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1年中OK!? 便利でおシャレなレース半衿の巻

星わにこ
2016/09/14 00:00
 最近、季節を問わず愛用しているのが「レース半衿」です。礼装以外なら、素材感が合っていれば1年中OK。こんな季節の変わり目、塩瀬には早いけど、絽縮緬なんて持ってないし‥‥な~んていうとき便利なのがレースです。  あまり季節を気にしなくていいし、お洒落だし、最近もっぱら愛用しております。「あらレースもいいわね」って、よく褒めていただけるんですよ。  市販のものでもいいですし、幅広のレース生地を買ってきてもOK。立体感があるのでちょっとニュアンスがあるお洒落な襟元になりますよ。  レースと一言で言っても透け透けなものから刺繍っぽく見えるような豪華なもの、モコモコでベロアのようなほっこりしたものまでいろいろなタイプがあります。一番顔に近いところにくるものですから、あててみて顔うつりのよい色のものを選びましょう。  綿レースは素朴で可愛いものが多く、肌あたりもよい。ポリエステルのものはキラキラと光沢があったり、華やかなものがたくさん。種類も豊富で値段もお手頃なのが魅力です。  人間最初に習ったことからなかなか外れるのは難しいようで、かくいう私もお茶をやっていたせいもあるのか半衿と足袋は白と決め込んで、そこからなかなか踏み出せなかったのですが、白いレースだったら抵抗なくつけることができました。  そこから、ちょっと生成りのレース、ほっこり素材のもの、薄い色のレース‥‥と段々冒険するようになり、最近ちょっとはまっているのが手作り作家さんのカラフルな布の上にレースが縫い付けてあるもの。土台の布はとってもキッチュで派手だったりするのですが、上に白いレースがあることで、程よくポップで可愛い襟元ができあがるのです。  それだけだとちょっとどうかな~というような色や模様の半衿も、上にレースを1枚かけると、色がちらりと透けてお洒落になったりします。  それからレースの半衿の何がいいかというと、半衿つけのときにかなりザクザク適当な針目で縫い付けてしまっても、シワやヨレが目立ちにくいということ(ええ)。これがまたやめられない一因でもあり(こら)。  ピシッと美しい、真っ白な半衿は気持ちが引き締まりますし、大事な時には気合いをいれたいもの。  でも普段のお洒落には、気がラクで可愛いレースの半衿、おすすめです。秋めいてきた空に、生成りのレースの半衿はいかがでしょうか。かしこまりすぎず、くだけすぎない、ほどよくお洒落な襟元を演出してくれますよ。まだ未体験の方がいらしたらぜひお試し下さい。

小物を秋色に☆9月と6月のお散歩単衣着回し妄想コーデの巻

星わにこ
2016/09/07 00:00
 台風と残暑が続いていますが、9月の声を聞くと流石に夏の気分は薄れてきますね。夏にお抹茶をいただいていた平茶碗を仕舞い、そろそろと単衣の準備を始めました。  単衣は暦の上では6月・9月に着る裏地のない着物。6月と9月では随分着たい色なんかも変わってきますよね。でも、なにしろ2ヵ月しか着る機会がないわけですから、そんなにたくさんの枚数は持てない。というわけで、同じ単衣の着物と八寸帯で、小物だけを変えて初夏と初秋に着回すコーデを考えてみました。  着物は、十日町紬の「くりまゆ」。サラリとした生地感は単衣にもピッタリだそう。どちらのシーズンでもいけそうな薄灰色を選びました。  紬の単衣で軽やかにお散歩に、ということで、2匹のワンコが可愛い咲織八寸帯。この帯をしている人を見かけたら「可愛い!」って声が出てしまいそうです。  着物と帯はこの組み合わせでまずは、初夏コーデから。 http://bit.ly/2c9QTup  単衣の時期にピッタリの絽縮緬の鮮やかな帯揚と、さわやかな三部紐、レースの半衿で夏に向かう気分を。 http://bit.ly/2cpn1YE  そして秋には、あまりこっくりしすぎない、でも秋を意識した色の半衿や帯揚、三部紐で。栗や葡萄などの帯留をすれば、ワンコさんたちも秋の表情に変わります。  着付けも、初夏は帯揚や半衿をすっきり細めに、初秋はちょっとふっくら多めに見せるのも季節感が出ます。  その季節しか着られない着物もまた贅沢で楽しみなものですが、ベーシックで着回せるものを、小物で楽しむのもまたひとつ着物ならではのお洒落。小物は着物に比べればずっとお手頃に手に入れられますし、収納もコンパクトです(これ結構大事)。  それに、新しい小物を身につけるとこれがまた気持ちがウキウキするのですよね~!  といって、あれもこれもとキリがなくなりがちなので(笑)そこはご予算と自制心で‥‥(自戒を込めて)。  秋色の小物探しにでかけてみませんか。

