冷房対策にアームカバーを!の巻
星わにこ
2013/06/26 00:00
雨が降ったり、急に暑くなったり……。この季節は本当に着るものに悩みます。今週末は着物でおでかけの予定が続けて入っているので、週間天気予報とにらめっこ。
そして、そろそろ移動中の電車内や屋内の冷房の気合いが違ってきていますよね。特にバスの冷房が強敵です。暑いバス停で待ち続けて、やっと乗車と思った瞬間汗が凍るかと思うようなあの強力冷房。
想像しただけで体調が崩れそうです(弱)
冷房が苦手なわたしは、洋服のときは薄いカーディガンやボレロが手放せませんが、着物の時は羽織ものだけで調整するわけにはいきません。
というのも、冷房で意外に冷えるのは、ひじから手首にかけてなのですよね。
そこで、私は日焼け防止の薄手のUVアームカバーをいつもバッグにいれています。
ちょっと冷えそうかな? というときに腕に装着。みっともないかな、という時には、袖の中にひっぱりあげて、袖口からのぞかないようにしてしまえばOKです。
ワンポイントだけでも暖かくなると、着物の場合はお腹まわりがしっかりと保護されているので、本当に過ごしやすくなります。
アームカバーのよいところは、着脱がとっても気軽なところ。
さっと着けたり外したり。着物にあわせて、生成りや黒、レースなどいくつか揃えておくといいかんじです。そそっかしい私は、片っぽなくしがちなのが難(^^;)
昔はアームカバーというと、役所の事務員さんの黒い腕抜きか農家のおばさんの花柄というイメージでしたが(古すぎますかそうですか)、今は、UVカットタイプや、刺繍、絹やリネンなどおしゃれなものがたくさん。
カラフルなものも見つかります。
自分の好みで選ぶことができるので、ぜひ今年の夏はバッグに一組入れておいて、冷房対策お試しください!
あとは、長時間冷房のきいたところにいると、首筋が冷えて強張ってしまいます。
観劇中や映画など、人目が関係ないときにはスカーフを巻いたりすることもありますが、あまりかっこ良くないので基本は我慢しています(^^;)これもなにかよい手だてはないものでしょうか。
着物が日常着だったころには、こんなハードな冷房はなかったはずですから、こんな冷房対策もいらなかったのでしょうね。
震災の年は、あんなに節電が叫ばれて冷房もゆるやかだったのに、また忘れてしまったように必要以上の冷房が効いているような気がします。もう少し、自然と寄り添っていく方法はないものでしょうか。
と、なんだか冷房は敵のようなことばかり書いてしまいましたが、なければやっぱり夏は乗り切れない!
特に、着物を着る時にはガンガンに冷房をきかせておかないと、着終わった時点ですっかり汗だく、という事態に陥りますので、頼りにしております。
冷房様、身勝手をお許しください(><)
うまく対策をとりつつ、暑い夏も、気合いを入れて楽しく着物を着たいものですね。
お気に入りの日傘とアームカバーを持って、最後に帯に扇子を1本はさめば、
夏着物で外出も怖くない。涼しい顔でおでかけしましょう\(^O^)/
いち利モールのコーディネート試着室で妄想コーデを楽しむの巻
星わにこ
2013/06/20 00:00
6月は雨も多いし、本当に着るものが悩ましいですね。
でも、この時期にしか着られないものを着る楽しみもまたあります。
先日ちょっと落ち込んでいた時に、キモトモがとびっきりのお洒落をして家に遊びにきてくれました。
素敵な手描き更紗の紫陽花の帯に、絞りの紫陽花の付け下げ。どんより曇り空の気持ちも吹き飛んで、晴れやかな気持ちに。お洒落って、人の気持ちを晴れやかにしてくれるものなんだと、知りました。
花束をもらったような、そんな嬉しさでした。
素敵な場所に行く訳でもなく、ただうちにくるだけだったのに、
とびっきりの着物できてくれたキモトモに感謝です。
普段着のきのおけないおつきあいも嬉しいけれど、お洒落して会うのはまた格別。
お洒落とは、自分だけではなく人のためにもするものなんですね。
さてそうは言っても、手持ちの着物が簡単に増える訳ではなく……
魔法のお財布が欲しいところなんですが、そんな時、よく私がするのは「妄想コーデ」です(笑)
ウインドウショッピングはもちろん、着物雑誌を眺めたり、通販やブログでお気に入りの着物や帯をチェックするだけで、幸せ気分。あれも欲しい、これも欲しい。頭の中にある「いつかは絶対」箪笥には、ステキ着物や帯がた~くさん詰まっています!
