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お役にたった!?着付小物収納のプチネタの巻

星わにこ
2021/11/03 18:00
皆様着付け道具をどんな風に持ち運んでいますか? 毎回「腰紐と~伊達締めと~」とやっていると忘れてしまうので、私はトラベルポーチにまとめていて、そのまま持ち運んでいます。家でも、そのままにしておいてたんすにひっかけて使っています。 すぐあれがないこれがないになる私には必需品です。 関連記事:これは使える!トラベルポーチで着付小物の整理の巻 そんなコラムを書いてから気がついたらもう5年の歳月が経っていました(驚)。時々「真似してます」なんてお声かけいただくこともあったんですが、先日着付けのレッスンに来てくださった方が実物を持ってきてくれました! ひっかける式のポーチではないのですが、コンパクトにまとめて着付け道具が入っています。フルオープンタイプなので、とっても使いやすそう。 腰紐、きものベルト、伊達締め、コーリンベルト、仮紐、ゴムなどが手に取りやすく入っていて、外側に着付けピンチも。 そして、えり芯収納は綿棒の空き容器に入っていました。この切れ込みはもともと入っていたものだそうで、とっても出し入れしやすそう。えり芯収納についてもコラムを参考にしてくださったそうです。ポーチにシンデレラフィットしていますね! 関連記事:えり芯の収納☆空き缶を使うと便利でしたの巻 このえり芯収納も反響があって、ガムテープの芯は幅もぴったりでいいというお声もいただきました。このコラムも書いてからもう3年! 時の経つのが早すぎる~! ポーチのお写真も撮らせてくださったH様、本当にありがとうございました。   YouTube全盛の時代、いつもコラムを書きながら「これは読んでくださる方はいるのだろうか? 参考にしていただけたりすることはあるのだろうか?」とよく思うのですが、読んでますよ~とおっしゃっていただけるのがなにより嬉しく。そしてさらに、こうやって実際に「やってますよ~」と見せていただけて、なんだか涙が出そうに嬉しかったです。 皆様のお声が励みで続けております。今後も読んでいただけるようがんばります。またやってみたらよかった、ここがだめだったというようなご感想、いつでもお待ちしております! あと、ネタの提供も常時受け付けております! 気軽にお声かけいただけると嬉しいです(^^)よろしければいいねボタンぽちもよろしくお願いいたします。(どんどん欲がw 拙いコラム&イラストではありますが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

