着付けが上達するコツって何だと思われますか?練習する、マイサイズの着物や帯を身につける、などいろいろあると思いますが、肌着や小物類、それから着方も習った通りだけではなく、いろいろ試して自分にあったものにするというのもあると思います。
今、着付け教室やYoutubeで帯の前結びをお教えしている私ですが、最初から前結びをしていたわけではありません。最初は後ろで結んでいましたし、お太鼓の形を作ってから背負うやり方をしてみたり、作り帯にしたり、いろんなことをしていました。
ある時、前結びをやってみたらとても楽で綺麗に着られたので、以来、前結び派になりました。着物歴が長くても、新しいことにチャレンジすると、ぐっと楽になることや変わることがあるものですね。
着付けは、最初に習ったことをずっと守っている方が多いですが、実は他のやり方を試してみたらそちらのほうが自分にあっていた、ということもありますので、ぜひ積極的にいろんなやり方を試してみていただきたいです。
今はYoutubeもありますし、いろんなやり方を無料で動画で見ることができて本当にいい時代になりましたね。
柔軟な考えで着物を着ると、楽しさも倍増しますよ。
また、肌着や小物も同じように、いろんなものを試してご自分に合ったものを探してみると新しい発見があります。
私は1年を通じてメッシュのゴムの腰紐をしています。コーリンベルトなんかも、出てきた当初はすごい便利グッズで革新的だったと思うんですよ。そういう、便利グッズも怖がらずに使ってみると、楽に着られるようになるということもあると思います。
コーリンベルトと伊達締めが組み合わさったダブルコーリンベルトも紐が減らせて便利です。昔はゴムというと、通気性のない締め付けのあるものが多かったのですが、最近は素材も進化して、通気性もありほどよく押さえてくれるものがありますから、新しいものを使ったことがない方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
あと胸紐は細いものを上下に分けて結んで、コーリンベルトをしているので実は伊達締めはしていません。幅の広い紐は安定しますが、締め付け感が苦手なので、私は細いものを選んでいます。でも、特に着崩れることもありません。慣れているからと言われればそれまでですが、自分に合ったやり方だと思っています。
だから、それではどうしても着崩れるわ、という方は伊達締めをしたり、他の小物を試してみてください。
その他にも、お太鼓サポートというグッズも愛用しています。お太鼓の中を綺麗にする後ろ板のようなものですが、お太鼓の中は見えなくてもぐずぐずになっていると全体の形も綺麗になりませんよね。要所要所でピシッと形を作れると、完成度が上がりますし、着崩れません。
肌着も、昔は和装業界は男の世界で男性が作ったものが多かったですけれど、今は女性の目線で女性が作ったよいものもたくさん出ていますよね。お値段もするものも多いですけれど、使いやすい肌着は着ていて快適ですし、着付けのストレスをなくしてくれます。
こういう情報交換ってなかなか今まではできませんでしたが、ネットの普及でいろんな情報が手に入るようになりました。皆様、よくご存知で私の方が教えていただくこともあるんですよ。
新しいものを試したりすることは、着付けを楽にしたり、着物生活を楽しくしてくれると思います。ぜひ、機会があったらチャレンジしてみてくださいね。