1月も終わりになり、大寒となりました。節分までが1年で一番寒いと言われる時期です。今週は特に七十二侯で水沢腹堅(さわみずこおりつめる)、沢つまり流れる川の水も凍る寒さといわれる期間になります。
確かに寒い! そんな時期は温かみを感じさせる着物が着たくなりますね。久しぶりに髭紬の帯を取り出して結んでみたら‥‥あれ!たれが短い! このままではお太鼓ができない!
また箪笥の中にしまっておいたら縮んでしまったわ・・・・。という冗談はさておき、そうだった~!短い帯なのを忘れてた。
でも、途中まで結んでしまって、結び直す時間もないし・・・・という時はありませんか? そんな時は、細い仮紐を使ってください!
短いたれで、普通にお太鼓を作って、引き返しが短くてもOKです。お太鼓の下線に仮紐を通して、結んでください。これでお太鼓の形ができて崩れることはありませんよね。
普通はそこで、手を通して帯締めを結べばこの仮紐はとってしまいますが、引き返しが短い場合には、帯締めで押さえられないのでお太鼓が落ちてしまいます。
でも、仮紐はしたままで、帯の中に仕舞い込んでしまうのです。これでお太鼓は崩れません。その上に手を通して普通通りに帯締めを結ぶだけ。
仮紐が見えてしまうと「あら」ということになりますので、なるべく見えないように帯の中に仕舞うのがポイントです。
短い帯を結ぶためには、手をなるべく短くとる、とか、前の部分を一重にする、とか結び方自体を変える、とかいろいろな方法がありますが、極端に短い帯以外はこの隠し仮紐方式で結んでしまいます。
理由は、帯の結び方を変えなくてもいいから。なにも考えずにいつも通りに結んで、長さが足りなければ仮紐で止めてしまう。一番楽ちんで時間短縮であります。
最後の最後で「あらっ!たれが短い!」となったときは、この裏技を思い出してくださいね!
それにしても、この禰豆子(ねずこ。正しい表記はネ+爾)ちゃんみたいな帯、一昨年まではこんな裏技なしで結べてた気がするんですが、タンスの中で(まだ言ってる)‥‥‥痩せたいです(切実)。