きものでアフタヌーンティを楽しむ。の巻

星わにこ
2021/10/27 00:00
緊急事態宣言が解除されて、ちょっとおでかけしてもいいかな?と思っていたところに、キモトモ(着物友達)から「ちょっと気分の上がる着物を着てアフタヌーンティでもいかが?」というお誘いが。 自分の楽しみのために着物を着ておでかけ、なんていつ以来でしょう。二つ返事で行くことにして、椿山荘のマロンアフタヌーンティーに。予約をして、指折り数えて楽しみに。まだ締めたことのない紅葉の染め帯をしようとまず決めて、そこからコーディネート。大好きな色無地ででかけることにしました。 普段、仕事で晴れ着の着付けなどもさせていただいているけれど、自分でやわらかものを着るのはひさしぶり。いつもはうそつき衿でちゃちゃっと着てしまいますが、ひさしぶりに絹の長襦袢を着ました。 とろんとした絹の重みが肌寒くなってきた気温に心地よく、まさに「纏う」という言葉がぴったり。歩くときに足に感じるなんともいえない柔らかい衣擦れの感触も懐かしく、気分があがります。 きものは、この贅沢な感触が魅力なんだな~とうっとりしました。 お袖の振りが長襦袢と着物とコートでぴったりと合って3重になっているのを、揃えて楽しんだり。自分だけの小さな満足がいっぱい。 そして、一緒におでかけしてくれたキモトモさんたちのおしゃれもまた眼福で。切嵌め刺繍の訪問着、初お披露目の帯、おばあさまの形見の黒猫の帯留、刺繍半襟、苧環の帯締、エトセトラエトセトラ。思い思いの「とっておき」を、お互いに素敵ね、と褒め合うのもくすぐったくて嬉しくて。 栗尽くしの美味しいアフタヌーンティは、目にも口にも美味しくて大満足。 アフタヌーンティといえば、英国発祥の喫茶習慣。まず最初に3段重ねのティースタンドが思い浮かびますよね。一番下がサンドイッチなど軽食、中段がミートパイやスコーンなど温料理、上段がデザートになっていて、下からいただくものだそう。お茶はおかわり自由で、いろんな種類のお茶が選べます。一杯目はストレートで、二杯目はミルクティーでなど味の変化も楽しめて、日常ではなかなか叶わない、まさにお味の宝石箱、テーマパークやあ(彦摩呂) ちょっとずつ味わう「栗」がテーマなお料理とお菓子はとっても贅沢気分。ホテルのサーブはとってもスマートで、とても優雅な時間を過ごせました。 やわらかものとアフタヌーンティという、ちょっと非日常の楽しみがこんなに嬉しく、気分が上がるとは。 また元の生活に戻っていけるのか、まだ波があるのか。おそるおそる出かけてみた久々の「おでかけ」でしたが、とても心が満たされました。家で美味しいものを食べるのもいいけれど、やっぱり友達に会って笑顔でご馳走を楽しむことって必要なことなんだとしみじみ。 まだまだ医療従事者の皆様への負担も大きく、すぐに元通りにはなれないけれど、ちょっとずつ。 コロナ禍以前にはなんでもなかったことが、できなくなって初めてこんなにも大切なことだったのだなと思い知らされることがたくさんあります。 同時にあれもできないこれもできないと思うより、これもできる、あれもできると、今可能な喜びや楽しみを大事にできたら楽しいですよね。 この1年半ほどでずいぶんと考え方や常識も変わったけれど、変わらないものもある。着物もなんだか着る気がなくなっていたけど、袖を通してみたらまた着たくなったわ、なんて声も。 あとやっぱりね、出かけてみるといかに普段「どうせどこに行くわけでもないし」ってオシャレに気持ちが向いていなかったかに気がつきますね。撮ってもらった写真を見て、コロナ太りの現実を目の当たりに! わーん! 自分のことを考え直すいい機会にもなりました。 少しづつ、失われた時間をそれぞれに取り戻して行けたらありがたいなあと感じたおでかけでした。

この冬は帯揚げスカーフ&帯締めベルトで決まり!?の巻

星わにこ
2021/10/20 00:00
緊急事態宣言も解除されて、やっと少し着物でおでかけしてもいいなあと思われている方も多いのではないでしょうか。きょうから大阪でキモノEXPOですね。先週は銀座で、私も会場にお邪魔しておりました。 初日は暑いくらいだったのに途中から急に気温が下がって羽織ものが欲しくなり、ああ、いよいよ袷のシーズンなんだなと皆様の着物姿を見ながらわくわくしていました。ワークショップや講演も盛況で楽しそうでしたよ! さて、そんな中洋服のお客様が「今日は着物で来られなかったから、和を取り入れてきました」とおっしゃってウエストを指さされるのでよく見るとなんと、帯締めをベルト代わりにされていました。あまりにさりげなくて、気づかなかったほど! サイドに垂れている撚房もおしゃれ! 「初日にゲットした帯締め帯揚げのセットなんです」とおっしゃるので「え?」と見直すと、なんと首に絞りの帯揚げをスカーフ代わりに巻いていらっしゃったんです。 ベースのツーピースとカラーコーディネートもばっちりすぎて、言われるまでそれが帯揚げとわかりませんでした。帯締めと帯揚げと洋服のコーディネートが本当に素敵で、トシちゃん感激!(古いネタすぎてわからない) ふわふわっと巻いていらしたらもしかしたら気づいたかもしれませんが、垂らすだけのシンプルさがまたすごくかっこよかったんです。お願いしてお写真とらせていただいたのでご紹介しますね! 考えてみたら、帯揚げってシルクだしスカーフとして使うのも素敵ですよね。スカーフを帯揚げに使うのはよくしているのに、なぜ逆はおもいつかなかったんだろう? コロンブスの卵か!?と目から鱗が100枚くらい落ちました。 好みのものはもちろん、なんだか色が派手でつかいにくいとかいう帯揚げももしかしたらスカーフにしたら有効活用できるかも!? 早速ちりめんの帯揚げをクビにくるくる巻いてみたら、収まりもいいしあったかい!! シルク100%ですからね、贅沢ですね。 いろいろ巻いてみたんですが、綾子系のつるんとしたものはまさにスカーフのようですし、ちりめんや絞りの入ったものは少し伸縮性もあるし空気も含むのでまきつけやすく、暖かいです。首に巻いて形が作りやすいのは後者ですね。先の部分を見えないように巻き込んでしまうとプチスヌードみたいでいいかんじです。 久々に大コーフンしてしまいました。まあこういうものは、多分にセンスに左右されるものでありますけれども、リメイクでもなく、あるものそのまま活かせるとなるとトライの価値はある!と思います。 帯締めもブラウスとかちょっとウエストマークしたいときに素敵かも。 帯揚げとかね、本当何枚もってるの? しかも可愛い模様とか入っててもしちゃうとほぼ見えなくて残念、なーんて思っていたものが活きるとくればやってみたさ倍増です。 今年の冬はご一緒に帯揚げスカーフ、帯揚げマフラーデビューしませんか?

