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ショートヘアで着物を着るならボリュームとツヤが大事なのねの巻
星わにこ
2021/07/14 00:00
梅雨もゴールが見えてきたのか、暑さがじわじわ攻めて来た感がありますね。また緊急事態の東京(でもオリンピックはありますというダブルスタンダード)、今年は夏着物のいいやつ着ていくところないけど着てみたいです。
さて、長年髪を伸ばしてまとめ髪で着物を着ていた私ですが、昨年自粛中に面倒になってボブにしたのをきっかけにだんだんエスカレートしてただいま襟足刈り上げにまで行き着きました。
以前はわりとフォーマルなスタイルの着物に憧れていた部分もあり、へたくそながらもまとめ髪で頑張っておりました。あと髪の毛の量がめちゃくちゃ多くてショートにすると収集がつかなくなってしまうという問題があったためずっと短くすることに躊躇があったんですが、刈り上げの魔術師と出会い、どんどん短くなっていっています。
ショートヘア自体は、本当に楽で気に入っているのですが、最近、自分ではちょっとセルフヘアメイク頑張った!と撮影してもらった動画の「なんじゃこりゃあ!!!」感がかなりの衝撃でした。まあこんなもんでいいやろ、というのは大間違いで、やりすぎぐらいでちょうどよく、思い切ってなんでもやらないと駄目なんだなと一人大反省大会でした。美容院に行くのをさぼっていて、結構髪が伸び始めだったのも敗因化と思われ、ショートはこまめに美容院にいかないとだめなんだと痛感。
そういう客観的な姿を見て反省して次がんばるというのは、着付も同じ……。何事も訓練ですね。
そんなレベルの私の経験談で恐縮ですが、ショートヘアにしてまずなにがいいかというと、日々のお手入れが楽で早い(ロングヘアのシャンプーやドライヤーの時間とか、なんだったの!と言いたい)、そして、着物を着る時もヘアセットが本当に早くて頭が軽い!
ただ、後頭部がぺったんこだと本当に貧相になってしまうので、ここのボリュームだけ気をつけています。普段はつむじが出ないように気をつけているだけですが、着物のときは後頭部にホットカーラーを巻くか、ヘアアイロンで巻いてとにかくちょっとでもボリュームをもたせるようにしています。出来る人は、逆毛をたてても。
あとはツヤ。オイルでツヤを出すのを忘れないようにしないと、本当にぼさぼさ感が出てしまう50代です。そこが大事なんですね。
ナチュラルメイクがイコール何もしない、ではないという高等テクニックなのと同じように、ショートヘアはこまめな手入れがキレイ見えの秘訣だと痛感中です。ショートヘアの素敵女性は、ナチュラルに見えて本当はちゃんと手が入っているのですね。
あと、普段だとやり過ぎかな?と思うけど、ここぞという時に使いたいのが部分ウイッグ。今手のひらサイズくらいのちょっとした付け毛が売っているので、それをつけて上から自分の髪の毛をかぶせるようにすると、かなり盛れます。この時はヘアスプレーの量が胆ですね。えええ!というくらい浴びるといいですね。まあ私が言っても説得力低いんですけどね(相当動画で見た姿がショックだったらしい)。
6年くらい前に中途半端に髪を切ったときにはフルウイッグのお世話にもなりました。これはもう一気に粗を隠してくれるので、めちゃめちゃいいですね。でも、ちょっと暑いんですよね‥‥。こちらは冬の活躍に期待です。
本当にここぞというときは、ショートヘアでもヘアメイクさんにお願いするのがいい‥‥と最近身にしみて感じています。大事。ほんとヘアメイク大事。若い頃はなんでもよかったんだけど、もうこのごろどうしようもないんですよね。特にショートとかにしていると、すっぴんでいるとおじさん、おじいさんかよになってしまう危険性が大きいので、ほんと身奇麗にしないとだめだなあと思う50代半ばでした。本当にレベルの低いお話ですみません。
今はマスク生活ですから、この粗が立たなくなっている上に、自分でもどんどんどうでもいいやとか思っていたんですよねえ。マスクを外した動画に心底、やばっ!と思い直しました。もうほんとマスクなしで顔を出すとか、無理!って思いましたね。でも、そのうちコロナ禍も収まっていくはず。収まってもらわないとですから。
人生始めるのに遅いことはない。今が一番若いとき!と思い直して、キラキラの素敵還暦着物をめざして鍛錬を詰もうと今日も顔のマッサージをしたり、ヘアオイルをつけてみたりするのでした。還暦のときは振袖で写真を撮る!と決めている私です!
もし、あーもう面倒で一生マスクとりたくないなんて思ってる方がいらしたら、一緒に頑張りましょう!
