
2021/09/22 00:00
総絞りの帯揚げは買うととても高いものですが、やはり七五三や振袖など子供や若いお嬢さんの礼装に使うイメージが強いですね。 若い時には帯揚げはボリュームたっぷりに結びますし、年齢が上がってくると控えめにしますから、総絞りは似合わなくなってきます。 大人が使って悪いというわけではありませんが、若い頃のものをそのまま使っているなあ、という感じになってしまいがちです。もう使わない(使えない)なあ、とたんすの肥やしになっているものをお持ちの方もあるのではないでしょうか。 譲ったり、小物を作ったりするのもよいですが、色など気に入ったものであればアイロンで伸ばして自分で使うというのもおすすめです。 スチームアイロンをしっかりと生地をひっぱりながらかけると、絞りの山が平らになります。まったく平らにはなりませんが、これだけでちょっとふんわりした使いやすい帯揚げの出来上がりです。 絞りを伸ばすと、糸をくくって染まっていない白い部分がよく見えるようになるので、絞ってある状態より少し色が薄く見えます。それもまた大人っぽく使いやすいのではないでしょうか。 総絞りではありませんが、よくある見える部分だけ絞ってある帯揚げにアイロンをかけて伸ばしてみました。 左側がビフォーで右側がアフターです。幅もぐんとひろがりますね。色もやさしくなってよい感じです。 優しい雰囲気のかわいい帯揚げになりました。これなら50代の私でも使えます! ふんわりしていて、ちりめんに近い感じで伸縮性も少し残っているので、とても扱いやすいです。ちょっとドレッシーな装いの時に。 ただし、一度伸ばしてしまうと元には戻りませんのでご注意を! 絞りが伸びてしまった時は 今回は、絞りの帯揚げに関する情報をもうひとつ。総絞りに限らず、飛び絞りやりんだしなど、一部の絞りの帯揚げは、ちょっと絞りが伸びてしまったなと思ったら、やかんの湯気や、スチームアイロンの湯気(押し当てないで、蒸気だけをあてる)ことで、もとの絞りの高さが戻ります。 この方法は、自然にのびてしまった場合は元に戻りますが、今回のようにアイロンで強く引き伸ばしてしまったものはもどりませんので悪しからずです。 絞りの帯揚げ豆知識でした。

ほんのり色付きレース半襟で秋色コーデの巻

星わにこ
2021/09/15 00:00
単衣がしっくりくる気温になりましたね。単衣は夏物と袷のシーズンの間、初夏と秋に活躍します。初夏と違って、秋はすこしシックに装いたいですね。 帯や帯揚げ帯締めなどの小物を秋らしくするのはもちろんですが、半襟のトーンを真っ白から少し落とすだけでぐっと秋の装いになります。 おすすめしたいのは、色付きレース半襟。レース半襟はカジュアルシーンなら衣替えを気にせず使うことができますし、そろそろ半襟の切り替えどうしようかなと悩むようなときに本当に便利。 ちょうど今頃9月の半ばは、あー半襟変えないと!と思うクライマックス(笑) 関連記事:夏から秋への半衿、帯揚は? 組み合わせおさらいの巻 毎年うーん、合ってるかな?と一応確認したりする衣替えルールですが、レースの半襟なら、ここを気にしなくてもいいと思うと本当に便利なんです。 黒や葡萄色など秋らしい濃い色もいいのですが、アイボリーやベージュ、薄茶など真っ白じゃないものに変えるだけで温かみが加わり秋らしさがアップします。あと、レースの質感もちょっとドレッシーでいいですよね。 レースと一言で言っても、綿レース、光沢のあるレースなどの素材感や柄でも雰囲気が変わりますから、選ぶ楽しみがいっぱいありますよ! レースはちょっと、という方でも、オフホワイトやアイボリーなどほんの少し色の入ったペールトーンの半襟にするのであればあまり抵抗はないのではないでしょうか。 それだけで、同じ単衣でも初夏と秋を着分けることができますので、色付きレース半襟での秋の演出、まだやったことないかもという方、ぜひお試しください。

