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2022年10月掲載汗抜きって必要?
丸洗いだけでは落とせない汚れ


秋も本格化してまいりましたね。皆様衣替えはお済みでしょうか?洋服と同じで、着物も夏物はきちんとお手入れをしてしまっておかないといけませんよね。

ちゃんと丸洗い(生洗い)に出してから仕舞ったはずなのに、次のシーズンに取り出してみたら黄ばみが出てしまっていた、なんて経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

丸洗いは、石油系の溶液で洗うドライクリーニングです。

洋服も、ドライクリーニングに出したのに黄ばんでしまったというようなこともよくありますよね。

実は丸洗いは油性の汚れを落とすだけなんですね。皮脂や手垢、ファンデーションや油の食べこぼしなどは綺麗に落ちますけれど、水溶性の汚れが落とせないのです。

汗は水溶性の汚れなので、ワンシーズン寝かせてしまうと黄ばみの原因になってしまいます。汗汚れを落とすには、「汗抜き」というお手入れをしなくてはいけません。

水洗いが必要なのですが、着物を水洗いすることはできないので、特殊な機械で水溶性の溶液を一瞬で汗をかいた部分の布だけに通して汗を落とします。プロにおまかせするしかないお手入れです。

お太鼓の枕があたる背中の部分、脇の下などがよく汗染みができてしまうところです。特に夏着物は背中の汗染みが多い気がいたします。

汗をかいたところは、無色ですからぱっと見わからないのですが、よくみると繊維が縮れた感じになっていたり、光があたる加減で生地の様子が変わっていたりということがあります。

でも素人ではなかなかわからないものですから、お手入れに持ち込んだ時にみてもらうのが確実ですね。

丸洗いとは別にお願いしなくてはいけませんから費用もかかってしまうのですが、汗抜きをしないで黄ばんでしまったものをまた漂白するとなると、もっとお手入れ代もかかってしまいますし、生地に負担もかかります。

今年は特に夏が暑かったですから、やはりシーズン終わりには汗抜きに出すのが安心だと思います。着物は大切に長く着るものですから、適切なお手入れをすることが長持ちさせる秘訣ですね。

でも、今は秋冬だからといって安心もできません。暖房が効いたところで汗をかいてしまうこともあります。肌着などで汗が着物に染みないように対策をすることも大切ですし、いずれにしてもその年のシーズンの終わりには汗抜きをされることをお勧めします。

今年の汚れは、今年のうちにということですね。

プロに見ていただくと安心ですから、キモノEXPOのように直接職人さんに無料見積もりしてもらえるような機会にぜひお持ちください。

汗抜きだけでなく、染み抜きやサイズ直しなど、トータルで相談に乗ってもらえます。大切な着物との長いお付き合いをするためにも、プロの目でチェックしてもらいましょう。

キモノEXPO東京の会場には私もおりますから、よかったら会いにいらしてくださいね。今年もいろいろ楽しんでいただける企画やイベントが目白押しです。ご来場をお待ちしております。

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