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米津玄師のMV『死神』の着物の帯の位置と羽織の脱ぎ方がパーフェクト!の巻
星わにこ
2021/07/07 00:00
今年ももう半分が終わり、いよいよ夏きものの季節がやってきました。とはいえまだまだ梅雨空ですが、雨も暑さも着物を着るのにハードルが上がるコンディションですね。でもそんな中、さらりと着物を着こなしている方をみると素敵だなあと思います。
特に夏着物は、涼しげな透け感が身上。暑いし洗うのも大変だし、といつもうそつきですませてしまうのですが、今年はちゃんと襦袢で絽や紗の着物も楽しんでみたいなと思っています。
さて6月の終わりに米津玄師さんのミュージックビデオ『死神』が夜中に公開されましたね。もうご覧になった方も多いのではないでしょうか。
有名な古典落語『死神』をモチーフとした曲で、ビデオも新宿末廣亭を舞台に米津玄師さん自身が落語家に扮して登場します。内容もあの大ネタを1分59秒という映像にうまく落とし込んでいてすごいのですが、米津さんの着物の着こなしも所作も本当に素晴らしいんです!!
188センチという長身ですから、もうおそらくお誂えだろうと拝察するのですが、ぴったりサイズの単衣の白茶色の着物に、透け感の強い黒の紗の羽織。押込房という房のない羽織紐が、シンプルで粋で涼しさを増しています。白足袋も決まってます!
『死神』というテーマにふさわしく、ちょっと怖い、真夏の怪談をイメージしたのでしょうか。公開された季節にもぴったりです。
高座にあがる様も堂に入っています。上手から現れ、扇子で裾をはらって座り、扇子を前に置いて深く一礼し、扇子を脇に。お尻をあげて羽織の裾を踏まないように後ろにパッ!と払います。ここしびれる。ちょーしびれる。
そして、羽織紐に手をかけ解いてきちんと伸ばしてから、羽織の袖口を持ってツンと引き、さっと肩から外して後ろ手で隠します。めちゃくちゃかっこいい。
落語家さんは二ツ目になると羽織がつけられます。そして羽織姿で高座にあがり、お客さんに挨拶した後、枕噺をして羽織を脱いで本題に入ります。このタイミングはいろいろあるようですが、この客の前で羽織を粋に脱ぐ仕草が、本当にかっこいいんですよね。それを観るのが楽しみ!という方も多いです。米津さんの所作指導には柳亭左龍師匠が入られたそうで、ばっちりと決まっていました。
そ し て ! 着付も師匠ということだったんですが、刮目すべきが帯の位置!!!
最近の着物男子の着姿の帯の位置が高めなのがずっと気になっていて、若い人は足が長いからなんか帯位置がちょっと高くなっちゃうのかなあ~、痩せてると低い位置にならないのかなあ~なんて思っていたのですが、細身でスタイルのいい米津さんであの位置に決まるんや!!と感動しました。やっぱり着付やん!!師匠素晴らしい!
もうほんと、男子、見て、この帯の位置見て、これよ、これやでこの位置やで! ウエストやないで、腰骨のとこやで!! これがジャパニーズキモノの帯の位置やで!
お若い男子諸君、お若くない男子諸兄も、この帯位置を再現していただきたいのやでえ~。丹田!丹田よ!(コーフンしすぎて、もう何言ってるかわかりませんw)
本当に久しぶりに、高倉健以来かよと思うくらいに、長身男子の粋な帯の位置を見せていただきました。ありがとうございます!!!
やっぱり実際かっこよく着物を着てる姿とか所作とか、観ないとわからないもの。
同じくMVで、5月に発表された東京事変の『縁酒』の着物姿も着付がほんと素晴らしくてほれぼれします。あまり着物になじみのない若い方とかも、ミュージックビデオで「着物ってかっこいいな」と思ってくださるといいですね。
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単衣&夏着物。後ろ姿に気をつけて!の巻
星わにこ
2021/06/23 00:00
この時期になると、夏の和装インナーのご相談をうけるようになります。まず大事なのは「涼しい」ということですが、危険なのが「透け問題」。夏の着物は透け感があるもの、薄いものが多いので、袷のときには気にならなかった肌着のラインや色が響いてしまうことも。単衣でも気になり始めますが、これから本番の夏着物は特に注意が必要です。
前は自分でもよく見えるので、鏡でチェックして気をつけるのですが、問題は後ろ。自分ではまじまじとみることができないのが落とし穴です。
後ろ姿の透けポイントとしては
・首もとの肌着のライン
・えもんぬきのライン(背中&お尻)
・ショーツのライン
・足、裾のライン
があります。
首もとの肌着のラインは、着物や衣紋のラインと沿ってないと、意外と響いたりすることがあります。洋服でも、ブラが透けて見えたりすることがありますよね。着物は襦袢を着ますが、うそつき派の人は注意です。
また襦袢の衿につけてひっぱるタイプのえもんぬきは背中に縦のラインが入ってしまいます。気にする人はつけないほうがよいでしょう。あと盲点なのが、この衣紋抜きが長すぎるとお尻のおはしょり下に見えてしまうことがありますので、要チェックです。
見えたら、着物を着てからでもいいので中で折り曲げておはしょり内に隠してください。
わたしは夏でもうそつき衿で着ることが多いので、おしりのえもんぬきの透けは大事なチェックポイントです。
ショーツのラインについては、着物に居敷当てがついていたり汗よけにすててこを履いたりしていても、意外と頑固に浮き上がって来たりするのが恐ろしいところです。浴衣はさらなりです。機能的にはローライズのものがトイレにいったときに困らないのでおすすめ。もうひとつは下のラインが問題に。レースになっているものか、シームレスのボクサータイプなどが響きにくいです。
夏着物の場合は、襦袢や裾除けが短いと足首がにょっきり透けてみえてしまいますので、居敷当てがついていない着物は、注意ポイントです。
こうやって挙げていくと、「気をつけるとこ多すぎてもうヤダ!」となってしまうかもしれませんが、あえて厳しめのチェックポイントをあえて挙げてみました。自分が「ここが気になる」というところだけ特に気をつければオッケー!
