東京はあっという間に桜が満開になってあっと言う間に散り始めてしまいました。まだ3月なのに今年は本当に早いですね。これから桜前線が北上していくと思いますが、いつもより少しだけ早い春。まだ集まってお花見はできないけれど、上を見上げて花を楽しむ心を忘れないでいたいなあと思います。
さてさて春はまた、お別れと出会いの季節ですよね。4月から新生活を始める方もたくさんいらっしゃると思います。我が家も子どもが高校生に。入学式には保護者が1名だけ参加できるとのこと。手持ちの着物で出席しようと思っておりますが、もしももしも新しく誂えるとしたらどんなかな?とふと思い。
おりしも、いつも妄想の翼を羽ばたかせているいち利モールの試着室のスマホ版ができたとのことで早速試してみました。
可愛いイラストの女性に、帯や着物を選んで着せていきます。指でぽちぽち選んで行くアクションでPC版より直感的に操作できます。後ろ姿もすぐ確認できて、帯姿もどんなかんじか見つつ、コーデを決められます。
よいな!と思ったのは帯締めや帯揚げ部分、着物の模様などさっとスワイプで拡大して確認できるところ。今までは帯締めなど正直細かい部分どうなってるの? という時がありましたがこれならばっちり!! 帯締めは丸組で、白に少し赤が入ったもので、おめでたい気持ちを表してみました。
着物はおめでたい花菱地紋のピンク。帯は西陣の葡萄唐草の袋帯。帯揚げは銀糸入りの若葉×薄緑の縦ぼかしでちょっと桜に新緑もまぜて。ああ~~楽しい!!やっぱり妄想コーデはめちゃ楽しい。
控えめだけどちょっと華やかな春の色無地入学式出席妄想コーデの出来上がりです!
>コーデ詳細はコチラ
式典色無地の注意としては、実は濃い色を選ぶと旅館の仲居さんのようになってしまうこともあり、薄めのお色が無難かも。あとは、なにしろ1色で面積が広いですから、顔映りのよい自分に似合った色を選ぶことが大切です。好きな色も大事ですが、肌の色などにあうものをあらかじめ知っておけるといいですね。
地域性もあるかとは思いますが、卒入式へ着物で出席する場合は、訪問着や色無地などに袋帯の礼装~略礼装での出席が一般的。スーツ相当の服装になりますので、訪問着や付下でもあまり派手ではない、控えめなものが好ましいとされています。主役はあくまで子どもということで、母は付き添い。式典などに出席する場合は、自分の好きなものを着るというよりは、場にふさわしいものを選びましょう。
私自身はもともと色無地好きということもあって、略礼装と言われる一つ紋の色無地で、黒羽織を羽織るスタイルでずっと出席してきましたが、小中学校ともに着物で出席されるお母さんが1、2人という状態だったので、地域性とは。という状態でしたが‥‥。
着物は華美だと言われることもありますが、体型が多少変わっても流行や自分の年齢が変わっても、何十年も着られるスーツやワンピースというのはないのではないでしょうか? 自分で着られれば着付け代もかかりませんし、かかるのはお手入れ代くらい。なにより着物を着ることで気持ちが引き締まってよいものです。
もし、入学式着物を着ようかどうか迷っている方がいらしたら、ぜひ!袖を通してください。春の日の、よき想い出になると思います。
子どもに「そういえばあのとき母は着物を着ていたな」なんて思い出してもらえたらいいなあなんて、ふと思う春でした。