羽裏がかっこいい!男羽織をマニッシュに着こなせ!の巻

星わにこ
2021/10/13 00:00
やっと着物を着ても暑くないかな?と思える気温になった東京です。とはいえまだまだ単衣でもいいぐらいですが、外に出るとちょっと肌寒かったり。そんなときの調節に便利なのが羽織です。 羽織もやはり着物と同様、薄羽織、単衣、袷とあって着用時期も決まっています。 関連記事:羽織の着用時期の目安って? よく「楓(紅葉)が色づく頃から、桜が散る頃まで」といいますが、これは袷の羽織を着る時期の目安です。2014年のコラムでは10月くらいからと書いていますが、温暖化が進んで11月くらいから、に変更してもいいくらいではないかと思いますね。 一方暖かくなって活躍期間が伸びるのが薄羽織やレース、単衣などの羽織です。特にレースの羽織は半襟などと同じようにカジュアルシーンであれば、衣替えのルールに縛られないで使うことができるので、「今日はレースの気分だわ」というときいつでも使えるのがいいですね。 羽織のいいところは 1、オシャレをより楽しめる 2、ちりよけになる 3、脱ぎ着自在で体温調節ができる 4、着付けのあらかくしもできる(笑) でしょうか。 気に入った羽織を着ればテンションも上がりますし、着物とのコーディネートでよりおしゃれも楽しめます。 また、着物や特に帯をちりほこり、汚れから守ってくれますので外出時も安心です。 羽織は、道行やコートと違って室内で脱ぐ必要がないので、着たままでもいいし脱いでもいいので体温調節に役立ちます。オンオフ自在は嬉しいですよね。 レースは透けてしまいますが、透けない単衣の羽織なら、多少帯結びがまずくても隠してしまえるので、ちょっと気持ちが楽です(笑)。お太鼓が隠れてしまうので最初からしない!という荒技も。昔は普段着用に前帯だけマジックテープで止める「前だけ帯」があって、それを羽織を羽織って使ったりもしたそうです。普段に着物を着ていた時代の知恵ですね。自由な発想で着たらいいのですよね。 ちょっとおすすめしたいのは、男性用の羽織を着ること。 私は裄が67センチなのでリサイクルの着物で安価に十分な大きさの羽織やコートを入手するのは難しいのですが、男性用なら簡単に裄ピッタリのものが見つけられます。多少袖丈が長くても、袖は人形仕立てといって振りの部分が縫われてしまっているので、着物と袖の長さがあっていなくても見えません。いい。 それから、男羽織は羽裏がかっこいいものが多いのです。龍虎に鯉、富士山などの風景画、茶道具やちょっと艶っぽい美人画などなど、粋なものがたくさん。羽裏が凝ったものを探し始めるとキリがありません(笑) 男羽織はちょっと重くて、ちょっとマニッシュなジャケットを羽織っているようなテイストになります。紋付だと決まりすぎ(というか主水スタイル@必殺仕事人になりがち)になるので、私は髭紬の男羽織を着たりしています。丈も長いものが多いので、かっこいいスタイルになりますよ。 クールなコーデに合わせてもいいし、派手な着物に合わせてもまたよし。 いつもの羽織スタイルとちょっと変わった楽しみかたはいかがでしょうか。

