
寒くなってまいりますと、うわものが気になりますね。今までのコラムでも、コートのご紹介はたくさんしてきたのですが、羽織のご紹介はあまりしていないかもしれません。
というのも、私自身が大切な着物をすっぽりと包んで守ってくれるコート派ということもあり、自然とコートのお話ばかりになってしまっていました。
でも、今年秋にお教室の生徒さんたちと京都へ旅行にいく機会があったのですが、その時に長羽織をお召しになっている方が多かったんですね。そしてその写真を見てみたら、コートよりも羽織姿のほうがすっきりと写っていたんです。
コートは一色で体全体を包んでしまいますが、羽織は着物の一部が見えますし、縦のラインが強調されてスマートに見えて、とっても素敵だったんです。特に私は淡い色のコートだったので、どーんと太めに見えてしまってちょっとショックでした。
羽織は昔はカーディガンのように防寒のために着ていたところがありますが、今は寒いからと言うよりチリ避けの目的やおしゃれのために年中着るようになっています。
羽織がメインでオシャレを楽しむことも増えていますし、大柄で大胆なものや、ぱっと目を引くデザインも多いですよね。
無難にコートを選びがちだったのですが、もっと冒険してみたいなと改めて思いました。
その時の写真はインスタグラムにも掲載しておりますのでちょっとみていただきたいなと思います。コメント欄もそのお話で盛り上がっていますよ。
コートはどうしても後ろ姿の美しさもありますから、少しゆったりサイズになるのでほっそりしたシルエットは難しいところがあります。そして、全身をつつみますから、あまり大胆な柄は難しいところ。
その点、羽織は柄も思いっきりオシャレをしやすいし、目立つし、すっきり見えするし……と改めて羽織の良さを知った思いです。丈も昭和な短いものではなく、長羽織はよりすらりと見えますし‥‥。
せっかくおでかけで着物を着るのですもの、「あら、オシャレね」と思っていただけたほうが嬉しいですよね。そんなわけで羽織の魅力を再発見した今、すごーく新しい羽織が欲しくなっています。