こういうことがあるよ、というのを知っていてあえて楽だからとか涼しいからという理由でチョイスするのと、知らなくて恥ずかしかったあ~というのは違うと思うので頭の隅においておいていただけたらいいなあと思います。
そもそも夏着物は透けるのが身上。どこに透け感を出すか、透けていいところ悪いところの見極めができていればいいと思います。今シースルーのブラウスとかが流行っていますけど、そんなかんじです(どんなかんじ)。
そして、自分は気をつける、人のあら探しはしないというのが、着物レディのたしなみでございます(これ最重要)。
夏の着物姿は見る人の心も涼しくさせる風物詩。注目をあびるだけに、透けポイントにはちょっと気をつけて。素敵に着こなしてくださいね!
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帯締めも衣替えが必要なの?夏のレース組とはの巻
星わにこ
2021/06/16 00:00
東京も梅雨入りということで、うなぎのぼりの気温も小休止。梅雨が終われば本格的な夏がやってきますね。当たり前のことだけれど、コロナ禍であったり自分も年をとってきたせいなのか、なんでも有り難いなあと思うようになってきました。
着物も6月の単衣のクッションを挟んで、7,8月の薄物の時期に入るわけですが、短い間だからこそ夏着物も楽しみたいですよね。年に一度くらいは絽の訪問着も着たいなあ、なんて思いながらなかなか機会に恵まれなかったりもするのですが、それだけに夏着物は「着たぜ!」という充実感が高いものです。
着物だけでなく、帯から襦袢から半衿から、帯締め帯揚げ、足袋に草履に着付小物に至まで「夏物」が存在します。ですが必ず夏物に、と言われるものと、通年でよいとされるものがありますよね。
例えば博多帯も通年使用OK。足袋も通年OK。帯締めも通年OKです。着付小物も見えないし、夏物にこだわる必要はありません。
それぞれ夏用の紗の博多帯もあるし、足袋なら麻やレース、帯締めにもレース組がありますが、必ず夏用でなくてはならないということもありません。逆に夏用は通年は使えません。着付小物は夏用を通年使う人もいます(見えないし・笑)。
いずれも、涼感をどれくらい求めるか、とか着用シーンとか、自分が納得できるかどうかによって判断すればOK。カジュアルであれば、自分が快適なら基本なんでもいいわけですし、基本ルールがわかっていればどんどん崩しても、和洋ミックスでもなんでも、よきようにお洒落を楽しめばよいと思います。
さてタイトルの帯締めのお話ですが、結論からいうと帯締めは通年使えるけれど、夏用のレース組というのは明らかに涼しげなので夏しか使わないということです。
夏用のレース組とは最初、スカスカにすきまがある組み方がレース組だと思っていたのですが、「正絹のレース紐を使って組んだもの」と先日知りました。通常の帯締め用の絹糸と素材が違うのです。
少し張りがある素材なので、それを組んで行くとすこし隙間ができてとても涼しげです。最初から透かして編むやり方もあります。
三つ編みのように、手で組み合わせ編んでいけるということですがカウントワークが苦手な私は絶対間違えそうです。。。
まあ帯締めが多少涼しい素材であろうがなかろうが、着ている側の実際の涼しさには一切関与してこないわけですが(笑)、夏用の帯締めをすると「ああ夏がきた。夏なのだ」と気分は盛り上がりますし、見ている方にも涼やかな気持ちにはなっていただけますよね。逆に冬なのにレース組がかっこいい!という使い方ができればそれもいいかもしれないです。