石けんプラス漂白剤つけおきで足袋のカンタンお手入れの巻

星わにこ
2016/08/31 00:00
 台風お見舞い申し上げます。皆様のところでは大丈夫でしたか? 大雨になると、気持ちが落ち着きません。このごろの雨、降るといったら降る! という感じで容赦がない気がします。  先日は下駄に足袋を履いていてザーッと雨に降られ、鼻緒の色落ちでシミがついてしまいました。浴衣だからと雨対策をぬかっていたのもあるのですが、本当に凄い雨でびっくりしました。  足下が悪いと泥はねもついてしまうことも。石けんをつけてブラシでゴシゴシしたり洗濯板にこすりつけたり……その割にあんまり綺麗にならなくて。ただでさえおっくうな足袋洗いにため息でした。  が、このごろは脱いだら石けんで目立った汚れをゴシゴシ、とこすって、あとはオキシクリーンという漂白剤をお湯で溶かしたところに浸けておいて、次の日の朝ネットに入れて洗濯機にポン、というお手入れで済ませています。これが真っ白になるんですよ~。件の鼻緒色落ち汚れも落ちました!  漂白剤を使うときは、生地を痛めにくい酸素系がおすすめです。  石けんは、洗濯用石けんならなんでもいいのですが、廃油利用の手作り石けんファンです。少し溶けやすいのと匂いが気になることがありますがアルカリ度が高いものが多いのか、よく落ちる気がします。時々、自治体の作業所などの販売で購入できるので見つけたらまとめ買いしています。  オキシクリーンを溶かすのにお湯が必要、というのだけがちょっと面倒ですが(ズボラすぎる/笑)温度が高いと、石けんの効果もアップしますよ。  続けて着物の日のときには、2、3足まとめておいて浸けることもありますが、やっぱり、その日のうちにやっつけてしまうのが一番スッキリ! ですね。  先日は、洗ったけどなんだかすっきりしない足袋をオキシクリーンでキレイにしよう!と思い立ち、5足くらいの足袋をまとめてつけて、濯ぐときにお風呂の残り湯で‥‥と思って浴槽に入れたら、全部の足袋がつま先から浮いてきて、思わず「ひぃぃ!!」と叫んでしまいました。想像してみてください‥‥ちょっとしたホラーでした(よい子は真似しないでください)。  干すときには底や甲の部分を引っ張って形を整えシワをのばし、こはぜをとめる掛け糸(受け糸)のある側を洗濯ばさみではさんで干します。洗濯バサミの跡が残ってしまっても隠れる部分だからです。アイロンをかければいいわけですが、そこはズボラなのでちょっとでも手間を減らしたいわけです(汗)。  白くてシワひとつないピタ~ッとした足袋にシュッとした江戸前の細い鼻緒に舟形の足元には憧れますが、締め付けに弱いポッテリ足の自分は楽なストレッチの足袋ばかり……。足袋の裏は黒かったら汚れが目立たないのに!と思ったり。そのうち新素材のラクでスッキリな形でお手入れが簡単な足袋が出ないかな~!   いつかは、わたしのポッテリ足に会う足袋をオーダーしてみたい!という夢があります。足袋ひとつとっても、コダワリ始めるとキリがない世界ですね~。靴と違って、着物では足袋が丸見えになるし、汚れやすいですから気を配りたい部分。他所様のお宅にあがるときやお茶会のときなどは、足袋カバーをはいたり、替えの足袋を持っていくようにしています。  でも気軽なおでかけのときなど以前は足元なんてあんまり見えないし、気を抜いていましたが、エスカレーターとかに乗ると前の人の足元ってすごくよく見えるんですよね(汗)。それに気付いたときはちょっと冷や汗。あっ、見られてたらちょっと恥ずかしい~と思った事も何度かあります(汗)。  素足に下駄のシーズンももう終わり……。別にこれ見よがしに見せるわけではなくても、お気に入りの足袋を履いているときは気分がよいもの。キレイな足袋で楽しくおでかけしたいですね。

