夏こそ作り帯☆着付け時間短縮で暑さ軽減!の巻
星わにこ
2019/08/07 00:00
暑い!マジ暑い! 二進も三進もどうにも暑くて吹き出す汗、化粧もなにも崩れ落ち、この上着物なんてとんでもない!と思ってしまう今日このごろ。
しかし! 夏着物をさらりと着こなせたら素敵ですよね?。街で涼しげな夏着物の人を見かけると、涼しい風が吹いてくるようです。?? 本当は暑いのは知ってます。でも、やっぱり憧れですよねー。
ココイチのお出かけにはやっぱりスキッと夏着物を着こなして出かけたい。
薄物に袖を通すトキメキを感じたい!
だが、暑い!(笑)
素材が涼しいもの、小物も夏仕様にして、保冷剤を仕込んだり(笑)着てしまえば、意外と大丈夫なんです。だけど、着る時点で心が折れることが結構あります。
なので、全部準備を済ませてから、この時だけはエコ精神を忘れて、エアコンで冷やしすぎじゃないの!?というくらいキンキンに部屋の温度を下げて、できたら扇風機もまわして、なるべく短時間でさっと着る! これが鉄則かと思います!
だけど、それでも帯を結ぶ時、いいポイントが出なかったり形が気に入らなかったり、そこでやりなおしの刑になってしまうと、気づくと汗だくになっていたり。帯結びって結構力も頭も使います。半幅帯で結ばない帯結びもいいですが、やっぱりお太鼓でドレスアップして出かけたい時もありますよね。
そんな時、私の心の強い味方が「作り帯」です。帯結びタイムが確実に短縮できますし、気に入った形にならないとか、模様が出ないとか、そんな心配もありません。
お太鼓の作り帯にはいろいろな種類があります。
代表的なものは
・最初からお太鼓の形になっているもので胴に巻くだけのもの
・帯を切らずにマジックテープなどをつけて作り帯にしたもの
・胴とお太鼓が別々になっていて、お太鼓が形になっているもの
・胴部分とお太鼓部分が平らな状態で二部、もしくは手が別になっていて三部になって
いるもの
といったところでしょうか。
お太鼓が形になっているものは背負うだけ、巻くだけで早いのですが、形が最初から決まりすぎていたり、いかにも作り帯という感じだったり、あと、収納に結構場所をとるんですよね。
その点、平らな状態で二部、三部になっているものは、普通に帯を結ぶ時と同じ感覚で好みのお太鼓が作れますし、収納も平らな状態でできます。私はこちらがお気に入りです。
特に、この方式のものは手の処理が様々で、胴に巻く部分が少し長めになっていて折り返す方式や、お太鼓側に手だけが縫い付けてあったり、様々です。意外とこれが思ったところに持って行きにくかったり、私は手間どってしまうことが多いので、三部式になっているものが一番気に入っています(時々あっ!手の部分がない?なんて焦る
こともありますが(ちゃんと仕舞っておけ>自分)
もし、夏に着物を着るのがハードルが高いなあーと思っている方がいらしたら、作り帯、ぜひ試してみてください。最初から作り帯になっているものもありますし、自分の帯を切って作り帯にしてもいいし、切るのに抵抗があったら、切らずに作れる作り帯もありますよ。
浴衣も同様。帯でつまづいて着ないのならば、作り帯上等ではないですか。
夏こそ! 着物を楽しんでみませんか。
夏はヘチマ!帯枕の自作は結構カンタン!の巻
星わにこ
2019/06/19 00:00
梅雨の晴れ間の気持ちいい日が続いている東京です。帯も夏帯が登場しはじめました。夏帯とはいえど、やはりお太鼓にすると暑いもの。ちょっとでも涼しくしたいなと思うときには、自作のヘチマの帯枕を使っています。
<作り方などはこちら>
>保冷剤を入れる!ヘチマの帯枕を手作り☆の巻
なにが違うかというと、なにしろ軽い。軽いと身体への負担が全然違います。軽さって、涼しさにつながるんだなと実感。あと、固めなので身体に密着しすぎないのがいいところ。独特の空洞構造が、風を通して熱がこもらないのです。