名残の月の着物雑感の巻

星わにこ
2021/10/06 00:00
10月になりましたね。10月1日は衣替えの日であり、着物も単衣から袷に切り替わる日ではあるのですが、すっかり夏が戻ってきたような気温でまだまだ袷などとんでもない、単衣でも暑いくらいの東京です。もう本当に衣替えの時期も見直す時代に入ってきているのではと感じますね。 お茶の世界では、10月を名残月と呼ぶそうです。11月は炉を開き、新しいお茶の口切りをするいわば「お茶のお正月」。10月は1年かけて味わってきたお茶をいただくのも、また半年間慣れ親しんだ風炉でのお点前もお終いの月というわけです。これが最後と名残を惜しみつつ、来る新しい季節への思いを巡らす月なのですね。 また季節は巡ってくると言っても、コロナ禍を体験して毎年同じことが繰り返せるわけではないとしみじみと感じました。自分も年齢を重ねて、まさに今青春時代!の息子を見ていると、なるほどもう春は私には巡ってこないのだなあと実感します。 まだ暑いけれども本当に暑くて大変だった夏も終わってしまったのだなんてちょっとおセンチになるのは、やっぱり暑いといいつつ日も短くなった秋だからでしょうか。確実に冬は近づいてきているし、やっぱりちゃんと準備をしなければいけないのですよね。 天気のよい休日に、やっと夏ものの帯、帯揚げ、帯締めをやっと仕舞いました。うそつき衿やじゅばんの半襟もぐずぐずしていましたが、まだそのままにしていた絽を塩瀬やレースやらに付け替えて準備完了です。 老年期が冬とするならば、派手さはないけれどゆっくりと上質に、寒さの備えをしっかりとして落ち着いて静かに暮らせたらいいなあと夢想しつつ。譲っていただいた着物で、今は地味だなあと思っているものも、きっと似合うようになってくるのでしょう。 現実には、相変わらず目の前のことでいっぱいいっぱいで「うわー!」と場当たりとその場凌ぎとかになってしまうことが容易に想像できますが‥‥。ほんと成長がなくてとほほですけれども。もうめちゃくちゃ突っ走れる体力もないので、無理せず少しづつ。とはいえ、後回しにしてしまうと二度とできないこともあると身に染みて感じることもあり‥‥。 この頃電子書籍で新しい漫画をちょこちょこ読んでいるのですが(紙派でしたが、老眼に伴い拡大して見られる電子書籍の虜にw)、転生ものやタイムリープものが多くて驚いています。現実には、そんなことは起こらないので、失敗を糧になんとか今持ってるカードでやるしかないんですよね。 あとは、電子書籍もそうですが、今までの思い込みに囚われず新しいものにチャレンジするのは大事だなということも感じています。 コロナ禍では、着物の処分の相談もよくされました。きっと家にいて自分と向き合って、いろいろ思われた方も多いのでは。私も、箪笥の中身を大幅に見直すべきだな~と思っています。着物や帯はもちろんのこと、着付け小物や肌着もついあれも使えるこれも使えるとひきだしにつっこんでいますが、自分がいつかいなくなり箪笥の中身を処分してくれる人が見た時に「ああ始末のよい人だったな」と思ってもらいたいと思います。今のままでは確実に「なんじゃこりゃ。ひでえ‥‥」となること請け合い!(うわーん!)とりあえず着古した和装ブラと虫食いのあるモスリンの腰紐を買い替えよう(あわわ)。 今からでも遅くはない。まだ名残の月のうちに‥‥。体が動くうちに、身辺整えて豊かな老後を迎えたいと思う秋でございました。まずは着物の箪笥、がんばります。

