夏着物最終章。秋の気配は小物のカラーコーデで。の巻
星わにこ
2019/08/21 00:00
暦の上では秋ですが、はい。暑いです。夏の着物って、何が一番快感かというと、脱ぎ捨てるその瞬間ですよね(笑)。だったらなんで着るのかというと、着たいからということに他なりませんが‥‥。そこ含めて夏着物の醍醐味かと思うわにこです。
夏、夏、暑さ対策と言っていても、やはり秋に向かっていく気配はあり。気がつくと夏着物最終章。とはいえ、9月になったらすぐ単衣を着るとか、この亜熱帯と化した東京では考えられない気候です。来年オリンピックとか本当にやるの?と考えただけでくらくらします。
が。街のウインドウだってファッション誌だって秋冬になって行く中、暑いからといって真夏コーディネートではちょっとオシャレ感がないと思うのは私だけでしょうか。
モチーフやコーディネートで季節を表現しやすく、季節先取りがお洒落と言われているのが着物。確かに、洋服で金魚柄とかちょっと大丈夫?と思われそうですが、そんな大胆柄もOKな世界です。
だから、秋の気配を感じたら、私は小物の色遣いを変えることにしています。着物と帯は真夏と同じでも、帯揚や帯締め、帯留などの色やモチーフにちょっと落ち着いた秋色を差し込んで行くことで同じコーディネートでも随分変わってきます。
上級テクニックとして、襦袢の色を落ち着かせることで同じ夏着物でも透け感をなくして秋っぽく、なんてことも。
>濃い色の襦袢で夏の着物を秋の風情に☆の巻
肌着はじめ身につける装備自体は夏でも、色が落ち着くだけでずいぶん見た目が変わるもの。着ている本人も、見ている人も「ああ秋だなあ」なんて思うから人間て面白いですよね。例え、モワモワの熱気と湿気の中でもですね。
じゃあ秋色ってなによ、という話ですが、秋を連想させる色は暖色&落ち着いた濃いめの色になってきます。例えば、紅葉、サツマイモ、栗、かぼちゃ、柿‥‥(食べ物ばっかりかい)。オレンジ、茶色、ベージュ、紫、カーキ、赤などなど落ち着いた、大地を感じさせる色が多め。
夏の終わりから、少しずつ色だけでも落ち着いたものにシフトさせていくと、おしゃれ感アップ間違いなし。自分もウキウキしますよ。
取り入れるコツとしては、いきなりこっくりの秋色よりも、少しずつ薄めの秋色から濃度を高めていくこと、部分使いの挿し色からはじめることでしょうか。
着物はどんなにカジュアルでも、着ているだけで注目されるもの。どうせだったら涼しい顔で、見ている人にも涼感と季節感をお届けできるくらいになりたいものです。私もまだまだ修行が足りませんが‥‥。
夏着物最終章。小物のカラーコーディネートで、ちょっと差をつけて。今年着てないあの夏着物、この夏着物。気がつくと何年も袖を通してないものだって‥‥。いつ着るの?(略)というわけで、まだまだ間に合います。シーズンが終わる前におでかけ計画をたててみませんか?