やはり天然のヘチマはごわごわしますので、まくら紐は帯を痛めないようにヘチマの部分をくるむガーゼを二重にするか、たかはしきもの工房のまくら紐など、ちょっとしっかりした生地のもの(伸縮性のあるものがラク)をおすすめします。
自作すると好きな高さや長さにできるのもいいところ。天然素材なためか、つけているうちに身体に馴染んできます。ちょっとへたってきたなと思ったら、すこし厚みを足したり、育てている感じがします。私は、長さは市販のものより長めの25センチにしています。これくらいあると、お太鼓の山が決まりやすいし、高く持ち上げられて使いやすいのです。
ヘチマの中の芯は、そのまま残す場合もありますし、開いてとってしまって、芯のかわりに保冷剤をヘチマでくるんで使うこともあります。保冷剤は、買い物のときによくもらう銀色の保冷袋を切って、くるむと長持ちしますよ。暑い!これはヤバイ!と思う日のワタシの秘密兵器です。
個人的には、夏帯以外のしっかりした帯のときは支えや高さが足りない気がしますので、夏以外にはあまり使いませんが、一年中愛用しているわ!という方もいらっしゃいます。
今月7日発売の雑誌「七緒」58号でも、わにこがヘチマの帯枕の作り方をご紹介しています。2年前に作ったときよりも、さらに簡単に、バージョンアップしております。よかったら見てみてください(^^)材料さえあれば、意外と簡単なんです。
問題は、ヘチマの入手。以前はホームセンターや100円ショップなどでも見かけた気がするのですが、見当たらなくて、今年は結局ネットで探して買いました。これから夏にむけて店頭にも出てくるのかもしれません。
思いあまって、お庭にヘチマの苗を1本植えてしまった私です。自由にくるんくるんと伸びて絡まって行くつたが超かわいい! だがしかし、どうするつもりなのか。そんなに帯枕はいらないぞ(笑)炒めて食べてみようかな、化粧水を作ってみようかな、などと、あらぬ方向に妄想が発展していますが(毎度すみません)、もしまだヘチマの帯枕を使ったことがない方がいたら、ぜひ一度試してみて~とおすすめしちゃいます!
リサイクル着物について考えた。の巻
星わにこ
2018/03/14 00:00
先週無事「きもチャリ」が終わりました。仲間とやっているチャリティ活動の中で、着物でチャリティを、と始まったイベントですが、たくさんのご寄付をいただいて、もう6年近く続けています。
箪笥の肥やしになっている着物を寄付していただいて、それをお買い上げいただいて、公益財団法人みちのく未来基金という震災孤児の進学をサポートする団体に寄付しています。
こちらのコラムでご縁をいただいた方からもご寄付やお買い上げを頂いて、今年は3日間のイベント全体で50万円以上の寄付をすることができました。一方会場等の都合もあり、今後毎年の継続は厳しい状況ですが、できることを続けて行けたらと考えています。心を寄せて下さった皆様、本当にありがとうございました。
チャリティにやってくる着物たちは、ただの不要品だとは私には思えません。自分の着物でもう着ないからいらないというものもありますが、大体はおばあさま、お母様、ご縁のある方の着物を、ただ捨てたり売ったりすることができなくて、使って下さいとおっしゃるものが多いです。中には高価だっただろうな~とため息がでるようなものも。
仕分けや陳列を皆でやりながら「どういうものだろうね」と話す時間も楽しいです。畳む作業をしながら、着物や帯と心の中で話したり(危ない人)。またこの畳むという作業もいいのですよね。スタッフで入ってくれた友人が「こうやって手でなでて、畳むから、着物って愛着が湧くのかもね」と言っていましたが、本当にその通りだなと思います。