総絞りの帯揚げをアイロンで伸ばして大人の帯揚げに☆の巻

星わにこ
2021/09/22 00:00
総絞りの帯揚げは買うととても高いものですが、やはり七五三や振袖など子供や若いお嬢さんの礼装に使うイメージが強いですね。 若い時には帯揚げはボリュームたっぷりに結びますし、年齢が上がってくると控えめにしますから、総絞りは似合わなくなってきます。 大人が使って悪いというわけではありませんが、若い頃のものをそのまま使っているなあ、という感じになってしまいがちです。もう使わない(使えない)なあ、とたんすの肥やしになっているものをお持ちの方もあるのではないでしょうか。 譲ったり、小物を作ったりするのもよいですが、色など気に入ったものであればアイロンで伸ばして自分で使うというのもおすすめです。 スチームアイロンをしっかりと生地をひっぱりながらかけると、絞りの山が平らになります。まったく平らにはなりませんが、これだけでちょっとふんわりした使いやすい帯揚げの出来上がりです。 絞りを伸ばすと、糸をくくって染まっていない白い部分がよく見えるようになるので、絞ってある状態より少し色が薄く見えます。それもまた大人っぽく使いやすいのではないでしょうか。 総絞りではありませんが、よくある見える部分だけ絞ってある帯揚げにアイロンをかけて伸ばしてみました。 左側がビフォーで右側がアフターです。幅もぐんとひろがりますね。色もやさしくなってよい感じです。 優しい雰囲気のかわいい帯揚げになりました。これなら50代の私でも使えます! ふんわりしていて、ちりめんに近い感じで伸縮性も少し残っているので、とても扱いやすいです。ちょっとドレッシーな装いの時に。 ただし、一度伸ばしてしまうと元には戻りませんのでご注意を! 絞りが伸びてしまった時は 今回は、絞りの帯揚げに関する情報をもうひとつ。総絞りに限らず、飛び絞りやりんだしなど、一部の絞りの帯揚げは、ちょっと絞りが伸びてしまったなと思ったら、やかんの湯気や、スチームアイロンの湯気(押し当てないで、蒸気だけをあてる)ことで、もとの絞りの高さが戻ります。 この方法は、自然にのびてしまった場合は元に戻りますが、今回のようにアイロンで強く引き伸ばしてしまったものはもどりませんので悪しからずです。 絞りの帯揚げ豆知識でした。

ほんのり色付きレース半襟で秋色コーデの巻

星わにこ
2021/09/15 00:00
単衣がしっくりくる気温になりましたね。単衣は夏物と袷のシーズンの間、初夏と秋に活躍します。初夏と違って、秋はすこしシックに装いたいですね。 帯や帯揚げ帯締めなどの小物を秋らしくするのはもちろんですが、半襟のトーンを真っ白から少し落とすだけでぐっと秋の装いになります。 おすすめしたいのは、色付きレース半襟。レース半襟はカジュアルシーンなら衣替えを気にせず使うことができますし、そろそろ半襟の切り替えどうしようかなと悩むようなときに本当に便利。 ちょうど今頃9月の半ばは、あー半襟変えないと!と思うクライマックス(笑) 関連記事:夏から秋への半衿、帯揚は? 組み合わせおさらいの巻 毎年うーん、合ってるかな?と一応確認したりする衣替えルールですが、レースの半襟なら、ここを気にしなくてもいいと思うと本当に便利なんです。 黒や葡萄色など秋らしい濃い色もいいのですが、アイボリーやベージュ、薄茶など真っ白じゃないものに変えるだけで温かみが加わり秋らしさがアップします。あと、レースの質感もちょっとドレッシーでいいですよね。 レースと一言で言っても、綿レース、光沢のあるレースなどの素材感や柄でも雰囲気が変わりますから、選ぶ楽しみがいっぱいありますよ! レースはちょっと、という方でも、オフホワイトやアイボリーなどほんの少し色の入ったペールトーンの半襟にするのであればあまり抵抗はないのではないでしょうか。 それだけで、同じ単衣でも初夏と秋を着分けることができますので、色付きレース半襟での秋の演出、まだやったことないかもという方、ぜひお試しください。

