着物のマナー守っていますか? なんて言われるとドキッとしてしまいませんか? 着物は特別なものと思ってしまうと、知らないことがたくさんありそうで気が引けてしまいますよね。
でも着物も衣服には変わりありません。洋服の時と気を付けることは基本的に同じだと思います。周囲やお相手に不快な思いをさせない、自分も着ていて気持ちがいいということが大切ですね。
TPOつまり「Time(時間)」「Place(場所)」「Occasion(場合)」にふさわしい行動や服装、言葉遣いなどを考えての着姿であればよいのです。どの着物を着て行くか、ということについては結婚式であるとか入学式であるとか、お茶席であるとか、気軽なおでかけであるとか、そういったTPOにふさわしい装いであれば、あとは基本的な立ち居振る舞いができていれば問題ありません。
逆に、何がなんでも自分の好きな着物を着るというのは、控えた方がいい場合もあると思います。自分が楽しむ場であればいいのですが、周囲が違和感を覚えるような着姿はNGです。これは洋服の場合でも同じですよね。
最近、観劇で着物を着て行くと嫌がられるというお話を伺って驚きました。着物の人は髪の毛を大きく盛っていたり椅子にもたれないことが多いから、後ろに座ると前が見づらいという理由だと聞きましたが、そのあたりは着る側が気をつければいいことですね。場所に応じた着こなしが求められるということでしょう。
着物は洋服よりも少し目立ちますから、どんな着物を着るかというのは気を配ったほうがよいことが多いですが、一方でこれがマナーです、とか決まりです、とか相手におしつけるのもあまりいいことではありません。
着物姿は、着物好きの方の目には入ってくるものですが、着物に興味のない方には前を通っても気づかれないくらい意外と目立たないものです。今日は着物だから、と気負わずに、着物でも洋服でもお互いに尊重しあってよい時間を過ごすことが、マナーだと思います。
お互いに尊重しあってよい時間を過ごすことが、マナーだと思います。
着物を着た日は、楽しく過ごしたいもの。そのために、ちょっとした気配りを忘れないことが大切ではないでしょうか。