スタッフではわからないことも多いので、今回は「きものカード」というものを作り、だいたいのサイズやどういうものなのかを書ける方には記入していただいたのですが、皆さんがそれを大事にされていて、でも着られないからどこかで役にたってくれればという想いで寄付してくださったのだと伝わるものが多く、メッセージに感動するものも。
着物は、ただのモノではなく、なにか心を動かすものがあるようです。また、お母様の手刺繍や染め、おばあさまの編んだビーズ半衿などを寄付していただいた方もあり、気持ちが暖かくなりました。
そして不思議なのが、それぞれの着物に、それが似合う人が迎えにきてくれるということです。いくらフレキシブルに着られるといっても、着物にもサイズはありますし、リサイクルではなかなかピッタリのものを求めるのは難しいもの。だからこそ、あっ!とご縁を感じたものはお迎えしてしまうんですよね(笑)。
はんなりなもの、粋なもの、個性的な着物や帯など、それぞれ似合う人がお買い上げになっていきます。その様子はちょっと感動ものです。「この帯はどんな人が似合うんだろう?」と思っていたら「私はこれ」と持っていた方。「あ!帯が呼んだかも」と思うくらいイメージピッタリで思わず唸ってしまいました。
すごく個性的な色や柄の着物も、ちゃんと似合う人が現れる。着物の「引き寄せ力」を感じます。とはいえ、やはりどうしても3日間で全てを販売することはできません。
残った着物は、環境活動や被災地支援などを行っている「環境まちづくりNPOエコメッセ」さんに寄付させていただいています。こちらでは店舗で販売したり、着物フェアをしたり、着物としては着られないものは素材として活用してくださっています。(こちらの受付は随時です)
もちろん、着物は自分で新しいものをお誂えするのが最高ですが、リサイクル着物との出会いも捨てがたいものがあります。でもどうやって選んだらいいか、お手入れはどうしたらいいか、などなど不安もあるかと思います。
そんなときは「初めてのリサイクル着物 選び方&お手入れお直し」(髙橋和江著)をお勧めしちゃいます。マンガも交えつつ、わかりやすい構成になっています。マンガとイラストは私が担当させていただきました(宣伝か!)。著者はきものをたのしくやさしくおもしろく、のたかはしきもの工房の女将です。お手入れや畳み方のハウツーもあって、QRコードを読むと動画も見られるんですよ。名古屋帯の畳み方など、本当に便利です。
なんか最後の方は宣伝になっちゃいましたけれども(笑)、着物は中古だからいらない、とばっさりできない何かがありますよね。またリーズナブルに手に入るのも魅力です。洋服などにリメイクするのもいいのですが、着物好きとしては、着物はなるべく着物として着てほしいな~と勝手な願いを持っています。
それにはやっぱりもっと、着られる人を増やさないとですよね。着付はハードルが高いと思われがちですが、そんなこともないんです。まずは和洋ミックスでもいいし、自己流でもいいので、身につけてくれる人が増えたらいいなあ~。羽織なんか、カーディガンがわりに着るとなかなかいいですよ。正絹のものは着心地もあったかさも最高です。
箪笥から飛び出して、次の持ち主のところにお嫁にいく着物たちを見ながら、いろいろと想いをめぐらせた3日間でした。
青空を映す生藍染め、今年もやったよ☆の巻
星わにこ
2017/08/16 00:00
生藍染めのことを知ったのは、今から5年ほど前のこと。ZEROキッズ主催の染めのワークショップで、藍染めを教えて下さった先生が、美しい空の色のTシャツを着ていらして。いままで見たことのないフレッシュな水色で、伺うと、生藍で染めたものだとか。
普通の藍染めの、瓶覗(かめのぞき)や浅葱、縹(はなだ)など、キリっとした引き締まった色とはちょっと違う、自由で浮き立つようなその水色が忘れられませんでした。