日舞発表会で衣裳着付見学☆藤娘って美しい!の巻

星わにこ
2016/08/24 00:00
 台風や豪雨で不安定なお天気が続いていますが、みなさんのところは大丈夫でしょうか?   オリンピックも終わり、東京と同じように雨が降っている閉会式でいよいよ4年後東京に来るんだな~と小池都知事の素晴らしい色留袖姿を見ながら実感が湧いてきました。庶民なワタシは着物と帯が濡れてダメになるぅ~~と気にはなりましたが、そんなことはこのセレモニーに和服で登場した意義に比べれば、きっと小さなことなのかもしれません。  次回東京オリンピックは真夏ですから、例えばメダルを渡すセレモニーアシスタントは振袖じゃなくて浴衣かな? とか色々妄想してみたり。アニメなどの他にも、伝統的な和の文化にもスポットがあたるでしょうね。世界の人に日本のよいところを見てもらうには、まず自分も知らなければいけないことがたくさんある気がします。  さて先日、日舞を習っている友人が「藤娘」を踊るというので、発表会を観に行きました。  ご好意で、衣裳の着装も見学させてもらったのですが、綿の入った裾引きに、「肌脱ぎ」と言って途中で上半身の衣裳を脱いで変えるために上半身部分が重ね着になっていて、とにかく重そう! 聞いてみると、重いけど、着付が上手なので苦しくはないよとのこと。  二人がかりで着付けていくのですが、着付師さんの手業の鮮やかさにうっとり。あっという間に藤娘姿になった友人、とっても綺麗! そして嬉しそうです。  小さいころ、藤娘のお人形が家にあって、いつも綺麗だな~と思っていました。花嫁さんの白無垢や、舞妓さんなどと同じように、憧れでした。笠を被って、藤の枝を持つと、本当にお人形さんみたい!! 見ている方もテンションがあがりまくってしまいました!  発表会は、それぞれ生徒さんが浴衣や衣装つきで踊りを披露に加え、お師匠さんとゲストの先生がたの踊りもあって見応えあり。中でも一瞬で衣裳が変わる「引き抜き」というのに大興奮。重ね着をしている上の衣裳をさっと一瞬で引き抜くというものなんですが、鮮やかです!  子どもたちの可愛らしい踊りあり、美しい衣裳あり、コミカルなもの、かっこいいものとバラエティに富んでいて、とても楽しかったです。特にお師匠さんの「夕月船頭」で粋でいなせな船頭さん姿から、他の演目の間に着替えて「吉野山」で美しい静御前に変身しての踊り、どちらもお見事でした。  周りでもちらほら、私くらいの年齢から日舞を始めたという話を聞きます。バレエをやめて日舞を始めた友人曰く、年をとっても続けられる希望が持てるのが大きいそう。そういえば、踊りは年をとってもばりばり現役の方が多いですよね。先日は、芸歴80年記念という方の舞台のお話を聞きました。6歳ではじめても86歳‥‥素晴らしいです。  ジャンプなど激しい動きがない分、筋力や持久力があれば年をとっても続けられるということなのでしょうか。そしてやはり、表現力はやればやるほど上手くなっていくし、楽しみがありますよね。  また、基本着物を着て(お稽古は浴衣で)踊りますから、所作や姿勢が綺麗になるし、知識の面では歌舞伎などでも踊りのある演目が楽しめるようになったそうです。あとやっぱり、なにしろ衣裳つきで踊れるのが楽しみだそう。そうだよね~! 私も藤娘の格好してみたい~!!  日舞って、始めるのにはとても敷居が高いものだと思っていましたが、友人はネットで近所の教室を探して通い始めたそうです。若い先生が頑張っているお教室で、話を聞いているととても楽しそうです。意外とお月謝もお手頃でした。和の習い事はいろんなルールがあるようですが、やってみたいと思ったら思い切って始めてみればいいんですよね。  50歳で始めたって、60歳で10年選手、70歳には20年選手。私も、やりたいことがあったら、今やらなきゃ! という気持ちになりました! 好きな事で頑張って、輝いている友人の姿は、本当に励みになります。同じくその晴れ姿を見にきた友人たちともワイワイおしゃべりして、とてもよい1日でした。  和文化、もっともっと親しみたいです。 取材協力: 「藤蔭善次朗日本舞踊教室」

