どちらも素敵!花嫁衣装☆白無垢と色打掛の巻
星わにこ
2020/12/23 00:00
今年はコロナの影響で、結婚式の延期をやむなくされたカップルも多いと思います。お世話になっている大切な皆さんに祝福されて晴れの門出を、というのが難しいとは‥‥。冠婚葬祭が中止や縮小となり、どれだけ人と人とのつながりやふれあいが大切なものだったかと改めて知ったこの1年でした。
そんな中でも、記念写真だけでも撮っておこうというカップルの撮影を年末に続けてお手伝いしました。白無垢での撮影と、色打掛での撮影の両方があったんですが、本当にどちらも素敵で(><)花嫁衣装の素敵さを堪能しました。黒紋付の花婿さんも、これまたかっこいいんですよね。
結婚して何年か経ち、挙式をしていなかったけど写真だけ撮っておきたいというお二人は白無垢で。赤ちゃんが生まれる前にということで安定期での撮影でした。おめでたさ倍増の撮影です☆ 日本髪が結ってみたかったという花嫁の希望で、自毛で新日本髪を結っての撮影。べっ甲調の簪が黒髪と色白の肌に映えて、これぞ日本の花嫁姿!という美しさでした。
挙式を延期しているお二人は、白無垢は挙式で着たいので、色打掛で撮影のご希望でした。やっぱり色打掛って華やかなんですよね~! 豪華でお姫様みたいで、これまた本当に美しい。
衣装の美しさもさることながら、小物もまた美しいのですよね~~。懐剣、はこせこ、扇子。いずれも美しく長い撚房がついて、胸元で揺れるのが本当に素敵!! 花嫁姿はなんといっても、一番幸せで一番美しい。着付をしながら、撮影をしながら、感動してしまいました。本当に、どちらも素敵でした!!
時間があれば、白無垢を色打掛に掛け替えたりすることもできます。そうすると両方楽しめちゃいますよね!
懐剣を身につけることからもわかるように、打掛姿は武家の婚礼衣装がルーツ。白無垢と色打掛は、いわばウエディングドレスとお色直しのカラードレスのような関係で使われるのが一般的です。挙式には、白無垢とされていますが、最近は寺社によっては色打掛でも挙式OKのところもあるそうです。一生に一度は着てみたい衣装のひとつですよね~。
さてさてそんな打掛の着付けですが、本当に大変! 帯を胸高に高く結ぶため補整もしっかりしますし、花嫁用の伊達締めは通常のものの2倍の長さがあります。2年前から勉強して、練習して、やっと一人でも着付けができるようになりました。着物も帯もそれぞれがとても豪華でボリュームがあるので、大変ですが、とてもやりがいのあるお着付です。心をこめてキレイに仕上げてもほぼ打掛で隠れてしまうという掛下ですが、それも美学が感じられます。
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スタジオ撮影とロケ撮影、両方しっかりさせていただきました。お祝いの写真はとにかく輝くような笑顔を見られることがなによりもなによりも、嬉しいことです。
写真があれば、年賀状ででもご挨拶ができますよね。七五三も、帰省することができない今、せめて写真だけでも見せてあげたいという想いからか、例年より撮影が多かった気がします(鬼滅ブームもあるかもしれないけど)。スマホの写真もいいですが、やはりプロの写真はひと味違います。節目には、いい写真を残すのも大切な想い出になりますよね。
自分の結婚式の写真を久しぶりにひっぱり出して、撮っておいてよかった、美しくしていただいて有り難かったなあ~なんて思い出しました。ただ、私の白無垢写真には誰に言っても「え~~!!」と言われる衝撃エピソードがあって(笑)。
それは、できるだけ結婚式のお金も節約しようとホテルのブライダルフェアでレンタル料が一番安い白無垢の中から、悩んで悩んで選んだ私を尻目に、花婿さんはこの3種類です、と羽織袴のセットを見せられて「じゃあこれで」と白無垢より高いものを選んだ彼。「ちょっと待って」とさすがに声をかけた私に「だってこれが一番いいから」という返事。そりゃあいいでしょう。でも、でもですよ。花嫁衣装より高い袴を着る花婿がどこにおんねん! あのとき考え直しておけばよかったと思わなくもないその後の私の結婚生活(笑)。まあ、過ぎてしまえばいい想い出‥‥ってそんなことあるかーい! 写真を見ながら当時の恨み(笑)が再燃した私でした。確かに、素敵でした。羽織袴(笑) 写真はその時の気持ちも、一緒に写っている気がするので、スタジオに撮影にきていただいたお客様には楽しい想い出にしていただけたらいいなあといつも思っています。
話がめちゃくちゃそれましたが、そんな年末の仕事納め。命を守るために優先すべきこと、経済のこと、生きていくというのは本当に大変。着物を着るどころではない、という気持ちになったこともありますが、やはりお洒落や心の潤いや、節目の装いは大切なものだと改めて気付かされた1年でもありました。
今年もとりとめのないコラムにおつきあいいただき本当にありがとうございました。いつもとは違った年末年始になりそうですが、心静かに新たに、また来年お会いできるのを楽しみにしております。どうぞよいお年をお迎えください。 わにこ 拝