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2019年1月掲載憧れの「初釜」デビューを目指して!
知っておきたい装いとマナー


皆様、明けましておめでとうございます。
松の内は過ぎましたが、よいお正月をお過ごしになったことと存じます。年の始まりには伝統行事から食卓のひと品まで、あらためて日本の良さに触れる機会がたくさんあり、「着物、着たいな」という気持ちが湧いてきますね。

さて、年始の着物姿というとぱっと思い浮かぶのが初詣、新年会…それにコンサートやお芝居でも、新春らしく華やかな演目を晴れ着で楽しまれる女性が目にとまりますね。
それよりちょっと敷居は高いのですが、着物好きな方なら機会があれば体験してみたいのが「初釜」ではないでしょうか。

本来の「初釜」は最も正式な茶会のひとつであり、装いも正装で紋の入った色無地や訪問着、未婚女性であれば振袖などをお召しになります。
一方、本格的なものではなく、参加費を納めれば茶道未経験の方が気軽に参加できる茶会もたくさんあります。
東京なら「江戸東京たてもの園」や「東京国立博物館」などの公共施設でも茶会が催されますし、京都では大徳寺をはじめ様々な寺社や庭園などで、四季折々の茶会が開かれています。奈良・西大寺の大茶盛は、巨大なお茶碗で大勢の方がお茶を楽しまれるイベントとして全国的に有名ですね。

私も、友人からときどきこういった気軽な茶会に誘われます。流派にこだわらないのはもちろん、その場で係の方が簡単な作法を教えてくださったり、前の方の真似をしたりと、茶道の経験が無い私でも特に困ることはありません。ただ、せっかくの機会を楽しむために知っておいたほうがいいこともいくつかございますので、ご紹介したいと思います。

まず、最初に考えるのはどんな着物を着ていくかでしょう。茶会が行われる場所や人数によって集まる方の装いはさまざまですし、特に服装の決まりを設けていないケースも多いと思いますが、一番間違いないのは誘ってくださった方が訪問着なら訪問着、紬なら紬と準じておくことです。このときに、「あなたは何を着ていくの?」と訊ねるのがコツ。「何を着ていけばいいの?」ですと、訊かれたほうは遠慮して「何でもいいのよ」と答えてしまいますから。

迷う場合は、飛び柄の小紋や紋なしの色無地、江戸小紋など染めの着物を選べば安心です。染めではありませんが、御召もいいですね。特に無難なのは、江戸小紋と御召でしょう。訪問着の方と並んでも見劣りせず、紬の方に混じっても浮かない優秀な万能選手です。
帯は名古屋帯でも袋帯でも、着物と格が合えば良いと思います。結び方は飾り結びでなくシンプルなお太鼓に。キュッキュッと絹鳴りする帯地は打ち込みがよく上質なものですが、お茶席では避けておくのが賢明です。しーんとした中では、呼吸のたびに絹鳴りの音が思いのほか大きく響きますから。
色柄は着物、帯ともに優しく控えめに。白衿、白足袋に小物も淡い色めを合わせて、ビビッドな利かせ色は使いません。お洒落を楽しむのは別の機会に譲り、ご自分の好みはおさえて上品な雰囲気でまとめるのがポイントです。

また、季節や会場の由緒に因んだ柄なども素敵です。もてなす側は、その日の茶会の「テーマ」に沿ってお道具やしつらえを選びます。ふさわしい装いで参加することは、そのもてなしを大切にする気持ちのあらわれになります。1月の茶会であれば、松竹梅や宝尽しなどお目出度い柄はその日のお席に似つかわしく、周りの方も楽しませてくれることでしょう。

さて、マナーとして気をつけたいのがアクセサリーの扱いです。金属や硬いものは大切なお道具を傷めるおそれがありますから、着物であればネックレスやイヤリングはもちろん、かんざしや帯留、根付も用いません。腕時計や指輪も待合で外しておきましょう。結婚指輪は外れなければ許容範囲ともいわれますが、私は前夜に頑張って石鹸で外しました。万一何かあったら、誘ってくれた友人に申し訳ないですもの。どうしても外れない場合は、絆創膏でカバーしてもいいかもしれません。少しの気配りで、その日一日を良い思い出にすることができますよ。

塵や埃を茶室に入れないという意味で、コートと足袋カバーもぜひご用意ください。お席に入る前には、待合でコートを脱ぎ、足袋カバーを外してバッグと一緒に風呂敷やエコバッグなどにまとめておきます。原則として、茶室には手荷物は持ち込めません。懐紙と菓子切と袱紗を胸元に挟んでおきますが、袱紗は無くても大丈夫ですし、初心者歓迎の会は手ぶらでOKという場合も少なくありません。ただ、懐紙は何かと重宝するもの。100円ショップのもので十分ですから、お持ちになると良いでしょう。

それから、やっぱりあると良いのがお扇子です。ご挨拶のときなどに自身と相手の間に置くことで「結界」を意味し、相手の方への敬意を表現します。茶道ではとても重要な役割を持つお道具ですから、実際に用いることはなくても席入りのときには左胸元に挿しておきたいですね。茶道用の小ぶりなものが1,000円前後で販売されていますから、ひとつお求めになってもいいかもしれません。暑いときあおぐのには使いませんから気をつけて。

正座ができないからお茶会は無理という方もいらっしゃいますが、正座用の椅子が用意されている会場もあります。正座椅子を使うことはマナー違反ではありませんから、ご自身で小さな携帯用の正座椅子を持参されるのも一つです。

いろいろ考えると「大変そう…」としり込みしてしまいますが、私は「心得の無い私を誘ってくださったんだから、そんなに厳しい会ではないはず!」と気楽に考えて、どんどん参加させていただいています。正式にお稽古していなくても、お茶の楽しみを垣間見せていただけるなんて素晴らしいことですもの。
亭主や同席の方々を思いやり、その場を楽しませていただく心があれば、わからないことがあっても大丈夫。知ったかぶりせずに「不調法で」とお伝えすればいいのです

お茶に限らず、着物に親しんでいると「せっかくなら着物姿の人に来てほしいから」とさまざまな機会に声を掛けていただくことがあります。着物というだけで、その場が華やかになりお席の格が上がると喜ばれるのです。こういうときは、お一人でも気後れせずに行ってみることをおすすめいたします。お断りしないことが、また次のお誘いにつながりますから。
皆様もぜひ、着物を着るからこそ生まれるご縁とそこから広がる新しい世界を大切に、2019年の着物ライフを楽しんでくださいませ♪

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