盆踊りで盛り上がる! 浴衣で故郷のお祭りにいきました☆の巻

星わにこ
2016/08/17 00:00
皆様お盆休みはいかがお過ごしでしたでしょうか。私は岐阜にある実家に帰りました。都合で日にちはズレたのですが(ええ)岐阜提灯を飾り、キュウリの馬にナスの牛を作り、迎え火をたいてご先祖様をお迎え。それから、ちょうど帰省時期に故郷のお祭りが2つあったのでそちらも参加してきました。  ひとつは、いつも話をすると「えっ!?」と聞き返される私の生まれ故郷、中津川市加子母、小郷地区の「なめくじ祭り」。旧暦の9万9千日に行われるこのお祭り、今年は8月11日でした。  なぜなめくじかと申しますと、ちょっと子どもには説明しづらいんですが(^^;)。時は平安末期、遠藤盛遠という若武者が袈裟御前という美しい人妻に恋をしました。盛遠は袈裟御前の夫、渡辺源左衛門亘から袈裟御前を奪おうと考え、袈裟御前から亘の寝所を聞き出します。夜になって忍び込み、斬り殺してしまったのは、夫の身代わりとなった袈裟御前その人でした。  その罪を償うために仏門に入り、盛遠は修行を積んで文覚上人という高僧になりました。その文覚上人の墓に、袈裟御前の霊が9万9千日の丑三つ時、なめくじとなってとりつくという伝承がこのお祭りの由来となっています。そのなめくじは、普通のなめくじよりも大きくて色が白く、背中に刀傷のような黒い筋があるといいます。  今年は1匹早めの時間から登場しましたが、本当に黒い筋がある、でっかいやつでした!! 写真は自粛し、イラストでお届けします(えええ)。非公認キャラクター「なめくじちゃん」を考えてみましたなめ。地元特産の檜の看板に書いてみましたなめ。なめなめ。袈裟御前がモデルなめ(笑)  私の子どもの頃は、夜中に村人が懐中電灯を持って集まってなめくじの数を数える(爆)というものでしたが、今は「なめクジ」というくじ引きや盆踊り、近くの池をたくさんの灯りが照らす万燈会(まんとうえ)があり、屋台も出て賑やかなお祭りになっています。  毎年日にちが変わるのでなかなか行けなかったのですが、今年はお盆休みでもあり、友達と子どもたちも誘って参加。皆で浴衣で行ってみました。本当に賑やかで、豪華商品もでるなめクジ購入の列にたくさんの人が並んでいました。 会場がちょうどポケモンGOのジムとポケストップでもあったため、別な意味でも熱かったかも(笑)。  そして生演奏での盆踊りも。三大盆踊りの郡上おどりほどではありませんが、岐阜の人はみんな盆踊りが大好き。「かわさき」「やっちく」など、郡上おどりでも有名な曲が始まるとウズウズ‥‥我慢できずに踊りの輪に飛び込みました(笑)。どうしても踊りたかった「春駒」まで粘って、満足して家路につきました。  岐阜出身じゃない友達は「えー!?踊るの!?えー?生演奏?」と驚いていましたが、えー、踊らないの!? やぐらの周りをぐるぐる回って踊っているうちにどんどん楽しくなって来るあの感覚、止められませんよね(笑)  そして13日は花火大会。小さな会場ですが、30分間、本当に間近で見る花火は迫力満点!!! 満喫しました!!  どちらのお祭りもコーマ地の昔ながらの浴衣で行ったのですが、汗をよく吸ってくれて気持ちよかったです。都会の明るい夜の照明の下ではちょっと気恥ずかしい気もしていたコーマ地の浴衣ですが、お祭りにはピッタリですね。懐かしい顔に出会い、笑顔をかわして‥‥なんだかとても優しい気持ちになれました。  帰省最後の夜は、送り火をたいて。明けて朝、お墓参りをして卒塔婆を納めてから帰途につきました。ご先祖様への感謝をするお盆に、浴衣はぴったりだなと改めて思ったこの夏でした。 おまけ:中津川市加子母に残る地芝居小屋「明治座」を見学してきました。花道のスッポンから顔を出す、わにおばけの巻。明治座は、いつでも見学受付していますので、お近くにいらしたらぜひ。奈落や回り舞台(手動!)もある、芝居好きにはたまらない、昔ながらの小屋です。

