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2025年4月掲載歳をとったら紬ってホント?
年齢と着こなしの関係


だんだんと年齢を重ねてくると着こなしも変わってくるものです。体型も変わりますし、その時の自分の好みやブームのようなもので好みが変わったりもするものです。仕事柄、ほぼ毎日着物を着ているのですが、日々のことですから楽でいてやっぱりキレイに見せたい。そのためには、いろいろ試したり研究したりすることも大事だなと感じています。

例えば私の場合、最近は帯を高めにしているんです。通常おへそのところに帯の下線がくるくらいの位置にしていたんですが、今気持ち1センチくらい上げています。今までと同じで着付けていると帯が緩んで落ちてくるので、補整の仕方も変えました。

よく年齢を重ねたら帯は下目にといいますよね。昔は帯をぐっと斜めに下げて着るのに憧れていたものです。若い頃にはかっこよく見えたものですが、ふとおばさんになるとただでさえ帯の位置が下がってくるのに、さらに下げたりすると本当に老けて見えてしまう気がしたんです。

帯を高くするといってもほんの少しのことですが、少し若々しく、足が長く見えるかな?と思っています。好みもありますし、自分がどんな着姿にしたいかにもよりますから、いつも姿見で確認しつつ研究をしています。

昔は、沢村貞子さんの上半身はざっくりと着て、下半身がすっと細いこなれた着姿を目指したい!なんて思ったものですけれど、あれは女優さんで内側から醸し出す美しさがあってこそ素敵に見えるわけで、一般人が真似しようとしても難しいし、ただのおばあちゃまになってしまう。

やはり私たちが着物を着るときは、外におしゃれをして出るときが断然多いわけですから、やはり若々しくキレイに見えたいですね。

あとはこの頃少し痩せたのですけれど、少しの体重の変化でも着こなしは変わるもの。だんだん筋肉も衰えてきて猫背みたいになってきて、この間仕事中にしらない間に撮られた写真を見たら、お腹がぽっこり見えてちょっとショック。写真を撮るときや鏡を見るときは意識しているけれど、油断していました。でも、客観的に見るというのも大事なことなのかもしれませんね。

若いときは柔らかもので、歳をとったら紬」というのを昔聞いたことがあります。誰に聞いたか忘れたのですけれど、若いときはどうしてだろう?と思っていました。でも自分が歳をとってみて初めて意味を理解したような気がします。

柔らかものは結構体の線を拾いますし、ヒップラインなどのシルエットが出ます。若いときは体の線が綺麗だけれど、歳をとってくると全体的に下膨れになってしまうし、肩まわりも厚みが出たりしてしまいます。

紬もハリがあるから、余計太って見えるのではと思うかもしれませんが、あの適度なハリが体の線を消してくれるし、お腹のぽっこりも拾いにくいんですよね。柔らかものはきちんと補整をしないと着崩れてしまったりするけれど、紬なら体の線がどうでも逆に個性として見えたり、着崩れもしにくい。自分が歳をとってみて、なるほどなと思うようになってきましたね。昔の人はよく言ったものだなと思います。

若い頃の着物や習った着付けをそのままではなく、年齢を重ねるといろんなことが変わってきますから、着物も着付けも、やはりアップデートが必要だなと感じています。