試着室★残暑を乗り切るスッキリ秋の単衣紬妄想コーデの巻
星わにこ
2015/08/26 00:00
処暑が過ぎ、台風もやってきて一気に気温が下がり秋の訪れを感じますね。毎年夏は永遠に終わらないような気持ちになるのですが、暦通りに秋がやってきます。
そして、積み残した仕事の山に青ざめるわにこ‥‥‥子どもの頃から夏休みラスト1週間は宿題と格闘でした。あーいつまでたっても磯野カツオです。お庭に出たら、赤とんぼが飛んでいました。焦る!!(@皿@) 来年こそはゆったりとした気持ちで秋の気配を歓迎したいものです‥‥。風情のないことですみません。
そんな中、今月も妄想コーデの時間がやってまいりました。夏の間はあんなに小千谷縮にばかり目が行っていたのが、秋になってくると気になるのは小千谷紬。
新潟県小千谷市で生産されている小千谷縮と小千谷紬。一瞬間違えそうになるのですが、小千谷縮は麻の織物で夏物。小千谷紬は正絹の織物で、手紡真綿糸と玉糸で織り上げたものです。小千谷縮の技術を活かして、江戸時代から織り始められました。風合いのよい、真綿紬です。
どちらも、雪深い小千谷で、着物好きの憧れ「雪さらし」の行程を経て産まれます。真っ白な雪の上に広げられて、自然のオゾンの力で漂白され、白地がくっきりと浮かび上がる。
以前魚沼で雪さらし体験をさせてもらったことがあります。二人一組で反物を広げたのですが、濡れた反物はかなりな重量で、まさに重労働。ですが、青い空の下、山に囲まれて雪の上に反物が広がる風景は、本当に美しいものです。その風景を思い出すと、心が洗われるような気持ちがします。
同時に雪の寒さを思い出して、心無しか涼しい気持ちに(笑)
その風景を思い出すような、小千谷紬で秋色コーデをしてみました。帯は珍しい夏結城紬。蔦模様が秋を感じさせます。
http://bit.ly/1V7XlQt
レースの半衿は、季節問わず使えるので便利です。秋色の帯揚、帯締めでコーデしてみました。まだ暑いので、素材は夏物だったり、ほっこりしすぎないのがポイントです。
毎月毎月妄想を膨らませているこの試着室コーデですが、また今年も9月にコーディネート大会が開かれるようですよ! 大賞に選ばれると自分がコーデしたお気に入りの着物や帯がゲットできるかも!?
また9月発売の雑誌「七緒」にもお知らせが載るのでこちらも要チェーック! マイ・フェイバリット・コーディネート、このチャンスに妄想してみませんか?
夏休み京都きもの旅★いち利モールオフィス突撃レポートの巻
星わにこ
2015/08/19 00:00
さてさて、わにこの夏休み京都きもの旅のクライマックス、いち利モールのオフィスにお邪魔するときがやって参りました。
祇園からバスにのって四条烏丸へ。そこから歩いてちょっとの市街地にいち利モールの京都オフィスがあります。着物関係の会社やお店がひしめくゾーン。ピンポーン!とお邪魔すると、イケメンスタッフのNさんがお出迎え。やっほーい!!噂に違わぬイケメンぶりです(ほめ殺しではありません念のためw)。
伝説の名物バイヤーHさんは外出中で、残念ながらお会いできなかったのですが、現在いち利モール通販の部を支えているスタッフのみなさんにご挨拶&取材をすることができました。
Hさんが鋭い審美眼で全国の産地を回って直接仕入れてきた素敵な、でも手に取りやすいお値段で厳選されたきものや帯、和装小物たち。最近はいち利の若いスタッフの意見を取り入れたオリジナル商品「ミヤコレ」も大好評です。
そんな素敵な商品の魅力を、ネットで伝えるためにはやはり、商品写真と説明が命。まず最初に、たくさんの商品を日夜撮影し、説明書きを書いて紹介をしているAさんにお話を伺いました。とってもカワイイ女性です。
通称A部屋と呼ばれる、そんなに広くない部屋でひたすらブツ撮り(商品撮影)をするAさん。ちょうど、新入荷の帯締めを撮影するところでした。いち利モールの商品写真は、部分拡大しても見られるとてもわかりやすい仕組み。雰囲気が伝わるように構図を工夫したり、ピントがぼけたりしないようとても気をつかうそうです。
見せていただいた中で、面白かったのがコレ。反物を帯の形にしちゃう秘密兵器!
こんな工夫をしながら、あの写真たちが出来上がるのですね! 商品は、ほとんどが1点ものばかり。すご~く苦労して撮影して、すぐお嫁入り先が決まると嬉しいような淋しいような、だそうです(笑)でもそれも、商品の魅力を引き出した担当さんの力があってこそ。これからも、わかりやすい商品紹介をよろしくお願いします!
