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2017年7月掲載「浴衣」の着こなしレベルアップ!
夏のお出かけをもっと楽しく。


梅雨真っ只中の蒸し暑い毎日ですが、皆様お元気にお過ごしでしょうか。
いよいよ7月。盛夏用の着物や帯、そして浴衣の出番です。
ちょうど、明日7月7日は「ゆかたの日」だとか。
「夏着物」というとちょっと敷居が高く感じる方も、浴衣でしたら気軽に和のお洒落を楽しむことができますよね。

「浴衣」は、本来湯上りの汗取り着や寝間着でしたが、江戸時代には庶民のカジュアルウエアとして愛用されるようになりました。
昔は「昼は紺地、夜は白地」などと言われたものですが、近年は色柄が豊富になり、ふわふわの帯を重ねて結んだりレースの衿を付けたりと、若い方が自由におしゃれを楽しむアイテムになっています。

いち利でも、今年は華やかな大柄やレトロ調などちょっと個性的な浴衣地から、縞や格子柄の阿波しじらまでさまざまなものが並びました。
今月はいち利モール、いち利の店舗とも夏物セールとなり、ぐっとプライスダウンしています。お仕立て上がりはお盆明けになってしまうので来年用かもしれませんが、よろしければご覧になってみてくださいね。

「たくさん商品がありすぎて、どれを選んだらいいか迷ってしまう…」
「何枚か手持ちがあるけれど、ちょっと上級者っぽく着るには?」
そんなときは、こんなことをポイントにしていただいてはいかがでしょう?


その1、「浴衣を夏着物風に着る」のは色柄を見極めて!

「長襦袢を着て浴衣を夏着物風に」というのは、着まわし重視の現代女性にはうれしい限りですね。けれど、どんな色柄の浴衣にも長襦袢を合わせてしまうのはちょっと危険。
あまりにも大柄だったり色の強弱がはっきりしているものは、やっぱり「浴衣」として作られています。そこに白衿と足袋を合わせると違和感があり、なんだか暑苦しく重たく見えるものです。
逆に、白衿なし、素足に下駄で着こなしたほうが涼しげできりっと美しい着姿になります。
浴衣を楽しむお出かけなら「これは浴衣!」と割り切って、小紋の着物ではちょっと着られないような大胆な色柄を選ぶのも素敵です。
花火見物やお祭りの場面では、夏着物風の落ち着いた色柄だと地味に感じるかもしれませんから。


その2、着まわししたいオトナ浴衣は素材重視で!

長く着られて飽きのこない一枚を探すなら、色柄最優先の浴衣選びからは卒業です。素材を重視して、まずはいろいろな生地をさわってみましょう。
一般的な浴衣地は綿の平織ですが、肌について暑く感じませんか?
綿紅梅」や「綿絽」、しぼのある「楊柳」などは、さらりと涼しい織の風合いが魅力です。
昔から、これらの生地は「下に長襦袢を着れば夏着物としてもOK」とされています。シンプルな色柄でも素材感のおかげで地味になりすぎず、上品な雰囲気にまとまりますよ。


その3、年齢と柄の大きさの法則を知る!

浴衣に限らず、着物の柄は年齢が若いほど大きいものを選び、年と共にだんだん小さくしていくとされます。
たまに、お嫁入りのときの赤い色無地をシックな色に染め替えたいという方がいらっしゃいますが、地模様が大きいと染め替えてもやはり派手な感じで、どっちつかずになりがちです。
浴衣は大きめの柄が多いのですが、ご身長だけでなくご年代も考慮してみると、しっくり似合うものが見つけやすいかもしれません。


…とあれこれと申し上げましたが、浴衣はあくまでカジュアル着。ご自分が楽しんで着るためのアイテムです。
TPOを弁えることは必要ですけれど、難しく考えることはありません。

ご年代を問わず、華やかな大柄がぱっと映える方もあれば、藍染のシンプルな阿波しじらが粋に決まる方もいらっしゃいます。
絹の着物ではちょっと気が引ける色柄も、浴衣なら冒険できそうでしょう。ぜひ、あれこれとお顔にあててみてください。

また、同じ浴衣でも半巾帯の結び方を変えたり、時には粋に博多の名古屋帯を銀座結びに…とその日の気分に合わせたアレンジができると素敵です。
最近は、ネットでもさまざまな半巾帯結びが紹介されています。いち利モールでは、私がご案内する半巾帯や銀座結びの動画がご覧いただけますので、のぞいてみてくださいね。

すっきり涼しげに浴衣を着こなして、日本の夏を満喫しましょう。