先生から藍の種をわけてもらい、友達と二人で育ててみましたが、私はプランターですっかり枯らしてしまい(‥‥‥)、昭和な家の相方のみずほちゃんがご両親の畑の片隅で育てたもので、キレイに染まった!と報告をくれました。ついでに、その藍の葉を冷凍したものを分けてくれたのですが、染まったけれど緑が強く「白緑」というような色に染まり。それはそれで綺麗な色だったのですが、次の年にまたチャレンジ。
絽の帯揚げを染めて大満足でした。そのときの様子はこちら
それから毎年、仕事場の昭和な家でみずほちゃんちの藍で生藍染めをさせてもらっています。とにかく藍の鮮度が大切!ということで、土付きでもってきたりいろいろ試行錯誤を重ねましたが、刈り取って持って来ても大丈夫ということで、今年は刈り取った藍をもってきて、みんなで葉っぱをプチプチちぎりました。根っこがないと、運搬も処理もかなり楽に。
藍の葉さえあれば、染めるのはかなり簡単です。
藍の葉を揉んで色を出すやり方もありますが、昭和な家レシピはこんなかんじ。
1)藍の葉っぱを茎からちぎって、洗っておく
2)ミキサーにかける(葉っぱ50gに対し水500ccくらいで帯揚やスカーフ1~2枚分。量は結構適当でも大丈夫)
3)ネットなどで葉っぱのカスを漉す
4)できた染液に絹を入れ、10~15分ゆすりながら染液を浸透させる
5)よく水洗いして、干す
以上です。絹と書いたのは、綿や麻も一応染まるのですがあまり綺麗には染まらず、洗うとどんどん落ちてしまうため。やはり絹が一番綺麗な空の色になり、定着するからです。
写真:渡部瑞穂(昭和な家)
輪ゴムや紐などで絞ったりすれば、その部分が白く染まらず抜けるので、模様もつけられます。
絹の布を緑の液にひたすと、最初はもちろん緑になりますが、浸しているうちに青緑になり、水で洗って空気に触れると、鮮やかなブルーになります。この色の変化の美しいこと! そして乾くとなんともフレッシュな空色になるのです。なんといったらいいのか、この美しい空色は生藍染め独特のもののように思います。絹の光沢とあわさって、日にかざすとため息が漏れるほど。
今年は生憎の雨で、外に干すことはできませんでしたが、それでもこの美しい空色。伝わりますでしょうか。
藍の茎は、煮出して染めて鉄媒染すると、グレーに染まります。残った葉を乾燥させるとまたこれは別な方法で染めに使う事ができます。染め実験大好きなみずほちゃんがいろいろ準備してくれるので、私はやらせてもらうばっかりなのですが、だいたい草木染めは、煮出したり、触媒を用意したりと温度管理やらなにやら手間がかかるものです。
が、この生藍染めは、新鮮な葉っぱと水さえあれば、かなり手間無しで本当に美しい色に染まるのでびっくりしますよ。藍の種は少し入手しにくいものですが、もし手に入るチャンスがありましたらぜひ! そのフレッシュな水色に感動すること間違いなしです。
保冷剤を入れる!ヘチマの帯枕を手作り☆の巻
星わにこ
2017/07/19 00:00
もう気分はすっかり夏。着物を着るときは少しでも涼しく着たい!というのが切実な願いです。
夏の涼しい素材で頭にうかぶのは「麻」「ヘチマ」などの自然素材。麻は着物、襦袢、肌着……と着るものに。ヘチマは帯枕や帯板、補整パッドなどの小物に使われます。代表的なのは「ヘチマの帯枕」でしょうか。
市販のものを持っていますが、軽くて通気性がよいため涼しく、つけていてラクに感じます。つぶれやすいので、お太鼓はあまりボリュームが出ませんが夏はなんでもコンパクトなほうが、涼しく感じる気がします。
仕事場の「昭和な家」で、たくさんの乾燥ヘチマをいただいたので、みんなで集まってヘチマの帯枕作りにトライしてみることになりました。
すでに自作経験者のキモトモが、ヘチマの帯枕に保冷剤を仕込んだものを見せてくれたのですが、たしかに、帯枕のまわりがひんやり!!!
