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2024年4月掲載胸ではなく、
背中の細さに合わせた補整を


皆様補整はどうしていらっしゃいますか? 胸の大きさやふくよかなことでお悩みの方には、私はまず「和装ブラジャー」が着物の補整で一番肝心だとお話しています。

寸胴にすると着物は綺麗に着やすいですから、胸はつぶす、ウエストやお尻の凹みは埋める、というのが定石で言われてきたことですが、このとき胸の大きさに合わせて補整を足していくと、体がどんどん大きくなってしまいます。

ですから、私はよく「背中の細さに合わせて補整をしましょう」とお伝えしています。胸の大きい方も、背中側から見た骨格がその人本来の骨格だと思います。その細さに合わせてほしいんですね。胸が大きいと、それだけで大柄な印象を与えてしまうことがありますが、そうではないんです。

よく前から見た時と後ろから見た時と細さの印象が全然違う方がいらっしゃるんですけれど、それは胸が大きくてそう見えてしまっているんですね。胸の補整で背中の細さに寄せて、すっきりと着こなしていただきたいなと思います。

補整で胸をつぶすことで横に幅が広がってしまわないように、真ん中に寄せて上げてあげるブラジャーをつけることで、前から見た横幅を背中にあわせることができます。

横に幅を出すのではなく、真ん中に合わせて高さを作って鳩胸にすると、胸元も綺麗に決まりますし、幅もほっそりとした印象になります。

私もそれでいろんな和装ブラを使ったり、さらしを巻いたりと苦労をしてきたのですが、今はたかはしきもの工房のブラジャーに落ち着いています。こちらは、寄せて上げたときのホールド力とキープ力がしっかりあるので、胸の大きい方にはおすすめです。

胸の補整が決まれば、あとは体の凹凸を必要に応じて埋めて綺麗に着物を着ることができますよ。

ゆったりと着るのがお好みの方は、ハードなブラは無理にしなくてもいいと思うのですが、やはり少しでも細くすっきり着たいなという場合は、試してみてください。つけた時、最初はちょっとピタッとするというか一瞬苦しいような気もしますが、すぐに慣れると言う方が多いです。慣れれば、ないと不安に思うことも(笑)。

サラシなどの昔からのやり方もありますが、今はいろいろ新しいものが出てきています。私はウエストの補整は前結び用の帯板をしているので、それも補整になったりしていますし、その人の体型や着方にもよりますから、ご自分にあったものを見つけてくださいね。

昔の写真なんかを見ると、みなさんずいぶんゆるっと着物をお召しになっていますよね。普段から着物だった時代は、自分が一番楽に着れたりさっと着れたりすることが優先だったかもしれませんが、今は着物を着るときは、おでかけをしたりちょっと「人に見られる」ことを意識するようなシーンが多いのではないでしょうか。

そういったときに、綺麗に着られる手段として補整をすることが増えてきているのかなと感じます。やっぱりちょっとでも、すっきりと素敵に見られたいですよね。

胸が大きいせいでどうしても太めになってしまうわとお悩みの方がいらしたら、自分の骨格は背中側から見た細さが本来の幅だということを意識して、胸の補整を考えてみてくださいね。