新着記事

アーカイブ

メールマガジン・会員登録はこちらから

汚れ防止に。衣装敷の表はどっち? 定期的に買い替えようの巻

星わにこ
2021/09/01 00:00
衣装敷、皆様使ってらっしゃいますか? だいたい畳一畳弱くらいのサイズで着物を着る時に下に敷く和紙などでできた敷物で、着付師さんには必須アイテムですよね。「たとう紙」とも言われることもあります。 でも着付け教室では使ったけど、自分で着る時にはあまり使わないという方も多いのではないでしょうか。 昔は畳の上で生活していたので、畳のささくれや細かなゴミなどが着物につかないよう衣装敷を使ったものです。絨毯やフローリングでも、同じことですね。 衣装敷には三角のポケットがついているものが多いですが、このポケットがついている方がオモテ面になります。着付けの勉強をしているときに、このポケットに余分な糸くずなどが出たときに中に隠して集めておくよう教わりました。 ポケットがついていないものでも、汚れ防止が主目的ですから表と裏を区別できるように模様などがつけられています。きれいな面が常に表になるように、ということですね。 また出先で着替える必要があるときなどは、どんな場所かもわかりませんから、これが1枚あると安心です。 私は自分で着物を普段に着るときには滅多に使いませんが、訪問着などちょっとよそ行きのものを着るときには使います。 汚れがつかないという実用面が一番の仕様理由ですが、なんとなく「正式感」があるからです。よそ行きの着物を着るということは、身なりをきちんと整えるということ。衣装敷を使って、普段よりちょっと丁寧に着付けをすることで、「今日はちゃんとしました」という気持ちになれます。 またその衣装敷を敷いているスペースの中に、準備をして着付けを完結させるのも、始末がよく美しい所作ですよね。ゴミや汚れ、普段の雑さから離れて、ちょっとオーバーかもしれませんが、清浄な空間を作る結界のようなものかもしれません。 これは本当に自己満足や自己暗示でもありますが、実はこういう「手順をきちんと踏みました」というようなことは、着付けにおいては大事な部分だと思います。 着物や帯だけでなく、着付けに使う道具にもいろいろな意味や想いが込められていると私は感じています。面倒なことは全部やらなくていい、気にしなくていい、ただ着ればいいというのであれば、着物に対してこんなに思い入れもなかったのではと思います。 もちろんこだわりすぎて「こうでなくてはならない!」と決めつけたり押し付けたりというのはまた違いますが、着物にまつわるエトセトラな知識をインプットして、私は今日こうしたいから、これを選んで身につけていますというアウトプットをしたいなといつも心がけています。 私の場合、衣装敷を敷くときは「今日はよそ行きの着物を、きちんと着るぞ!」という気合いの現れみたいなものでもあります。また、猫を飼っているので、着物をたたんだり広げたりするときにも使います。風呂敷なんかを代用もできますが、やはりパリッとした衣装敷を敷くと気持ちがいいし、盛り上がります。 この衣装敷、紙製のものが多いので使っていると結構破れたり汚れたりしてしまいます。高級和紙製はちょっといいお値段ですが、消耗品なので基本お手頃なお値段ですし、不織布やビニール製のものあります。私はセールの時期などにストック買いをしておいて、ちょっとくたびれてきたなと感じたら取り替えるようにしています。着付け教室用のがそろそろ替え時かな(^^;) そういえば衣装敷もってないな、とかくたびれているかも?と思われたら、セールのときが狙い目です(^^)新しいものはやっぱり気持ちがいいですよ。