着物とは、涼しい格好をしたいという機能で選んで着るものではなく、「記号」のようなところがあります。
通年用の帯締めでも、涼やかな色を選べば問題なし。例えば太さのボリュームも控えめだったりすると、それも暑苦しくなく感じられます。夏は二分紐もキリっとして素敵です。要は、ルールがあっていても暑苦しいより、多少外していても涼しげなほうが素敵。なんでもそうですが、センスというやつにかかってくる部分ですね。。。
最初は面倒‥‥と思っても、夏物を出してくるとやっぱりテンションが上がります! その時期しか使えないもの、というのは面倒であり同時に特別感があって、やめられません。
ネットや雑誌で、いろんな着物姿を見て、自分が素敵と思ったものをイメトレしたり頭にストックしておくことも、役に立ちます。かくいう私も日々、いろいろ見たり妄想したり(妄想かよ)。梅雨の晴れ間に夏物を出しておきたいと思っております。
まだまだおでかけが制限される夏になりそうで、着られるかどうかはわからないけれど、日々着物のお洒落アンテナは張り巡らして準備怠らず。牙を研いでおきましょうぞ(牙?)。
特集:タイプもいろいろ♪夏のレース帯〆特集
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洋服のベルトを帯締めに&サイズの確かめ方★の巻
星わにこ
2021/06/09 00:00
単衣の季節ですね。もう30度を超える日も出て来て、普段着は半幅帯でちょっとでも涼しく楽に着たいなあなんて思います。このごろはまっているのが、気楽な装いのときに洋服用のベルトを帯締め代わりに使うこと。
カジュアルシーンに取り入れている方もいらっしゃると思いますが、特に半幅帯のときなど、大人っぽくカルタ結びや矢の字、あとは結ばない帯結びなんかにしたときに帯締めにベルトを使うと、和洋ミックスでお洒落度がちょっぴりアップする気がしてマイブームです。
着物用として販売されているものもありますが、入手しにくかったりもします。ファストファッションのお店などで1000円以下など、結構リーズナブルなお値段で手に入りますし、色違いで揃えてもよし。ベルトは細めのものがぱっと見帯締めに帯留をつけたようで違和感なく取り入れられます。逆に、太めのものでも主張があってかっこいい。
あと、伸びる太めのものはしっかり止まって安定がいいので、結ばない帯結びのときにかなり便利。着物用で売っているものもありますが、洋服用でも探すと結構あります。金具があれば、ゴムでも自作できると思います。
ただ、洋服に使うのと違って帯の上に巻くので長さが足りるか? とか自分にあったサイズなのか? とかがわからない時がありますよね。そんなときは長さを測っておいて、持ちあるいているメジャーで‥‥とできれば一番いいのですけど、それがなかなかそううまくメジャーを持ってなかったりするのです。。。(自分)
そんなとき、目安になるのがヒップのサイズ。帯を巻いたときのウエストのサイズに近いのです。なのでお尻にまわしてみてサイズが足りそう、よさそうなら買えば大丈夫なので覚えておくと便利ですよ。これはリサイクルの帯締めなどを買うときにも使えるワザです。
ベルト穴が空いている場所があわない場合は、実際帯をしてベルトを巻いてみて、目打ちなどで開けて使いましょう。1.5センチ間隔くらいで3つほど空けておくと、帯結びや補整などのコンディションが変わっても対応できます。
普通の帯締めに飽きたときは、ベルトでアクセントをつけてみてはいかがでしょうか? 浴衣のときにも使えますよ!