次は、若手受注担当のHさん。いち利モールでお買い物をした方なら、彼女の署名の入ったメールを受け取った事があるはず。なにを隠そう、紬をお誂えしたとき、なかなか寸法等の連絡をリターンするのが遅れてしまい、ご迷惑をかけたわにこ、お会いしてお詫びをすることが叶いました(><)
ご苦労を伺うと、「さわって選べる」のサービスを使われる方が約半分で、その分手間はかかるけれど、届きました、気に入りましたという連絡をいただくと、とても嬉しいそうです。
「さわって選べる」のサービスは、この夏から銀座・心斎橋のいち利の店舗へ取り寄せて、店頭で選べる方法も加わりました。これなら返送の手間もかからず、お店の人のアドバイスものもらえていいですね。
そして、お客様に届ける荷造り担当のYさんのところへ。ところ狭しと並ぶ商品の山の中、お嫁入り先が決まった商品をパッキングしていきます。いち利モールでお誂えすると、オリジナルの真っ赤で綺麗な段ボールケースに入って届くのですよね~。
「箱を開けた時、笑顔になってもらえるよう、キレイな梱包を心がけています」とYさん。梱包材に空気を含ませて商品が動かないようにするなど、パッキングの工夫をしているそうです。
手際よく、綺麗なたとう紙やビニール袋にパッキングされて行く様子は見ていて気持ちがい~い! こうしてピカピカの商品たちが皆さんのところへ旅立っていくのですね。
最後にイケメンWEB担当Nさんにいち利モールのコンセプトを伺ってみると、敷居が高いというイメージの着物を、産地から直接バイヤーが買付することで、適正価格で肩肘張ることなく手にとってほしいということ。軸足はお客様において、着るのも仕立てるのも大変な着物を少しでも身近に、着物を楽しんでもらうこと。
またおでかけイベントなどもすることで着る機会も作ったり、着物を楽しんで着る人が増えてほしいということでした。おでかけイベント担当のTさんはとっても明るくて、楽しい女性。面白そうなイベントに着物で参加もオススメです。
お客様は、初心者から着慣れた方まで本当に幅広いそう。今回お話を伺って、若いスタッフさんたちが、既存の決まりにとらわれず、普段着物生活を応援しているんだなーというのが伝わってきました。
いろいろ新しい試みもどんどん取り入れられていて見逃せません。進化するいち利モールのサイトを覗いてみて下さいね!
夏休み京都きもの旅★宿坊に泊まったよの巻
星わにこ
2015/08/12 00:00
世の中なんとなく夏休みモードな今日このごろ。皆様はどんな夏期休暇を過ごされるのでしょうか。
さてさて私も、子どもを飛行機のキッズサービスを使って主人の実家に送り出しました。飛行機に一人で乗る子どもを、送りの保護者からお迎えの保護者に渡してくれるサービスで、無事、初ひとり旅でおじいちゃんのところに到着。大きくなったなー!! 母に叱られる事もなく、ただいま夏休み満喫中の模様です(笑)。
わたしもちょっと身軽になって、大阪出張に行くことになりました。三日間の大阪でのお仕事の後、京都へ移動して友人と宿坊に泊まる計画です。着物仕事なので、もちろんずーっと着物。
普段ひきこもりの自分、初きもの旅です(ええ)。妄想でなら何度でも行ったことがあるんですけど(笑)、いよいよ脳内シュミレーション再生の機会がやってまいりました!!
でも‥‥達人に聞いたらばっさり「全部着てくから楽だわよ」と言われ、まさにその通り、のラクチン旅でした。
そして今は夏!! 洗濯物もすぐ乾くんです。二枚の浴衣に三本の帯、麻子とステテコ、そしてうそつき衿を持ちました。着物は畳めば平らになるし、ぜーんぶまとめて風呂敷で包んでしまえばおしまい。洋服のようにシワを気にすることもなく、持ち運びもラクラクです。
1日目のコーデは、絞りの浴衣に名古屋帯。作り帯なのでラクチン! 2、3日目は阿波しじらに、半幅帯。帯は、リバーシブルのものを両面使って雰囲気を変えて。4日目はまた絞りの浴衣に名古屋帯、でした。
下着は2セット持参。でも結局、夜洗濯しちゃうと朝には乾いていて1セットでもいけたかも? ずっと着物だったので、草履だけで。予備も持たずです。夜のパジャマと洗面・化粧道具だけ。大きめのスーツケースを持っていったけど、もっと小さくて全然大丈夫というかんじでした。ここらは経験値なんでしょうね。次のきもの旅はもっと身軽になれそうです。
大阪での仕事を終えて、そのまま京都駅でキモトモと待ち合わせ! バスにのって祇園に移動し、夜遅めのチェックイン後、お部屋で九条ネギのきつねごはん弁当を食べるわたしたち。朝のおつとめがありますから、門限は10時と早めなのです。
宿坊というと、狭い部屋で泊まるだけというようなイメージだったのですが、8畳間でふたりゆったりと過ごしました。
朝は7時にお寺に集合。建礼門院が出家したお寺として有名な長楽寺です。さすがにまだ外も暑さ控えめで、坂を上っていくと、そこはもう山の中の別世界。セミの声だけが響き渡っていました。
記帳して、住職と一緒に本堂で勤行させていただきます。読経して、法話を聞くのですが、本堂の中で声を出してお経を読んでいると背筋も伸び。母の大好きだった観音経を唱えながら、涙がぽろり(年寄り)。
昔はお坊さんの話なんて眠いだけだったのに、年齢を重ねて来ると、有難く染み入りますね。
その後出勤する友人を見送って、お寺の中を案内していただきました。平安時代には即時作詞の名所だったそう。名水「八功徳水」をいただき、お庭を鑑賞。「写真撮りましょうか?」と住職さんが参加者の写真を自ら撮影してくださいました。
し、しかしピントが(笑) まっ、シワが見えなくていいか(笑)
一遍上人の像なども見学。一遍上人というと口から6体の阿弥陀様をぴょー!と吐いている(?)像が有名ですが、遊行中の厳しい修行に痩せたお姿でした。重文がごろごろで、なんていうか、こういう1200年とか800年とかそういう単位の歴史が目の前にある京都で育ったら、時の流れを掴む感覚がまるで違うんじゃないかしらと思ったり。
山を下って、丸山公園で坂本龍馬と中岡慎太郎の像を見て、八坂神社の境内を通ってお参り、美御前社で美容水をつけて女子力アップを祈願!
