紬(つむぎ)
紬とは、紬糸を平織りにした絹織物で作られた着物のことです。絹特有の光沢を持つ生糸とは違い、紬糸で織られた生地は落ち着いた光沢と凹凸のある表面が独特の風合いをかもし出しています。丈夫で軽く、普段着やちょっとしたおしゃれ着におすすめな着物で、最初はかっちりとした着心地ですが、着慣れるほどに柔らかく馴染んできます。産地から直接仕入れたものを多数取り揃えていますので、自由なコーディネートを楽しんでお選びいただけます。
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紬の特徴
生糸を引き出せないくず繭を真綿にして糸を紡ぎ出したものを紬糸と言い、この紬糸を平織りにしたものが紬です。撚りをかけて糸を紡いでいくため糸に節があり、生地にしたときに独特の風合いをかもし出しています。生糸で織られた生地とは違う鈍い光沢があり、渋い雰囲気が特徴です。丈夫で軽いため、古くは農家の人々の普段着や仕事着として着用されていました。絹のような光沢がなく、落ち着いた色合いを持った味わい深い着物で、さり気ないセンスの良さを感じさせることができるため、幅広い年代の着物好きな人たちから人気があります。
紬の種類は大まかに3種類
もともと紬は、庶民の普段着として着用されていたものなので、土地柄によって違いがでてきます。紬はおおまかに3種類に分かれています。1つ目は、結城紬や大島紬のような最高級と言われる紬です。織り上げるまで1年もかかると言われており、伝統的な柄や幾何学模様のものが多くあります。2つ目は、米沢紬や上田紬、塩沢紬などの紬です。格子柄や縞柄のようなカジュアルなものが多く、普段着としても着用しやすいものが多くあります。3つ目は色無地の紬です。一つ紋を入れた単色の着物で、帯び合わせがしやすいため最近では着物初心者にも人気があるようです。
紬の着こなし方
基本的に紬は普段着という位置づけのため、どんなに高級なものであってもフォーマルとして着ることはできません。お出かけやお客様をお迎えするときのように、普段着ながらも少し特別感を出したいというときにおすすめな着物です。カジュアルだからこそ着こなし方にこれといったルールはありませんので、自分の好みに合わせてコーディネートできます。落ち着いた色味の紬にしゃれっ気のある帯を合わせておしゃれに着こなしたり、明るい色味の格子柄の紬に渋い帯を合わせて引き締めたりと、さまざまな着こなしを楽しんでみてください。