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いつかは欲しい!憧れの紗袷(しゃあわせ)の巻
星わにこ
2021/06/02 00:00
紗袷という着物をご存知ですか? お持ちの方もいらっしゃるかとは思うのですが、私は持っていません。実際に着ている方を見たのはこの10年で4回ほど。6月のお茶会で2回。あと、観劇のときに2回。いずれも強烈に目に焼き付いています。
紗袷とは、絽と紗、もしくは紗を二重(無双)に仕立てた着物のこと。いずれも透ける生地が二重になっています。そして、仕立てもとても難しいものです。リサイクルで買って裄直しをする、ということが簡単なものでもありません。
戦後新橋の芸者さんが5月末の「東をどり」で着てから流行したものと言われていて、厳格な決まりがあるわけではありませんが、着用期間がまさにこの時期、袷から単衣に切り替わる5月末~6月頭のほんの10日間だけという人もいます。6月の前半後半など諸説ありますが、それくらい贅沢で、幻のような着物というイメージがあります。
今は単衣の時期に、単衣代わりに着てもよいというかんじでしょうか。秋に着る方もいるので、秋の模様の紗袷もあります。一時、着てみたくていろいろ調べていたのですが、なかなかにお値段もハードルも高く、着ている人に伺ってみるとどうもそう涼しくもない(二重ですもんね・笑)ということで、どんどん優先順位が下がって二の足を踏んではや10数年となります。
でも、毎年この時期になると「あああ一度は着てみたい、持ってみたい」と思う憧れの着物。それが紗袷。
二重紗というのもありますが、それは風通織、袋織とも呼ばれるもともと生地自体が二重で織られているもので、紗袷とは別物になります。こちらも着用時期は単衣と同様になります。
紗袷で、よく見かけるのは訪問着。模様が描かれた絽に無地の紗が重ねてあるもの(絽紗袷)が多く、はっきりと見えない模様がなんとも儚く、モワレ模様が幻想的です。例えるなら、御簾越しに姫を眺めるような、ヴェールに隠された花嫁の顔のような‥‥秘めた感がたまりません。
しかも訪問着となるとこれまた着用機会もなかなか限られたり、単衣の時期といえば初夏は梅雨・秋は台風となかなか難しい。よし!紗袷を着るぞ!という機会にも巡り会えるのか会えないのか。また今年も「あ~紗袷の季節だわ」と思って過ぎて行きます。
1年のほんの短い時期の贅沢な着物。でも、だからこそ。憧れなのですよね~。
いつ、なんでも好きに着ていいという自由さの一方、これをこの時期限定で着る!みたいな特別さもまた捨てがたい着物の魅力なのかもしれません。
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帯がキレイに結べる?「お太鼓サポート」を使ってみたの巻
星わにこ
2021/05/26 00:00
帯付姿も颯爽と歩ける季節になりました。まだなかなか、心置きなくおでかけをできる状況ではありませんが、キレイに着るにはどうしたらいいかな~とか、着付が楽になる方法はないかな~とか、あれこれ考えては楽しんでいるわにこです。今はYoutubeでいろんな方がいろんな着付や裏技を紹介してくれているので、なるほどこんなやり方もあるんだ!と、勉強になります。
銀座いち利の女将チャンネルも春から始まりましたね。女将のキュートな笑顔とお話にほっこりしつつ、しっかり参考になる情報が詰まっています。そこで私が気になったのが「お太鼓サポート」(あづま姿)。こういうものがあるということを、知りませんでした。
早速購入してみました! で、使ってみました!
どういうものかというと、
・柔らかい帯でお太鼓がピシっと作れる
・タレが長い帯も処理がしやすい
・初心者でもお太鼓を作りやすい
ということなんですが、要は手の下に板を入れることでピシっとしたお太鼓が作れるというものです。メッシュでできていて、小さな帯板をお太鼓に挟むようなイメージでしょうか。
丸みのある方を下にして、下線に仮紐を通してお太鼓の大きさを決めます。クリップでお太鼓サポートをタレに止めます(これでお太鼓の大きさが決まります)。これで両手を使って、タレの余り部分を持ち上げられるのがらくちんポイント。タレを人差し指の長さ分残して持ち上げられたら、仮紐を前でしっかり結びます。
あとは、手をお太鼓サポートの上に入れて帯締めを締め、クリップをとって仮紐もゆっっくり引き抜きます。これでできあがり。
お太鼓サポートを入れる、という一手間が加わりますが、確かに柔らかい帯はぴしっといい形になります。
それから女将動画でも紹介されていたように、補整不足でお太鼓の中で手が帯締めを締めたところがグシャっとなったり、「く」の字に折れてお太鼓の形が丸っぽくなって決まらないというのもなくなります。反り腰の人でも補整をたくさん入れなくてもキレイな形のお太鼓ができますね。
また、広い範囲でタレの折り込まれた部分を抑える働きもあるので、帯が短くて折り込みがちょっと少なくて落ちないかな、なんて心配なときもお役にたちます。お太鼓サポートに細めの紐を入れておいて、結んだら引き抜かないでそのままお太鼓の下線に入れこんでしまえば、タレが落ちる心配がなくなります。
お太鼓を作るのがちょっと苦手だわ、という方にはよい目安になりそうですし、私も柔らかすぎて扱いづらい帯とかに使ってみたいと思います。こういう便利グッズは、合う合わないがありますが、私はとりあえず使ってみるのが大好きです。合えば使えばいいし、いらないと思えば使わなければいいだけですから。
お太鼓サポートも、普段は使わないかもしれないけど、やわやわの帯とかに使っていこうと思っています。絶対これがいい!というのではなくて、いろいろ探って行くと、それぞれ自分が使いやすい、好みにあったものがあると思うんですよね。
自分の着付を楽にキレイにしてくれそう? と思うものがあったら、あまり先入観を持たずにとにかくやってみるのもいいものですよ。ぜひお試しを。
銀座いち利の女将ちゃんねる もぜひ!