パソコン&スマホ試着室で憧れの牛首紬コーデ!小物使いで印象チェンジの巻

星わにこ
2021/09/08 00:00
気がついたらすっかり季節は秋に。今年はなんだか夏が短かったような? 暑いと嫌なくせに、涼しくなると寂しいのはどうしてでしょうか。 でも、涼しくなると途端に着物を着る気もアップしてきますね。そんな気持ちを久々に妄想コーデにぶつけてみました。 いち利モールの試着室がパソコンもリニューアルして、ただいま第10回コーディネート大会開催中。9月23日まで3コーディネート投稿できます。大賞に選ばれると一式プレゼントとのこと。太っ腹企画ですよね。そして最近離せばわかるお年頃の、ローガンズのわたくしとしては、パソコンの大きい画面で新コーディネート画面が確認できるようになったのが嬉しい限りです。 さて早速! ここは思いっきり夢をぶつけようと、1度は着てみたい憧れの牛首紬をベースにコーディネート開始。白山工房の横段ぼかしはしゃっきりしすぎずとっても着やすそうです。 牛首紬は石川県の重要無形文化財。大島、結城と並んで日本三大紬のひとつです。流通量が少ないので、なかなか見る機会が少ないものです。二匹の蚕が偶然に作る玉繭から挽かれた特殊な糸で織られており、釘に掛けて引っ張っても破れないという丈夫さから、別名「釘抜き紬」とも呼ばれています。紬ですが、白生地で織ってから染める染め織両方の魅力があります。私にとっては郡上紬と並んで、憧れの紬です。 帯はちょっと力を抜いて、光沢のある細かい市松地紋にヤツデなどの大きな葉模様がデザインされた9寸名古屋帯。着物と同じトーンの色合いで、秋色の落ち着いたコーディネートにしてみました。 着物と帯の色を合わせると、ワンピース感覚になって洋服の中でも浮きません。でも、全体がのっぺりとしがちなので、帯揚げと帯締めでキリッと締めます。反対色を持ってきてもいいのですが、あえて同系色のちょっと濃い色目で強弱をつける方向にしてみました。こういうはんなりコーデが好きなんですよね~。 同じ着物と帯でも、小物を黒で揃えるとかなりキリッとした趣になります。帯揚げも帯締めも半衿も、面積としては全体の10%に満たないのに、全く違う印象になるから不思議なものです。おしゃれ着、カジュアルシーンでは好みと個性で自分の好きなように決めてよいと思います。 実際手元にあるもので、あれこれ色を取り替えようとおもうとなかなか骨がおれますが、試着室ならすいすい。先入観に囚われないでばんばんいろんなものを合わせることができます。色の感覚を磨くのにももってこいですね。同系色よし、反対色よし。好みのパターンも探れます。 基本は、帯や着物の中にある色を拾うと馴染みがよいのですが、思い切って離れた色を持ってきても「わお!」となる場合もあるので、時間を忘れてカチカチしてしまいます。 実際には実物を合わせてみるのが一番ですが、こうやってイメトレしておくと柔軟に楽しめるようになりますよ。 着物と帯はもちろんだけど、小物合わせも可能性無限大! 秋の夜長をスマホ&パソコン試着室で楽しんでみませんか。

汚れ防止に。衣装敷の表はどっち? 定期的に買い替えようの巻

星わにこ
2021/09/01 00:00
衣装敷、皆様使ってらっしゃいますか? だいたい畳一畳弱くらいのサイズで着物を着る時に下に敷く和紙などでできた敷物で、着付師さんには必須アイテムですよね。「たとう紙」とも言われることもあります。 でも着付け教室では使ったけど、自分で着る時にはあまり使わないという方も多いのではないでしょうか。 昔は畳の上で生活していたので、畳のささくれや細かなゴミなどが着物につかないよう衣装敷を使ったものです。絨毯やフローリングでも、同じことですね。 衣装敷には三角のポケットがついているものが多いですが、このポケットがついている方がオモテ面になります。着付けの勉強をしているときに、このポケットに余分な糸くずなどが出たときに中に隠して集めておくよう教わりました。 ポケットがついていないものでも、汚れ防止が主目的ですから表と裏を区別できるように模様などがつけられています。きれいな面が常に表になるように、ということですね。 また出先で着替える必要があるときなどは、どんな場所かもわかりませんから、これが1枚あると安心です。 私は自分で着物を普段に着るときには滅多に使いませんが、訪問着などちょっとよそ行きのものを着るときには使います。 汚れがつかないという実用面が一番の仕様理由ですが、なんとなく「正式感」があるからです。よそ行きの着物を着るということは、身なりをきちんと整えるということ。衣装敷を使って、普段よりちょっと丁寧に着付けをすることで、「今日はちゃんとしました」という気持ちになれます。 またその衣装敷を敷いているスペースの中に、準備をして着付けを完結させるのも、始末がよく美しい所作ですよね。ゴミや汚れ、普段の雑さから離れて、ちょっとオーバーかもしれませんが、清浄な空間を作る結界のようなものかもしれません。 これは本当に自己満足や自己暗示でもありますが、実はこういう「手順をきちんと踏みました」というようなことは、着付けにおいては大事な部分だと思います。 着物や帯だけでなく、着付けに使う道具にもいろいろな意味や想いが込められていると私は感じています。面倒なことは全部やらなくていい、気にしなくていい、ただ着ればいいというのであれば、着物に対してこんなに思い入れもなかったのではと思います。 もちろんこだわりすぎて「こうでなくてはならない!」と決めつけたり押し付けたりというのはまた違いますが、着物にまつわるエトセトラな知識をインプットして、私は今日こうしたいから、これを選んで身につけていますというアウトプットをしたいなといつも心がけています。 私の場合、衣装敷を敷くときは「今日はよそ行きの着物を、きちんと着るぞ!」という気合いの現れみたいなものでもあります。また、猫を飼っているので、着物をたたんだり広げたりするときにも使います。風呂敷なんかを代用もできますが、やはりパリッとした衣装敷を敷くと気持ちがいいし、盛り上がります。 この衣装敷、紙製のものが多いので使っていると結構破れたり汚れたりしてしまいます。高級和紙製はちょっといいお値段ですが、消耗品なので基本お手頃なお値段ですし、不織布やビニール製のものあります。私はセールの時期などにストック買いをしておいて、ちょっとくたびれてきたなと感じたら取り替えるようにしています。着付け教室用のがそろそろ替え時かな(^^;) そういえば衣装敷もってないな、とかくたびれているかも?と思われたら、セールのときが狙い目です(^^)新しいものはやっぱり気持ちがいいですよ。