痩せ見え着物は濃い色の絽でキマリ!?の巻

星わにこ
2016/08/03 00:00
夏になると袖を通すのを楽しみにしている着物があります。それを着ると必ず「痩せた!?」と言われる細見え着物です。私の場合は「絽」。自分でも一瞬痩せたかと思うくらい(笑)ですが、その着物を着た時だけなので(爆)痩せ見え着物、と言っていいかと思います(体験談)。  張りのあるものも多い紗や夏紬、麻や綿など他の夏物に比べて、絽は夏物でありながら、とろりとした落ち感が特徴です。  薄い絹物が体に添うので、ズバリ痩せて見えるんです!!! 袷に比べれば裏地がないわけですし、単衣に比べても、生地が薄い。痩せ見えMAXです。特に肩のあたりがストンと落ちて、細く見えるようです。確かに着膨れして見えるシボのある麻や綿麻に比べて、かなり細く見えるのは事実。  色も関係あるようで、私の場合は濃紺の絽を着た時に必ず「痩せた!?」と聞かれます。濃い色のほうがより痩せ見えな模様。見えるだけですが。見えるだけでも、ウレシイんですぅぅ!  そんなわけで絽は私の心の支えアイテムなのですが、先日超細身の友人が「絽を着ると体がペタンコに見えちゃって‥‥だめだわ」と言っていました。うっ。ケースバイケースですね(汗)。  でももし、夏着物で着痩せを狙いたい方がいらしたら、ぜひ「濃色の絽」おすすめしたいです(笑)。  でも、絽は透けます。特に濃い色のときには逆に下に白い襦袢を着ているとスケスケ感が半端ない。下に着た襦袢の色がけっこう響くのです。緊張感を持って着なければタイヘンなことに。  そのあたりのことは去年コラムに書いていますのでよかったら‥‥。下に柄ありの襦袢を着て、わざとうっすら透かせて見せる、な~んてテクニック、憧れますねっ! (参考:『薄物妄想コーデ☆夏着物は透け感勝負、襦袢で技あり!の巻』)  同じ着物でも、真夏は白い襦袢を着てシャキっと、秋に近づいてきたらトーンを落とした襦袢で少し透け感を落ち着かせて、なんてこともできます。  麻や綿の気軽な着物もいいけれど、正絹の絽や紗に袖を通す時には「夏着物、着ます!」という気合いが入ります。「この暑いのに着物を着る」プラス「よそゆき着物」となるわけなので、気合いも二倍、いえ二乗かもしれません。もうそんなときは、暑い顔はしない、徹底した女優気分で乗り切りたいものであります。  正絹の長襦袢+正絹の絽の装いは、思う程暑くなく、体に優しいという気がします。さすがシルク、繊維の女王! ですが、汗はかきますのでその後のお手入れを考えると、ここ一番のとき以外はなかなかできない貧乏性な私なのですが、それを圧してもなお「着るぞ!」となったときにはそれはもうテンションがあがっております。 「着物着た!!!お洒落した!!ワタシ頑張った!」というテンションでいうと、振袖と夏の正絹は、いい勝負だと思います(当社比)。  同じ絽や紗でも、着心地は正絹に負けてしまいますが、夏はやはりポリエステルなどの洗える素材はありがたいものです。暑いですが、まあ夏は何を着ても暑いから! と涼しい顔で着ちゃいます(半分意地!?)。  気がついたらもう八月。夏着物のシーズンは短い。忙しさにまぎれて「あ~今年は正絹の絽、着なかった(=気合いの入るおでかけがなかった)」と思う秋は、ちょっぴり淋しいものです。人生も短い、やっておけばよかったと思うくらいならやらなきゃアカンなと思うこのごろです(いきなり人生に言及か)。  浴衣もいいけど、夏着物ならではのお洒落も、楽しみましょう\(^O^)/