つけているご本人は「涼しいような‥‥そうでもないような‥‥」という感想でしたが、帯に手をかざすとあきらかに温度が低い。これはかなりの効果がありそうです。
さっそく、保冷剤を仕込む形で作ってみることにしました。
いただいたのは皮のまま丸ごと乾燥させたヘチマ。カラカラに乾いた状態で茶色い皮をパリパリと剥いてしまいます。手で簡単に剥けます。そのとき、中からタネがぼろぼろとこぼれでてくるので、それも出してしまいます。
皮が剥けると見たことのある黄色い繊維のかたまり、いわゆる「ヘチマのたわし」状態のものが出てきます。なんかすごく嬉しい(笑)
水で皮やタネのカスを洗い流します。あまりモミモミしてしまうと、やわらかくなりすぎて、帯枕の固さが出なくなってしまうようなのでご注意を。
洗ったヘチマを、塗れて柔らかい状態で帯枕にしたい長さに切り、はさみで切り開いて中の固い芯を切りとります。
あとは、一枚もしくは二枚組み合わせて好きな大きさにして糸で縫い止めたり、凧糸で縛るなどして乾燥させて帯枕の紐に入れればできあがり。
今回は、くるっと巻いてポケット状に中に詰め物ができるようにして糸で縫い止めて、帯枕のかたちにしてみました。私は今回、普通の木綿糸でざくざく縫って止めてしまいました。
あとは乾燥したらガーゼで包んだり、帯枕ひもに入れればヘチマ帯枕の完成です。
帯枕のポケットの中に凍らせた保冷剤を入れれば、保冷剤が冷たい間は保冷効果があるはず!!保冷剤から出る水滴はよっぽどヘチマが吸ってくれそうですが、心配な方は布などにくるんでから入れるほうがよいかも。
たくさんヘチマがあったので、みんな思い思いの形の帯枕を作っていました。帯枕の形も大きさも、結構好みがあるんですよね~。
1つ、巨大なヘチマがあったので、開いて押し花のようにまな板でおもりをのせて板状にしてみました。帯板とか補整とか、なにか使えるかも! 次の課題です。
どーんとたくさん乾燥ヘチマをいただいたときは「どーすればいいの、これ」と思いましたが(失礼)、みんなでワイワイと帯枕作りをしてとっても楽しい時間を過ごしました。ざぶざぶ水洗いするので、夏に楽しい作業かも!
洗いすぎてフニャフニャになったヘチマ(失敗作)はボディたわしとして、浴室で活躍しています。
さて肝心の保冷剤入りのヘチマ帯枕の効果は!? 次週報告させていただきますね!
市販のヘチマたわしを分解しても簡単に手作りできますので、この夏、一緒に実験してみませんか!?(実験かよ)
完成品も売っているのに、そして持っているのに、なんだかんだと手作りしちゃいたくなるのはなぜでしょう。キモノ好きって、面白いですね。
ハンドメイド好き必見!らくちん帆布バッグを自分仕様にカスタマイズしてみようの巻
星わにこ
2014/03/26 00:00
一気に暖かくなってきて、さくらのつぼみも膨らんできましたね!
ほんのりピンクの蕾を見ると、ワクワクします。
家の近くの小学校の横の桜が本当に綺麗で、子どもが生まれてから毎年そこで写真を撮っています。毎年毎年、春になると、いろんなものが動き始め、新しく替わり、嬉しさと同時に寂しさもわっと湧き出します。
あと何回桜の花を眺められるかな、なんてことも考える年齢になってきました。大好きな花です。
桜は、日本人にとっては特別な花なのかもしれませんね。
さて、なんだか手作りネタが続いていますが、いろんなものを見ると、これ、自分で作れないかしら‥‥とか、ちょっと手を加えられないかしら‥‥とか思ってしまう病のわにこ。
そんなわにこのハンドメイド魂に火をつけたのが、いち利モールさんの「らくちん帆布バッグ」。
http://ichiri-mall.jp/lp/kitukebag/
いち利の着付け教室の生徒さんで、洋服のパタンナーをされている方が考案されたものです。
だってコレ、まさにキャンパス! 好きなようにして??と私に語りかけてきました(妄想)。
さっそく入手して、いろいろ考え……リキテックスで絵を描くのもいいけど、それはいつでもできるので(笑)今回は、ちょっと違うことをやってみたいと思い立ちました。
本体のほうは、畳んで収納できるのがミソなので、畳む時に邪魔にならない方法で、可愛くならないものかな?。。。 そうだ!! フエルト刺繍はどうだろう?