パソコン&スマホ試着室で憧れの牛首紬コーデ!小物使いで印象チェンジの巻

星わにこ
2021/09/08 00:00
気がついたらすっかり季節は秋に。今年はなんだか夏が短かったような? 暑いと嫌なくせに、涼しくなると寂しいのはどうしてでしょうか。 でも、涼しくなると途端に着物を着る気もアップしてきますね。そんな気持ちを久々に妄想コーデにぶつけてみました。 いち利モールの試着室がパソコンもリニューアルして、ただいま第10回コーディネート大会開催中。9月23日まで3コーディネート投稿できます。大賞に選ばれると一式プレゼントとのこと。太っ腹企画ですよね。そして最近離せばわかるお年頃の、ローガンズのわたくしとしては、パソコンの大きい画面で新コーディネート画面が確認できるようになったのが嬉しい限りです。 さて早速! ここは思いっきり夢をぶつけようと、1度は着てみたい憧れの牛首紬をベースにコーディネート開始。白山工房の横段ぼかしはしゃっきりしすぎずとっても着やすそうです。 牛首紬は石川県の重要無形文化財。大島、結城と並んで日本三大紬のひとつです。流通量が少ないので、なかなか見る機会が少ないものです。二匹の蚕が偶然に作る玉繭から挽かれた特殊な糸で織られており、釘に掛けて引っ張っても破れないという丈夫さから、別名「釘抜き紬」とも呼ばれています。紬ですが、白生地で織ってから染める染め織両方の魅力があります。私にとっては郡上紬と並んで、憧れの紬です。 帯はちょっと力を抜いて、光沢のある細かい市松地紋にヤツデなどの大きな葉模様がデザインされた9寸名古屋帯。着物と同じトーンの色合いで、秋色の落ち着いたコーディネートにしてみました。 着物と帯の色を合わせると、ワンピース感覚になって洋服の中でも浮きません。でも、全体がのっぺりとしがちなので、帯揚げと帯締めでキリッと締めます。反対色を持ってきてもいいのですが、あえて同系色のちょっと濃い色目で強弱をつける方向にしてみました。こういうはんなりコーデが好きなんですよね~。 同じ着物と帯でも、小物を黒で揃えるとかなりキリッとした趣になります。帯揚げも帯締めも半衿も、面積としては全体の10%に満たないのに、全く違う印象になるから不思議なものです。おしゃれ着、カジュアルシーンでは好みと個性で自分の好きなように決めてよいと思います。 実際手元にあるもので、あれこれ色を取り替えようとおもうとなかなか骨がおれますが、試着室ならすいすい。先入観に囚われないでばんばんいろんなものを合わせることができます。色の感覚を磨くのにももってこいですね。同系色よし、反対色よし。好みのパターンも探れます。 基本は、帯や着物の中にある色を拾うと馴染みがよいのですが、思い切って離れた色を持ってきても「わお!」となる場合もあるので、時間を忘れてカチカチしてしまいます。 実際には実物を合わせてみるのが一番ですが、こうやってイメトレしておくと柔軟に楽しめるようになりますよ。 着物と帯はもちろんだけど、小物合わせも可能性無限大! 秋の夜長をスマホ&パソコン試着室で楽しんでみませんか。

