文金高島田、白無垢、黒引、色打掛。昭和な女の子にとって花嫁さんといえば着物。ぬり絵や着せ替え人形で遊んだりしたものです。令和になっても、和装ウエディングはやはり根強い人気がありますよね。
私が着付けを担当しているフォトスタジオでも和装のウエディング撮影を行なっています。白無垢のかわいらしさ美しさはやはり格別で、何度携わっても毎回感動します。
着付けも花嫁着付けはちょっと特別。伊達締めも普通の2倍の長さのものを使いますし、裾引きになるのでおはしょりなどもとりません。補整や帯結びもこの時だけしかやらないぞというのがいっぱいで、毎回婚礼写真のご予約をいただくと気合を入れて練習をします。
この花嫁衣装ですが、挙式のときに「綿帽子」や「角隠し」を頭につけます。綿帽子は顔を隠すため、洋装でのウエディングベールに相当するもので、挙式が終わったら外します。角隠しは髪につけることで角を隠す、鬼嫁にならない(笑)というような意味合いがあり、披露宴のときにつけていてもOKです。
綿帽子も角隠しも日本髪につけるのが前提なので、普通のアップスタイルにはつけられません。でも、挙式は白無垢でして、披露宴ではドレスが着たいなんていうときに簡単に髪もチェンジできるようにカツラを被らないなんてこともあります。
でも、挙式の時には憧れの綿帽子を被りたい‥‥そんなときに秘密兵器があるんです。それが‥‥「綿帽子キーパー」(ドラえもんの声で)!
いくつか種類があるのですが、ロボコンのロビンちゃんの頭についてるやつ(昭和)か孔雀みたいな扇形に広がってるものか、綿帽子の形に骨が組まれているものなどがあります。それを頭につければ、カツラの高さが出るので、日本髪に綿帽子をかぶっているような高さとフォルムが出るというもの。
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昭和な家スタジオではロビンちゃん形式を使っていますが、これはこれで可愛いんですよね~~。でも、人前で見せるものではないので見たことがある人は少ないのではないでしょうか。
先日ひさびさに婚礼写真の撮影があり、ロビンちゃんも使いつつ可愛らしく美しい花嫁さんのお支度をさせていただきました。
白無垢で綿帽子あり、なし、色打掛とチェンジして撮影したのですが、どれも素敵でしたーー! 色打掛は豪華な金糸の刺繍ががっつり入った鶴のもの。ご縁があって漫画家の佐伯かよの先生がお持ちだったものをお譲りいただいたのですが、実際に着ていただく機会がなかったんですが、今回初めて羽織っていただいたら、めっちゃゴージャスで可愛くて素敵でした(語彙)。着物って、畳んであったりかけてあったりするよりも、人が着た時が一番輝くんですよね~~!
そして婚礼衣装って、本当に特別だなあ~って改めて思いました。スタジオをご利用くださったお二人にも感謝です。末長くお幸せに!!