ということで早速キモトモでもあります、フエルト作家のナガヌマミワコ先生のところに教えを乞いにいってまいりました。
★用意するもの→羊毛、フエルティングニードル、大きめのスポンジ、あれば指カバー(針が指に刺さらないよう)
最近は、100円ショップでもフエルト用のニードルが売っているようです。
「おもむくままに好きなように刺せばいいのよ?」という先生のおおらかな指導に従い(笑)
型紙なども作らず下絵も描かず、いきなり刺し始めるわにこ(乱暴)。
まず、刺す部分の下にスポンジを置いて台にします。
そこに羊毛をすこしづつ手に取ってくるくるっとまとめ、好きな形に整えて、布に刺していきます。
帆布バッグは少し厚手なので、高速でブスブス刺すと針が折れてしまうこともあるので、優しく、でもしっかりと刺します。ポケット布などと二重になっているところは刺繍できないので、帆布が1枚だけのところに刺繍をします。
プスプスと針を刺す感覚が面白く、無心になれて楽しい!!
羊毛の上から針を刺すだけで、羊毛が帆布にからんでくっつくのです。色も混ぜたり、自由自在です。
刺したモチーフがバッグにくっついて離れなければそれでOK。
あまり分厚くすると剥がれやすいので注意です。刺し終わったら、帆布の裏側の、フエルトが少し見えているところに、薄めた手芸用ボンドをつけて乾かすと、よりはがれにくくなります。
桜の花をモチーフにちくちく刺して、刺して‥‥。
フエルトのふわふわでほっこり気分\(^O^)/
ピンクで気分がほんわかです。へたっぴながらも、1時間足らずで、こんな風になりました。
桜の濃いピンクの部分は、あとから足したものです。
モチーフの大きさや形も、かなり自由がききそうです。
もちろん、折り畳んでも大丈夫なので、中の大きな本体にも、いずれ刺す予定‥‥
ですが桜が散る前になんとかしたい(汗)
ワニと桜を刺したいな‥‥なんて妄想ばかり広がっております。
出来上がったらまたお披露目させてくださいね(^^)
肝心のらくちん帆布バッグの使い心地ですが、まさにこういうのが欲しかった!
という普段使いにウレシイバッグ。
なにしろ軽いのがいい!
肩にもかけられるので持ち運びもいい感じです。
私は、着物や帯は風呂敷につつんでからバッグインしていますが、上から布がかけられて中身が見えにくいのも嬉しい工夫ですよね?。
リキテックスでペイント、ビーズ刺繍やスワロでデコでキラキラもいい! 腕に覚えのある人は、本格的に染色してもいいかもしれません。
とにかく、ハンドメイド魂の持ち主なら、燃え上がらずにはいられないこのらくちん帆布バッグ。
使い勝手もよいし、なにしろお値段がお手頃です(これも重要(^^;)。
ぜひカスタマイズして、自分だけのバッグを作って下さい!
デコバッグ部に入りませんか?
(なにその部) 作品、見せていただけたら嬉しいです?。
わたしも、頑張ります\(^O^)/
今回フエルト刺繍を教えてくださった ナガヌマミワコ先生のサイトはこちらです。
http://woolhandwork.com/
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いち利モール決算セール開催中!
増税前にお買い忘れありませんか?
http://www.ichiri-mall.jp/
★ほし わにこさんご紹介の着付け教室の生徒さんの声からうまれた
帆布バッグもセール価格になっています
(好評につき色はホワイトのみとなりました)
http://ichiri-mall.jp/
母の黒羽織をリメイクしてみましたの巻
星わにこ
2014/03/04 00:00
先週末は無事「染の小道」が終了。わにのれんも無事納品でき、土日は生憎の天候ながらお散歩イベントではご参加の皆様と楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました!!!