特に、いち利モールさんの「試着室」システムは、
自分の気に入った商品を組み合わせるとどうなるかが、簡単に見られるのでお気に入り。
着物や帯だけでなく、半衿や帯揚、帯締までコーデできるので、
欲しいものを探すのはもちろん、自分の着物や帯に似たものを探して、
小物のコーデ選びの参考にしたり。
気がつくと、も、の、すご~~~く時間が経っていたりして(笑)
しかも、気に入ったコーディネートが出来たら「Twitter」へ投稿して
お友達に教えることも出来るのです
例えば今回作ったコーディネートの場合は
「Twitterへ投稿する」ボタンを押すと
http://bit.ly/11si3NJ
↑のようなURLが表示されて
これをツイートすればお友達に簡単に「マイ・コーディネート」を
見てもらうことができるのです。
さて、その試着室で月イチ、コーディネートをしてみてくださいという嬉し悩まし宿題をいただきました。迷走、脱線繰り返し選んだ6月のわにこコーデはこちらです。
※参考)
やまだ織本塩沢4色ぼかし
http://ichiri-mall.jp/ap/f.html?md=f04&id=0219217004&spc=ICR
みやこ夏帯八寸名古屋帯
http://ichiri-mall.jp/ap/f.html?md=f04&id=0228900002&spc=ICR&a=00&b=00&c=00&d=00
帯揚げ 絽
http://ichiri-mall.jp/ap/f.html?md=f04&id=0228444002&spc=ICR&a=00&b=00&c=00&d=00
じゃ~~ん!
6月ということで、雨の日も楽しくなっちゃうコーデを考えました。
カラフルなレインドロップが踊る八寸帯に一目惚れ!
それに「いつかは絶対箪笥」に入っているやまだ織の本塩沢をチョイス。
パステルカラーで4色に染め分けられていて、まるで空にうかぶ淡い虹のようです。
こんな生地を単衣にしたら、ワクワクで一日が過ごせそうです。
小物は、絽の帯揚げの絞りで、傘をイメージして。帯〆は雨上がりの青空みたいな明るいブルー。
恵みの雨を楽しむ、心の余裕が欲しいですよね~。(でもこの記事を書いている間に帯〆売れてしまいました・・・)
着物の楽しみのひとつは、組み合わせでどんどん物語が膨らむところかも。
早速、このコーデで紫陽花の綺麗なレストランにランチに行くところを妄想(笑)してみました。
あ、もちろん妄想の中では自分だって美化200%。イメージトレーニングって大事ですよねっっ!(?)
皆様も、妄想コーデでワクワクタイム、お試しください!
正絹着物でもできる雨の日対策
星わにこ
2013/06/12 00:00
梅雨入り宣言が嘘のように、連日よいお天気の東京。浴衣でいいんじゃないかしらと思うくらいの陽気です。お天気は嬉しいけれど、空梅雨は水瓶が心配。
お天気とは、思うに任せないものですね。
私は、実は着物雨女。着物ででかけるぞ!と張り切っているときに限って、なぜだか雲行きが……。キモトモ(着物友達)には「くれぐれも張り切らないで!」と釘をさされるほど(笑)
最初は雨だと、洋服にしたり、洗える着物に変更したりしていましたが、せっかく考え抜いたコーデを変更するのもがっかりなものです。そこで、キモトモに教えを乞いながら、雨対策グッズを揃えていきました。
そして、着ているシーンがほぼ屋内、というのであれば正絹でも雨対策をして出かけるように。
私の正絹の日の雨対策はこんなかんじです。
・雨コート(一部式がさっと羽織れて便利)
・腰紐1本かクリップ1個
・てぬぐい2本
・雨草履
・ 替えの足袋
・ エコバッグ
・ スカーフ
腰紐やクリップは、着物の裾をあげてとめるのに使います。帯の上で結んだり帯に止めてしまうとずりおちてきません。なぜ着物の裾をめくるかというと、雨の泥はねや水はねを着物につけないため。私は歩き方が悪いせいか、結構、はね汚れをつけてしまうんです(涙)。