【女将愛用】簡単!綺麗に!着付けが出来る便利グッズのご紹介
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肌襦袢の小衿が衣紋から見えるときはどうしたらいいの?の巻
星わにこ
2021/05/19 00:00
なかなか人形の世界から戻って来れないわにこですが、着物の話題に戻ります。趣味の世界におつきあいいただき、ありがとうございました! ひな人形や着物のお人形など見かけたら、どんな風になっているのかな、と見てみるのも面白いと思います。
わたしの作った「さくら人形」は着付の知識も学べるような内容になっていたのですが、3体とも、いわゆる肌襦袢の小衿が衣紋から見える着付でした。赤い小衿がちらりと見える着付は、日舞などでもします。花嫁の肌襦袢もそうしたタイプもあります。
もともとは肌襦袢に小衿という細い衿がついているものは、長襦袢の衿のストッパーとしてつけられたもので、そもそも見えるものだったのです。うそつき衿で、この小衿に芯を入れてストッパーにして固定するタイプのものがありますが、その着付のやり方ですね。見えるようにする着付もある、と思っておくと他人の着付も気にならなくなります。小衿に限らず、着付はいろんなやり方があるので、知っておくといろいろあるんだな~って、心が豊かになりますよね。
間違っているわけではないのですが、今はほとんど小衿を見せない着付がスタンダードになってきているので、小衿がある肌襦袢を使って着る場合に「衿から肌襦袢が見えてしまうのはどうしたら」とよく質問されます。
衣紋の抜き具合も昔より抜きが大きくなっていますし、小衿がついてないタイプの肌襦袢でも昔のものだとあまり衣紋も抜けないので、見えてしまいがちですよね。
まず試したいのは、首から衿を離して着付けること。こうすると、後ろの衿もこんにちはしにくくなります。
後ろにぐっとひいて衣紋を抜こうと思っても、構造上抜くことは難しいものもあります。さてどうしたらよいかというと‥‥
1)脇の馬乗り(スリップ)をほどいて深くする
2)脇の身八ツ口をほどいて深くする
のどちらか(もしくは両方)を試して見てください。ほどいたときには、縫いどまりを玉止めしたり、ほつれない工夫をしておいてくださいね。
そうすると、衣紋を抜いても衿があいます。
以前、長襦袢の衿があわないときの対処法としてこの脇をほどくという技をご紹介しました。
衿があわなくても一番下だからいいや、と思われるかもしれませんが、実は肌襦袢をきちっと衿あわせすることも美しい着付のコツなのです。
肌襦袢も両胸を包むように深くあわせることで、脇のだぶつきもおさえられ、胸もまんなかに寄せられて痩せ見え効果もあります。布の面でしっかり体を包むように着ると、体もささえられますし、体の凹凸や布のシワもなくなって補整にもなり、着物が着付しやすくなります。
ゆるっと着るのが好きな方はゆるりと着付けていただいていいと思うのですが、もしピタッとサイズのあう肌着を着ることで着付が楽になるということを未体験の方がいらしたら試していただきたいです!
木綿の肌襦袢を工夫して着るのもよし、思い切って新しい肌着を求めてみるのもよし。今は、吸汗速乾機能のあるものや涼しいもの、あたたかいものなどいろんな素材のものもあります。たかが肌着と思わずに、肌襦袢こそ、ピタリと着る工夫をしてみてくださいね。
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懐かしの「さくら人形」を作ってみる完結編。「八重垣姫」の巻
星わにこ
2021/05/12 00:00
緊急事態宣言が延長となった東京。相変わらず人形を作っていたわにこです。先の2体がもう着物のパーツが縫い上がっていたので、楽勝気分で3体目の「八重垣姫」の説明書を読んだら、布を断って着物を縫うところから‥‥‥。がーん!!
いきなりの難易度爆上がりです。しかも、姫、ということでお振袖。果たして、出来上がるのでしょうか? よくよくこの説明書や添付案内などを読み返すと、いろんな人形ができてわーい楽しい!というガンプラ的なものではなく、作り進むに従って着物を縫ったり、髪を結ったり(!)、人形がイチから作れる人形作家に育成するというシステム。だんだん難易度があがるというわけです。
前回の下駄でもそうですが、1つ難易度の高いことをクリアすると、後の「やったことがある作業」が楽勝に思えるマジックというのがよく効いていて、最初は「縫うの?」なんて、あんなに嫌だった帯締めを作る作業などへのカッパに思えてきます。こうして人は成長していくのね。
くけ台を出してちくちく縫うも、運針が‥‥。でも見えないところについては「裏は大きい針目でもよい」などというなぐさめ(?)もあり、頑張りました。
裾ふきの構造がよくわからなかったりしつつも、なんとか形にしていくと、すごく嬉しくなってきました。お人形のものとはいえ、振袖好きとしてはめっちゃめっちゃ盛り上がります!!
襦袢にあたる部分は、衿とけだし部分だけ。徹底した見えるとこだけでヨカヨカというのが潔い。実は、人形好きなのでバービーやブライスなどいろいろ着せ替えて遊んだことがあるんですが、やっぱりこういう「見えるところだけ」とかある程度割り切っていかないとどんどん着膨れして、すっきり見えないんですよね。目指す方向性で割り切る感も、実際の着付に通じるような気がします。
帯は芯を紙で作ってとのことでしたが、ちょうど帯芯があったので使ってみました。もしかしたら経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、「半衿は三河芯と一緒に縫いつける」というのにチャレンジして、手が血だらけになり、普通の衿芯でいいや、ってなった、その三河芯の残りです‥‥‥。
今までのお人形は、帯も紙の芯を入れて作ってあったのでパキパキ言わせながら形を作りましたが、三河芯を使えばなんとなくいいかんじのような気もいたします(完全な自己満足)。趣味とは、こだわり始めると終わりが見えないもの‥‥。やっぱりこれも着物に通じるような気がしますね(笑)。
台につけたりするのも今回は自分で穴をあけてとりつけたり、絶妙にステップアップしている教材でした。手は前回の春雨のときに失敗してしまったものを使いましたが、見えないからヨシ!(えええ)
テキストにはなかったけど、赤い布が余ったので帯揚げを追加しましたが、微妙かな~。このあたりもアレンジを加えて行くと面白いのかもしれません。沼ですね……。
そして、ドライヤーで兜の房や毛をのばし、髪のびんの部分をお姫様カットにして、完成です!!
この「八重垣姫」とは、歌舞伎「本朝廿四孝 奥庭狐火の場」から題材をとったもの。長尾家の八重垣姫は、武田信玄の嫡男・勝頼の許嫁。恋しい勝頼が危機にあると知り、追いかけて知らせたいと思うが勝頼はすでに湖の向こうに。「翼が欲しい、羽根が欲しい。飛んで行きたい知らせたい」という名台詞とともに、霊力がある武田の兜を手に捧げ持って念ずると、泉水に狐の姿が映ってその願いが聞き届けられ、霊力を借りて諏訪湖の氷上をシャーーーーッと渡って追いかけて危機を知らせに行くという場面のお人形です。すごくはしょっての説明ですみません。シャーッて。
そして、願いが叶った瞬間を表現したということで「泉水を覗き来んでいる」ということなのですが、目線が下にいかなかった‥‥。ですが、情熱的なお姫様であるとともに典雅でありりりしくもあり‥‥というところはそういう目で見ればそう見えるかも。うんうん(自分を納得させている)。
こういうドラマチックな場面を人形で表現することの難しさと楽しさよ! 20年ほど前に「真珠夫人」という昼ドラが流行ったときに、その名場面を人形で再現する『パール人形劇場』というサイトをやっていたことがあり、その楽しさが蘇って参りました‥‥。(その時も着物が多くて楽しかったです!)
こんなのでした。ちなみにタワシコロッケは粘土で手作り。男性の人形は黒髪にするために全部植毛しました<阿呆すぎる。この時はのめりこみすぎて、常に1/6の小物を探していましたね‥‥(遠い目)。
このコラムを読んでくれた友達から『りかさん』(梨木香歩著)という本を教えてもらいました。それは、持ち主とお話ができる人形で‥‥。というお話で、染色や、人形の衣装、着物の話も織り交ぜられて、とても興味深かったです。
様々な人形の物語が出てきますが、事情があって冠をかぶせてもらえず露頂(ろちょう)となり所在なさげにしていた男雛が、冠を頂いた瞬間からモテモテになるというエピソードも。平安貴族の男性が冠を被っていないのはパンツをはいていないのと同じくらい恥ずかしかったそうですから、冠を被ることができてほっとしたことでしょう。よかったね!男雛! 深い深い人形の世界。これで打ち止めにして、また来週からは人間の着物のお話に戻ります。3週に渡っておつきあいいただき、ありがとうございました!