ネットにいれて洗濯機にポン!? 浴衣のお洗濯とお手入れ☆の巻

星わにこ
2016/07/27 00:00
 夏! 真夏日は暑いけど、洗濯物がすぐに乾くのが嬉しいですね。浴衣や麻・ポリエステルなどの洗える夏着物も、水洗いするとスッキリ気持ちよいですよ。  プレタで洗濯表示があるものはそれに従って洗えばいいのですが、浴衣や着物は反物から仕立てたものにはなにもついていないことがほとんどです。ちょっと心配なものは、プロにお任せ。浴衣だったら、大体1000円台でクリーニングできます。  でも、綿や麻の素材だったらほぼほぼ大丈夫と思って、私は洗濯機のドライモードで洗ってしまいます。    そのときは、きちんとたたんで必ずネットに入れること。布が動いてグシャグシャになって、形が崩れてしまうのを防ぐため、たたんで、布がたくさん重なっている衿などはざくっと糸で縫って止めて、動かないようにする方法もあります。ひどく汚れたところは洗剤をつけて軽くもみ洗いしておきます。  以前はネットにいれても、グシャグシャ~っとネットの中で偏ってしまったり、お団子みたいになっちゃったりするのが悩みでしたが、スラックス用のネットや「せんたく姫」などを使うようになってから、そのお悩みからは解放されました。  特に「せんたく姫」は、たたんで入れても中まで水が通るようにいろいろ工夫されていて、最後に丸めて紐で結ぶことでネットの中での横ズレも防ぐので、洗い上がりがほとんどシワシワになることがありませんし、洗い上がりもスッキリする気がします。シーツなどの大きな布や、ワンピースなどもシワにならずに洗い上がるので、浴衣だけでなくいろいろ洗うのに愛用しています。  きちんとネットに入れれば、あとは洗濯機におまかせ。おしゃれ着用の洗剤で、手洗いもしくはドライモード、脱水は短めに設定して。色落ちする場合もありますので、単品でのお洗濯をおすすめします。  昔ながらのコーマや特岡(てぬぐいなどと同じ生地)は、洗濯のりを使うとぱりっと仕上がります。そこまで柔らかい生地でない場合は、乾いてからスプレーのりで衿などシャキッとさせたいところだけアイロンをかけても。洗ってから長期間着る予定がない場合は、カビの原因となるのでのりは使わないほうがよいということですが、私の場合は、先の予定はわからないので大体のりはしてしまいます(乱暴)。  絞りの浴衣や、綿麻などシボがあるものは、アイロンはかけません。せっかくのシボがつぶれてしまうからです。こちらはあまりひっぱったりのばしたりしないで、やさしく取り扱って下さい。  洗濯機ではちょっと心配、という場合は洗面台で押し洗いしてもOKです。基本は、たたんだまま、そのままの形をキープすること。やはりおしゃれ着用の中性洗剤で洗って下さい。すすいだら、バスタオルなどではさんだりくるんだりして、洗濯機で短い時間脱水して干します。  脱水は本当に短時間。1分以内でOKです。びしょびしょくらいのほうが、シワになりません。  干すときは、着物ハンガーなどを使って。私は100円ショップで買ったバスタオルハンガーを愛用しています。袖の先のほうまではまっすぐにはなりませんが、脇はのびるので乾きやすいです。浴衣は長いから、裾が下についちゃう、というときには、イラストのようにもう1本、2本ハンガーを使うとよいですよ。縫い目で畳んでかければ大丈夫です。  直射日光にはあてず、陰干しもしくは室内干しにしてください。  乾いたら、布目のゆがみなどないようにきちんと本畳みにしてしまっておけば、次もまた気持ちよく着られます。  夏は、2、3時間であっという間に乾いてしまうので気持ちがよいです。休日はまとめて何着もお手入れすることも。汗を吸った浴衣を洗うと、本当にさっぱりしますよ~。まずは、洗濯OKの表示のあるものから、ぜひトライしてみてください! 「せんたく姫」の詳細はこちら