ちょっとびっくりの格好でも、上からコートを羽織ってしまえば、わかりません。あ、もちろん裾をめくって雨コートを装備するときは、化粧室などでそっと。
てぬぐいは、濡れたところをふいたりするものと、膝掛けやお手拭きにつかうものをわけて二本。エコバッグには、バッグも濡れないようにをまるごといれちゃいます。
スカーフは、首元の雨を防ぎます。無防備になりがちな場所ですが、結構濡れてしまう盲点です。
替えの足袋を持っておくと、はいているものが濡れてしまった時に安心です。
草履は雨用のものか、紬なら雨下駄でも。だけどどうしても履きたい草履がある場合は、現地で履き替えて。
この5月、新しくなった歌舞伎座のこけらおおとしの第二部へキモトモとおでかけしました。なんとお席は最前列!とのことで、きっと仁左玉様をこんな近距離で拝めることはきっと一生に一度(><)と喜びとキンチョーで何を着て行こうかウキウキドキドキしていたところ、週間天気予報が出る頃には怪しい雲行き……。当日は夕方からの雨予報!! キター!着物雨女発動(号泣) だけど、お洒落はしていきたい! お気に入りのワニ鼻緒の草履でいきたい(笑)
そこで「おとも」という草履カバーを持っていきました。結局雨の中を歩いたのは、帰り道の駅から自宅まででしたが、結構がっちりガードしてくれました! 実は10年程前に購入したものの一度も使ったことがなかったのですが、替えの草履を持っていく程かさばらないし、いざというときには便利だなと実感。
どうしてもワニ鼻緒の草履で行きたかった(おばか)!
草履の底からすっぽり覆う草履カバーで。雨用ではない草履の場合底やサイドの継ぎ目から水がはいったりもするので、これは安心。底部分に凸凹の加工がされているので思ったより歩きにくくはなかったです。
雨の日は洗える着物も出動します。
あまり着込むと暑いので、帯さえガードできればよい!と割り切って、さっと上に洗える羽織など羽織って、ウレタン草履で出かけちゃいます。こういうときは持ち歩き用に二部式の雨コートの上も便利ですね。下もあるにこしたことはないのですが、暑いので省略しちゃうことも。
雨対策といえば、最近は夏の夕立ならぬ、予測できないゲリラ豪雨が大敵です。予想していない突然の雨は本当に困りますよね。
そんなときは、覚悟を決めて雨宿りか、コンビニでカッパを買ったり、なんでもよいので帯だけでもカバーして、などちょっとした距離でもとにかくできる限りガード!
えいっとタクシーに乗っちゃうことも。雨染みは本当にやっかいなんだそうです。
荷物は軽いに越したことはありませんが、不安定な天気の季節は、晴雨兼用日傘といざというとき帯をガードできるはおりものを持っていると心強い。
ストールなど、冷房対策にもなりますし、1枚持っているとお役立ちです。
でも、おでかけ前にはバタバタしてすっかり忘れてしまって、いざ降られたときに毎回己の準備不足を反省するトリ頭の私だったりするわけですが……。
気に入った雨グッズがあると、それだけでもテンションが上がります。自分オリジナルの雨対策、余裕をもって準備しておけば安心ですね。お天気を気にせず、お気に入りの着物でどんどんおでかけしちゃいましょう!
ほし わにこ
今から着物生活を始める皆さまへ
星わにこ
2013/06/05 00:00
はじめまして、着物大好き!コミックエッセイストのほしわにこと申します。
ほしわ・にこ ではなく ほし・わにこです。よく「わにこ」は本名ですか?
と聞かれますが、ペンネームです(笑)。旧姓が丹羽(にわ)というので
ひっくりかえして「わに」と呼ばれるようになりました。ワニも大好きです!
着物につきましては、特に学校で学んだ訳でも資格があるわけでもなく、
沢山持っているわけでもないのですが、とにかく大好き!