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昭和な「さくら人形」を作ってみるその2。「春雨」の巻
星わにこ
2021/05/05 00:00
さて、GWもすっかりおこもり体制で人形を作っているわにこです。東京高等人形学院の通信教育を受けているつもりの第二弾。ファーストステップの「おとずれ」に続いて今度は「春雨」と名前のついてるお人形さんです。
さっきまでシトシトと降っていた春の雨も、いつしか小振りになり、どこからか三味の音が聞こえてくるような粋な花街の昼下がり……。お稽古ごとの帰り道でしょうか? うら若い一人の芸者が心持ち蛇の目傘を傾けて歩いてまいります。そんな情景を思い浮かべて製作してください(!)と書いてございます。
そう、今回は芸者さん。黒のお引きを桃色の腰紐でからげて、雨下駄で歩いている様子。
今回は、顔にも染みが出ておらず(おそらく、最初のお人形は取り出して眺めて仕舞ったりしたけど、次はもビニールの封をあけもしなかったのではと推測)キレイな状態。髪も結ってあり着物も縫ってあるので、あとはあなたが組み立てるだけ。とあったので、まあ腰紐縫うくらいなら楽勝じゃね、と軽い気持ちで教本を開いたら、いきなり下駄に鼻緒を縫ってすげろと書いてある‥‥。
さてこのお人形、だいたい出来上がりが45センチ前後。いわゆる1/6ドール(実際の1/6で作られる)と呼ばれるバービーやジェニーちゃんは25~27センチですから、その大きさたるや。かなりな迫力です。小物もそれに付随して大きめ‥‥とはいえ、下駄の鼻緒‥‥細かい作業が老眼につらい(;;)。しかもすげろと書いてあり、ちっさい穴に鼻緒を通すのが難しいのなんのって。きいい!!きいいい!! もう「ちょっと慣れたし、ちゃちゃっと組み立てるだけ」とか思っていた私の心はいきなり打ちのめされました。
人形作家への道は険しい‥‥。
細雪の四女気分になり、「人形への情熱は誰にも負けしまへん」とか適当につぶやきながら、なんとかこの難関を乗り切りました。
さてそこから先はボディの組み立て。一度やっているから楽勝か!?と思いきや、今度はプラスチック製の手を、傘が持てるように指を曲げてお湯で茹でて成形しろと書いてある。んがー。
でもまあ、これは人形の髪にパーマをかけるのにお湯で煮たりしたことがあったので、そういうこともあるか、という気持ちでとりかかる。が、手を握った状態にして固定するのに木綿の布でくるんで縫えと書いてある。んんん‥‥ラップでくるんで輪ゴムで止めればいいじゃん! と思った私は早速実行に移してみると‥‥
がびょーん! ゴムが強すぎたのか、手首にゴムの後がついてしまった!! お人形の完成図を見ると、けっこう手首もあらわになっているので、こりゃいかん!!と真っ青に。3体目にとりかかる予定の人形も同じく握った手にするのであるが、ほとんど隠れて見えない仕上がりのようなので、ごめんねして手をとりかえてもらい、真面目に木綿でくるんでお湯成形をしなおしました。マニュアル通りにしなくてごめんなさい‥‥。
今回はちょっとポーズもひねり気味で、傘を持つので手の曲げ具合もなかなか難しいところ。でもなんとかポーズをつけ、綿で補整をし、いよいよ着せつけに入ります。
今回は芸者さんということで、「なまめかしい色気と芸の道を追求する厳しい女の情熱をじょうずにミックスさせて」(原文ママ)という課題。お、おう。
髪型はつぶし島田。お嬢様とは違い、ちょっとゆったりめに首から離して衿をあわせ、赤い下衿がちらりと片方だけ見えるようにします。色気です。色気。でもちょっと上手く衣紋が抜ききれなかったかなあと反省。本当にこのあたりは、実際の着付でもそうなのですがミリ単位で印象が変わるもの。ましてや人形、本当にちょーっとのことで変わってしまいます。うーむ奥が深い。
帯はだらり。虫ピンでざくざく止めていくだけでした。帯締めはないので縫わなくてもいいのですが、今回は裾をからげるための腰紐を縫いました。もうね、鼻緒に比べたらどうってことないですね。あのいきなりの試練は、上達するために必要なことだったんだなと思えてきました。
そして、お引きの裾を持ち上げて、腰紐で結んで止めます。傘はよくできていて、好きなところまで開いて、手に持たせます。できた!!!!
苦戦した下駄ですが、黒塗りの台に映ってとてもキレイです。裾の中が映って見えないかちょっとどきどきしてしまいました。ううーむ、どうでしょうか、「粋できりっとしていてなまめかしく」できたでしょうか。
実は実家に似たような人形があり、子どもの頃どきどきして眺めたものでした。それがお人形のお色気というものだったのでしょうか。母はそれを結婚祝いにもらったと言ってましたが(何故)、昭和な時代は博多人形やこういう日本人形がどのお宅にも飾ってありましたよね。今のようにネットですぐにいろいろな情報が手に入れられる時代ではなく、ひな人形や五月人形と同じようにこういう美しいお人形を飾ることに、昭和な人々の夢や憧れや祈りが込められていたのかなあとも思います。
さてお人形が完成したら、写真を撮って送ると「担当講師がていねいな批評を差し上げます」と書いてありました。教本の文章もなかなか大げさだったり詩も載っていたり、夢と妄想が暴走しがちな人形愛好者(ワシのことか)の傾向がよく出ています。半世紀の時を超えて、やはり人形を愛して止まなかったであろう講師の先生の批評を伺ってみたいところです‥‥。
さて、いよいよ次週、この初心者コース(若衆)の最後のお人形「八重垣姫」にとりかかります。詰むや、詰まざるや!(そういうお話ではない
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