洗える夏着物で淡色涼感コーデ☆の巻

星わにこ
2016/07/20 00:00
 三連休いかがお過ごしでしたか? 西の方から梅雨明けの声も聞こえてきて、いよいよ本格的な夏突入ですね。  夏はもうとにかく汗をかくので、ざばざば洗えて気持ちよい麻、綿麻、綿に手が伸びます。肌着も洗えるもの、汗をとってくれるもの。小物も、へちまやメッシュが大活躍です。  洗えるといえば、ポリエステルも選択肢のひとつ。でも、肌触りがいまいちだったり、暑かったり‥‥。いち利モールで洗える夏着物がリリースされたということで、見てみたらあら、素敵! 手触りもしっとり、とか!? 落ち着いて主張しすぎないけどいいかんじの色柄が揃っていて、プレタも反物もあり。  お誂えの楽しみもいいけど、すぐ着たい! というときにはプレタは重宝ですよね。スタッフさんに聞いたらとても人気だそうで、今回はこの洗える着物で妄想コーデしてみました! http://bit.ly/2a5RrRa  別名キュウリコーデ(!?)。涼感を呼ぶ「寒色系」「淡色」「透け感」で攻めてみました。全体に薄い色で統一しているので、夏の強い日差しの中で涼しげに見えること間違いなし。私も、淡色でまとめたコーデのときによく「涼しげですね」とお声をかけていただきます。はい! 涼しげですが‥‥本人は暑いです(爆)。でも涼しげに感じていただけるのは、夏着物冥利ですよね。  紗献上の博多帯は、「夏!」という透け感が魅力。薄くて軽いのに張りがあるので、キリっとコーデを引き締めてくれます。  夏、ゆかたもいいですが、夏着物は本当にオシャレ。頑張って着る甲斐があると思います。  着る時のポイントはとにかく涼しいところで着ること! エアコンの設定温度を下げて部屋を冷して着ないと、着あがるときにはすでに汗だくになりますのでご注意です(経験者)。あと、裸足で着て、最後に足袋をはくのも結構、着付のときの暑さを軽減してくれます。  着てしまえばそんなには暑くありませんから、涼しげな顔でおでかけできます。あとは、熱中症予防に水分の補給を忘れないでくださいね。  ‥‥‥‥そして、この妄想をふくらませて試着室でああでもないこうでもないと考えているうちに、ついこの洗える着物をポチってしまいました! 怖い! 夏のバーゲン! 怖い! 着物沼(笑)。届いたら着てみてまたご報告しますね~(汗)   浴衣の次は、夏着物。まずは入門でこんな洗える着物から入るのもいいですよね。ワンランクアップのお洒落を楽しんで下さい。

半幅帯の結び目を可愛く高い位置でキープするちょっとしたコツ☆の巻

星わにこ
2016/07/13 00:00
 先週は七夕でしたね。七月七日は浴衣の日、ということで、都内の大学などでも浴衣デーが開催されていたようです。当日四ッ谷にいたのですが、朝から浴衣の若者がたくさんいて、なんだろう?と思ったら上智大学の浴衣デーでした。女子も男子も浴衣姿で、見ていて楽しくなってしまいましたよ!  サンダルやリュック、帽子に浴衣などなど、皆それぞれに着こなしていて、素敵でした。普段着なんだからなんでもアリ。そして、皆似合うんですよ~これが。イベントだけじゃなくもっと着る人が増えたらいいのにな~と思いました。  女子の後姿を見ていて、ひとつだけ惜しい!と思ったのが、作り帯ではなくてちゃんと自分で結んでいる人の結び目が下がってしまっていること。リボンの部分が背中にぴたっと密着して位置も高いほうが、可愛く見えますよ。下がっていると、背中が大きく見えてしまいますし、結び目が下がって下の伊達締めが見えちゃったりもします。  こうなってしまう原因はまず、補整を入れていなくて帯がうまく体に沿っていないこと。次に帯のひきしめがうまくいっていないこと。  また文庫結び、リボン結びなどの場合  ・帯のひきしめが弱すぎる。結び目がゆるい  ・余った手先を帯の中にいれて下に引き締めていない(文庫結びの場合)  というところ。いずれも帯が緩かったり、結び目の部分が重すぎて下に下がってしまっているもの。帯を結ぶときにはなるべく上に持ち上げる気持ちできちっと結ぶこと。どうしても落ちてきてしまう場合は、ハンドタオルかてぬぐいを小さくおりたたんで、結び目の下に押し込んで枕にすると、支えになって結び目が落ちてきません。  先週ご紹介した三重紐を使った半幅帯結びの場合は、結び目はないですが、三重紐に帯の重さが全部かかっています。ポイントを高くもってくるために、帯の形を整えて、後にぐるっと回したら、仮結びしていた三重紐を一度ほどいて、ワキで持ち、はさんだ帯をおんぶするように持ち上げて背中に密着させ、再度前で結んで、帯の中に収めます。  こうするだけで、可愛く結んだ帯の位置がぐんとあがります。  また、ポリエステルの帯など滑ってうまく結べなかったり、動いているうちにゆるんできたりする場合もありますので、帯締めなどで固定しておくのも有効です。可愛い帯留などをつければお洒落にもなりますね。オトナの矢の字や、貝の口結びなどもこの方法が有効です。  ひとつだけ、皆様よくご存知かとは思いますが、帯が高い位置がいいのは、若い人ですので、あまり高いと子どもっぽくなってしまうということだけお気をつけください。年齢相応の、ほどよい高さを目指しましょう(自分含む(汗))。浴衣だけではなく、カジュアルな夏着物も半幅帯で着ると涼しいですから、素敵に結んでワンランクアップいたしましょう。  せっかく結んだ帯の最後の一仕上げ、お忘れなくです。 <おまけ> わたしも先週ご紹介の結び方、してみました。トルソーより羽根が少ない&短いのは胴回りの差ということで(汗)年齢相応の帯の高さにしてあります(汗)若い人はもっと高く、華やかに結んで下さいね!

