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卒業式。着物の母の気持ちの巻

星わにこ
2024/03/06 00:00
3月。卒業式シーズンですね。うちの子どもも先日無事高校の卒業式を終えました。春からの進路も決まり、ほっと一息ついております。あとは頑張って学費を稼ぐだけ!です。 高校は私服通学のため、卒業式は女子はほとんど袴! 大学の卒業式のようでした。袴の男子もちらほらいましたが、男子はスーツが主流。 受験のあれこれで、すっかりスーツのことを失念していて卒業式に購入が間に合わず、とりあえずジャケットだけでも買わないかというと、友達に借りることにしたという返事だったので、まあいいかと思っていた間抜けな母の私。 本当は黒紋付袴を用意していたのですが、卒業式が終わったら打ち上げだからと拒否られ、卒業写真を別日に撮影させてもらうことと引き換えに手打ち。当日は本人に任せるか‥‥なんて思っていました。 当日別々に学校に行き、体育館で待つことしばし。卒業生入場のみんなの晴れ姿に目頭が熱くなります。いよいようちの子‥‥と思ったら‥‥えっ!! そこには黒のウインドブレーカーの上下を着て、胸にコサージュをつけた我が子が‥‥!!! あ、友達に借りるって行ったけど、別にスーツって言ってなかったな‥‥。 いやだがしかし、ウインドブレーカーって(白目) はい、もちろんうちの子だけでしたよ!!! もうやっちまったもんは仕方ないですけど‥‥。涙もひっこんだ母でした。 この際、何事もなく(なかったと言えるのか)、元気で卒業してくれただけでいいと思うしかないと式の間中、なんともいえない気持ちでございました。 さて、気持ちを切り替えて(涙)着物の話ですが、女の子たちの袴姿は本当に華やかで、とても素敵でした。小学校、高校、大学の卒業式で袴の着用率も上がっているし、成人式も振袖を着るし、今のお子さんたちは私が若かった頃より、ずっと行事での着物の着用率が高いかもしれません。 これからのシーズン、袴の着付けの仕事が増えるので思わずめちゃ業者目線で観察してしまいました(爆) 父兄席にも着物のお母さんが数名。入学式より人数が増えていました。訪問着の方が多かったかな。 私ももちろん着物で。卒業式の昭和の定番の黒羽織に一つ紋色無地でした。久しぶりに色無地に袖を通しましたが、やっぱり気持ちが引き締まりますね。 新しく買ったものはありませんが、自分的一張羅をひっぱり出しました。 着物:一ツ紋色無地(嫁入り着物) 帯:母の辻ヶ花袋帯 羽織:母の紋付を羽織に仕立て直したもの    義母の羽織紐で 帯揚:中野スズミさんにオーダーしたワニ 帯締:道明の奈良組 草履:カレンブロッソの白 こだわりは帯揚げです! ワニに、双葉が生えている図案をリクエストしたものです。 子どもの名前に植物の漢字が入っているので、成長を祈って描いてもらいました。今や、樹も大きく育ってワニが潰れそうですが(笑) そして、中身ですが たかはしきもの工房のペチコ! 足袋下ハイソックス! 足袋はゑびす足袋のふわもこ足袋! 腕にはアームカバー という防寒ばっちりスタイルで、冷え知らずでした。 特におすすめなのが「ペチコ」。これは昔の都腰巻(ニットの腰巻)のアクリル復刻版なのですが、暖かいのはもちろん、のびがよくて、お手洗いとかにいくとき着物の裾をくるっと包んで上に持ち上げられるので、とってもいいんです。 特に柔らか物だと、トイレで四苦八苦しがちなんですが、ペチコだとらくちん! 和装肌着をスリップのスカートタイプ愛用の方の気持ちがわかります。 自分的には、卒業式完璧母着物コーデのつもりででかけたのに、まさかウインドブレーカー攻撃で薙ぎ倒されるとは思いませんでした‥‥。やられた。。。 家に帰って一悶着あったのは言うまでもありません。一生の思い出話になるやつですね。友達に上下揃いなんだから、スーツといえなくもないかもよ?と言われ、そうだなあ、黒の上下だったし色的にはそんなに浮いてなかったし、五つ紋の場所にブランドロゴが入っていていいかも‥‥いいわけあるか。 時々、かましてくれる子どもですが、気がついたらもう成人。自分のやりたいように生きていってくれればいいのかもしれません。卒業シーズンはちょっぴりおセンチになりますね。 全国の卒業生と卒業を見守るご家族の皆さんに幸あれ!