ただいま、軽い燃え尽き症候群のようになっているわにこです(笑)
さて、3月に入りあちこちで卒業式の話題が出ていますね。私の子どものころ、昭和の時代は和装で式に参加する保護者も多く、黒い羽織姿のお母さん方の姿が印象に残っています。私の母も黒羽織で参列していました。少し丈が短めのその羽織姿を懐かしく思い出します。
この黒羽織、別名「ボロかくし」と言ったんだよと母は笑っていましたが、一つ紋付の黒羽織を着ることで小紋などでも略礼装となり、昭和30~50年代にブームになったものだそう。確かに、着物ばかりか帯結びのボロも隠せちゃいそうで、魅力的なアイテムです(笑)
子どもが生まれて譲ってもらいましたが、なにせ身長が18センチも違う母と私。でも、母の黒羽織は黒い着物だったものを羽織に仕立て直して紋を入れたものだそうで、かなり返しが長かったのです。
もともと着物だったものなら、長羽織に仕立て直せるかも?と悉皆屋さんで相談してみると長さは十分だが、裄を出すのに反物の幅が足りない。そこで、ちりめんの似た生地の黒羽織をリサイクルショップで探して、足し布にすることに。
反物の幅は昔のものは狭いですから、どうしても裄が出せないものが多いです。
話はずれますが、NHKの朝ドラ「ごちそうさん」の主役のお二人は背が高くて裄も長いため、同じ反物を2反使って継いで着物を仕立ててあるそうです。機会があったら、め以子はんの袖の肩のあたりを凝視してみてください。肩にもう1本縫い目が見えることがあります。
それと同じように、袖の布を肩のところで足してもらいました。元々、ストライプ状に織の柄が違っている生地でしたので、肩のところで布をはいでも、まったく気にならない仕上がりになりました。
羽裏は取り替えることにしたのですが、お値段と折り合いがつく範囲ではあまり気に入ったものがなかったので悩んでいると、襦袢地で代用することもできると聞き、子どもの厄よけと七転び八起きの縁起を願って地紋がウロコになっているダルマさんの柄の襦袢地を半分使ってもらうことにしました。
お店では「え~切るの~??もったいないからこれ普通に襦袢にしなよ~」と言われちゃいましたが(笑)、残りの布はうそつきの替え袖にするつもりでとってあります。シルクの布、ということでスカーフなどで作られる方もいるとか。
そんなこんなで出来上がった黒羽織は、無事に子どもの小学校入学式に間にあい、夫の母から譲ってもらった羽織紐をつけて式に出席することができました。遠く離れて暮らしているけど、おばあちゃんたちと一緒にお祝いすることができたようで、ちょっと嬉しかったです。
しかし、この入学式、なんと着物の保護者は私一人だったという衝撃の事実が!! でも着物で出席したおかげで、「本当は私も着たかったんだけどどうしたらいい?」とママ友に声をかけてもらっって、次の春、そのママ友のお子さんの卒業式・入学式の着付けを手伝ったりもしました。卒業式のときは、1人じゃなさそうで、ちょっとホっとしています(^^)
古い生地独特の、とろんとしたやわらかい生地のこの羽織は、着ているとなんだか守ってもらっているような気持ちになります。銀糸で紋が入っていますが、ちょっとしたおでかけにも着ることがあります。大好きな1枚になりました。
子どもの学校行事に黒羽織は「古くさい」という人もいるけれど、黒いスーツ姿の保護者の中でも浮きにくく、結構いいんじゃないかと私は思っています。その学校や地域によって違いますから、一概には言えませんが、まだまだ寒い早春の体育館などでの行事に羽織りものはありがたいです。
お子さんが卒業式のお母様がいらしたら、ぜひ着物でいらしてほしいと思います。お子さんの記憶にも、お母様の着物姿が残ると思いますよ。そして、防寒対策も忘れずに(笑)。春はお別れの季節、そして出会いの季節ですね。すてきな春をお迎えください。
オマケ:染の小道初日に、母の羽織でウナギイヌコーデ(笑)赤が足りなかった(反省)赤塚不二夫プロ前にて。手をつないで写真を撮ってくれたウナギイヌさんありがとう!
