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2021年9月掲載6・9月以外にも大活躍!
単衣の着用期間は自由です


皆様は単衣のお着物、どれくらい持っていらっしゃいますか? 

単衣とは、文字通り裏地がついていない着物のこと。

着物の着用時期は、10~5月は袷(裏地がついている)、6・9月が単衣(裏地がない)、7・8月が夏物(裏地がない、薄物)いうことになっています。

袷の着物は裏地がついていますが、袷に使う反物とおなじものを裏地をつけずに仕立てると単衣になります。居敷当てをつけることもありますが、袷に比べればぐんと涼しく着られます。

夏物は夏の生地になりますので、単衣は袷と夏物の間に着る橋渡しのような時期のものになりますね。

昔は単衣の着物は6月と9月に着るものということで、ほんの2ヶ月のことですから、あっという間にすぎてしまって単衣を着る暇がなかったわ、というお声もよく伺いました。袷と夏物だけで、単衣を持っている方は少なかったかもしれません。私も、着物を着初めたころは単衣なんて持っていなかった気がします。

でも、今は温暖化で全国的に気温が高くなり、またカジュアルなシーンであれば衣替えにもこだわらなくてよくなってきました。私自身も袷で暑いなと感じたら単衣を着るようになって、今は袷と単衣の着物が半々くらいになっています。お客様にも単衣仕立てをおすすめすることも増えました。

桜が咲く頃、3月の終わりくらいから10月、体感温度が高ければ冬でも着てしまうくらい単衣を平気で着ています。私はお仕事で1日着物で立ち働いていますので、袷だと重いなあと感じてしまうこともあるんですね。単衣の軽やかさが体にも楽に感じて、単衣で過ごす時期が長いのです。

表地は袷と変わりませんから人にはそんなにわからないと思っていたのですが、先日お店のスタッフに「実は私、衣替えの結構前から単衣を着ているのよ~」と言ったら、「知ってました」と言われてしまいました。バレていました(笑)。

冠婚葬祭など立場で着るような場合は、暦通りの着物を選びますが、体感温度もありますし、自分のために着る着物であれば自分で選んで着るのはよい気がします。

普段に着る単衣に向くものは、やはり少し張りのある紬(塩沢紬など)や、御召でしょうか。私は御召はほとんど単衣にしています。

結城などの真綿系の紬は裏地をつけないと、足捌きが悪いのであまりお勧めしません。私は結城が大好きなので、結城の単衣も持っています。でも1年に1回くらい取り出して着てみては「ああ、これは裾がもつれて疲れちゃうんだった‥‥」と思い出して、またしまいこむということを繰り返しています(笑)。

さらっとしているというと大島紬は単衣に向いていそうですが、実はとても密な織物で風を通さないので、ちょっと暑いということで昔はあまり単衣になさる方はいらっしゃいませんでした。でも、今は軽く着たいということで大島も単衣にされる方も多いです。

胴抜き仕立てはどうかしらと言われることもあるのですが、私はやっぱり裏地がある分、暑いと感じますし重さがあるので、断然単衣派ですね。

一つだけ気をつけているのは、半衿だけは衣替えのカレンダーにあわせること。例えば4月に単衣を着ているからといって、衿まで絽にしては自由過ぎて着物の魅力のひとつである季節感が薄れてしまいますものね。

あとは、同じ単衣でも素材感や色柄で季節に外れないものをということも心がけています。季節にあわせて、暑いときには涼しそうに、秋になったら暖かそうに見えるようにすることが大事ではないでしょうか。

自分の楽しみで着る着物ならば、自由に楽に。お好みのものを着てよい時代になったという気がいたします。決まり事にとらわれすぎず、でも季節感は大事に。単衣をもっと自由に着こなせたらよいですね。