やっと着物を着ても暑くないかな?と思える気温になった東京です。とはいえまだまだ単衣でもいいぐらいですが、外に出るとちょっと肌寒かったり。そんなときの調節に便利なのが羽織です。
羽織もやはり着物と同様、薄羽織、単衣、袷とあって着用時期も決まっています。
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羽織の着用時期の目安って?
よく「楓(紅葉)が色づく頃から、桜が散る頃まで」といいますが、これは袷の羽織を着る時期の目安です。2014年のコラムでは10月くらいからと書いていますが、温暖化が進んで11月くらいから、に変更してもいいくらいではないかと思いますね。
一方暖かくなって活躍期間が伸びるのが薄羽織やレース、単衣などの羽織です。特にレースの羽織は半襟などと同じようにカジュアルシーンであれば、衣替えのルールに縛られないで使うことができるので、「今日はレースの気分だわ」というときいつでも使えるのがいいですね。
羽織のいいところは
1、オシャレをより楽しめる
2、ちりよけになる
3、脱ぎ着自在で体温調節ができる
4、着付けのあらかくしもできる(笑)
でしょうか。
気に入った羽織を着ればテンションも上がりますし、着物とのコーディネートでよりおしゃれも楽しめます。
また、着物や特に帯をちりほこり、汚れから守ってくれますので外出時も安心です。
羽織は、道行やコートと違って室内で脱ぐ必要がないので、着たままでもいいし脱いでもいいので体温調節に役立ちます。オンオフ自在は嬉しいですよね。
レースは透けてしまいますが、透けない単衣の羽織なら、多少帯結びがまずくても隠してしまえるので、ちょっと気持ちが楽です(笑)。お太鼓が隠れてしまうので最初からしない!という荒技も。昔は普段着用に前帯だけマジックテープで止める「前だけ帯」があって、それを羽織を羽織って使ったりもしたそうです。普段に着物を着ていた時代の知恵ですね。自由な発想で着たらいいのですよね。
ちょっとおすすめしたいのは、男性用の羽織を着ること。
私は裄が67センチなのでリサイクルの着物で安価に十分な大きさの羽織やコートを入手するのは難しいのですが、男性用なら簡単に裄ピッタリのものが見つけられます。多少袖丈が長くても、袖は人形仕立てといって振りの部分が縫われてしまっているので、着物と袖の長さがあっていなくても見えません。いい。
それから、男羽織は羽裏がかっこいいものが多いのです。龍虎に鯉、富士山などの風景画、茶道具やちょっと艶っぽい美人画などなど、粋なものがたくさん。羽裏が凝ったものを探し始めるとキリがありません(笑)
男羽織はちょっと重くて、ちょっとマニッシュなジャケットを羽織っているようなテイストになります。紋付だと決まりすぎ(というか主水スタイル@必殺仕事人になりがち)になるので、私は髭紬の男羽織を着たりしています。丈も長いものが多いので、かっこいいスタイルになりますよ。
クールなコーデに合わせてもいいし、派手な着物に合わせてもまたよし。
いつもの羽織スタイルとちょっと変わった楽しみかたはいかがでしょうか。