七夕は浴衣で☆三重紐を使って可愛い短冊みたいな帯結びの巻

星わにこ
2016/07/06 00:00
 明日は七夕。街ではあちこちに笹の葉飾りがあって、短冊にいろんな願い事が書かれていますね。ついつい足をとめて、いろんな願い事を見てしまいます。子どもの書いたお願いごとは、本当に可愛い。今年は「8さいになったらおとなしい女の子になれますように 7さい○○」というのに色んな意味で唸ってしまいました。多分ならないと思うし、ならなくてもいいと思うよ!  新宿で見かけた「ヒゲの毛根が全部頭に移動してくれますように☆」というのも印象的でした。切実ですよねきっと。外国語のお願いごともたくさん見かけます。月並みですが、私は家族みんな心身ともに健康でありますように、それから世界平和をお願いしようと思っています。  子どものころは、サトイモの葉っぱに溜まった朝露を集めて墨をすって、短冊にお願いごとを書いたな‥‥なんて、ふと思い出したり。  折角の七夕、浴衣に袖を通してみませんか? おでかけしなくても、家で浴衣を着て、空を眺めるだけでも素敵です。  七月に入ってから、昨年書いた浴衣のインナーの記事をFBで紹介してくださった方がいて、たくさんの方にまた読んでいただけたようで嬉しいです。どうせ着るなら、キレイに素敵に着たいですよね。  今年もし補足するとしたら、街で着るときは袖のあるインナーのほうがいいですよ~ということ。タンクトップやブラだと脇の身八つ口から見えてしまうこともあるんです。参考にしていただけたら幸いです。 (参考:『体型&汗対策、浴衣のインナーはこれで決まり☆の巻』)  浴衣が綺麗に着られたら、帯結びもいつもの文庫や矢の字だけでなく、ちょっと華やかな結び方にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。振袖の変わり結びのときなどに使う、ゴムが三重になった「三重紐」を使えばとっても簡単にできちゃいます。  手先とたれが同じ長さになるように結んで、帯の上線のところで結んだ三重紐のゴムに平らにした帯をはさんでたらしていくだけ。帯の長さや固さによっていろんな表情が出ます。半幅帯でも兵児帯でもOK!  なんとなく、七夕のお願いごとを書く短冊を重ねたようにも見えますね。少しおしりが隠れるように挟んだ帯を長くとれば、気になるヒップラインも隠れます。着付けの粗も目立ちません(笑)。上のほうで細かくたくさん羽根を作れば、華やかに。帯の裏側が見えてもアクセントになって可愛いです。  三重紐はほどかずに、そのまま帯の中にしまいます。でもちょっとした拍子にちらっと見えてしまうこともあるので、帯の色にあったものやカラフルなものを選ぶと安心かつお洒落です。  仕上がりの正解はなく、要はほどけなければいいのですから、最初の帯の結び目と三重紐をきちっと結べば大丈夫。まずはおうちで練習がてらチャレンジしてみるのはいかがでしょう。  もちろん、デートやおでかけの予定があればぜひ! この夏、浴衣をもっと楽しみましょう~!