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2025年3月掲載実は大事な帯板・帯枕。
着付け小物もアップデートしましょ


皆様、着付け小物や肌着はどんなものをお使いですか? 意外と多いのが箪笥にあったお母様、お祖母様のものだとか、ずいぶん前に買った最初のセットをずっとそのままお使いになっているケース。

わかります。着る回数が少なければ擦り切れたり壊れたりしないし、なんだかもったいないですものね。でも、実は着付け小物っていろんな種類があって、自分の体や使い勝手に合ったものを使うと着付けがうんと楽になったり、着姿が美しくなったりするものなのです。

例えば「帯板」。帯板も自分にあったものを選んだほうがよいものです。硬いもの、柔らかいもの、長さも幅もいろんな種類があります。

体型に合う合わないもありますし、帯に合う合わないもあります。昔の人のように、厚紙をちょっと挟むだけで済ませることもできるし、帯がかなり柔らかいものだったら胴に一枚、一巻目と二巻目の間にもう一枚挟むなんていうこともあります。体型でいえば細身の方は柔らかいほうがいいですね。硬いものだと、張りが出過ぎてしまって体に沿わないし、横にビヨンと反発して幅が出てしまいます。

あとはベルトつき、ベルトなし、前結び用といろいろあるのでどれがいいかとよく聞かれるのですが、これも自分のスタイルですね。その判断は例えば帯が硬い柔らかいとかでするのではなく「自分がどういうふうに着たいか」によると思います。私の場合は前結びだから一周まわる帯板を使いますし、それもこなれた感じが出したい、とかピシッと決めたいとか目的に合わせて使い分けをしています。

帯枕の紐も、昔はガーゼが一番いいと言われていました。ストッキングが流行ったこともありますけれど、あれは伸び過ぎて全然固定されないんですよね。今はたかはしきもの工房の空芯才のように伸びてしっかりとまる新素材が出て、便利なものが増えています。楽で綺麗になるものがあったら取り入れたいですよね。

帯板、帯枕に限らず、小物や肌着を使いやすいものにアップデートしていくのは大事です。自分に合ったものに辿り着くにはいろいろ試してみないと難しいですが、一度買ったらそのままで使い勝手がいいかどうかもわからずそのままというのはちょっともったいない。良さそうだな、と思ったら試してみることをおすすめします。

昔はざっくり着ていたしそれでよければ小物もなんでもいいといえばいいですが、今は雑誌のモデルさんのように綺麗に着たいという方が多いと思います。そうすると、着物がマイサイズなのはもちろんですが、やはり着付け小物や補整などの着物以外のものも大事になってくるんですよね。

着付け小物や肌着は人に見られるものではないから、自分がいいと思うかどうかというところで判断するしかないですが、着付けがうまくいくと本当に嬉しいし、気分良く過ごせます。鏡を見て、ご自分と相談しながら納得のいくものを見つけてくださいね。