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2019年6月掲載着慣れた人はここが違う!
「涼」をまとう夏着物のコツ


カンカン照りの真夏日が続いた5月下旬。袷の着物どころか、単衣も飛び越えて夏物を着たくなる暑さでしたね。長期予報によれば、今年は6月がからりと暑い空梅雨になり、7月から雨が多くなるそうです。それって、夏はさらにジメジメ蒸し暑くなるということ…!?
でも、見方を変えれば今月はそれほど雨の心配なく着物を楽しめるのかもしれません。6月ともなれば、暑い日には盛夏の薄い着物や帯でもおかしくないわけですし、前向きに夏の装いを楽しんだほうがお得ですよね。

さて、どんなに暑い日でも着物姿の女性はなんだか涼しそうに見えませんか?私も真夏に着物姿で駅のホームに立っていて、「暑くないんですか?」と声を掛けられたことが何度もあります。そのたびに「いいえ、もちろん暑いですよ」とにっこり答えるのですが、周りには少しでも涼しくと腕や足を出した方がたくさん。そんな中で全身を布で覆われた着物姿が涼しげに見えるのは不思議な気もしますね。

実際には、暑い国の民族衣装は必ず手足を布で覆い、直射日光にさらさないようにします。着物もそれと同じで強い日差しから体を守ると同時に、身八つ口など風通しの工夫があり、見た目ほど暑くないというのはあると思います。でもそれだけではなく、着慣れた人ほど美しく快適に過ごすコツをもっているものなのです。
夏は浴衣くらいしか着ない方、初めて夏着物デビューされる方は、こんな猛暑の中着物で出かけたらどうなっちゃうの?と心配が募ってしまうことでしょう。そんなとき、着物の先輩が実践しているワザをちょこっと真似してみていただけたらと思います。

まず、一番大切なのは着付けの前。以前にも申し上げましたが、「夏の着付けはゆとりをもって」「お部屋も体もうんと冷やしてから」はお出かけ前の鉄則です。何より避けたいのは、出かける前から汗だくになってしまうこと。体がほかほかの状態で着物を着ると、熱が中にこもってしまいます。特に帯の中は、一度温まるとなかなか熱が引きません。汗をかかずに着物を着て、できるだけその状態をキープするのが理想なのです。
そのためには、気持ちの焦りも禁物です。慣れない薄物や夏帯で着付けが思うようにいかず、時間が迫ってくると夏でなくても汗が吹き出してきますよね。慣れた帯でもプラス5分、新品ならもっとゆったり時間をとりましょう。小物や着付け道具も手に取りやすい場所にそろえて、落ち着いた気持ちで着付けることです。

着物の中を涼しく保つには、肌着のチョイスも重要です。冬は氷点下で夏は40度とすると、なんと40度以上の気温差があるのです。冬の肌着を夏もそのまま着るのは、考えてみても無理がありますよね。
昔よりうんと夏が暑くなり、クールビズが当たり前になった昨今、機能的に優れた夏用の肌着もいろいろ開発されています。おすすめは、吸汗性に加えて速乾性も優れているもの。汗を吸収してくれても、濡れたままでは気持ちが悪いだけでなく、着物や帯に汗ジミをつくるおそれもありますから。最近は防臭抗菌効果までついているものあり、夏はさらに嬉しいですね。肌着さて、夏の外出時の必須アイテムといえば、まず保冷剤です。気温に合わせて、暑いときはかなり大きめのものを持ち歩いています。ミニタオルに包んで首筋に当てると、汗がすっと引いてくれるのです。長襦袢の袂には薄手のハンカチをしのばせて、顔に汗が浮いてきたらさりげなくマメにふき取ります。扇子は和紙の細いものなら帯にはさみますが、レースや布地の幅広のものはバッグに入れましょう。要のあたりにチャームなどが付いている場合もありますが、無理に帯にはさむと大切な帯地をいためてしまいます。扇子日傘は、着物や帯を直射日光から守るためにも有効です。何より、日傘をさした着物姿の女性には独特の美しさがあります。「夜目遠目傘の内」とはけして褒め言葉ではありませんが、どんな女性でも魅力的に見えるというシチュエーション、利用しない手はありませんね。夏は不意の雨も多いですから、晴雨兼用のものが安心です。細身で軽い傘なら、持ち歩きにはもちろん、見た目にも邪魔になりません。日傘ここまでは、自分自身が涼しく過ごす工夫ですが、夏の着物姿では「涼しく見せる」演出も重要です。
周囲の人に「涼」を感じさせるポイントは、なんといってもきちっと美しく着付けることでしょう。暑いとつい、ゆるゆるざっくりした着付けが涼しいように思いがちですが、だらしない着付けほど暑そうに見えるものはありません。
衣紋を少し抜き気味にするくらいは良いですが、衿元は開けすぎないようにちゃんと合わせます。背中や脇もダブつかないようにしっかりしわをのばしましょう。いつも補正をしている方が、暑いからといって補正なしにすると衿元や胸周りが着崩れしがちです。夏用の通気性に優れた補正グッズもありますから、ぜひご自分に合った夏の補正を見つけてください。
また、裾周りがばさばさとはだけるのも、夏はいっそう見苦しくうつるもの。それに裾が乱れると、なんだか大またで歩いているように見えてしまいます。
裾や衿元などが着崩れるのは、着物の寸法が合っていないのが原因ということも多いのです。寸法が合わず着にくい着物は、着崩れだけでなく着付けるときにもよけいな苦労で汗をかいてしまいます。夏こそマイ寸法の着物、長襦袢が一番と言えますでしょう。

夏には、着物姿の女性はいつもよりもっと注目されています。大抵の場合は「きれいだなあ」「こんなに暑いのにすごいな」などと感心してもらえるので、着物を着るのも張り合いがあるというものです。
着物は動きに制限がありますから自然と落ち着いた上品な所作に見えますし、帯があるから背筋もすっと伸び、それが涼しげで凛とした美しさを感じさせるのかもしれませんね。

これからの季節、店舗でも雨・汗対策の講座を実施したり、おすすめアイテムを特集したりしています。もしお近くの方はぜひ気軽にお立ち寄りください。夏を快適に楽しむヒントがみつかるかもしれませんよ♪

今月のおすすめコーディネート

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