汚れ防止に。衣装敷の表はどっち? 定期的に買い替えようの巻

星わにこ
2021/09/01 00:00
衣装敷、皆様使ってらっしゃいますか? だいたい畳一畳弱くらいのサイズで着物を着る時に下に敷く和紙などでできた敷物で、着付師さんには必須アイテムですよね。「たとう紙」とも言われることもあります。 でも着付け教室では使ったけど、自分で着る時にはあまり使わないという方も多いのではないでしょうか。 昔は畳の上で生活していたので、畳のささくれや細かなゴミなどが着物につかないよう衣装敷を使ったものです。絨毯やフローリングでも、同じことですね。 衣装敷には三角のポケットがついているものが多いですが、このポケットがついている方がオモテ面になります。着付けの勉強をしているときに、このポケットに余分な糸くずなどが出たときに中に隠して集めておくよう教わりました。 ポケットがついていないものでも、汚れ防止が主目的ですから表と裏を区別できるように模様などがつけられています。きれいな面が常に表になるように、ということですね。 また出先で着替える必要があるときなどは、どんな場所かもわかりませんから、これが1枚あると安心です。 私は自分で着物を普段に着るときには滅多に使いませんが、訪問着などちょっとよそ行きのものを着るときには使います。 汚れがつかないという実用面が一番の仕様理由ですが、なんとなく「正式感」があるからです。よそ行きの着物を着るということは、身なりをきちんと整えるということ。衣装敷を使って、普段よりちょっと丁寧に着付けをすることで、「今日はちゃんとしました」という気持ちになれます。 またその衣装敷を敷いているスペースの中に、準備をして着付けを完結させるのも、始末がよく美しい所作ですよね。ゴミや汚れ、普段の雑さから離れて、ちょっとオーバーかもしれませんが、清浄な空間を作る結界のようなものかもしれません。 これは本当に自己満足や自己暗示でもありますが、実はこういう「手順をきちんと踏みました」というようなことは、着付けにおいては大事な部分だと思います。 着物や帯だけでなく、着付けに使う道具にもいろいろな意味や想いが込められていると私は感じています。面倒なことは全部やらなくていい、気にしなくていい、ただ着ればいいというのであれば、着物に対してこんなに思い入れもなかったのではと思います。 もちろんこだわりすぎて「こうでなくてはならない!」と決めつけたり押し付けたりというのはまた違いますが、着物にまつわるエトセトラな知識をインプットして、私は今日こうしたいから、これを選んで身につけていますというアウトプットをしたいなといつも心がけています。 私の場合、衣装敷を敷くときは「今日はよそ行きの着物を、きちんと着るぞ!」という気合いの現れみたいなものでもあります。また、猫を飼っているので、着物をたたんだり広げたりするときにも使います。風呂敷なんかを代用もできますが、やはりパリッとした衣装敷を敷くと気持ちがいいし、盛り上がります。 この衣装敷、紙製のものが多いので使っていると結構破れたり汚れたりしてしまいます。高級和紙製はちょっといいお値段ですが、消耗品なので基本お手頃なお値段ですし、不織布やビニール製のものあります。私はセールの時期などにストック買いをしておいて、ちょっとくたびれてきたなと感じたら取り替えるようにしています。着付け教室用のがそろそろ替え時かな(^^;) そういえば衣装敷もってないな、とかくたびれているかも?と思われたら、セールのときが狙い目です(^^)新しいものはやっぱり気持ちがいいですよ。

胸のシワも解消★着物を着たら背筋を伸ばして!の巻

星わにこ
2021/08/25 00:00
あ、鼻がむずむずする(><)と思ったら、秋だなと思うブタクサアレルギーのわにこです。とはいえまだまだ着物を着ると暑いですね。 さてさて今回は「姿勢」の話です。先日着物ででかけたときに、鏡に映った自分に衝撃を受けたんです。背中を丸めていてすっごくおばあちゃんぽい!! しかも肩から胸にかけて大きなシワが‥‥。 あわてて背筋をのばして、袖口をひっぱって胸のシワを取りましたが、いやいや、気を抜くとこんな姿になっているのかとショックでした。着付けのときは姿勢にも気をつけているのでそこまででもないですが、無防備に歩いていたりするとかなりしょぼしょぼ。。。 家の中にいると、あまり動かないしスマホやパソコンを見ている時間が長くなるので気づいたら猫背の巻き肩ポーズになりがち。それでなくても年齢を重ねてくると背中が丸くなってきています。 鏡を見ながら再確認してみると、背筋を伸ばしているつもりでも歳をとってくるとそこまで背筋を伸ばしているように見えないことがわかりました。肩甲骨をぐーっと寄せて、「そんな!?」と思うくらい胸をはってやっと「背筋が伸びてるな」というかんじです。 胸のシワはよく「補整を入れて」と言われますが、姿勢の要因も大きいと思います。 補整も大事なのですが、ちょっと姿勢を見直してみるといろんなシワや着崩れが解消されます。お腹のぽっこりも、ちょっとお腹をひっこめる意識をすると変わりますよね。補整をしているけどいまいちという方は、姿勢を意識してみてください。 なんでもひとつだけで解決するということはあまりなく、小さなことの積み重ねでトータルで素敵に見えたりキレイに見えたりするんだと思います。 もちろん年齢なりの素敵さもありますが、やっぱり着物を着ておでかけしたときは少しでもキレイ見えしたいですよね~。 最近、高口里純先生の『グランマの憂鬱』という漫画を読んだんですが、めっちゃ素敵な着物グランマ(おばあちゃん)が登場します。若い方はもちろん年齢を重ねても背筋を伸ばして。姿勢を正して生きていこう!なーんて思っている今日このごろでした。