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一覧に戻るまたお会いできました。
今日は急に暑くなりましたので
「4~6月、どういうふうに快適に着物生活したらいいでしょうか?」という
皆さんのお悩みにお答えしてきたいと思います!
では始めます。
■着物
「4~6月はどんなお着物がいいですか?」という質問が一番多かったです。
ね、暑いですよね?温かいというよりは暑くなってしました。
6月9月の単衣っていうより、もう早くから4月5月から単衣を着る方が増えたと思います。
それでいいと思うんですけど
私も暑がりなので3月から着てしまってます。
そんなとき選ぶ素材ってのもありまして…
単衣は一枚仕立てになりますので生地のしっかりしてるもの
そして、裏が見えますので表と裏にしっかり柄が入ってたり、
色が入ったりしてるものを選ぶようにしています。
裏が白だと寂しくなったりしますのでね
こういったお品を選ぶようにしていただければ
単衣の着物も楽しく過ごせると思います。
■羽織
4~6月の羽織物についてのご質問も多かったでしたね。
やはりね、皆さん同じお悩みが多いと思います。
今、私レース素材のものを羽織にして着ています。
これもお洒落で大好きなんですけど
あともうひとつレースの他に
こういう紋紗っていう素材があります。
皆さんから透けているのがわかるかしらね?
ちょっと涼しそうって見える素材ですよね。
こちらは桜の咲く頃から紅葉までって昔はよく言ってました。
ま、3月から11月くらいまでですかね?
こういうものをお羽織になって長く楽しめるっていう素材になります。
でも8月…8月の中でもホントに暑いときってありますよね。
そいういうときにはさすがの私でも何も羽織らず出歩くときもあるんですけど
でも電車の中とかだとどうしてもね、
帯が汚れるかなっていう心配もありますのでそういうときは羽織ったりしています。
皆さんもご無理なさらず
臨機応変に着ていただければと思います。
■長襦袢
4~6月の長襦袢についての質問もすごく多かったです。
暑くなると皆さんご心配ですよね。
4月5月の長襦袢っていうと、従来は「袷」の長襦袢なんですね。
お袖が無双袖って言って二重になってます。
それからお単衣の長襦袢っていって
お袖が一重なんですね。
そこから夏の長襦袢になっていきます。
紋紗ですとか麻の長襦袢、絽の長襦袢になっていくんですけど
最近ではお袖が一重か二重かの違いですので
お単衣の長襦袢を作る方がすごく少なくなってきました。
そこで急に夏に行くのはどうなんだろうということで
出てきたのが、これ、化繊の長襦袢です。
「爽竹」っていうんですけど、化繊なんですね。
従来の化繊はちょっとゴワゴワしていて
洗うことはできるんですけど、ちょっと蒸れたりする感じがするので
ちょっと苦手だったんですね。
でもこれは繊維の中に竹の繊維が入ってまして、
ちょっとサラっとした風合いがさわり心地もよくて人気なんです。
こちらで横絽って言いましてね、
絽の透けるタイプもあるんですけど
そちらだと7月・8月の長襦袢になってしまうので
どちらかというとこういうあまり透け感のないタイプで
お色も色々あったり、柄も色々あるんですけど期間も長く着れますので
丸洗いもできて、水洗いもできてお手頃なので私は最近着ています。
これは長い期間着れるんですけど、
冬はちょっと寒いのでそこだけ避けていただければな、と思います。
いかがでしたか?
暑いときなので色々お悩み多いと思います。
でも、あまりルールにとらわれずご自分の体調とか気温とかを考えながら
楽しんで着物を着ていきましょう。
たくさんの質問いただけたらな、と思います。
またお会いしましょう。
■おまけ
今日の豆知識になりま~す。
今日は長襦袢のお話をさせていただいたんですけど
こういう袷、単衣の長襦袢の場合はこういう衣紋抜きを使っている方が多いと思います。
こうやって背中心のところに、こんな感じの幅のものが付いていると思うんでけど
夏の場合ですね、先ほどお話をした「爽竹」とか紋紗ですとか絽の長襦袢っていうのは
上に透ける着物を着る都合上、衣紋抜きをつけてしまうと透けて見えることがあります。
それで、こういう夏に着る長襦袢の場合は「ループ」って言いまして
衣紋抜きを付けずに、ここに布を付けるようにしてここに紐が通るんですね。
こういう風に工夫をしています。
ひとつ豆知識として覚えておいてくださ~い。
銀座いち利の女将ちゃんねる
銀座いち利の女将、『みたざき要子』が主役のYouTubeです。
着物に関する様々な知恵や技術、面白いネタを提供いたします!
銀座いち利とは、「産地に着る人の思いをつなぐ」をコンセプトに、2008年銀座柳通りに産声を上げました。
専任のバイヤーが産地工房で直接買い付けた着物をご紹介するという
独自のスタイルへのこだわり。
それは、日々の暮らしの中で着物を楽しむ方に、「本物」をお届けしたいという、
いち利の願いです。
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