どうしてかと言われると一言で言って「着ると楽しくなれるから」でしょうか。
何かといっては、着たり眺めたり空想したりしているキモノスキーです。
初めて自分から着物を着よう!と思ったのは20歳のころ。
えーと、25年くらい前の話なんですが(笑)
当時バブルの絶頂期。マルイのバーゲンで、洗える着物が5000円で売っていたのを衝動買いしたのがきっかけです。実家に帰って、母に教えてもらって半幅帯で着たら、いつもと違う自分みたいで楽しくて。
社会人になってから、着物が着たいばっかりに当時盛んだった
市民サークルでお茶を習ったり、着付けを習ったりもしました。
◆まだまだ現役のマイファースト着物5000円(笑)
帯は、当時石垣島に旅行に行った時に購入しました。
先日このコーデでお茶のお稽古に行ったら「今日は若作り」と言われましたorz
さすがに20代と同じコーデでは通用しなかった
でも、当時はすでに着物は日常着ではなく、高かった!
お茶をはじめたと言うと、母が成人のときに作ったピンクの鮫小紋をもたせてくれたのですが、よく言われる「着物1枚に帯3本」というので、やはり自分で気に入った帯が欲しくなりまして、デパートのバーゲンにはりきって一人でかけました。
悩みに悩んで予算いっぱいで名古屋帯の帯地を選んだのですが、
それに「お仕立て代」がかかることを知らなかったのです!
お仕立て代? 松葉仕立て?? 名古屋仕立て???
頭のなかには??が一杯。それなのに何故か帯揚、帯締も欲しいなとついで(?)に買い。草履やバッグ、素敵な小物もいっぱいあって、着物と帯だけでは全然済まない!
一体いくらあったら足りるの!?
当時トイレ共同の安アパートに住んでいた自分、結果家賃3ヵ月分くらいの買い物をしてしまい、部屋に帰って大反省。しかも、仕立て上がった帯は、1ヵ月後にデパートの車で、そのボロアパートにうやうやしく届けていただいたのでした。は、恥ずかしかった‥‥(笑)。
ただ、その頃に買ったものは今も現役で大活躍中。高い高いと言ってもよいものを揃えておけば長く使える。洋服を買うよりは結果としていい買い物だったんじゃないかな、と思うのですが、やはりない袖は振れませんよね~。
しかも当時の着物雑誌の情報は高嶺の花の着物ばかり。
どんなに眺めても手が届かな~~~~~~い!(笑)
※これが問題の家賃3ヵ月分(笑)刺繍が気に入って購入しました。
何にでもあわせやすいので未だに重宝しています。
その他にも、意外に盲点だったのが、お手入れ代。雨が降った次の日のお茶会に着ていき、
泥はねをつけてしまって、クリーニングやさんでシミ抜き代を聞いて気絶しそうになったことも(笑)。維持費も大変!
そんなわけで、一人暮らしの売れないビンボーイラストレーターの私は、着物を着るのをあきらめてしまったのでした。
そして時は過ぎ……。
アンティーク着物、普段着物ブームがやってきて、リサイクルやネットショップなど、求めやすい価格帯の着物やサービスが増え、着物は以前よりずっとずっと、手の届きやすいものになってきました。
お手入れも、ネットでお願いできる時代。顔が見えなくても納得のいく
説明をしていただいたところには安心して着物をおまかせしていますし、
行ける場所にあるのなら少し遠方でも出向いてお話を伺ったりもします。
そして、また着物熱は上昇し、まっさかさまに着物沼にはまってしまい、
とうとう本まで描かせていただきました。
今は、木綿やウールなどの普段着物から、訪問着や振袖(あれ?)などの晴れ着まで、いろんなシーンで楽しんでいます!
親や身近な人、着付けの先生や呉服屋さんに聞くしかなかった昔に比べ、
今はネットでいろんな情報が手に入るようになりました。
時には失敗もあるけれど、ネットを通じて得る情報は、
限られた予算内で楽しむ愛と工夫のお着物生活の強い味方です。
ネットを通じてキモトモ(着物友達)ができ、一人で右往左往していた頃に比べて楽しみも二倍、三倍に増えました。
実際に着る人同士の情報交換や声って、本当に参考になりますよね。
今回「オトナの着物生活」というタイトルでコラムを書かせていただくことになりましたが、年齢だけは大人ながら、体当たりな着物生活(笑)で得た体験で、いち利モールにいらっしゃる皆様のそんな情報拾集のお手伝いができたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします!