着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」
★紅花染め体験とシュシュと風呂敷で浴衣に似合う手提げポーチを作りました!
先日子どものお供で「紅花染め」のワークショップに参加してきました。講師は「ふろしき王子」ことよこやまいさおさん。
まずは、「紅花染め」の体験です!
子どもたちが、乾燥した紅花の花びらを水の中で揉むと、最初は黄色い色が出てきます。黄色い水を捨てて、水を含んだ花びらを揉みながら洗い、熱した重曹(ソーダ灰)を溶かした水につけて紅の染液を抽出。
その染液に布を浸してかきまぜながら、クエン酸を入れて中和していくと、シュワシュワと泡が立って、液がキレイなピンク色に変化していきます。こんなにキレイな色になるの? と驚くほどの鮮やかさ。
布に十分染液が行き渡ったら、塩素を抜いた水で洗って完成!
とってもキレイなピンクの風呂敷ができあがりました\(^O^)/
紅花は染料としてだけでなく、昔の女性のお化粧にも使われていました。
「京紅」は、上質のものは『金一匁(もんめ)紅一匁』ともいわれるほど高価なものでした。力がはいりすぎずにそっと塗れるので薬指に紅をとって唇につけます。だから、薬指は「紅差し指」とも呼ばれるそう。指に残ったら、頬につけると頬紅代わりに。
実際につけさせていただいたのですが、とっても可愛い色でした。新鮮な血の色と同じなので、とても肌なじみがよいのだとか。
染め上がった風呂敷を満足そうに持つ息子の横で、
いつか紅花染めの着物がほしいな~と、夢膨らませるわにこでした。
さてこの日驚いたのは、講師のよこやまさんが30キロ近い荷物を風呂敷だけで持って現れたこと。考えてみたら昔はみんな重いものは風呂敷に包んで背負って運んだんですよね。荷物と体のバランスをとれば、大きな負担にならずに運べるんだそうです。同じものをバッグで持とうとおもったら絶対無理。風呂敷ってすごい!
染めの講座の合間に、そんな風呂敷の活用法も教えていただきました。2回結ぶだけで出来る、簡単なきんちゃくの作り方を教わりましたよ。
子どもたちも、風呂敷で作るおなかポケットや忍者の手甲を教えてもらって、大喜び。息子は早速手甲をマスターして、ずっと手につけていました(笑)。「真結び」で結ぶとほどけにくいそうです。
やってみると……どこかで結んだやり方です。そう、羽織紐と同じ結び方でした(^^)。荷物の包み方などには決まりはないし、どんな風にやってもいいので、どんどんいろんなものを包んで試してみてください!とよこやまさん。
<簡単なポーチの作り方を教わりましたので紹介します>
風呂敷を結ぶだけでもできますが、シュシュと合わせ技だと、可愛い手提げができます。中身は結構大容量! たくさん入ります。浴衣に似合う手提げポーチが簡単に作れますよ!
50センチ角の小風呂敷が扱いやすいそうですが、お気に入りの布で作ってもいいですよね。
そして風呂敷も、着物も、手ぬぐいも、使った後は平にたたんでかさばらずにしまっておけるのがいいところ。日本人の知恵ですよね。
もっと風呂敷を使ってみよう!と思った一日でした。