お出かけ先でお太鼓が落ちた!救世主は結束テープ!?の巻
星わにこ
2024/06/05 00:00
今週は、国立能楽堂にキモトモと定例公演を見に行きました。お庭の青紅葉と紫陽花が目に美しく‥‥というレポートを書く予定だったのですが、行く道すがらに電車の中で帯締めが解けてお太鼓が落ちる(人生初)という大事件が発生したため急遽そちらをお届けしたいと思います‥‥。
ことの発端は、一緒にいくキモトモがいつもいつも素敵な帯留めをしているので、私もしてみんとせんと思ったのが始まりでした。6月だからアンティークの若鮎の帯留めをと考えたのです。3分紐とセットになっているもので、この季節にぴったりじゃん(鼻息)と。
あまり帯留めをしないので、こちらも初使い。帯を結んでさあ帯締め、となったときですね、帯留めが帯締めに固定タイプだったんですが、帯締め自体が金具で止める方式で、長さ固定。しかも‥‥‥長さが足りない!! 私の胴回りに対して圧倒的貧弱さ!!貧弱貧弱ゥ(責任転嫁)
前日見ておけば‥‥という後悔は先に立たず、迫る出発時間。これはなんか紐を足すしかないと細めの真田紐を切って結んで、なんとか胴回りに間に合わせたのですが‥‥。
電車の中でちょっと帯締めが緩いかもしれん……と触った瞬間、ばらんと解けましたね、帯締めが! 無論、お太鼓も落ちましたね(白目)
こんな日に限って、羽織も仮紐も持ってきてない。大丈夫だなんて、うっかり信じたら……だめだめだめだめだめよ!と頭の中のピンクレディーがSOSを踊りはじめましたね。
立っている人もそこそこいる電車内で、こそこそっとお太鼓の形を戻して、帯締めを結び直してですね、大きめショールを羽織って、ランチ待ち合わせの駅で降りて、目の前のドンキホーテに飛び込みましたね。
帯締めが不安な今、仮紐でお太鼓を抑える方式でお太鼓を固定するしかないと考え、紐を探す我(57)。
参考記事:短い帯は隠し仮紐で固定できるぞ。の巻
黒いゴム紐なんかがあるとベストだったんですけど、お店のお姉さんに聞いたら、ないですとのこと。時間もないので店内でなんとかするべし!と見渡して、梱包用の紐とハサミでなんとかするかと売り場を見渡すと、なんかよさげなものが‥‥。
じゃーん!「長さを調節できるバックルつき 結束テープ!!」これだ!!
結束テープのおかげで、なんとかお太鼓の平和が1日保たれました。(1メートルの長さがあれば余裕やろ!と思っていたけど、結構ぎりぎりでダイエットと誓いなおした私です)
別に結束テープじゃなくてもいいんですけど、なんでも使えるってことですよね‥‥。樹木希林さんが、帯締めを忘れてホテルの湯沸しポットのコードを代わりに使ったという有名なエピソードがありますよね。並べるのもおこがましいですが、困ったときには人間いろいろ考えつくものですね。
キモトモからは「お太鼓が落ちた!10分遅れます」とメッセージが入ったりして、お太鼓落ちるデー(なにそれ)だったのかも。
まあそんなこんなありつつも無事、美味しいランチもいただけて、観能も叶いました。定例公演は狂言の「地蔵舞」と能「水無月祓」。座席で見られる字幕に助けられつつ、安らぎの周波に気をちょこちょこ失いつつ、堪能いたしました。キモトモもリアルなかたつむりの帯留めで、とっても素敵でした。いつもセンスがいいわあ。。
私のコーデは、渋めがテーマ。塩沢の単衣に茶の八寸帯、帯揚げなし。そして欲張って大きいのを選びすぎた山葡萄のカゴバックでございました。
そして正直ですね、着物でのおでかけも慣れっこだよってどこかで慢心してたんでしょうね‥‥。やっぱり前日ちゃんと準備することの大切さを思い知った事件でございました。
終わってみれば、天気もよくとても穏やかなよい午後で、普段のバタバタ(と直前のトラブルw)から開放された時間となりました。心のお洗濯、大切。ほんと、余裕を持って暮らしたいものです(自省)。