宿坊に戻って、おかゆさんに茄子田楽、ふろふき大根など美味しくてヘルシーな朝食をたっぷりいただき、身支度を整えて出立。
宿泊ほかなにもかも面倒を見てくれた上に宿坊に泊まろ!って計画してくれた関西在住の友人に大感謝!! 本当にいい時間を過ごさせてもらいました。
そしていよいよひとりで、京都観光‥‥ではなく、この後実はこの旅のクライマックス、京都のいち利モールオフィスへ取材にGO!!
通販って、お店と違ってスタッフさんに直接会うわけではないので、どんな人がどんな風に働いているのか、すご~く気になりませんか? 一度、ご挨拶がてらオフィスに行ってみたかったんです! 去年きものサローネでお会いしそこねた、このコラムを担当してくれているイケメンスタッフNさんにやっと会えるぞー!!ワクワク。
次回は、わにこのいち利モールの突撃現場レポートをお届けします。お楽しみに!!
真夏の着物、暑さ対策に保冷剤☆冷たさ長持ちの術の巻
星わにこ
2015/08/05 00:00
毎年どんどん夏の暑さが厳しくなっているような気がする今日このごろ。例年扇風機をまわしてしのいでいたのが、今年はがっつりエアコンのお世話になっております。
先日は初盆で田舎に帰ったのですが、山の中の一軒家で夜になると涼しかったのが、しっかり暑くて参りました。やがて日本全土が亜熱帯になってしまうのか! そんな中で、夏着物を着るというミッション(?)にはやはり対策が必要ですよね。
ケーキなどを買う時についてくる小さな保冷剤を手拭にくるんで、帯の下に入れて出かけるのですが、結構あっという間に冷たくなくなってしまうのですよね。生暖かい保冷剤を身につけていても重いだけ(涙)。
対策としては、小さめの保冷バッグの中にいくつか保冷剤を入れておいて、溶けてしまったら交換したり。あとは、保冷剤を直接首筋の太い血管部分にあてると顔のほてりがすっとひきます。
駅まで急いで電車にのってほっと一息、そんなときにこの保冷剤手当をすると効果テキメン。
ハンカチにくるんで胸元にいれても汗がひきます。扇子でバタバタバタバタするよりも、そっと首筋や胸元に手をあてていたほうが、見た目も涼しげですよね。
いち利モールでもおなじみの和装小物・たかはしの女将も保冷剤愛用とのこと。使い方を伺うと、小さな銀色のアルミ保冷シートに、保冷剤を入れ、満点腰スッキリパッドの中に入れて装着するのだそう。
銀色の保冷層が重なった部分を体側にあてると、半日は冷たさが持続するそうです。より体に近い部分なので着物の上からあてるよりも冷たさもしっかり感じられますし、腰スッキリパッドには外側に防水布が貼ってありますから、保冷剤から出た結露の水滴が着物や帯にひびくこともありません。
これはイタダキ!アイデア! 帯の下や胸元に入れる場合にも応用がききますね。その場合にも、てぬぐいやミニタオルでくるんで、着物や帯に水滴がつかないようにしてくださいね。
炎天下、ちょっと長い時間歩かなければならなかったりする時など本当にこの保冷剤の冷たさがありがたいものです。
荷物にはなりますが、熱中症で倒れたりしないためにも、水分補給のペットボトルや水筒とミニ保冷剤は、真夏の必須アイテム。プラス日傘、扇子、てぬぐいで炎天下夏着物のおでかけを乗り切りましょう!