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ほしわにこの個展『キモネコワニ展』をGallery&Cafe Warehouse Garden
(http://i29352.wix.com/whgdn/)にて開催中です。
いち利モール「オトナの着物生活」で掲載されたイラストも展示しています♪
3月6日まで。http://www.facebook.com/hoshiwaniko
3月7日からは同ギャラリーで女性クリエイターによるチャリティアートマーケットが開催されます(^^)
http://f-ren.com/ わにこもうちわ絵描きに参ります。
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紅花染め体験とシュシュと風呂敷で浴衣に似合う手提げポーチを作りました!
星わにこ
2013/08/07 00:00
着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」
★紅花染め体験とシュシュと風呂敷で浴衣に似合う手提げポーチを作りました!
先日子どものお供で「紅花染め」のワークショップに参加してきました。講師は「ふろしき王子」ことよこやまいさおさん。
まずは、「紅花染め」の体験です!
子どもたちが、乾燥した紅花の花びらを水の中で揉むと、最初は黄色い色が出てきます。黄色い水を捨てて、水を含んだ花びらを揉みながら洗い、熱した重曹(ソーダ灰)を溶かした水につけて紅の染液を抽出。
その染液に布を浸してかきまぜながら、クエン酸を入れて中和していくと、シュワシュワと泡が立って、液がキレイなピンク色に変化していきます。こんなにキレイな色になるの? と驚くほどの鮮やかさ。
布に十分染液が行き渡ったら、塩素を抜いた水で洗って完成!
とってもキレイなピンクの風呂敷ができあがりました\(^O^)/
紅花は染料としてだけでなく、昔の女性のお化粧にも使われていました。
「京紅」は、上質のものは『金一匁(もんめ)紅一匁』ともいわれるほど高価なものでした。力がはいりすぎずにそっと塗れるので薬指に紅をとって唇につけます。だから、薬指は「紅差し指」とも呼ばれるそう。指に残ったら、頬につけると頬紅代わりに。
実際につけさせていただいたのですが、とっても可愛い色でした。新鮮な血の色と同じなので、とても肌なじみがよいのだとか。
染め上がった風呂敷を満足そうに持つ息子の横で、
いつか紅花染めの着物がほしいな~と、夢膨らませるわにこでした。
さてこの日驚いたのは、講師のよこやまさんが30キロ近い荷物を風呂敷だけで持って現れたこと。考えてみたら昔はみんな重いものは風呂敷に包んで背負って運んだんですよね。荷物と体のバランスをとれば、大きな負担にならずに運べるんだそうです。同じものをバッグで持とうとおもったら絶対無理。風呂敷ってすごい!
染めの講座の合間に、そんな風呂敷の活用法も教えていただきました。2回結ぶだけで出来る、簡単なきんちゃくの作り方を教わりましたよ。
子どもたちも、風呂敷で作るおなかポケットや忍者の手甲を教えてもらって、大喜び。息子は早速手甲をマスターして、ずっと手につけていました(笑)。「真結び」で結ぶとほどけにくいそうです。
やってみると……どこかで結んだやり方です。そう、羽織紐と同じ結び方でした(^^)。荷物の包み方などには決まりはないし、どんな風にやってもいいので、どんどんいろんなものを包んで試してみてください!とよこやまさん。
<簡単なポーチの作り方を教わりましたので紹介します>
風呂敷を結ぶだけでもできますが、シュシュと合わせ技だと、可愛い手提げができます。中身は結構大容量! たくさん入ります。浴衣に似合う手提げポーチが簡単に作れますよ!
50センチ角の小風呂敷が扱いやすいそうですが、お気に入りの布で作ってもいいですよね。
そして風呂敷も、着物も、手ぬぐいも、使った後は平にたたんでかさばらずにしまっておけるのがいいところ。日本人の知恵ですよね。
もっと風呂敷を使ってみよう!と思った一日でした。